ネットショップ担当者フォーラム

ネット通販で伸びた商品、伸び悩んだ商品は?[2016年の家計消費状況調査]

8 years 9ヶ月 ago

2016年のネット通販で最も伸びた商品ジャンルは家具――。

総務省が2015年から始めたネットショッピングによる家計の消費実態把握調査。総務省は17日、インターネットを利用した支出額の2016年平均値(確報)の支出状況を公開した(2月7日に発表したのは速報値)。

2016年の主なトピック

  • 2人以上の世帯におけるネットショッピングでの1か月間の平均支出額 → 8535円(前年比1.2%減)
  • ネットショッピング利用1世帯あたりの1か月間の平均支出額 → 3万678円(同2.0%減)
  •  ネットショッピングの利用世帯の割合 → 27.8%(同0.2ポイント上昇)

伸びた商品ジャンル(前年名目比増加)

  1. 家具……6.1%増
  2. デジタルコンテンツ……5.6%増
  3. 化粧品……2.3%増
  4. 保健・医療……2.1%増
  5. 食料……1.1%増

伸び悩んだ商品ジャンル(前年名目比減少)

  1. 書籍……9.7%減
  2. 音楽・映像ソフト、パソコン用ソフト、ゲームソフト……9.1%減
  3. 保険……6.4%減
  4. チケット……5.4%減
  5. 自動車等関係用品……4.8%減
  6. 衣類・履物……2.3%減
  7. 家電……1.3%減
  8. 贈答品……0.7%減

ネット通販で伸びた商品、伸び悩んだ商品は?[2016年の家計消費状況調査]

2人以上の世帯におけるインターネットを利用した支出額
(確報、出典は総務省の家計消費状況調査)

家具をメインに扱っている通販・EC企業は急成長を遂げている。通販新聞が2016年7月に公表した「第66回通販・通教売上高ランキング調査」によると、家具のネット通販分野の1位はニトリ(EC売上高は170億円)。タンスのゲンが95億円で追っている。

ニトリは2ケタ近い成長率で、タンスのゲン、ベガコーポレーションは30%台の伸び率を記録している。

家具の通販を巡ってはニッセンホールディングスが2016年に大型家具の通販・ECから撤退。「ニッセンブランド大型家具事業」は2014年12月期で売上高158億円だったこともあり、通販・ECを利用するニッセンユーザーが他のECサイトなどに移っている可能性もある。

一方で、大塚家具が2017年にネット通販を本格展開する方針を掲げ、グリー子会社が家具のネット通販「リノコショッピング」をスタートした。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

実証検証で再配達率が49%から8%に減少! 宅配ボックスはヤマト運輸を救えるか? | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years 9ヶ月 ago

ヤマト運輸の現場が悲鳴をあげています。荷受け量の抑制と「勤務時間インターバル」を会社側に要求し、会社側も検討に入りました。私たちができるのは再配達を減らすこと。再配達を減らす仕組みを活用していきましょう。宅配ボックスについては実証実験でも削減効果が証明されています。

今週のラインナップ

10代女子もAmazon

10代女子のhappyを研究する「プリキャンティーンズラボ」 「ファッションとECに関する調査」を実施 ~10代女子の約8割がファッションアイテムをネットで購入、 うち6割超がスマホから!~ | GMO MEDIA
https://www.gmo.media/archives/1149/

まとめると、

  • 10代女子の1か月のファッション予算は5,000円未満(58.6%)
  • ファッションアイテムは親と一緒に選ぶ(58.0%)
  • 購入場所はモール(54.9%)。内訳の最多はAmazon(71.9%)、次いで楽天(61.8%)
  • 支払い方法はコンビニ払い(38.5%)、クレジットカード(31.3%)、代引き(24.9%)

「ショッピングモール」と答えた子に、ファッションアイテムの購入で利用したことのあるサービス名を聞いたところ、「Amazon(71.9%)」、「楽天市場(61.8%)」が6割超と突出する結果となりました。同じく利用したことのあるフリマアプリについては、「メルカリ(95.4%)」のユーザーが圧倒的に多いことがわかりました。

数字だけを見てしまうと驚きですが親と一緒に選ぶことが多いので、こういった結果になっているんでしょうね。年代別のデータが出てくるともうちょっと変わったのかもしれません。

フリマアプリに関してはメルカリが圧倒的です。

宅配ボックスがヤマトを救う

ヤマト運輸、荷物取り扱い量抑制を検討 人手不足で | ITmedia ビジネスオンライン
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1702/23/news110.html

「宅配ボックス実証実験」中間報告 宅配ボックス設置により再配達率49%から8%に減少 | Panasonic Newsroom Japan
http://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/02/jn170224-1/jn170224-1.html

まとめると、

  • 労働組合が会社側に「勤務時間インターバル」と荷受け量抑制を要求し、会社側が検討に入った
  • 平成28年3月期の宅配便取り扱い個数は17億3千万個で今期はこれを超える見通し
  • パナソニッが福井県あわら市で実施した宅配ボックスの実証検証で、再配達率49%から8%に減少

ヤマト運輸の平成28年3月期の宅配便取り扱い個数は、過去最多の17億3千万個。今期はこれを超える見通しで、労組は、次期の宅配個数を今期以下の水準に抑えるよう求めている。

会社側はネット通販などの大口顧客に値上げを求めていく方向。交渉次第で荷受け停止の可能性もある。ドライバーの負担が重い夜間の時間帯指定配達も、見直しの対象となり得る。

来るべくして来たという感じです。皆さんも疲れた顔をしたヤマトの配達員を見たことがあるのではないのでしょうか? 荷受量が抑制されれば他社に流れるわけですが、他社でもこなせないとなると値上げや遅れになりますよね。

そんな中で再配達削減の取り組みが効果を出してきています。どんどん普及してほしいところです。

関連記事

身内からの漏えいをどう防ぐか

GMOメイクショップの元従業員、導入企業や営業関連の情報3.2万件を無断持ち出し | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4023

元従業員による情報の持ち出しについて | MakeShop
http://www.makeshop.jp/main/support/notice/info170216.html

まとめると、

  • 元従業員が「MakeShop」利用者の情報を含む32,800件および営業関連データを無断で社外に持ち出していたことが判明
  • 持ち出されたものは運営者情報、代理店の担当者情報、セミナー参加者情報など
  • 持ち出された情報に個人情報が含まれている場合には個別にメールで連絡している

弊社退職後、元従業員が個人で業務を請け負っていた会社(以下「A社」といいます)関係者から、元従業員が弊社で知り得たお客様情報および営業関連データ(以下「お客様情報など」といいます)を持ち込んでいる可能性があるとの通報を受けました。直ちに調査を行ったところ、元従業員はお客様情報などを自らが保有する外部記録媒体(HDD)に記録し、元従業員がA社から貸与を受けていたノートパソコン(以下「A社ノートパソコン」といいます)に保存していたことが判明いたしました。

かなり大規模な情報流出です。顧客情報の保護に関しては最大限の注意を払いたいですね。仕組みも大切ですが気持ちの面でも対策を。

EC全般

通販・ECの「定期購入」の改善を――埼玉県が国に支払額の総額表記など求め要望書 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4034

海外通販・ショッピングのトラブル相談窓口 | 国民生活センター 越境消費者センター(CCJ)
https://ccj.kokusen.go.jp/

「通販はトラブルが多いもの」というイメージなってしまいそうな記事ですが、利用する側としては騙されないように情報収集をしておきたいところ。

コメ兵、高級品専門フリマアプリを2017年秋から開始 鑑定・買取サービスつき | ECzine
http://eczine.jp/news/detail/4282

高級ブランド品などはコメ兵さんの得意分野。ここに絞った買い取りはうまい感じがします。

女性の「1いいね」はコストが1.6倍も高い。日本では「アプリ1インストール」平均270円。Facebook広告の「獲得コスト」まとめ(グローバル 2016) | アプリマーケティング研究所
http://appmarketinglabo.net/facebook-adsdata/

Facebook広告の費用対効果についてのまとめ。インストール以外にも「いいね!」のコストもあるので参考になります。

一言でECと言っても、業態や品揃えによって意味のある広告手段は全く異なるという話 | 徳力基彦 公式ブログ
http://lineblog.me/tokuriki/archives/224488.html

業態や商材によって「意味のある広告」は違うというオイシックス西井氏の講演レポート。各社の取り組みの差がここまで大きいとは思いませんでした。その理由もしっかり読みましょう。

Amazon Pay定期購入で何が変わる?アマゾン鈴木氏、メガネスーパー川添氏(ecbeingセミナーに潜入) | ECのミカタ
https://ecnomikata.com/ecnews/13582/

会員登録したくないけど定期購入はしたい。そんなユーザーに向いているようです。

ジャドマ通販研究所 47都道府県10,000人調査 | JADMA
https://www.jadma.org/tsuhan-kenkyujo/

第3弾は「本をネットで買う人が多い県」「家電をネットが買う人が多い県」などのランキング。良い調査だと思うのですが1ページに収まっていないので把握しづらいのがもったいないです。

今週の名言

商品化に向けて話を進める中で、上層部からも「このパッケージでは中身がわからない。売れるはずがない」という意見が出ました。しかし、調査で好感触を得ていた佐藤さんたちは「あなたの年代がターゲットではない」と反論。なんとか販売にこぎつけました。

「あなたの年代がターゲットではない」と反論 目標の倍売れたチョコ | withnews
http://withnews.jp/article/f0170214003qq000000000000000W00o10101qq000014715A

大ヒットした「明治 ザ・チョコレート」の開発裏話。言われた側が今どう思っているのかが気になりますが、ここまで言い切れる自信を持ちたいものです。買うのは上司じゃないですからね。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

東南アジア向け越境ECにビジネスチャンスはあるの?[進出事例&現地市場のいま] | 中国EC市場の最新ニュース・トレンド・マーケティング情報ウォッチ

8 years 9ヶ月 ago

東南アジアEC市場(2017年)は、2年前と比べると大きく変わっています。

LAZADA(ラザダ、編集部追記:2016年にアリババが10億ドルを出資した企業)の越境ECを統括するCEOのAimone氏は2015年10月、「東南アジア市場にはネット通販の経験が浅いネットユーザーが多く存在している。商品カテゴリーが豊富で、コストパフォーマンスが高い中国製品は彼らにとってはとても魅力的だ」と話します。

ラザダが展開している国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)
ラザダはインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムで事業を展開。香港、韓国、イギリス、ロシアにオフィスを構えています(画像とキャプションは編集部が追加しています)

Ensogo(タイ国内最大手のクーポンサイト)の越境ECに関する責任者・Bobby Bao氏は2016円1月、「モバイルデバイスからの正確なプッシュマーケティングは、東南アジアECの新しい『爆発的な顧客接点のポイント』であり、Ensogoは東南アジアの希望になる」と話していました。

Shopee(シンガポールに本社を置くCtoCのプラットフォーム)が中国に進出したばかりの2016年5月、越境ECのプレジデントであるHans氏は、「東南アジアEC市場での短期目標は重要ではない」とコメントしています。

Shopee(シンガポール)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)
ShopeeのTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

上述した東南アジアEC企業の3社中、ラザダはアリババに10億米ドルで買収され、EnsogoはECビジネスを停止しました。

一方、東南アジアをメインに事業展開しなかったShopeeは2016年に大きな発展を遂げています。2016年末、Shopeeは事業開始初年度のGMV(流通総額)が18億米ドルに達したと発表。この数字はラザダが2015年度に記録したGMVを超えています。

ラザダが中国企業の誘致をスタートし、中国の売り手企業は東南アジアEC市場に強い関心を持っています。ECの販売チャンネルが変化している中、東南アジアへ進出した売り手はどうやって生き残っているのでしょうか。

東南アジアのEC市場は成長が著しい?

