ネットショップ担当者フォーラム

【中国】アリババ「フーマー」、テンセント「永輝超市」などコロナ禍の生鮮食品スーパー&ECの今 | Digital Shift Timesダイジェスト

5 years 8ヶ月 ago
コロナ禍によって、急速に成長している生鮮ECサービスと、アリババ傘下の生鮮スーパー「盒馬鮮生」のような実店舗とECの機能を融合したOMO型店舗。その実態を探る

新型コロナウイルスによる感染拡大が一段落したとみて、「復旧」を強くアピールしている中国。今回のコロナ禍によって、急速に成長しているのが生鮮食品をオンラインで購入する生鮮ECサービスと、アリババ傘下の生鮮スーパー「盒馬鮮生(フーマー)」のように、実店舗とECの機能を融合したOMO型店舗である。実際にどのように成長を遂げているのか。そして今後もその成長は続くのか。

生鮮食品分野でOMO型店舗が加速、「盒馬鮮生」はコロナ禍で団地に出店?

中国では今、生鮮食品分野の動きが活発だ。アリババ傘下の生鮮スーパー「盒馬鮮生」は店舗数をさらに拡張する方針で、2020年内に200店舗を新規出店する見通し。「盒馬鮮生」は、オフライン店舗でありながら、配送力に優れ、ECと連携を図った次世代型OMO(Online Merges with Offline、オンラインとオフラインの融合)店舗として注目されている

通常の盒馬鮮生は、ECで注文した商品を半径3Km以内であれば最短30分で配送するサービスであるが、今回のコロナ禍により、注文してくれたお客様の団地に入れないという事態が生じている。そこで盒馬鮮生が展開しているのが、団地にサービスステーションとして出店する施策である。

団地周辺にサービスステーションを設置
団地周辺にサービスステーションを設置した「盒馬鮮生」

写真のように団地の周辺にサービスステーションを設置し、注文された商品をここで受け渡す仕組みを早急に構築している。

テンセントと京東が出資する生鮮スーパー「永輝超市」も2020年には、150店舗を新規出店する予定だ。「永輝超市」は中国の大手スーパーで「盒馬鮮生」同様、デジタルを活用したOMO店舗だ。

また、インターネット出前サービス大手の美団点評も生鮮品卸大手の生鮮スーパーへ出資を続けている。今回の新型コロナの感染拡大による外出制限の余波は消費を取り巻く環境を一変させたのだ。業界のさらなる淘汰、再編は避けられない。オフライン店舗が駆逐され、デジタルシフトを果たした小売企業が優位となる構図は明らかだろう。

中国の新小売業界相関図2019
参考:中国の新小売業界相関図2019

隔離施策で、オンラインシフトが加速した中国

中国では隔離施策が非常に厳しかったために、生活日用品や生鮮食品等の消費ニーズはほぼオフラインからオンラインへとシフトした。商品を速やかに配送できる小売企業が益々注目される結果となった。「生鮮到家」とくくられる生鮮食品ECサービスは、休眠ユーザーの回復、新規ユーザーの爆発的増加及びアクティブユーザーが増加した。結果、生鮮到家サービスは毎日売り切れ状態が続くほどだった。

実は今回のコロナ禍以前は、生鮮ECサービスはそれほど順調ではなく、2019年の下半期、生鮮ECサービス企業の閉店及び倒産のニュースが相次いでいた。先端を行っているかのように思えるこの業界もリニューアルの時期にきていたのだ。

なぜなかなか収益が出なかったのか? 主な要因は生鮮カテゴリーの商品は、物流と保存のハードルが高い点にある。損耗や損失が多いうえに、サプライチェーンも弱く、粗利は低い。そして運営コストは高い。そのうえ、消費者がオンラインで生鮮類商品を購入する習慣が育っていなかったのだ。その状況を新型コロナが一変させたわけだ。

生鮮食品ECサービス、2つのグループ

あらためて現時点で中国の生鮮食品ECサービス「生鮮到家」は、主に2つのグループに分けられる。

1. 生鮮OMOモデルを展開するグループ

1つは、スーパーマーケットと倉庫が一体化した生鮮OMOモデルを展開するグループだ。「盒馬鮮生」を筆頭に、「毎日優鮮」、「叮咚買菜」、「朴朴超市」、「7fresh」、「小象生鮮」、「京東到家」等がある。

2. オフライン店舗の先行優位性でオンライン市場を取っていくグループ

もう1つは、既存オフライン店舗の先行優位性を借りて、積極的にオンライン市場を取っていくグループ。最も代表的な企業は「Sun Art Retail Group」、「永輝超市」、「物美集団(WUMART)」、「カルフール」、「歩歩高」、「家家悦」などだ。

生鮮到家サービスの提供プレーヤー
生鮮到家サービスの提供プレーヤー(出典:天風証券研究所の証券レポート)

生鮮ECサービス企業を、さらに2種類に分けると?

