Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

ドメイン名にハイフンを使うのはSEOで不利?

ドメイン名にハイフンを使うのはSEOで不利?

スペンサー氏の論ハイフンでつないだドメイン名は、SEOに最適だと言われる。たとえば「san-diego-real-estate-for-fun-and-profit.com」のようなものだ。実際のところ、キーワードをハイフンで分割するのは、フォルダ名やファイル名では有効だ。しかし、ドメイン名では意味がない。

スペンサー氏に対する反応ハイフンの入ったドメイン名は、たしかに他人に伝えるには最適だとは言えない。しかし、ドメイン名にキーワードが入っていれば、それがハイフン込みだったとしても、グーグルは順位を上げるはずだ。ハイフン入りのドメイン名は、最善ではないもの、最善のものが利用できない場合の代替としては悪くはない。

ドメイン名にハイフンが入っていると順位に悪影響があるなどと言うことは、愚かなことだ。直接アクセスには悪影響があるかもしれないが、検索ではハイフンが入っていても十分役に立つ。

僕の意見ハイフン入りドメイン名はダメだ。もちろん、グーグルがアルゴリズムのなかに「ハイフン入りドメイン名」に対する要素を入れていることを技術的に認識したわけではない(でも初期のグーグルのスパムフィルタでは、ドメイン名のなかに特に2つ以上ハイフンがないかチェックする仕組みがあったと思う)。しかし、ハイフン入りドメイン名はたしかに、悪いブランディングと相関関係がある。リンクや言及が少ないこと、訪問者やビジネスパートナーが認識する評判、バイラルや口コミでの情報の拡がり、そして、コメントにもあった綴り間違いの可能性などだ。

こうしたものは、副次的に順位に影響を与える。その原因は、被リンク数やソーシャルメディアでの言及、利用のデータ(どれだけ要因として利用されているかにもよるが)などだ。故に、ハイフン入りドメイン名は、SEOにとって悪いのだ(SEOだけでなくほかにものにも)。僕は、ユーザビリティ、バイラル性、立ち位置、ブランディングといったものやその他のマーケティング要素を無視しているSEOの方法論は、好まない。そういったSEO手法は、(前述のたとえ話になぞらえると)航空エンジニアが飛行機に座席は必要ないと考えるようなものだ。たしかに座席がなくても飛行機は飛ぶが、いったいだれがそれにお金を払って乗るというのだ?

検索結果でのクリック率が順位に影響する?

スペンサー氏の論「SERP(検索結果ページ)でのクリック率(CTR)は重要である」という論が事実なら、リンク販売をしている業者は、1日中検索結果でクリックし続けているはずだ。

スペンサー氏に対する反応検索エンジンが何の対策もしていないという前提でSERPでのクリック率に意味がないと言うのはおかしい。

CTRが順位に影響するという点に関しては、ユーザー行動が検索結果に影響を与えているのではないかと考える数々の出来事がある。

新しいサイトは、数週間だけは上位に表示されて、その後大きく順位を落とすという、グーグルの「ハネムーン」現象がある。過去にいくつもサイトを立ち上げ、こうしたパターンを見つけた。

これは、QDF(話題の新鮮さ優先の検索)よりも大きな、サイト単位の現象だ。そこで、「グーグルは新しいサイトを一時的に上位に表示して、ユーザーがそのサイトをどうとらえるか見ている」という仮説が生まれた。検索ユーザーが上位に来たそのサイトをクリックして、すぐに[戻る]ボタンでSERPに戻ってくるなら、そのサイトがユーザーのニーズに合っていなかったということを意味するので、検索エンジンは上位に表示しなくなるというものだ。

CTRが順位に影響するかどうかに関しては、私は都市伝説なのか真実なのか判断がつかない。

僕の意見この件に関しては、過去に何度も書いたり話したりしているので、いまさらだが。もしCTRが順位にそれなりの効果があるのだとしたら、おそらく悪質なハッカーたちは、ぼくらのコンピュータからスパムメールを送るウイルスの代わりに、ぼくらのGoogleアカウントで検索結果の特定の項目をクリックするウイルスをばらまいていることだろう。FacebookやTwitterへの攻撃を見ればわかるように、悪質なスパマーたちは、何らかの儲かる要素があるのなら、それを利用する攻撃をするものじゃないだろうか。

グーグルに関しては、操作しづらいクリックのデータを何らかの形で見ているという話もある。SMX Eastでグーグルの社員が話していた内容によると、検索結果がクリックされなかった検索について、その後キーワードを入れ直して検索されたのか、それとも再検索をあきらめたのかといったデータをとっているという。これは、よろしくない検索結果を発見するためだという。もし、こういったデータをもって「ユーザーのクリック状況をグーグルが検索結果に反映している」というのなら、CTRが高ければ順位が上がるという話とはまた別だ。

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

モバイル広告
インターネット広告のひとつ。モバイル端末(携帯、PDA、タブレット、スマートフォ ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]