東南アジアの人口は中国総人口の半分に相当する約6億人。しかし、東南アジアのEC市場規模は中国ECマーケットの1%にとどまっています。

マーケティング調査会社Frost&Sullivan社によると、東南アジアのEC市場(B2C)規模は2015年の112億米ドルから、2020年は252億米ドルまでに拡大。年平均成長率(CAGR)は17.7%になる見通しです。

もちろん、このような単純な数字だけでは東南アジアEC市場のポテンシャルを語ることはできません。他の新興EC市場と比べてみましょう。

ロシアの調査会社Data Insight社によると、2015年におけるロシアEC市場の規模は6500億ロシアルーブル(約114億5200万米ドル)。中国からロシアへのECサイトを通じた輸出が本格的にスタートしたのが2012年です。ロシア市場は現在、アリババ傘下のアリエクスプレス(AliExpress、編集部追記:全世界の消費者を対象とするグローバル小売マーケットプレイス)の最も重要な市場の1つとなっています。

東南アジアEC市場のEC化率と市場規模
2014年の東南アジアのEC化率(表真ん中の数値)と市場規模(表下の数値)。インドネシアは11億ドル、ベトナムは5億ドル、マレーシアは5億ドル、フィリピンは3億ドル、タイは10億ドル、シンガポールは8億ドル(出典はベイン&カンパニーが2015年に発表した資料、編集部が参考資料として追加)

一方、中国の売り手が東南アジアマーケットを視野に入れたのはここ3年に満たない間。東南アジアのEC市場はこの短期間で、ロシアに匹敵する規模にまで成長しています。

ただ、中国の売り手企業にとって重要である対国での販売額を見ると、東南アジアよりもロシアの方がまだ大きいのが現状です。関連調査機構のデータによると、2016年前半で中国からロシアへの越境EC販売額は11億5000万米ドルに達したそうです。

一方、東南アジアEC市場で、中国へ企業誘致に来たのはラザダとShopeeだけ。ラザダが2016年3月に発表した年間売上高は13億米ドル。Shopeeが2016年12月に発表した年間GMVは18億米ドル(編集部追記:Shopeeは東南アジア市場と台湾市場を含む。台湾での名前は「蝦皮」)です。

2社合わせて、中国の売り手企業による販売額はまだ40億米ドルにも達していない計算になります。東南アジア市場では、現地企業の売り手がまだまだ多いのが実情です。ShopeeのHans氏はこう言います。

Shopeeの販売データを見ると、シンガポールとマレーシア市場においては越境ECの販売額が20%を占めています。一方、インドネシアでは現地の売り手が多いため、越境ECの市場占有率はまだまだ小さいです。

もちろん、2016年4月にアリババがラザダを買収してから、中国の売り手企業による市場占有率はある程度上がったのかもしれません。

Shopeeによる中国の売り手誘致が始まってからまだ半年。中国の売り手企業に対してプラットフォームがオープン化されれば、売り手がどんどん増えていくことでしょう。越境ECを手がける企業は、現地の売り手よりも良い商品を持っているといった特徴があるのは明らかです。Hans氏はこう言います。

Shopeeでは現在、商品の取扱量は本土の売り手より、越境ECを手がける売り手の方が明らかに多いのです。

東南アジアECに参戦する中国企業の“今”

東南アジアEC市場に関するマクロデータ以外では、既に進出した売り手の方が市場の潜在能力をより理解しているはずです。彼らは東南アジアでどのように戦っているのでしょうか。

欧米EC市場で何年も経験を積み重ねてきた藍弦(Bluedio)社は2015年の第2四半期、ラザダを通じて東南アジア市場へ進出しました。Bluedioの責任者である黎家成氏は、ラザダに出店してから、20倍以上も成長していると話しています。

中国アパレルブランドの森馬(Semir)がラザダに出店したのは2016年9月。ラザダのマレーシア、インドネシア、タイ、シンガポール、フィリピンの5拠点に出店し、拠点ごとで販売しているSKUは3000を超えています。2016年11~12月の2か月間において、月間平均販売額は20万元(約330万円)までに達したそうです。

中国アパレルブランドの駱駝(CAMEL)のラザダ出店は2016年8月。現在、月間販売額はもう10万米ドルに達しています。

こうした売り手の状況を見ると、良いサプライチェーンを持つ中国ブランドは、東南アジアEC市場へ進出した後も発展できているようです。藍弦の黎氏はこう説明します。

東南アジア市場は人口が多く、物流などのインフラ整備が整いつつあります。また、モバイル・インターネット革命も始まったばかりです。東南アジアのインターネット革命の追い風に乗れば、中国企業はさらなる発展を遂げることができるでしょう。

ただ、大手ブランド企業と比べると、中小企業の東南アジア攻略はそう簡単ではないそうです。

ある中小企業の張偉(仮名)氏の説明によると、東南アジアEC市場へ進出するためにラザダに出店(2016年8月)。2017年2月現在、売り上げを伸ばす準備はまだ整っていない。張氏がこう漏らします。

ラザダの誘致マネージャーに連絡することがなかなかできない。私は、商品選定について誘致マネージャーから指導してもらいたいのだが……。

アマゾンのような越境ECプラットフォームの誘致マネージャーは、出店企業に対して親切に手順を教えてくれるのが一般的。張氏によると、ラザダが中小企業に提供できるサービスは限られているそうです。

ラザダと同様、Shopeeも現段階では中小企業にはまだ注目していないようです。ShopeeのHans氏はこう指摘します。

Shopeeの越境ECビジネスは発足したばかり。現在、出店誘致の対象はまだ大手にとどまっています

総合型サイトと専門型サイトの2パターンが浸透

東南アジアのEC市場ではどのような売り手が活躍できるのでしょうか。現在、越境ECを手がける中国の売り手には主に2パターンあります。

1つは、多くのSKU、ブランドを販売する総合型。2つ目は、ブランドを抱えている企業で、ブランディングに力を入れている専門サイトです。東南アジアでEC運営代行会社を手がけるSCIのCEOである劉剣南氏はこう言います。

取扱量から見ると総合型サイトが多く、プラットフォーム上では圧倒的な優位性を得ている。

このような状況になっているのは、東南アジアECの歴史と深く関わっているそうです。

ShopeeのHans氏は、今の東南アジアEC市場は、10年前の淘宝(Taobao)がスタートしたばかりの時に少し似ていると指摘。当時、中国の消費者は「淘宝」で安い商品を探し、近年は単価の高い商品をネットで購入するようになってきました。

そのため、歴史の長い大手の総合型サイトは雑貨店のようなビジネスモデルを採用し、コストパフォーマンスの高い商材のSKUを大量に販売しているのです。モバイルデバイスでは衝動買いが多いので、Shopeeのようなモバイルプラットフォームはチャンスが大きいそうです。

市場発展の初期にあたる現在は総合型が優位性を得ていますが、今後も市場をリードできるか保証はありません。

ラザダやShopeeなどのECプラットフォームは2016年、BtoCの旗艦店サービス(出店型サービス)の提供に力を入れ始めたので、「プラットフォーム側はブランド企業のオフィシャル旗艦店をメインサービスとして提供するはず」とSCIの同劉氏は述べています。

ラザダは2017年、華為(ファーウェイ、HUAWEI、編集部追記:中国の通信機器メーカー)森馬(編集部追記:中国のファッションブランド)、駱駝(編集部注記:蓄電池の製造・販売企業)QCY(Bluetooth機器の開発などを手がける企業)、小狗(電子機器などの販売)藍弦など中国16のブランドと提携し、東南アジアユーザー向けに中国の商品を販売する「Oriental Pavilion」(東方パビリオン)を新設しました。

これは、プラットフォーム側がブランド企業の重要性を認識してきたことがわかる出来事です。プラットフォームが拡大していく中、ブランド企業も一緒に流通額を増やしていくことでしょう。

もちろん、売り手のビジネスモデルは1つの要素に過ぎない。商品売買にとって、商品自身の影響力がもっとも大きいからです。ただ、商品という側面から見ると、欧米市場である程度経験を積んできた企業にとって、それが欠点になる可能性があります。

東南アジアECの商品カテゴリーは「淘宝」と似ています。それは、同じアジアの消費者だからです。売り手の中には、アマゾン上で展開している商品情報をそのまま東南アジア向けにもコピーして事業展開している事業者がいますが、それが本当に効果があるとは思いません。

Hans氏はこう指摘し、「売り手がアジア市場に適した商品開発とパッケージを考えなければいけません」と説明します。

中国本土に根付いているブランドは、逆に東南アジアEC市場に合う可能性があります。東南アジア人は中国人と体形が似ていて、四季がなく夏のような気候が続きます。ファッションブランドの森馬が販売する夏商品のポテンシャルは相当大きい、と森馬は説明します。ただ、東南アジア人に支持される商品開発は容易ではありません。

海外のブランドが東南アジアに進出する前に、マーケティング調査を行い、自社の立ち位置を見つけ出す必要があります。

SCIの劉氏はこう指摘。グローバルとローカルでの自社ブランドの販売価格、そして顧客をよく理解してから、市場参入のための具体的な計画を立てることが重要だと話します。劉氏は最後にこう話します。