生鮮ECサービス企業は、さらに2種類に分けられる。(1)自社経営モデルと、(2)第三者プラットフォーム提携モデルだ。

生鮮ECの自社経営と第三者プラットフォーム提携""
生鮮ECの自社経営と第三者プラットフォーム提携(出典:天風証券研究所の証券レポート)

自社経営モデルは、主に企業が店舗と倉庫及び物流を持ちながら、自ら開発したアプリやWeChat(LINEようなメッセンジャーアプリ)のミニプログラム経由でサービスを提供する。

一方で、第三者プラットフォーム提携モデルは主にスーパーマーケットが第三者プラットフォームに出店しているものだ。第三者プラットフォームが、ユーザーインターフェイス、オーダーシステム、配送等全てのサービスを供給してくれる。ただ、その分、対応スピードは自社経営モデルのほうが速い。

新型コロナの感染拡大時にも、速やかに人員を調達し、非常時期運営プランを策定し、すぐに変化に対応する事ができた。いずれにせよ、生鮮ECサービスの供給サプライチェーン問題をより明確にしたのが、今回の新型コロナであり、業界の再編を促進することは間違いない。

この状況は、既存オフライン店舗の先行優位性を借りて、積極的にオンライン市場を取っていくグループでも同様だ。(1)自社経営モデルと(2)第三者プラットフォーム提携モデルとに分かれるが、そのほとんどが(2)のモデルを採用している。

開発力が無いために、第三者プラットフォームの物流がひっ迫していることを承知の上で利用せざるを得ないのだ。ただ、第三者プラットフォームを活用することで、顧客データが幅広く取得しやすいというメリットはある。しかしこれ以後、自宅への配達=「超市到家」サービスは、小売業の標準サービスとなるだろうし、(1)の自社経営モデルと(2)の第三者プラットフォームモデルのどちらに対応しているかによって、明暗をわけていくかもしれないと考えている。

この記事は、株式会社オプトホールディング、中国事業推進室のゼネラルマネージャー李 延光(LI YANGUANG)氏が執筆しました。

「Digital Shift Times」のオリジナル版はこちら:アリババに対抗するのは? ネットスーパーの今(2020/6/4)

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「Digital Shift Times」について

日本企業のデジタルシフトの道しるべになることをミッションに掲げ、未来を見据えて経営の舵取りをしている経営者層やデジタル部門・マーケティング部門の責任者向けに、デジタルシフトと向き合い企業の変革を進めていく上で必要となる情報を提供しています。

具体的には、デジタルシフトを推進している企業のCEO・CDO、および有識者・専門家との対談やインタビュー、そして、国内のデジタルシフト事例やデジタルマーケティング最新情報などをお届けします。また、国内の事例だけでなく、中国・アメリカの最新事例や特集記事など、読みごたえのある記事を展開していきます。

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Digital Shift Times

自社ECサイト1万社超が使う「Amazon Pay」とは? 決済の特長、事例、音声対応までを徹底解説

5 years 8ヶ月 ago
「Amazon Pay」の運用開始(2015年5月)から5年が経過し、導入企業数は1万社を突破。多くの自社ECサイトが使うID決済サービスの効果や実績などを解説
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Amazonが提供するID決済サービス「Amazon Pay」の運用が、日本での提供開始(2015年5月)から5年が経過した。出前館のデリバリーサイト、劇団四季のチケット予約サイトなど大手から中小企業のECサイトなど、5年で1万を超える独自ドメインの自社ECサイトが「Amazon Pay」を導入している。なぜ、「Amazon Pay」は多くの自社ECサイトに支持されているのか? 「Amazon Pay」で期待される効果、導入によって得られた成果などから、多くの自社ECサイトが「Amazon Pay」を導入する理由を探っていく。

「Amazon Pay」の導入で、消費者は普段使うAmazonアカウントで決済可能

「Amazon Pay」とは、Amazonアカウントに登録された配送先住所やお支払い情報を使うことで、Amazon以外のECサイトで簡単にログイン・決済ができるID決済サービス。

