もしも、「早稲田大学」を解析するなら(後半)[第40回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
毎週木曜9時は、「かってに解析」。「もしもアクセス解析をするならば、どこに目をつけるか?」という視点で、だれもが知っている有名サイトをかってに取り上げ、サイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
今回も、前回に続いて「早稲田大学」を見ていこう(以下、本稿において、カギかっこ付きで「早稲田大学」と書くときは、大学名ではなくサイト名を指す。他のサイト、大学、企業も同様)。
筆者は、大学やその他の教育機関やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけでもない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「早稲田大学」の閲覧シチュエーションを想定
今回のサイト利用シナリオを再度確認しておこう。早稲田大学を受験しようと考えている受験生が、一般入試の内容と、オープンキャンパスの日程を調べるために訪問する、という想定だ。
オープンキャンパスというのは、いわゆる大学の内覧会だ。入学を検討している受験生やその家族に学校施設を見てもらい、学校への関心を高めてもらうためのイベントである。
1990年代後半から、少子化によって学生の確保に頭を悩ませる一部の大学や専門学校で盛んにおこなわれるようになった。近年では、早慶上智、関関同立といった有名私大や、東大・東工大などの国公立大でも開催されている。
誰が | 早稲田大学を受験しようと考えている受験生 |
---|---|
何の目的で | 一般入試の内容とオープンキャンパスの日程を調べたい |
「早稲田大学」をエキスパートレビュー!
前回のおさらい
前回は、トップページを取り上げて、
- トップページの水平に展開するナビゲーションは、なぜ使い勝手が悪いのか?
- ナビゲーションの下階層表示は、どうあるべきか?
などについて考察した。トップページの話が長くなってしまったが、今回は本題の一般入試の内容とオープンキャンパスの日程を確認していこう。
一般入試の内容を調べる
トップページの横展開するメニューを利用して、第1階層で「受験生の方へ」を選択し、第2階層で「入試概要」を選択し、第3階層の「学部入試概要」を選択すると、「学部入試概要」のページが表示される(図10)。
ページ上部で、ページ閲覧に関するアイコンの意味をまず説明している(図10の赤枠で囲んだ部分)。PDFファイルへのリンクが多いことや、サブドメインが異なるページが新しいウィンドウ(タブ)で開かれることが多いための注意書きだ。
ページは長いが、各場所へのページ内リンクをうまく使っている。例えば、図10の青枠で囲んだ部分の「一般入試」をクリックすると図11のような同じページ内の下方にある位置に移動できる。
またローカルナビゲーション(図10の緑枠で囲んだ部分)に目を移してみると、「過去の入試問題」「過去の入試結果」といったリンクもあり、受験生にとっては見ておきたいコンテンツだ。さっそく「過去の入試問題」のページを見てみる(図12)。
ソーシャルもやってます!