既存商品をそのまま東南アジアマーケットに展開するのではなく、今ある生産ラインとデザインをゼロにして考えましょう。市場での立ち位置をよく理解し、今の生産ラインで市場に適したものを見つけ出し、または、その市場のために新しい商品を開発することが重要です。

ebrun

中国のEC業界大手専門誌「ebrun」

2007年に設立したeコマースの業界誌。Webメディアのほか、雑誌やイベント事業などを手がける。中国では4000万社以上の中小企業がECを手がけており、そうした企業向けの解説記事、eビジネスニュース、業界調査レポートなどを提供している。

ebrun

再配達率が49%→8%に減りました! 宅配ボックスの設置は再配達の削減に効果あり

8 years 9ヶ月 ago

パナソニックと福井県あわら市が「宅配便の再配達」問題を解決するための共同プロジェクト「宅配ボックス実証実験」の中間報告を公表、宅配ボックスの設置により再配達率が49%から8%に減少した。

また、労働時間約65.8時間の削減、CO2は約137.5キログラムの削減につながったとしている。今回の発表時における総配達数は761回で、再配達削減回数は299回だった。

パナソニックによると、4月の最終結果発表時には、再配達率約8%前後(約20回に1回の割合)、再配達削減回数は700回以上減らすことができると予想している。

パナソニックと福井県あわら市が「宅配便の再配達」問題を解決するため、共同で進めていた「宅配ボックス実証実験」の中間報告を公表、宅配ボックスの設置により再配達率が49%から8%に減少

再配達率の減少は「宅配ボックスで受け取った」が大きく寄与

今回の実験は、福井県であわら市が推進する「働く世帯応援プロジェクト」の一環として行っているもので、家族が留守でも宅配便が受け取れる宅配ボックスの需要などについて調査している。

あわら市在住の共働き世帯を対象として、2016年月中にモニター106世帯を決定し、宅配ボックスを設置。12月1日から実証実験を開始した。12月1日~31日の宅配便の配達状況についてモニター世帯にアンケート調査を実施。回答があった103世帯のデータを集計し、12月の実証実験を中間報告としてまとめた。

今回の調査には、日本郵便、ヤマト運輸が共同参画している。

パナソニックが開発した戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」を106世帯に設置。宅配便の再配達の状況を調査した。

「COMBO」は電気工事不要の後付け宅配ボックスで、宅配業者が荷物を入れて施錠するという仕組み。施錠後は「なつ印」ボタンで一度だけ伝票に押印できるなど、不正利用防止機能が搭載されており、利用者は専用鍵を使っていつでも荷物を取り出すことが可能。

パナソニックが開発した戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」

パナソニックが開発した戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」

宅配ボックスが稼働できなかった総数は計57回。その主な理由は次の通り。

  • 配業者がボックスに入れてくれなかった……16回(28%)
  • ボックスがいっぱいだった……14回(24%)
  • 冷蔵・冷凍……14回(24%)
  • 大きすぎて入らなかった……6回(10%)

2014年12月に宅配大手3社が一部営業所でサンプル調査を行ったところ、初回配達で完了するのが全体の80.4%、残り2割が再配達を必要とした。再配達1回目では15.7%、同2回目で2.6%が配達を完了し、3回目以上の再配達で完了するものも0.9%になったという調査結果がある。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

楽天市場のSEO対策はどうすればいい? 2017年に取り組むべき3つのポイント | いつも.のECコンサルタントが明かす、売り上げアップにつながるEC最新情報

8 years 9ヶ月 ago

みなさまこんにちは。株式会社いつも.のコンサルタントです。今回は楽天市場のトレンドを踏まえ、2017年に取り組むべきSEO対策のポイントを解説します。

2016年は楽天市場の検索アルゴリズムが比較的安定していた年でした。細かいチューニングは不定期で行われたようですが、検索結果順位が大きく動くようなアルゴリズムの変更は見られませんでした。そして2017年に入ってからも検索アルゴリズムは比較的安定しています。

検索アルゴリズムが安定していると、腰を据えてSEO対策に取り組める一方、順位が固定化しやすく、競合と同じような検索対策を行っているだけでは順位を上げにくいという課題も出てきます。実際、SEO対策を行っているショップの中には効果が頭打ちになるケースも出てきているようです。

楽天サーチのアルゴリズムが落ち着いている今、取り組むべきSEOのポイントとはどのようなものでしょうか?

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基本を徹底しながらスモールワードも追加する

楽天サーチの検索結果順位は「商品の実績(売り上げ)」の影響を強く受けます。そのため、新商品や販売実績が少ない商品は競合店舗と同じキーワードで検索対策を行っているだけでは上位表示させることは出来ません。また、最近はSEO対策に取り組む出店者が増えてきたこともあり、この傾向はますます強くなっています。

検索アルゴリズムが安定している現在のSEO対策のポイントは、まずは基本となる施策を徹底して行った上で、「どこまで細かい対策を実行できるか」に尽きます

サジェストワードや関連キーワードから検索ボリュームの大きいキーワードを見つけて商品ページに対策を施すだけでなく、ロングテールが狙えるミドルワードやスモールワードにも対策の範囲を広げてください。

スモールワードは検索回数こそ少ないですが、対策している競合が少ないため検索結果の上位に表示しやすいですし、スモールワードで商品を探すユーザーはニーズが顕在化している傾向にあるため、コンバージョン率も高い傾向にあります。

スモールワードから流入数を獲得していくことで商品の売り上げを増やし、中長期的な視野に立って検索結果順位を上げていく戦略が必要です

効果的な「季節ワード」を埋め込む

SEO対策として季節ごとに検索ボリュームが急増する「季節ワード」を商品ページに埋め込むことも有効です。楽天市場で代表的な季節ワードは「正月」「バレンタイン」「ホワイトデー」「母の日」「父の日」「お中元」「ハロウィン」「クリスマス」などがあります。季節ワードの対策は直前に実施しても大きな成果は期待できませんから、遅くとも2〜3カ月前から検索対策を行い、イベントまでに検索順位を出来るだけ上げおくことで、需要の最盛期に売り上げを大きく伸ばすチャンスが生まれると考えてください。

弊社が運営支援を行っている和菓子のネットショップさまは、今年の年末年始に「お歳暮」「お年賀」「正月」といった季節ワードを商品ページに埋め込み、露出アップと集客アップ、さらに売上アップに成功しました。そのショップの2016年12月における「購入につながったキーワード」のトップ3に「お歳暮」と「お年賀」が入るなど大きな成果をあげています。

手間を惜しまず基本を徹底し、素早くPDCAを回す

細かいSEO対策を行うには手間がかかりますが、現在の楽天市場はその手間を惜しんでいては勝てないマーケットになっています。「基本を徹底する」「できるだけ細かく施策を打つ」「素早くPDCAを回す」ことが、楽天市場のSEO対策で成果を上げる鉄則だと考えてください。

「株式会社いつも.公式ブログ」掲載のオリジナル版はこちら:
楽天市場の検索アルゴリズムが安定している2017年に取り組むべきSEO対策とは?(2007/02/23)

株式会社いつも.

Eコマースビジネス支援に特化し、成功に必要なコンサルティング、集客、構築・制作、販売、CRM、物流、カスタマー対応までを一社完結で提供。

現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

株式会社いつも.

NTTドコモが中国向け越境ECから撤退、「日本館」を2月末に終了

8 years 9ヶ月 ago

NTTドコモは中国向けの越境ECから撤退する。

中国の通信事業者China Mobile Communications Corporation(チャイナモバイル)のECサイト「和生活」内に、日本の商品を取り扱う「日本館」を2016年9月に開設したが、これを2月28日に終了する。

撤退の理由は「現在の事業環境に鑑み、経営資源を集中すべくサービスを終了させていただくこととなりました」としている。

中国市場向けの商品販売にあたり、NTTドコモは子会社のらでぃっしゅぼーなど複数のパートナー企業から伝統工芸品や化粧品、ヘルスケア用品、日用品などを調達し、中国市場で販売していた。

NTTドコモはチャイナモバイルと2011年1月に事業協力契約を締結していたが、中国向け越境ECは早期の撤退を決断した。

開始当初は日本から商品を発送。将来的に中国政府が設置する越境EC総合試験区内の保税倉庫を活用する構想を打ち出していた。

NTTドコモが中国向け越境ECから撤退、「日本館」を2月末に終了

2/28に終了するNTTドコモの「日本館」(画像は編集部がキャプチャ)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

グリーが家具のECに参入、子会社を通じてネット通販「リノコショッピング」をスタート

8 years 9ヶ月 ago

グリーは2月22日、100%出資子会社でオンラインリフォームサービス「リノコ」を運営するセカイエが、家具のネット通販「リノコショッピング」の提供を始めたと発表した。

「リノコショッピング」は、ソファ、ベッド、ダイニングセットや収納など約1000点の家具を購入できるオンラインショッピングサービス。

組み立てのほか、古い家具の引き取りサービスも提供。別途、追加手数料を徴収する仕組みで対応する。

セカイエはオンラインリフォームサービス「リノコ」の企画、開発、運営を行っているグリーの100%出資会社。「リノコ」でリフォームを利用した顧客アンケートで、「リフォームに合わせて家具も新調したくなった」「一緒に家具も買えたら嬉しい」「低価格でデザイン性もある家具がほしい」といった声が多数寄せられていたという。

グリーが家具のECに参入、子会社セカイエがネット通販「リノコショッピング」をスタート

オンラインリフォームサービスとの連動を図る「リノコショッピング」

今後、「リノコ」でリフォームを依頼したユーザーが、リフォームに合わせて新しい家具を選び、リフォーム完工に合わせて家具の納品ができるような仕組み化も検討。ネット通販とオンラインリフォームの連動を進めていく。

グリーは2015年1月、セカイエの全株式を約13億円で取得し、子会社化した。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

セキュリティコード含むカード情報1.7万件が流出か。インテリアECサイトに不正アクセス

8 years 9ヶ月 ago

インテリア総合プロデュースのFlavorが運営するインテリアのECサイト「Re:CENO公式オンラインショップ」が外部からの不正アクセスを受け、セキュリティコードを含むカード情報1万7085件が漏えいした可能性があることがわかった。