「Amazon Pay」とは
「Amazon Pay」

独自ドメインのECサイトでは、クレジットカード情報を入力することに不安を感じる消費者が多く、特に新規顧客はそのハードルが高いと言われている。また、スマートフォンではクレジットカード番号の入力ミスなどにより、離脱してしまうケースも少なくない。

しかし、「Amazon Pay」が導入されたECサイトでは、Amazonアカウントを利用すれば、購入時に配送先・クレジットカード情報の入力をすることなく、決済を行うことが可能。買い物カゴに商品を入れてから、最短2クリックで決済することが可能になるため、消費者の「独自ドメインのECサイトでの情報入力の不安」「情報入力のめんどくささ」「入力ミス」などの解消が期待できる。また、Amazonブランドに対する信頼感、マーケットプレイス保証プログラム(「Amazon Pay」での商品の購入において、消費者を保護するためにAmazonが提供している保証)による安心感も、買いやすいECサイトの実現に一役買っているだろう。

「Amazon Pay」の紹介動画)

日本で「Amazon Pay」の提供が開始されたのは2015年5月。それから5年で、導入企業は1万社を超えた。ジャンルを問わずにさまざまなECサイトが「Amazon Pay」を決済手段として導入している。

「Amazon Pay」を導入しているECサイトの一部
「Amazon Pay」を導入しているECサイトの一部

「Amazon Pay」導入3つのメリットと事例

新規顧客の獲得

「Amazon Pay」のグローバルパートナープログラム(公式認定制度)の「Premier Solution Partners」であるフューチャーショップ(ECプラットフォーム「futureshop」の開発・販売)、アイピーロジック(「EC-CUBE」を中心としたECサイトの構築など)の調査によると、ゲスト購入者における「Amazon Pay」決済の割合は40~50%を占める。また、決済後に自社ECサイトの会員となったゲスト購入者の割合に関して、「Amazon Pay」は60~80%に達し、他の決済手段の平均20~25%を大きく上回る

導入メリット① 新規顧客の獲得(フューチャーショップ、アイピーロジック調べ)
導入メリット① 新規顧客の獲得(フューチャーショップ、アイピーロジック調べ)

こうした結果を踏まえ、Amazon Pay 事業本部 本部長 井野川拓也氏は次のように話す。

マーケティングコストとして、新規のお客さま1人あたりの獲得コストは1000円から、高額商品であれば1万円超が必要になると考えられるが、「Amazon Pay」を使えば決済コストのみで新しいお客さまを獲得することが期待できる。「Amazon Pay」は単なる決済手段ではなく、マーケティングツールだと考えていただきたい

Amazon Pay 事業本部 本部長 井野川拓也氏
Amazon Pay 事業本部 本部長 井野川拓也氏

阪急阪神百貨店、新規会員が増加

エイチ・ツー・オーリテイリング傘下の阪急阪神百貨店は、「Amazon Pay」の導入により、新規会員の獲得ならびに主な商圏である関西圏以外の顧客増加を実現したうえ、実店舗を利用する消費者の利便性向上なども図ることができたという。

「Amazon Pay」を使った消費者の情報は、個人情報の取り扱いに関する同意など一定の条件を満たせば自社ECサイトの顧客情報として活用できるのも特長の1つ。つまり、「Amazon Pay」を利用して会員登録や決済をした会員情報および購入情報を、一定の条件の下、自社ECサイトで管理できるというわけだ。

阪急阪神百貨店では、「Amazon Pay」を利用した新規顧客はそのままECサイトの会員になり、「Amazon Pay」の導入前後で比べると15%ほど会員が増えた。阪急阪神百貨店は関西に7店舗、福岡に1店舗、都内2店舗、そして神奈川に1店舗を展開。実店舗の利用者は関西圏が多いのだが、「Amazon Pay」の導入によって関西圏以外の消費者の利用が増えた

阪急阪神百貨店では会員が15%ほど増えたという
阪急阪神百貨店では会員が15%ほど増えたという

コンバージョン率の改善

Baymard Institute(ベイマード・インスティテュート)の調査によると、PCやモバイルのECサイトにおいて、商品をカートに入れた消費者の約70%は購入に至らないという。

調査結果では、消費者の55%が配送料、消費税、または手数料などの高さを理由にカゴ落ちすることが判明。そのほかの理由としては、「サイトがアカウント作成を要求した」(34%)「チェックアウトプロセスが長すぎる/複雑すぎる」が26%と続いている詳細はこちらを参照)。

