ヒューマンインタフェースとHCD(人間中心設計)/HCD-Net通信 #1
人間中心設計機構(略称HCD-Net)は、「人間中心設計」を効果的に商品、サービスやシステムの企画や開発に導入できるよう、公の立場で研究、人材育成などの社会活動を行っていくNPO特定非営利活動法人です。現在、研究事業部、教育事業部、広報社会化事業部、業務事業部、規格/認定事業部と国際事業部という6つの事業部があり、会員も200名を超えました。また、最近では賛助会員になっていただける企業が増えてきて日本の代表的な企業も含め50社程度になりました。このHCD-Net通信では、HCD-Netの機構長の黒須先生と副理事長を担当している僕が交代で、HCDやHCD-Netに関連する話題を提供する予定です。
HCD-Netは2005年春に正式に発足して、今年で4年目になります。HCD-Netが設立される前から、ユーザビリティに関連する活動をしていたグループの一つがヒューマンインタフェース学会のユーザビリティ談話会です。この会では、ユーザビリティ、HCDやインタフェースデザインをテーマに、企業や大学の場所をお借りして事例や研究を発表する談話会を開催していた。また、談話会は見学や懇親会などもあり、とても楽しい会でした。
この談話会のような活動をHCD-Netで引き継きついでいるのが、HCD-Netサロンという活動です。HCD-Netサロンは会員を対象に、特定のテーマに対して講師に話題提供をしてもらい参加者でよりリラックスして議論したり交流を深めるイベントです。毎回、参加者がさっとうして定員がすぐに一杯になる状況が続いています。企画している方としては、募集人数を多くすると講演会のようになってしまうし、募集人数が少ないと大勢の方にお断りをしなくてはいけないのが悩みです。昨年より開始したHCD-Netサロンは、昨年8月に「ペーパープロトタイプ」をテーマに千葉工業大学で、10月に「Context Design」をテーマにコンセント社にて、1月に「先進のUIデザイン」をテーマに京都のソフトデバイス社で開催した。また、今年は4月に「HCDとエスノグラフィー」をテーマに千葉工業大学で、7月に「HCDでのデザイン・パターンの活用」をテーマに田町で開催しました。9月25日には「HCDと感性」をテーマに新宿で開催します。このイベントでは、経済産業省より渡邉政嘉氏も参加していただき、「HCDと感性」について、参加者で議論する予定になっています。
現在、このユーザビリティ談話会はHCD-Netに吸収されるかたちで、一体となって活動していますが、ヒューマンインタフェース学会とはいろいろなイベントで協力しています。たとえば、ヒューマンインタフェース学会の研究会では、HCDのメンバーに声をかけて、積極的に研究や事例発表したり、毎年ヒューマンインタフェース学会が主催する、ヒューマンインタフェースシンポジウム(通称HIシンポジウム)に連動したイベントを開催しています。2年前のHIシンポジウムの時は倉敷でHCD-Netパーティを開催、昨年のHIシンポジウムの時は新宿で「ユーザビリティハンドブック出版記念イベント」を開催しました。
今年のHIシンポジウムはHCD-Netで「コミュニケーションツールとしてのペルソナ・シナリオ」&「HCD-Net Night」というイベントを企画しました。このイベントはHIシンポジウムとのジョイント企画で、シンポジウム参加者を対象にしたワークショップに加えて、ワークショップでの話題提供者の方々やHCD-Net理事の方々とディスカッションできる懇親会もあります。ぜひご参加ください。
- 日時:2008年9月1日(月) 第1部 17時10分から 第2部 19時半から21時半
- 場所:第1部 ワークショップ 大阪大学コンベンションセンター 2階会議室2
- 懇親会:第2部 HCD-Net Night レストランミネルバ
- 詳細:http://www.hcdnet.org/
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