Webアプリケーションの脆弱性を突いた外部からの不正アクセスが原因。カード情報がFlavorのサーバーを通過する決済方法を採用していたと見られ、サーバー内に保存されていたカード情報が外部に漏えいした恐れがある。

流出した恐れがあるのは、2016年4月1日~11月14日に「Re:CENO公式オンラインショップ」でクレジットカード決済を利用した顧客の情報。

漏えいした可能性があるのは、クレジットカード情報(カード番号、カード名義、有効期限、セキュリティコード)。

なお、カード以外の決済を利用した顧客、モール店(楽天市場、Yahoo!ショッピング店)や実店舗の利用客は対象ではない。

CENO公式オンラインショップ」が外部からの不正アクセスを受け、セキュリティコード含むカード情報1万7085件が漏えいした可能性がある

Flaverではサイトにお詫び文を掲示している(画像は編集部がキャプチャ)

2016年11月16日にカード決済代行会社からカード情報の流出懸念について電話連絡を受け、翌17日にカード決済を停止。第三者調査機関「Payment Card Forensics」(PCF社)に調査を依頼した。

2017年1月18日にPCF社から最終調査報告書の提出を受け、各カード会社などと連携、対応を協議していた。

今後の再発防止策として、カートシステムの全面刷新、カード情報がサーバーを通過しない決済システムへの変更、情報セキュリティに関する専門会社と連携したセキュリティ管理体制の強化、組織体制の再整備などを迅速に行っていくとしている。

セキュリティ対策などについて

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は2016年2月、「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画」を発表。2018年3月までに、EC事業者に対してカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていくとしている。

経産省が推進しているのが、EC事業者からのカード情報漏えいが発生するリスクが低い「非通過型」(クレジットカード情報入力を決済代行会社のシステムで行う方式)。「PCIDSS準拠」済みの決済代行会社が提供するリンク型決済や、トークン決済(購入者が入力するカード番号を暗号化された文字列に変換してオーソリを実行する決済方法)などの導入がそれにあたる。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

LOHACOがんばれ! ASKULがんばれ!【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

8 years 9ヶ月 ago

2月16日に発生したアスクル物流倉庫の火災。一報を聞いたときは、まさか1週間近く燃え続けるとは思いませんでした。1位の記事に多くのコメントが寄せられました。

同業の方だけでなく、全国で数多くのアスクル/ロハコのユーザーが胸を痛めていることと思います。編集子もその1人です。心からお見舞い申し上げます。

  1. アスクルの物流倉庫は約8割が焼損か。「ロハコ」商品は横浜のセンターで配送を対応

    tweet19はてなブックマークに追加

    「ASKUL Logi PARK 首都圏」は、土地取得や建物を自社投資したアスクルの“自社物流センター”で、総投資額は約200億円

    2017/2/20
  2. 集客が伸びてるECサイトはどこ?[ジャパネット、アーバンリサーチの集客構造調査あり]

    tweet29はてなブックマークに追加

    直近3か月のアクセス上昇率と、ジャパネットとアーバンリサーチの流入元を調査(連載第12回)

    2017/2/20
  3. GMOメイクショップの元従業員、導入企業や営業関連の情報3.2万件を無断持ち出し

    tweet7はてなブックマークに追加

    再発防止に向けて「技術的安全管理措置」「人的安全管理措置」「組織的安全管理措置」などを行う

    2017/2/17
  4. ドクターシーラボの自社ECサイトが停止しているワケ

    予定していた新サイトへの移行が「当初の見込みよりも開発に時間を要している」(ドクターシーラボ)

    2017/2/22
  5. 楽天やYahoo!で注文したのに、Amazonの段ボールで届く? 「アマゾン転売」を禁止に

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2017年2月13日〜19日のニュース

    2017/2/21
  6. 「アマゾンすげ〜。でも楽天も頑張ってる!」という1週間でした【ネッ担アクセスランキング】

    2017年2月10日~16日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

    2017/2/17
  7. ニコン子会社のECサイトで顧客情報が漏えいか。SSL設定の不備でカード情報含む654件

    SSLによる暗号化通信の一部設定の不備で654件の顧客情報が暗号化通信されていなかった

    2017/2/21
  8. アスクルが「ロハコ」の注文受付を再開、他の物流施設からの配送体制を整備

    商品配送のリードタイムは通常よりも1~2日ほど、延長するという

    2017/2/17
  9. 「丸亀製麺」のトリドールが“本気”の通販・EC、「SONOKO」買収 → EC会社の新設

    「BallooMe(バルーミー)」は、2020年3月末までにEC売上高100億円をめざす

    2017/2/21
  10. ecbeingのSaaS版は何がスゴイ? どんな特徴? 林雅也社長に聞いてみた

    SaaS版のECサイト構築システム「ecbeing SaaS」について、林社長に聞いた。

    2017/2/20

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

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失敗しないアフィリエイター向けイベント。開催前に必要な9つの準備とは? | アフィリエイトの効果が出ていないEC事業者のためのアフィリエイト再入門講座

8 years 9ヶ月 ago

リアルイベント開催効果を最大化するためには、開催後に活動してもらうための企画を準備しておくことが重要です。 つい「当日の展示品は何にしよう」「参加してくれたアフィリエイターの方々にどんなお土産を用意しようか……」と、当日のことばかり考えてしまいますが、準備4割・当日2割・後追い4割の気持ちで取り組むといいでしょう。 今回はイベント開催前の準備についてご説明します。

 

自社で開催するか、ASPに依頼するか

まずはじめに決めるのは「自社で行うのか、ASPに依頼するのか」ということです。

ASPに依頼すると有料の場合もありますので、コスト的には自社開催の方が安く済むこともあります。

ただ、初めてリアルイベント開催するときは、ASPのメルマガや管理画面内の広告枠への掲載などで集客を手伝ってもらえるので、まずは相談してみることをお薦めします(アフィリエイターに対して個別連絡や集客を制限しているASPの場合は、ASPに依頼するしかありません)。

ASPではアフィリエイトサイトごとに紐付けられている「アフィリエイトID」があり、どのアフィリエイターが来場したのかが判別できます。

ASPにイベントサポートを依頼した場合、来場者分のアフィリエイトIDを共有してもらえます。たとえば、来場者限定特典として成果報酬アップキャンペーンを用意したり、イベント後に参加御礼メールを送信したり……といったことができます。

ASP主催の展示会形式イベントでも、イベントで何をやるかは広告主が企画します。 当日の展示品の準備やスタッフのアサインだけではなく、開催後にアフィリエイターが活動したくなるような企画を考えましょう

大事なのは、アフィリエイターにとって魅力のあるイベントだということを告知し、「参加してみようかな」と興味を持ってもらうことです。他社が開催しているイベントレポートもネット上に多数ありますので、いくつか見てみると良いでしょう。

イベント開催までに必要な9つの準備

当日までに何を準備するかをご説明します。

① 商品を手配する ② 日時を決める ③ 当日のタイムテーブルを決める ④ プレゼン資料・配布資料の準備 ⑤ 来場者特典について決める ⑥ アフィリエイターのリストを作る ⑦ メルマガに告知を掲載する ⑧ ASP管理画面に告知を掲載する ⑨ 商品リンクと広告素材を用意する

①商品を手配する

まずはどの商品を展示できるかピックアップしましょう。展示している商品は自由に撮影してブログなどで紹介されます。

発売前の商品はアフィリエイターに好まれますが、未発表商品で公開不可の場合は「○月○日、○時より公開可能」とご案内をしましょう。

開催日時を決める

開催が決定したら日時を確定します。ポイントは対象となるアフィリエイターが参加しやすいかどうかです。

たとえば、サラリーマンを対象としているなら、平日の19時以降や土曜日の午後が望ましいと言われています。また、お子さまのいる女性を対象としているなら、平日午後、遅い時間にならないように設定する必要があります。

来場してほしい人が参加しやすい日時にしましょう。

③当日のタイムテーブルを決める

タイムテーブルも参加対象によって変わります。たとえば、お子さまのいる女性アフィリエイター中心のイベントの場合は、こんなタイムテーブルになります。

 13:00~ 受付開始
 13:30~ 商品説明・PRタイム
 14:30~ 商品撮影タイム
 15:30~ イベント終了

撮影時間を長めに取った方が良いのか、商品説明に時間をかけた方が良いのか、スタッフ同士で意見を出し合いましょう。

④プレゼン資料・配布資料の準備

プレゼン資料を用意してセミナー形式で商品をPRする場合は、アフィリエイターに興味を持って聞いてもらえるように内容を工夫しましょう

読みやすさも重要です。さまざまな年代の方が来場されますし、後方の席からは見にくいこともあるので、フォントサイズは18ポイント以上にし、必要に応じて配布資料も用意しましょう。

⑤来場者特典について決める

告知の際、来場特典を記載することで集客効果を高めることができます。アフィリエイトイベント参加特典の定番は、開催後に成果報酬をアップすることです。

「通常成果報酬が通常10%のところ、○月○日までの期間限定で2倍の20%!!」

というように、可能なら1か月以上、長期に渡って報酬アップキャンペーンを行うと良いでしょう。 アフィリエイターにやる気になってもらい、記事を掲載してもらえるよう成果報酬で後押しするわけです。

また、自宅でも商品を試してもらえるように商品提供を検討しても良いかもしれません。

お土産は純粋に喜ばれますし、イベントでの撮影は他の参加者が写り込んでしまうことが多く、ブログで使いやすい写真を撮るのが難しい場合があるからです。

また、抽選会によるプレゼント企画も喜ばれます。タイムテーブルの最後におこなえば、参加者を最後まで退屈させることもありません。可能ならサンプルではなく現品が好ましいです。

  • 「レビューを書くと約束してくれる人!」などと呼びかけてじゃんけん大会をする
  • 複数の商品を提供できる場合は、アンケートに記入してもらい、欲しい商品を選んでもらう

など、できる限り公平感のある楽しい抽選会にしましょう。

ショップジャパンのセミナーイベントの様子。
ショップジャパンのセミナーの来場者へのお土産
ショップジャパンの抽選会の様子。豪華な来場者プレゼントも用意している。

また商品を提供する場合、サンプルを集めることだけを目的とした来場者には注意が必要です。エントリーの中から抽選形式にしたり、イベントに参加したが記事掲載につながらなかった来場者をリスト化したりするなど、対応を考えておきましょう。