カゴ落ちの理由

アイピーロジックによる「Amazon Pay」導入前後の比較調査では、購入フローに入ってから購入完了までの割合は導入前で65%であった。それが、「Amazon Pay」導入後で93%までに達し、28ポイントもコンバージョン率が改善した(導入した20社、導入前後6か月のデータの中央値で比較)。

購入フローに入った後、「Amazon Pay」はクリックだけで簡単に決済できるので、途中で購入を止めるというお客さまが大きく減ったのだろう。(井野川氏)

導入メリット②「Amazon Pay」導入でコンバージョン率が改善
導入メリット②「Amazon Pay」導入でコンバージョン率が改善

JINSではコンバージョン率が前年比で30%改善

メガネのECを手がけるJINSでは、「Amazon Pay」の導入後、コンバージョン率が前年比で30%改善。限定モデル販売では「Amazon Pay」の利用率が4割を超えたという。

JINSの「Amazon Pay」導入効果
JINSの「Amazon Pay」導入効果

不正取引対策

Amazonでは、クレジットカードでの決済に関し独自の不正検出ルール、グローバルで使用されている不正検知システムなどによってセキュリティ対策を実施している

また、消費者が「Amazon Pay」で商品を購入すると、一部の商材を除き、Amazonマーケットプレイス保証※の対象になり、消費者とEC事業者に「安心」「安全」を提供している

※Amazonにおいて販売事業者の出品商品を安心して購入してもらうために、購入商品のコンディションや配送を保証するもので、万一の場合、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までAmazonが保証する制度のこと。「Amazon Pay」を利用した購入においても、同等の保証対象となる

コメ兵、不正取引に関する確認作業が軽減

ブランドバックなどのリユース品の販売を手がけるコメ兵では、「Amazon Pay」の導入で不正取引に関する確認作業が軽減されたという。

また、「Amazon Pay」での購入がAmazonマーケットプレイス保証の対象になることで、実質的にチャージバックのリスクをゼロに近づけることができたとしている。

導入メリット③ 不正取引対策に有効
導入メリット③ 不正取引対策に有効

決済だけではない、接客&サブスク&音声注文など「Amazon Pay」の多様な機能

Web接客型Amazon Pay

「Amazon Pay」が提供するのは、決済フローを簡単にする決済機能だけではない。その1つが、「Web接客型Amazon Pay」と呼ばれる新規訪問客のスムーズな購入を積極的にサポートする機能。

ECサイトの購入方法選択画面などにおいて、「Amazon Pay」の利用を促すメッセージをポップアップウインドウやチャット形式で表示。会員登録を行わずに決済できる「Amazon Pay」の利用をユーザーに提案し、入力フォーム画面からの離脱を大きく軽減させるという仕組みだ。

「Web接客型Amazon Pay」のイメージ
「Web接客型Amazon Pay」のイメージ

この機能を活用するには、ゲスト購入用入力フォームに「Web接客型Amazon Pay」を実装すればよい。顧客が支払い方法で「Amazon Pay」を選択しなかった場合でも、入力フォームからの離脱や、入力ミスなどを自動的に察知して、Web接客のポップアップを用いて「Amazon Pay」での購入を提案することができる。

「Web接客型Amazon Pay」の表示イメージ
「Web接客型Amazon Pay」の表示イメージ

また、チャット形式のWeb接客ツールを導入しているECサイトは、チャット内で「Amazon Pay」の利用を案内することも可能だ。

チャット形式での「Web接客型Amazon Pay」表示イメージ
チャット形式での「Web接客型Amazon Pay」表示イメージ

「MakeShop」「サブスクストア」「EC FORCE」「KARTE」「CART RECOVERY」「AiDeal(旧ZenClerk)」「SPROCKET」「qualva」といった、ECプラットフォームやWeb接客ツールが「Web接客型Amazon Pay」に対応している。

「Otameshi」はWeb接客型決済でコンバージョン率が改善

オークファングループのSynaBizが運営する社会貢献型ECサイト「Otameshi(オタメシ)」は、「Amazon Pay」以外での方法で買い物カゴへ進み、そこで7秒以上経過すると、「フォームの入力にお困りの方へ」と題して「Amazon Pay」を使った買い物方法の案内をポップアップで表示するようにしている