⑥アフィリエイターのリストを作る

来場してほしいアフィリエイターがいたら、事前にリスト化しておきましょう。

過去に実績があったり、他社で優れた商品レビューを書いていたりするアフィリエイターには、個別に打診をしてみたり、ASPに声掛けを依頼するなど、来場していただけるように働きかけをしましょう。

⑦メルマガに告知を掲載する

遅くとも開催日の1か月前には告知を開始しましょう。まずは、既存の提携アフィリエイターに対してメールで開催をお知らせします。ASPによってはアフィリエイターへの直接連絡を禁止していることがあるので、その場合はASP担当者に依頼します。

最近はアフィリエイターを対象としたイベントが多数開催されているため、日程がバッティングしたり、立て続けに開催されたりすることが多々あります。懇意にしているアフィリエイターには、一般告知の前に開催日程を連絡できると良いでしょう。

メルマガでの告知は、開催までに数回行いましょう。 その際、件名ではイベント告知メールであることを明確に伝え、本文ではイベント内容や展示を予定している商品の情報、事前のリクエストを受け付けるなど、「毎回コピー&ペーストで送信している」という印象を与えないようにしましょう。長文である必要はないので、アフィリエイターに興味を持って来場してもらえるように働きかけることが重要です。

また、先にリスト化した来場してほしいアフィリエイターには「ぜひあなたとお会いしたい。来てほしい!」と個別にアプローチを行いましょう。もちろん、普段コミュニケーションのない担当者からいきなりオファーがあっても、参加しようと思ってはもらえないかもしれません。日ごろから定期メールで情報提供をし続けることは大切なのです。

⑧ASP管理画面に告知を掲載する

ASP管理画面でイベント告知を掲載してもらいます。事前に担当営業に連絡をとり、告知開始日から使える広告枠などを案内してもらっておきましょう。参加申し込みの応募フォームなども対応してもらえる場合が多いので、事前に準備を進めておきましょう。

⑨商品リンクと広告素材を用意する

忘れてはならない大事な準備、それは展示商品の広告素材です。「展示商品を紹介したいのに、商品リンクがないから紹介できない」といったことが実際によく発生しています。 展示商品については基本的に商品リンクを利用できるよう、準備をしておきましょう。バナー素材の準備が難しければテキストリンクのみでも構いません。忘れずに必ず事前に準備をしておきましょう

発売前の商品を先行でアフィリエイターにお試しいただきたい場合など、商品ページの用意がまだできていないということもあると思います。

未発売の商品はアフィリエイターにとって興味を引く情報なので、「商品リンクは○月○日よりご提供可能です」「○月○日以降でしたらご紹介が可能です」というように日付を明確に伝え、イベント後にアフィリエイターが迷わないようにご案内しましょう。

それでも掲載してもらえないこともある……

事前準備にどれだけ時間をかけても、残念ながら参加者全員が紹介記事を書いてくれるわけではありません

「体験してみたけれど、商品に興味が持てなかった」「他の広告主の商品に魅力を感じた」「紹介しても売れないと感じた」「忙しくて優先順位を上げられない」……など、さまざまな理由で掲載に結び付かないことがあります。

気持ちとしてはできる限り紹介記事を書いていただきたいところですが、強制はできません。

ですが、イベント当日に商品の特徴を伝え、掲載のお願いをすることで、掲載の可能性が高まります。ここは広告主担当者としての腕の見せ所です。事前に「何を伝え、どう活動してほしいのか」を明確にし、当日に反映させていきましょう。

◇◇◇

アフィリエイターにイベントで紹介する商品について記事を書いてもらうには、①「参加したい!」と前向きな気持ちで参加してもらえる企画を考えることイベント当日にアフィリエイターに魅力ある商品であることを伝えること開催後にフォローアップをすること――以上の3つが重要です。次回から開催後のフォローアップについてまとめていきます。

鈴木 珠世

鈴木 珠世

コミュニケーション・マーケティング コンサルタント

2004年よりギフトメーカーのWebショップ担当を経験。「モノを売る楽しさ」「アフィリエイトの楽しさに目覚め、2008年よりファンコミュニケーションズ、そしてリンクシェア・ジャパンにて、ネットショップ運営者やアフィリエイトサイト運営者に向けた教育・啓蒙活動に従事。その後、売れるネット広告社にて新規媒体営業と通販事業者向けのコンサルティングを行う。

日本アフィリエイト協議会による、アフィリエイト業界関係者が選ぶ「アフィリエイト業界MostValuable Player(MVP)」2012、2013、2014の3年連続の受賞など、受賞歴も多い。共著にて「成功するネットショップ 集客と運営の教科書」を出版。

現在フリーにて、ネットショップ(通販企業)向けのコンサルティングを開始。

鈴木 珠世

LINEが動画を活用したネット通販に参入、「LINE BUYNOW」をスタート

8 years 9ヶ月 ago

LINEが動画を活用したネット通販に参入、「LINE BUYNOW」をスタート

動画コマースを行う「LINE BUYNOW」

LINEは動画を活用したネット通販に参入する。

「LINE BUYNOW」を2月22日に立ち上げ、動画を活用して商品を訴求する取り組みを開始した。現在はトライアル期間として展開している。

「LINE BUYNOW」は曜日ごとにテーマを設定し1週間限定で販売する「LINE フラッシュセール」(2015年に開始)をリニューアルして再開したもの。

大幅な変更点は訴求方法が画像から動画になったこと。「より商品の使い方やディテール、長所がわかるようになった」(LINE広報)。「LINE フラッシュセール」と同様、期間を限定して割引価格で販売するとみられる。

「LINE BUYNOW」での販売主体はLINEではなく、参加する企業。LINEは「LINE BUYNOW」をプラットフォームとして展開する。

第1弾として参加したのはオークローンマーケティング。通販ブランド「ショップジャパン」で展開している骨盤運動マシン「ながらウォーク」を、LINE限定価格で販売している。紹介動画は30秒程度でまとめられている。

LINEによると、参加企業の選定について「トライアル期間として特定の企業に提供している」(同)と言う。「動画による商材の適正や動画自体の訴求方法について検討している段階。今後正式なメニュー化をする場合に改めて決定する」(同)とした。

LINEは2016年に「LINE フラッシュセール」を休止したほか、同年5月にCtoCフリマアプリ「LINE MALL」の運営を終了。物販に関するBtoCサービスは「LINEギフト」のみとなっていた。
 

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

楽天、岩手県矢巾町と地域活性化を目的とした包括連携協定を締結

8 years 9ヶ月 ago

楽天は2月22日、岩手県紫波郡矢巾町とアマナの3者で、矢巾町の地域経済活性化を目的に、インターネットを活用した包括連携に関する協定を締結した。

ネットを活用した地域活性化などに関する自治体との連携を進めている楽天は、これまで11道府県12市1町と包括連携協定を締結している。矢巾町は25自治体目となる。

楽天は、矢巾町、アマナと連携し、地域ブランディングやネットを活用した町内の事業者の販路拡大、ふるさと納税の推進など、次の10項目で協力する。

  • ビジュアルを活用した地域ブランディングとコンテンツ作成に関する事項
  • 矢巾町内事業者、生産者のIT利活用促進に関する事項
  • 国内外に向けた矢巾町産品の販路拡大に関する事項
  • ふるさと納税の推進に関する事項
  • 観光誘客の促進に関する事項
  • 耕作放棄地の活用及び新規就農者育成に関する事項
  • 地域商社設立及び拠点整備支援に関する事項
  • 電子図書館の開設と活用促進に関する事項
  • スポーツを通じた地域振興に関する事項
  • その他IT利活用による矢巾町の地域振興に関する事項

楽天、岩手県矢巾町と地域活性化を目的とした包括連携協定を締結 楽天・野原彰人執行役員、矢巾町・高橋昌造町長、アマナ・油谷信亮執行役員

写真左から楽天・野原彰人執行役員、矢巾町・高橋昌造町長、アマナ・油谷信亮執行役員

これまでの包括連携協定は楽天と自治体での連携だったが、今回、ビジュアルコミュニケーションのエキスパートであるアマナが参画した。

アマナのビジュアルコミュニケーション力を活用し、地域ブランディングを促進。楽天グループのインターネットサービスを最大限に活用、矢巾町のロゴやWebコンテンツの制作といった地域ブランディングを行う。

楽天グループの電子図書館サービス「OverDrive」を活用した住民のための電子図書館開設、グループ会社が運営する野球団による青少年育成のためのスポーツの催しなどを実施する予定。

会見で高橋昌造町長は、「矢巾町は“特徴がないのが特徴”だった。いまは自治体もITを活用していかなければならない時代。ITの利活用で産品などの販売に力を入れていく」などとコメントした。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

アマゾンに負けない自社ECサイトを作る5つのポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years 9ヶ月 ago

多くの中堅小売業者は、カスタマーエクスペリエンスやブランドストーリーでアマゾンより優れていますが、自社ECサイトでそれらのメリットをもっと明確に伝える必要があります。

アマゾン頼りにならない5つの重要ポイント

小売業界で、アマゾンは巨大であり、無視できない存在であることは間違いありません。販売製品が何であっても、アマゾンは競合の1つになります。

同時に、アマゾンは売り上げをもたらすチャネルの1つかもしれません。ただ、アマゾンが売り上げに寄与するチャネルだとしても、完全にアマゾン頼りになるのは間違っています

amazon.comのトップページ アマゾンは直販のほか、企業が出店・出品できるプラットフォームビジネスも手がける
アマゾンは直販のほか、企業が出店・出品できるプラットフォームビジネスも手がける

中堅小売業者がアマゾンに勝てる部分は、カスタマーエクスペリエンスやユニークなブランドストーリーです。それらの優位性を自社サイトで伝える必要があります。

大切なのは、自社ECサイトを効率的に活用し、最高のカスタマーエクスペリエンスを提供することです。

デザインコントロール

消費者がサイトを訪れた時に、最初に目に入るのはサイトデザインです。記憶に残る経験を提供するためにも、デザインは大変重要な要素となります。

デザインを通じて、消費者に好印象を与えるには、色やフォント、線や形、プロモーションエリアの見せ方に至るまで、完璧にブランドイメージに沿ったビジュアルが必要です。

同時に、特定のビジュアルや言葉遣いを駆使したデザインを通じ、ブランドのストーリーを伝え、一貫したカスタマーエクスペリエンスを展開できるようになります。

デザインを管理することは、消費者が目にする商品の管理にもつながります。プロモーションエリアの写真を変更し、どの商品が最も「カートに入れる」ボタンにつながるのかを確認することもできるわけです。

デザインを通じて、消費者に好印象を与えるには、色やフォント、線や形、プロモーションエリアの見せ方に至るまで、完璧にブランドイメージに沿ったビジュアルが必要
最適なデザインに変更することで「カート遷移率」もUPすることが可能

検索機能

すぐに消費者が望んでいる商品にたどり着けるよう、注力すべき機能です。モバイルで買い物する場合、消費者はまず検索機能を使うことが多いのです。検索機能が消費行動の妨げになるのではなく、消費体験の助けになる必要があります

サイト検索機能に関する事例のように、オートコンプリート機能(検索ボックスに検索キーワードを入力し始めると、候補となるキーワードを提示する機能)など、可能な限り完全に一致した商品を表示できるような施策を試してみましょう。

そして、消費者が正式な商品名を入れて検索ボタンやエンターボタンを押した場合、検索結果ページを飛ばして、直接商品ページに飛ぶようにすべきです。

また、検索ワードに沿った検索結果が表示されることは重要です。消費者が「赤いポロシャツ」と検索した場合、デフォルトで表示される赤以外のシャツではなく、必ず赤いポロシャツを表示する必要があります。

検索結果で最適な表示ができない場合は、関連性の高いカテゴリーページに誘導するか、最も人気の高い商品を表示するようにしましょう。検索機能が十分でないからといって、消費者を逃してはいけません。

最適な検索結果が表示ができない場合、関連性の高いカテゴリーページに誘導もしくは人気の高い商品を表示することが重要

カスタマイズ

消費者は、買い物がより簡単にスムーズになるのであれば、個別にカスタマイズされることを望みます。ある調査によると、消費者はどのようなデータが集められて、どのようにそのデータが使われているかがわかれば、企業側がそのデータを使っても良いと思っているようです。

新規サイトに訪問する消費者が、どこから流入してきたのかデータを分析し、その情報を利用しましょう。新規訪問の場合、ナビゲーションを説明してあげることもできるでしょう。サイトでどんな商品を取り扱っているのかがわかるように、「ベストセラー」カテゴリーを表示しましょう。

消費者が買い物をする間、商品をウィッシュリストに追加したり、お気に入りに登録する手助けを行うことによって、サイトへの親近感が湧き、再来訪の可能性が高まります。

新規訪問客がページを回遊している時は、他の消費者の履歴を使って、クロスセルやアップセルにつながる商品を表示しましょう。

再来訪客に関しては、カスタマイズはより容易です。よく閲覧されているカテゴリーやお気に入り、過去の購入履歴に基づいたクロスセル、アップセル用の商品を表示して、次回以降の買い物につながる情報を提供します。

カスタマイズされたお薦め商品の表示によって、買い物をスムーズにするとともに、平均注文金額を上げることができます。

商品ページ

消費者が必要としている商品情報を、アマゾンよりも早く提供することによって、アマゾンの一歩先を行くことができます。

ECの市場規模は堅調に伸びているものの、消費者はまだオンラインで商品を購入することにためらいがあります。特に洋服に関してはその傾向が顕著です。

自社製品でなくても、正確なサイズ表、製品素材、フィット感に関する情報を提供しましょう。そうすることで、消費者のより良い買い物体験につながります。体に合わないという理由で返品される、年間624億ドルもの返品商品を減らすことができるのです。

また、商品詳細やサイズを写真で細かく見せたり、細かい部分をズーム機能で見せたりすることで、返品を減らすことも可能です。

ユーザー発信のコンテンツ

他の消費者のレビューやコメントは、コンバージョン率UPに直結します。67%の消費者は、レビューに影響を受けると答えているのです。消費者がアップする商品写真、詳細な商品レビューは購入の意志決定に役立ちます。レビューを集める際、たとえば洋服であればフィット感を表現してもらうようにしましょう。

アクティヴウェアを販売する小売業者で、WebLink社のクライアントであるECサイト「Marika」や「Zobha」は、購入者にフィット感やスタイル、着心地についてレビューを書いてもらい、消費者の購買行動に役立つようにしています。

購入者は、自身の写真をアップしたり、位置情報、商品サイズ、体型、好きなエクササイズまで記載することが可能です。

結論

消費者はアマゾンに夢中になっています。しかし、自社のブランドストーリーや独自性を自社ECサイトで訴求しない手はありません。カスタマーエクスペリエンスに集中することで、ブランド認知を高めたり、ターゲット層にリーチできたり、他ブランドに差をつけることができるのです。

Top500Guide.comによると、WebLinc社は、北アメリカのトップ1,000のオンライン小売業者にECのプラットフォーム技術を提供しています。

瀧川 正実

「EC」「オムニチャネル」の現状は? 産官学が分析した“今”を発表する報告会3/7開催

8 years 9ヶ月 ago

産官学の有識者が各立場から見たオムニチャネル・ECに対する見解を述べ、ディスカッションするイベントが開催される。

「オムニチャネル時代がEコマースに与える影響」の詳細はこちら

オムニチャネル・ECの研究機関である東海大学総合社会科学研究所は3月7日、「オムニチャネル時代がEコマースに与える影響」と題した第1回研究報告会・講演会を、東京都内(赤坂溜池タワー13F)で行う。参加費は無料(事前登録制)。

学校法人東海大学の客員准教授である小嵜秀信氏(総合社会科学研究所)が、「リーディングカンパニーにおけるオムニチャネル対応の実態と業績に与える影響」と題して、オムニチャネル対応の実態と業績に与える影響についての研究成果を発表する。

こうした講演を計4セッション用意している。

  • リーディングカンパニーにおけるオムニチャネル対応の実態と業績に与える影響(学校法人東海大学 総合社会科学研究所 客員准教授・小嵜秀信氏)
  • オートバックスにおけるオムニチャネルへの取り組み(オートバックスセブン ネットビジネス推進部 部長 小野田裕繁氏)
  • オムニチャネル時代を迎えた日本のEコマースにおける現状(経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 課長補佐 岡北有平氏)
  • 産官学パネルディスカッション

講演の後、名刺交換会や懇親会を開催する。

イベントの主催は東海大学総合社会科学研究所。経済産業省、オートバックスセブン、ワークスアプリケーションズが協力している。

オムニチャネル・ECの研究機関である東海大学総合社会科学研究所は3月7日、「オムニチャネル時代がEコマースに与える影響」と題した第1回研究報告会・講演会を開催

イベント詳細

日時:2017年3月7日(火)15:00~19:30(開場14:30)
会場:赤坂溜池タワー13F(東京都港区赤坂2-17-7)
参加費:無料(事前登録制)
詳細と申し込み:http://www.worksap.co.jp/events/0307/

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

通販・ECの「定期購入」の改善を――埼玉県が国に支払額の総額表記など求め要望書

8 years 9ヶ月 ago

通販・ECの「定期購入」に改善要望、支払金額の総額表記など求め

埼玉県が国に提出した要望書(画像は編集部がキャプチャ)

消費者が広告を見て、定期購入であること、支払金額の総額がいくらであることなどを容易に認識できるようにしてほしい。

埼玉県は2月20日、通販やECの定期購入でトラブルが多発していることを受け、国に必要な措置を取ることを求める要望書を提出した。上田清司知事名で、内閣府特命担当大臣の松本純氏宛て。

埼玉県によると、健康食品や化粧品をECサイトなどで掲載されている「お試し」「送料のみ負担」といった表示を見て、1回だけの購入つもりが定期購入になっていたというトラブルが急増。相談件数は2015年度は483件だったが、2016年度は12月31日現在で797件に増えているという。

県は主な相談内容などについて次のように説明する。

1回目を試した後、2回目が届いたので事業者に問い合わせたところ「定期購入なので決められた回数を購入してからでないと解約できない」などと言われ、初めて定期購入であることに気付くというものです。

最近はスマートフォンの広告サイトを見て注文する人が増えていますが、画面が小さいこともあり、定期購入であることの表示や総額の表示が申込みボタンに近接したところではなく、膨大な画面をスクロールしないと当該表示にたどり着けない、文中に紛れ込んでおり他の文章との見分けがつかないなど、費者がよほどの注意を払わない限りは認識できないような表示となっているものがあります。

消費者が広告を見て、「定期購入であること」「支払金額の総額がいくらであること」などを容易に認識できるようにするため、特定商取引に関する法律、同法施行規則、ガイドラインなどに必要な措置を取るよう、国に対して緊急要望を行った。

要望の主な内容は次の通り。

  • 特定商取引に関する法律第11条に定める表示事項の第1号「商品若しくは権利の販売価格又は役務の対価」について、定期購入の場合を考慮し「総額」を明記すること
  • 消費者が注文内容を最終的に確認する画面において、定期購入の総額を表示することを同法施行規則やガイドラインに明記するなど必要な措置を取ること

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

ドクターシーラボの自社ECサイトが停止しているワケ | 通販新聞ダイジェスト

8 years 9ヶ月 ago

化粧品通販のドクターシーラボは2月6日から、新たな優良客向け優待特典制度の運用を始めた。従来までの“割引”をメインとした特典ではなく、“ポイント付与”に切り替えることで過度な割引による利益率の低下を防止したり、「まとめ買い」を促し、業績拡大につなげたい狙いのようだ。

ドクターシーラボの自社ECサイトが停止している理由
ドクターシーラボの自社ECサイト再開は3月中旬の予定(編集部がキャプチャし、追加しました)

新たな優良客向け優待特典制度「Ci‥Labo33(シーラボ・サーティースリー)」は過去3年間で同社商品の税込購入額が2万円を超える顧客を対象とした優良顧客向けのポイントサービスで商品購入時に、これまでの購入額によって定めた「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」という4段階のステージと1回の購入額に応じて、顧客に「サンキューポイント」と呼ばれる独自ポイントを還元するもの。なお、貯めた「サンキューポイント」は1ポイント1円として同社商品の代金に充当できる。

付与ポイントは「ステージ」によって異なり、最低ステージとなる過去3年の購入額が税込2万円以上の「シルバーステージ」の顧客の場合、1回の購入額が5000円未満は当該商品額の2%、1万円未満では3%、1万5000円未満では4%、2万円未満では5%、2万円以上は10%となる。最高ステージとなる3年間の累計購入額が税込25万円以上の「ダイヤモンドステージ」の場合は1回の購入額が5000円未満で7%、1万円未満では10%、1万5000万円未満では15%、2万円未満では20%、2万円以上は30%となる。