当初はお客さまに“しつこい”という印象を与えてしまうかなと思ったが、表示される秒数や決済への誘導が考えられている設計になっていた。正直、最初は効果に関して半信半疑だったが、結果的にコンバージョン率の改善につながっている。ご購入いただける割合が増え、もちろん売上増加にもつながっている。(Otameshi)

この「Web接客型Amazon Pay」の場合においても、消費者はAmazonアカウントでログインすることができ、住所やクレジットカード情報の入力が不要になるため、EC事業者は離脱(カゴ落ち)の軽減が可能になり、コンバージョン率の改善が期待できるという。

「Web接客型Amazon Pay」はコンバージョン率の向上につながっているという
「Web接客型Amazon Pay」はコンバージョン率の向上につながっているという

サブスクリプションにも対応する「Auto Pay」機能

さらに、「Amazon Pay」には、近年注目が集まるサブスクリプションビジネスの決済に対応するための機能「Auto Pay」がある

ECサイトに導入することで、購入者は初回の支払い手続き時に「以降の支払いをAmazon Payで行う」と設定することが可能になる。2回目以降は都度ECサイト上で支払いの手続きをすることなく継続して商品やサービスを注文できるようになるものだ。

「Amazon Pay」の「Auto Pay」機能を使えば、定期購入やサブスクリプションサービスを提供するEC事業者は、「自由に金額やタイミングを設定し、請求することが可能」「顧客へのサービス提供内容に応じて、決済の頻度や金額などのカスタマイズが可能」など、ビジネスモデルに対応した決済方法を購入者に提供することができる

「Auto Pay」の仕組み
「Auto Pay」の仕組み

クレジットカードの有効期限切れや種類などを変更する場合、お客さまは利用しているECサイトで新しいクレジットカード情報を改めて登録しなければならない。なかには、その登録を忘れてしまうケースがあり、それが販売機会の損失につながってしまう。「Amazon Pay」では日頃、お客さまがAmazonで買い物をする際に登録しているカード情報が使われる。最新のカード情報に更新されているケースが多いと考えられるため、EC事業者の販売機会の損失を軽減するといった効果が期待できる。つまり、LTV(顧客生涯価値)の向上にもつなげることも期待できる

また、Amazon Payでは、「Auto Pay」を使って、買い物カゴを経由しない1クリック購入、インスタントバイも実現できる。(井野川氏)

「Auto Pay」の内容
「Auto Pay」の内容

バルクオム、定期購入客の増加で月商は3倍以上に

男性向けスキンケアブランド「BULK HOMME(バルクオム)」の企画・販売を手がけるバルクオムは、メンズ向け化粧品のサブスクリプションECで急成長している企業。

「Amazon Pay」導入後、ランディングページ(LP)のコンバージョン率は50%ほど改善した。定期購入顧客数も増え続け、月商規模は3倍以上に拡大。「Amazon Pay」を使った購入の約95%はスマートフォン経由となっている

バルクオムは「Auto Pay」機能の活用で定期購入顧客が増加しており、LTV向上につなげている。

バルクオムは「Amazon Pay」導入がLTV向上につながっている
バルクオムは「Amazon Pay」導入がLTV向上につながっている

テレビショッピング活用

「Amazon Pay」はテレビショッピングにも活用が広がっている。テレビショッピングの放映中、画面内に商品申し込み方法としてQRコードを表示してECサイトでの購入を案内、Amazonアカウントがあれば「Amazon Pay」を使い簡単に決済できる――。こんな取り組みを行ったのがテレビ通販ブランド「ダイレクトテレショップ」を展開するテレビショッピング研究所。

テレビショッピングの放映中、「Amazon Pay」で購入できる旨を記載した案内とQRコードを表示し、視聴者にQRコードスキャンを促す仕組み。QRコードをスキャンすると「ダイレクトテレショップ」のECサイト内に用意されたランディングページに移動する。

テレビショッピングの放映中、コールセンターの席数を電話件数が上回った場合、超過した入電は自動応答によって対応するケースが多い。つまり。自動応答によって販売ロスが発生するケースが考えられる。

コールセンターへの負担を減らすと同時に、販売機会のロスを軽減する方法として、「Amazon Pay」はテレビショッピングでの活用も支援できるようになっている。(井野川氏)