これに顧客の誕生日月での商品購入時に付与する特典ポイント(最上位の「ダイヤモンドステージ」は3%、それ以外は2%を加える)を組み合わせると最大で購入額の33%分のポイントを還元する。

なお、顧客の「ステージ」は従来までは原則、通販(電話・郵送・FAX・ネット)での購入実績に応じたものだったが、新制度では通販だけでなく、店舗での購入分も対象とし、合算して決定することにし、複数チャネルを利用する顧客にとってはポイントがたまりやすくなるという。

また、従来制度では対象外としていた割引セットやビッグゲル、福袋などの商品購入時もポイント付与対象とした。このほか、上位ステージの顧客には特典を設けており、送料や代引き手数料、スピード配送サービスを無料(「ダイヤモンド」会員のみ)としたり、化粧品などあらかじめ設定した頻度で商品を配送する「定期トクトク便」で毎月配送する「毎月コース」の利用時は対象商品を自由に変更(「ダイヤモンド」および「プラチナ」会員のみ)できるようにした。

なお、「定期トクトク便」は今回の優待制度刷新にあわせて変更。従来は毎月コース、2カ月コース、3カ月コースとも、定期配送特典として通常価格から20%を割り引きしていたが、変更後は毎月コースのみ20%割引とし、2カ月、3カ月コースは10%引きとした。一方で、毎月コースの場合、配送後、最大2回、定期配送を休めるようにした(従来は1回)ため、事実上、毎月コースを選択しても3カ月後の配送とすることができるようにした。これにより毎月コースの加入者を増やしたい考えのようだ。また、同時に定期便と一緒に通常購入商品を配送する「おまとめエコ配送」も開始し、利便性を高める狙いだ。

従来までの優待制度は同社での累計購入額が1万円以上で4%、2万円以上で6%、4万円以上で8%、6万円以上で10%、8万円以上で12%、10万円以上で14%と累計購入額で決まる「ランク」によって、商品購入時に適用される割引率が変わるステップアップ割引を展開してきたが、期間を設けておらず、また、一度、ランクが上がった顧客は半年以内に一度でも購入すればランクが下がらない仕組みだったため、利益率悪化の一因となっていたようだ。

このステップアップ割引および通販での購入額の1%分を付与する従来のポイント制度「シーポイントサービス」をあわせて、新たに「Ci‥Labo33」とすることで訴求を“割引”ではなく、“ポイント付与”とするとともに、1回の購入額でもポイント還元率を変えることで、商品のまとめ買いを促すほか、行き過ぎていた過度な割引を抑え、利益率アップを図りたい考えのようだ。

なお、同社では「Ci‥Labo33」の運用を当初、1月2日からスタートさせる予定だったが、システム変更に伴う混乱などから2月6日まで開始がずれ込んだようだ。また、同社の通販サイトも予定していた新サイトへの移行が「当初の見込みよりも開発に時間を要している」(同社)として現状、本サイトが停止中(代わりに一部商品のみ購入できる「特設サイト」を設けている)で、「サンキューポイント」は利用できない状態となっている。本サイトの再開については「3月中旬を予定している」(同社)とする。

通販新聞

引上率・リピート率を驚異的に上げるCRM、失敗するCRMを大公開!! | A/Bテストの結果をカンニングシートとしてバラします!

8 years 9ヶ月 ago

こんにちは、売れるネット広告社代表 加藤公一レオです。前回はレスポンス効率を上げ続けるクリエイティブ理論について紹介した。今回はネットで引上率・リピート率を驚異的に上げる方法をご紹介しよう!!

ほとんどの通販会社のCRMは「ゴミ」である

ネットで売上を最大化して、儲けるための仕組みは下記の3つのステップを継続的に行うことである。

  1. 広告で多くの“見込客”を効率よく集める「高いレスポンス
  2. その見込客に購入してもいらい、“既存客”にする「高い引上
  3. その既存客に何度もリピート購入してもらい、“固定客”にする「高いリピート

たとえどんな業種であろうと大成功している企業は、上記3つのステップに沿ってネットマーケティングを行っているのだ。

しかし、世の中の通販会社のほとんどは、「レスポンス」を上げるための広告に関してはとても力を入れているのだが、一番重要な「引上」「リピート」を上げるための「CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)」はゴミ同然の施策しかやっていない

広告でかろうじて獲得した数少ないお客様に、ストーカーのようにワンパターンの「メルマガ」を送り続け、そこから「本サイト(ECサイト)」へ誘導している。

これはマーケティングとは言えない。ただのストーカーである

こんな施策をやっているから引上率もリピート率も低い、ということに、いい加減気付いた方がいい!

メルマガなんか明日からやめるべきだ!

まずはCRMにおける「メール」の部分について話そう。

ネットで初回申し込みをしたお客様の8割~9割は、2回目以降もネットで引き上がるし、リピートすることが統計的に分かっている。なので、ネットにおけるCRMではメールマーケティングが一番重要なのである!

ただし、企業から送られている多くの「メルマガ(メールマガジン)」は、即ゴミ箱行きの運命をたどっている。多くの企業は、商品を羅列した宣伝臭いゴミみたいなメルマガを一斉配信して、無視され続けている。

はっきり言おう。「メルマガ」なんか明日からやめた方が絶対に良い。もっと言ってしまえば、メルマガをやっている通販会社ほど大失敗している! 今どき誰もメルマガなんか読まないのだ!!

メールマーケティングとは、お客様にタイミングよく配信して、開封してもらって、読んでもらって、リンクをクリックしてもらって、ランディングページから申し込んでもらって、初めて効果を出すのだ。

効果的なCRMを実現するためには、「メルマガ発想」をすぐにやめ、「フォローメール発想」に切り替える必要がある!

どうすればメルマガから引き上がるのか? クイズ形式で出題するので、どちらのCRMが1番効果的だったのか、みなさんに予測してみてほしい。

【A/Bテスト】引上率・リピート率が上がるCRMはどっちだ!?

【A】メルマガから本サイトへ誘導する

【A】レスポンスステージ:広告→本サイト
引き上げステージ;メルマガ→本サイト
リピートステージ:単純なメルマガの嵐…

【B】引上・リピートそれぞれのステージの目的に特化した「専用フォロメール」と「専用ランディングページ」を用意する

【B】レスポンスステージ:広告→広告専用ランディングページ
引き上げステージ;メルマガ→引上専用ランディングページ→本商品初回購入→
リピートステージ:リピート専用ランディングページ

正解はこちら!

正解は【B】!
引上・リピートそれぞれのステージの目的に特化した「専用フォロメール」と「専用ランディングページ」を用意する!

【B】レスポンスステージ:広告→広告専用ランディングページ
引き上げステージ;メルマガ→引上専用ランディングページ→本商品初回購入→リピートステージ:リピート専用ランディングページ

そう、大原則として、ネット広告から誘導するサイトは「本サイト(ECサイト)」ではなく、「商品ごとに完全に独立したランディングページ」にするべきである!

例えば商品Aでネット広告を打ったら、そのリンク先のランディングページでは商品Aしか買えないページにするその商品を売ることのみに集中したページを制作することだ

最近は多くの通販会社が、ネット広告を投下する「レスポンスステージ」においてはランディングページを制作している。にもかかわらず、「引上ステージ」や「リピートステージ」においては、あらゆる商品が羅列されたメルマガを送り、あらゆる商品が羅列された本サイトに誘導している。

だから、メルマガから本サイトに誘導しても引上がらないし、リピートもしない! 失敗するバカCRMの典型例と言える!

「本サイト発想」をやめ、「ランディングページ発想」に切り替えよ!

CRMにおける引上率・リピート率を上げるためには、引上・リピートそれぞれのステージの目的に特化した「専用フォローメール」と「専用ランディングページ」を必ず制作することである。

引上・リピートそれぞれのステージの目的に特化した「専用フォローメール」と「専用ランディングページ」を作ると、おもしろいくらいに引上率・リピート率が上がる!

例えば、商品Aのモニターセットの広告専用ランディングページで見込客を獲得したら、そのお客様にはその後、商品Aの本商品購入を紹介する「引上専用フォローメール」を送り、そこから商品Aの本商品しか買えない「引上専用ランディングページ」にリンク(誘導)する。

引上ステージでは、引上専用フォローメールから引上専用ランディングページに誘導する

そして、本商品を買ってくれたお客様には、商品Aのリピートを紹介する「リピート専用フォローメール」を送り、そこから商品Aの定期コースしか買えない「リピート専用ランディングページ」に誘導する!

リピートステージでは、リピート専用フォローメールからリピートランディングページに誘導する

つまりは、選択肢を与えず、余計な情報は省いて、必要最低限のコアな情報とメッセージを提供し、それぞれのステージの目的のみに集中したメールとランディングページを制作すれば、引上率、リピート率は劇的に上がるのだ!

ステージによってランディングページの口説き方を変えよ!

「レスポンス」「引上」「リピート」、それぞれのステージは目的が違うので、当たり前だがランディングページ内でのメッセージング(口説き方)も違うのである。

それぞれのステージでのメッセージングは……

  1. レスポンス=『広告専用ランディングページ』=「まずは試してくれ!
  2. 引上=『引上専用ランディングページ』=「本商品を買ってくれ!
  3. リピート=『リピート専用ランディングページ』=「本商品を定期コースで買ってくれ!

である。恋愛に例えると、

  1. レスポンス=「僕とデートしてくれ!
  2. 引上=「僕と付き合ってくれ!
  3. リピート=「僕と結婚してくれ!

……である(笑)。

当然、この連載の第3回で解説したとおり、引上、リピートどちらの専用ランディングページでも、ランディングページからショッピングサイトのカートにつなぐ構造をやめ、ランディングページと申し込みフォームを「一体型」にすること。

そしてお客様が申し込みフォームに記入したら、その次にアップセル付きの「確認画面」、その次に「完了画面」という、シンプルな構造にするべきだ。

参考

今回のまとめ

「メルマガ」をやめて、かゆいところに手が届くような「フォローメール」を制作する。さらに、引上、リピートそれぞれのステージの目的に特化した「専用フォロメール」と「専用ランディングページ」を必ず制作する!

◇◇◇

レスポンス、引上、リピートそれぞれのステージの目的に特化した「専用フォーローメール」と「専用ランディングページ」を制作すれば、コンバージョン率が劇的に上がり、引上率・リピート率が劇的に上がる。その結果、年間購入単価(LTV)が上がり、売上が最大化されるのだ!

ではまた、次回もお楽しみに!

加藤 公一 レオ

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。 西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。

その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、 一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、 担当した全てのクライアント(広告主)のネット広告を大成功させる。

その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、 クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。

やずやベストパートナー賞 受賞。 Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞 受賞。 通販エキスパート検定1級。 「アドテック」「宣伝会議」「日経デジタルマーケティング」「通販新聞」など講演多数。

アドテック東京2012 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 アドテック九州2013 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 アドテック九州2014 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 「九州インターネット広告協会」の初代会長も務めた。

著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)、『100%確実に売り上げがアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ売れるネットショップ繁盛記(インプレス)』がある。

加藤 公一 レオ

アスクルの倉庫火災「火勢は落ち着きつつある」。ロハコの定期便新規申込は2/21再開

8 years 9ヶ月 ago

アスクルの法人向けとBtoC向けネット通販サービス「LOHACO(ロハコ)」の東日本エリアの物流拠点「ASKUL Logi PARK 首都圏」(埼玉県入間郡三芳町)で2月16日9時に発生した火災は、2月21日時点でまだ鎮火のめどがたっていない。

ただ、消火活動にあたっている消防本部によると、火勢は落ち着きつつあるとしている。

埼玉県危機管理防災部消防防災課によると、2月21日に重機で建物2階部分の外壁に穴を開ける作業を実施し、建物外部からの消火活動を継続しているという。

2月21日の埼玉県危機管理防災部による発表では、焼損面積は約4万5000平方メートルで、19日発表から広がっていない。2月16日の会見時では「1/3が主に焼損している」と説明。翌17日に焼損面積は約1万5000平方メートルと公表している。「ASKUL Logi PARK 首都圏」の敷地面積は5万5062平方メートルのため、現在のところ物流倉庫の約8割が焼損した計算になる。

現在、「ロハコ」の東日本エリアへの商品配送は横浜の物流センターで対応。2月21日には火災後、他の物流センターからの出荷準備が整ったため、一時停止していた定期便の新規申し込みを再開した。

アスクルの倉庫火災「火勢は落ち着きつつある」。ロハコの定期便新規申込は2/21再開

2/21に定期便の新規申し込みを再開(画像は編集部がキャプチャ)

なお、東日本エリア(北海道、青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、山梨県、神奈川県、東京都、新潟県、長野県、愛知県、静岡県)への配送は、リードタイムが通常よりも1~2日延長されており、最短で注文から翌々日となる。

なお、国土交通省では、東日本大震災をきっかけに、サプライチェーンを維持確保し、輸送活動を早期回復させるための検討会を2014年に開始。2015年に「荷主と物流事業者が連携したBCP策定のためのガイドライン」を公表し、荷主と物流事業者が連携したBCP策定を進めている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

「丸亀製麺」のトリドールが“本気”の通販・EC、「SONOKO」買収 → EC会社の新設

8 years 9ヶ月 ago

讃岐うどん専門店「丸亀製麺」などのトリドールホールディングスが、通販・ECビジネスに本腰を入れる。

トリドールグループは2016年11月、故・鈴木その子氏が立ち上げた美と健康を提案するライフスタイルブランド「SONOKO」のSONOKOグループを買収。通販チャネルなどを通じて、増加するアクティブシニアと富裕層という新たな顧客層を開拓する。

また、2016年7月には食品ECを手がける100%出資の子会社バルーンを設立。2月下旬に立ち上げる自社ECサイト「BallooMe(バルーミー)」を通じて、食材販売を始める。2020年3月末までにEC売上高100億円をめざす。

これに先立ち、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」に出店。牛肉、野菜、果物、魚介類などのネット通販を展開している。

「SONOKO」買収

「SONOKO」は1990年代の日本における美白ブームを牽引した料理・美容研究家である故・鈴木その子氏が設立したブランド。美白化粧品などの通販を手がける。

日常食の提供を主事業としてきたトリドールグループは、増加するアクティブシニアと富裕層という新たな顧客層の開拓、通販という新たな販売チャネルを通じて事業領域を拡大するのが目的。

食材調達力や店舗開発力、国内外での出店ノウハウを生かし、「SONOKO」の事業展開を幅広く展開していく予定。

トリドールグループは2016年11月、故・鈴木その子氏が立ち上げた美と健康を提案するライフスタイルブランド「SONOKO」のSONOKOグループを買収

トリドールの「SONOKO」買収について

売上100億円めざす新設子会社

「BallooMe(バルーミー)」では、トリドールグループが培ってきた生産者とのネットワークを活用。日本国内各地の安心で安全な食材を消費者に直接届ける。

情報サイトとしても展開。食材を選び買う楽しさ、調理風景など食材の背景にあるストーリーをコンテンツとして公開する。生産や加工の現場で大切に商品が扱われている様子、生産者が薦める食べ方など、食材に関するストーリーの発信にも力を入れる。

100%出資の子会社バルーンを設立。2月下旬に立ち上げる自社ECサイト「BallooMe(バルーミー)」を通じて、食材販売を始める

「BallooMe(バルーミー)」のヤフー店

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

アリババのジャック・マー氏が語る「アマゾン」と「トランプ米大統領」 | 中国EC市場がよくわかるアリババ提供の最新情報(Alizilaからの耳より公式情報)

8 years 9ヶ月 ago
アリババのジャック・マー氏が語る「アマゾン」と「トランプ米大統領」
アリババグループの創業者 ジャック・マー氏

スイスのダボスで開かれた2017年度世界経済フォーラム(1月18日)で、アリババグループのジャック・マー会長が登壇、「グローバル化は良いと思うが、改善が必要。もっと広範囲なグローバル化でなければならない」と話しました(編集部追記:講演は対談形式)。

ジャック・マー氏、トランプ米大統領を語る

ニューヨークタイムズのコラムニストであるアンドリュー・ロス・ソーキン(Andrew Ross Sorkin)氏の問いに対し、ジャック・マー氏は「過去30年間のグローバル化は6万の大企業に大きく左右されてきた」と指摘した上で、「今までの大手企業による完全なコントロールから脱却し、(アリババは)中小企業に力を与えていく。勢力均衡をめざしている」と述べました。そして、次のように問い返しています。

今後30年間で、私たちが600万の企業の越境ECビジネスをサポートできるとすれば、どうだろうか?

ジャック・マー氏は先日、米大統領のドナルド・トランプ氏と面談し、今後5年間で米国において中小企業100万社の雇用創出を約束しました。

ジャック・マー氏はトランプ氏について、「オープンな考えの持ち主で、私の話に耳を傾けてくれた」と説明。会談の内容は、米国の中小企業の育成、農産物プロジェクト、米中間の貿易でした。ジャック・マー氏はこう言います。「彼(トランプ氏)が会談結果に非常に満足してくれていた」。

米国との貿易黒字に関し、トランプ氏の過去の否定的なコメントや貿易戦争につながる可能性があるかどうかについて、聴衆の1人が尋ねました。そして、ジャック・マー氏はこう答えました。

ドナルド・トランプ大統領にしばらく時間を与えてください。彼はオープンな考えを持っています。米中間の貿易戦争は両国にとっても世界にとっても不幸なことです。それ(貿易戦争)を止めるためなら、(私たちは)何でもします。

ジャック・マー氏が見る「アマゾン」のビジネスモデル

ソーキン氏はアマゾンとアリババのビジネスモデルを比較。どちらが正しいか、どちらが正しくないかと尋ねました。ジャック・マー氏はこう言います。

私はどちらも正しいと思っています。決して1つのモデルでなければならないということはない。もし、正しいビジネスモデルが1つしかなければ、それは退屈です。両社の異なるビジネスモデルは、根本的に言えば異なる哲学に由来します。アリババはセールス・チェーンやロジスティック・ネットワーク全体を保有するのではなく、売り手、サービス会社、物流会社などを支援する側なのです

アマゾンは1つの帝国のようです。自分ですべてをコントロールしたがります。(それに対して)私たちは1つのエコシステムになりたい。私たちの哲学は、他人の販売やサービスの手助けをし、私たちができないことをやってもらう。私たちはすべての企業をアマゾンのようになることを手助けすることができる。

ジャック・マー氏は、中小企業の売り手1000万社がマイクロソフトに匹敵できるような巨大企業になる日を期待し、このようにコメントしました。

アリババがハリウッドに進出した理由

アリババのハリウッド進出について(編集部追記:米映画監督スティーブン・スピルバーグの映画会社に出資したと2016年に発表)も説明しました。ジャック・マー氏が映画ビジネスに参入すると決めたのは、数年前の事業戦略会議中で語られたことです。

アリババグループは、幸福(Happiness)と健康(Health)のため、いわゆる「2-H戦略」の一環としてショービジネスに参入することを決めました。映画は面白くて楽しい。(ショービジネスは)アリババのすべての事業と同様に、成功については長期的な期間が必要でしょう。

ソーキン氏は、エンターテイメントへの投資を通じて達成したいことを尋ねました。ジャック・マー氏は中国とアメリカの映画を比較し、聴衆から笑いを引き出すコメントをしました。

中国の映画では、英雄はいつも死ぬ。一方、アメリカの映画では英雄は決して死ぬことはありません。私の映画では、英雄を死なせない。

ビッグデータを使いプラットフォーム上の偽造品・模造品を取り除くというアリババの取り組みについても言及しました。ジャック・マー氏は、アリババが偽造品・模造品の検出と撲滅に大きな成果をあげ、法執行機関が行なった違法な売り手に対する取り締まり(2016年に実施)に協力し、400人を摘発しました。そして、アリババが反偽造・模造対策に年間10億元(約165億円)を費やしていることも説明し、次のように講演を締めくくりました。

人々は私たちを批判する。でも、私たちは私たちの進歩に嬉しく思っている。

講演に関する動画(編集部が追加)

アリババグループ

アリババグループ(阿里巴巴集団)

BtoB(企業間取引)、BtoC(企業と消費者の取引)、CtoC(消費者間の取引)のオンラインマーケットプレイス、決済サービス、クラウドコンピューティングなどのサービスを提供するEC企業。日本企業も出店できる「天猫」(Tmallや「天猫国際」(Tmall Global)などが日本国内では知られている。

アリババグループの公式コーポレートニュースサイト「Alizila」(英語)で積極的な自社の情報発信も行っている。

アリババグループ
確認済み
46 分 47 秒 ago
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