「Amazon Pay」のテレビショッピング活用例
「Amazon Pay」のテレビショッピング活用例

音声ショッピングにも対応する「Amazon Pay」

「Amazon Pay」は音声でのショッピングにも対応している。Amazonのクラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa」を使って音声で買い物ができるように、Amazon Pay対応Alexaスキルを開発することで音声ショッピングも可能になるのだ。

たとえば、宅配ポータルサイト「出前館」。Amazon EchoシリーズのAlexa搭載デバイスに「アレクサ、出前館をひらいて」と話しかけると、出前館の「Alexaスキル」が実行され、音声で出前の注文を行うことが可能だ。(なお、音声ショッピングにあたっては、事前に該当するAlexaスキルを有効にする必要がある)

Amazon Pay対応Alexaスキルは、中小の自社ECサイト運営企業でも、比較的手軽に、十分な開発知識がなくとも開発・提供できる環境が整えられている。

中小企業でも音声ショッピングに対応可能

それが、アイピーロジックが提供している、EC-CUBE向けAlexaカスタムスキルプラグインだ。オープンソースのECパッケージ「EC-CUBE」を利用してECサイトを運営するEC事業者であれば、このプラグインを活用することで、「Amazon Pay」に対応したAlexaスキルを、“手軽に”“開発知識なしに”“無料”で開発することができる

アイピーロジックが「Amazon Pay」対応の「EC-CUBE」向け「Alexaスキル」開発プラグインを提供している
アイピーロジックが「Amazon Pay」対応の「EC-CUBE」向け「Alexaスキル」開発プラグインを提供している

配送状況を「Alexa」経由で通知

また、自社ECサイトでの商品購入後に音声で配送状況を通知できる「Alexa配送通知機能」が2019年に始まった。これは、「Amazon Pay」を使って自社ECサイトで商品を購入すると、商品の配送状況を「Alexa」が音声で通知するというもの。

スマートスピーカー「Amazon Echoシリーズ」を始めとしたAlexa搭載デバイスを通じ、Amazonの顧客に音声を使った配送状況を通知する仕組みだ。

「Alexa配送通知機能」を使用した配送通知の動画イメージ

テクノロジーの進化、消費者生活の多様化で、場所、時間、さまざまな状況に応じて多様な商品購入方法が選べるようになった。それに合わせて、商品の配送状況も多様な方法で通知を受けたいという消費者が増えている。音声による配送通知はこうした消費者のニーズに対応する機能として期待される

こうした「Amazon Pay」の特長、導入事例、新しい機能を説明した上で、井野川氏は最後に、次のように語った。

今後は、単なるパソコン、スマートフォンでのお買い物だけでなく、Alexaのような音声サービスが導入されたさまざまなIoT家電、車などが増えていき、いろいろなチャネルやさまざまなデバイスの垣根を越えた、より良いお客さまのショッピング、生活体験が求められる。Amazonはこうしたことに対応したより良いショッピング、生活体験を提供していきたい。

◇◇◇

「Amazon Pay」では6月1日から、「Amazon Pay」での決済にAmazonギフト券を利用できる取り組みを始めた。ECサイトにおいてクレジットカードのご利用を控えたいという消費者は、あらかじめコンビニなどでAmazonギフト券を購入しておくことで、「Amazon Pay」が利用可能なECサイトでの買い物を楽しめるようになったのだ。

「Amazon Pay」を導入しているECサイトにとって、今までAmazonアカウントにクレジットカードを登録していなかった消費者にも、最短2クリックで決済可能な「Amazon Pay」の簡単・便利な購入体験を提供できるようになる。新規の消費者による買い物機会の増加も期待できるようになった。

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吉野 巨人
吉野 巨人

まだあまり知られていない2020年のEC市場(北米)5つのトレンドとは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

5 years 8ヶ月 ago
食料品販売では「店舗がECの大きな資産になる」、「カタログ通販と親和性の高いオンライン販売」、「健闘している小規模オンライン小売事業者」など、米国で起きているEC業界5つのトレンドを紹介します

紙のカタログや実店舗での販売ほど、20世紀的な過去の遺物があるでしょうか? しかし、21世紀も5分の1が過ぎた今、カタログと実店舗を中心にビジネスを構築してきた多くの小売事業者が、オンラインで好調に推移しています。

データから見えるEC業界5つのトレンド

『Digital Commerce 360』の「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」は、北米の主要企業1,000社を対象に、オンライン小売売上高別のパフォーマンスを分析したものですが、レポート執筆中に、2つの調査結果を目にして少し驚きました。レポートのデータから、注目すべきインサイトが浮かび上がってきました。レポートからわかった、まだあまり知られていないEC業界5つのトレンドを紹介します。

1. 食料品販売では店舗が貴重なEコマースの資産になる

一般的には、オンライン販売が実店舗を苦しめているというのが常識かもしれません。確かに、オンライン販売は多くの小規模な小売チェーンにも打撃を与えています。しかし、オムニチャネルの利便性を提供できるだけの資金を持つ実店舗型小売事業者は、特に食品を販売している事業者を中心にオンラインで成功を収めています。

大手小売チェーン5社、「Walmart」(北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版 第3位、世界最大のスーパーマーケットチェーン)、「Kroger」(同第13位、スーパーマーケットチェーン)、「Target」(同第12位、ディスカウント百貨店チェーン)、「Ascena Retail Group」(同第38位、DressBarn、Maurices、Lane Bryantなどのアパレルブランドを運営)、「The Home Depot」(同第5位、住宅チェーン・建築資材の小売りチェーン)は、いずれも2019年のAmazon(同第1位)の成長率(19.1%)を超えました

「Walmart」「Kroger」「Target」はいずれも大手食料品小売事業者であり、食品・飲料のトップ1000社に入ります。これらの企業を合わせると、2019年のオンライン売上高は前年比21.6%増となり、家庭用品・家財道具カテゴリー(22.4%)に次いで2番目に成長率の高い分野になりました。

近年の食品小売事業者のオンラインでの成長の大部分は、道端(カーブサイドピックアップ)や店頭でのピックアップサービスによるものですが、新型コロナウイルスの発生に伴い、サービスの利用が加速しました。

実店舗型小売事業者は2019年、全体的にオンラインの売り上げを大きく伸ばしました。実際、Amazonをオンライン販売のみの事業者のリストから外すと、小売チェーンは、カタログ・電話通販企業、消費者ブランドメーカーを含む4業種の中で、最も大きな成長を遂げました。

オンラインで急成長する店舗型小売事業者
オンラインで急成長する店舗型小売事業者(2019年の業種別の成長率。Amazonはオンライン販売のみの事業者から除外。画像は「5 hidden trends in North American ecommerce」より編集部が作成)

2. カタログ通販と親和性の高いオンライン販売

印刷された商品リストを郵送することからビジネスをスタートしたカタログ販売業者がトップ1000にランクインしていますが、テレビショッピングと同じグループに分類されています。テレビショッピングも、オンライン注文とテレビを見ながら電話で注文する2つの方法で売り上げをあげています。レポートの中でカタログ・電話通販企業と分類されるグループは、2019年のオンライン売上高が7.5%増加しただけで、トップ1000社の平均16.2%を大きく下回っています。

しかし、それはテレビショッピングと同じグループに分類され、純粋なカタログ企業の2019年のパフォーマンスが不当に下げられたせいです。カタログ・電話通販でトップ1000社入りした業界最大の小売事業者で、QVCとHSN(ホーム・ショッピング・ネットワーク)のテレビショッピングチャンネルを運営するQurate Retail Group(同第9位)の2019年のオンライン売上高は3.2%減少し、業界全体のパフォーマンスを低下させました。

数字の悪化は、Qurateの顧客が2015年ピーク時の9,900万世帯から8,000万世帯に減少したことに起因していますが、その後、ストリーミングサービスとの様々なパートナーシップにより1,100万世帯が新たに加入したと、同社は述べています。

Qurateの業績悪化がなければ、カタログ・電話通販のグループは、2019年にオンライン売上高を10.2%増加させていました。この数字はトップ1000社の平均を大きく下回ってはいますが、それでも立派な数字です。

カタログ通販事業者は通常、急成長している企業が多いトップ1000社のリストにはランクインしませんが、継続的なビジネスの力を持っています。また、トップ1000社にランクインしている老舗のカタログ・電話通販小売事業者は、1998年からオンライン販売を行っており、トップ1000社全体の中央値よりも3年早くオンライン販売に着手しています。

長年オンライン販売を行っているカタログ・電話通販事業者
長年オンライン販売を行っているカタログ・電話通販事業者(業種別、オンライン販売年数の中央値。画像は「5 hidden trends in North American ecommerce」より編集部が作成)

3. 予想以上に健闘している小規模オンライン小売事業者

「Amazon」「Walmart」「Target」、家電量販店の「BestBuy」などの大手企業がオンラインで急速に成長しているため、小規模なオンライン小売事業者は苦戦していると考えるのが一般的でしょう。しかし実際は、そうではありません。

トップ1000社データベースで501~1000位にランキングされた小売事業者は、2019年にオンライン売上高を全体で15.7%増加させ、北米のEコマース市場の成長率15.1%を上回りましたが、1~500位の小売事業者の成長率16.3%には及びませんでした。しかし、成長率19.1%のAmazonの巨大な売り上げが影響し、結果が歪んでしまっていることがわかります。実際は、Amazon以外の499のトップ小売事業者は、2019年に前年比14.9%の成長しかしていないのです。

小規模事業者でもオンラインで成功できる
小規模事業者でもオンラインで成功できる(2020年版トップ1000社データベースを100社ずつグルーピングした際の、グループごとの前年比成長率。画像は「5 hidden trends in North American ecommerce」より編集部が作成)

また、多くの中堅小売企業もオンラインでは非常に好調です。実際、トップ1000社を100社ずつ10のグループに分けた場合、最も成長していたのは401~500位の小売事業者で構成されたグループでした。同グループのEコマースの収益は、2019年に18.1%増加しています。

ここからわかることは、小中規模の小売事業者がニッチ市場を狙い、オンラインで成長する余地はまだあるということです。

4. 全体的なコンバージョン率から学べることは少ない

小売店のウェブWebサイトへの50回の訪問のうち49回は購入していないという、一見憂慮すべき統計を参照している記事やプレスリリースを見かけることも多いでしょう。もちろん、それは真実です。トップ1000社のコンバージョン率の中央値は2.2%です。しかし、小売事業者は、自社のビジネスを評価するために、より細かく数字を見る必要があります。

コンバージョン率は、販売方法や販売している商品によって大きく変化するからです。

例えば、カタログ・電話通販事業者は、コンバージョン率の中央値が2.9%で、トップ1000社の標準値を大きく上回っています。それはなぜでしょうか?

Webサイトを訪れる消費者の多くが、すでに光沢のあるカタログを見たり、テレビショッピングの番組で売り文句を聞いたりしているからです。そのような消費者は、Webサイトを閲覧するだけの消費者よりも購入する可能性が高いのです。

高いコンバージョン率を誇る、カタログ・電話通販事業者(画像は「5 hidden trends in North American ecommerce」より編集部が作成)

同様に、事務用品カテゴリーのコンバージョン率は4.5%で、トップ1000社の中央値をはるかに上回っています。Staples(第8位)とOffice Depot(第20位)などのWebサイトを訪れるのは、以前に購入した商品を補充しているオフィスマネージャーである場合が多いのです。その結果、購入に至る割合が高くなっています。

消費者が細かくリサーチをしたり、何度も価格を比較したりする商品カテゴリーもあります。トップ1000社データベース内、自動車部品・アクセサリー小売事業者のコンバージョン率の中央値が1.3%、宝飾品・スポーツ用品小売事業者のコンバージョン率の中央値が1.5%であるのはそのためです。

ポイントは、ビジネスを評価する時は、似たような業界のコンバージョン率を比較するべき、ということです。

5. アマゾンに嫌悪感を抱くデジタルネイティブブランド

多くの店舗が閉店したり縮小したりする中、消費財を製造するブランドが、オンラインで消費者に直接販売するケースが増えています。定価から40~50%引きの卸売価格で消費者に販売するのではなく、小売価格で販売するため、ブランドにとっては非常に利益が大きいのです。

トップ1000社の消費者ブランドメーカー268社のうち56.4%がAmazonで販売しているのに対し、トップ1000社全体ではAmazonでの販売割合が42.8%にとどまっているのはそのためです。Amazonが平均15%の手数料を取り、Amazonサイト内での検索結果を押し上げるために広告費がかかるにも関わらず、ブランドはAmazonのような大きなショッピングポータルで利益を上げることができます

しかし、DNVB(Digitally Native, Vertically Integrated Brand)と呼ばれる、オンライン販売に特化した69のブランドが、Amazonで販売する可能性はとても低いでしょう。DNVB企業の39.7%のみがAmazonに商品を提供していますが、トップ1000社データベース内の消費者ブランドメーカー199社全体の60.8%と比較しても、低い数字になっています。
 

Amazonから距離を置くデジタルネイティブブランド(トップ1000社全体、デジタルネイティブブランド、消費者ブランドメーカーがAmazonで販売している割合。画像は「5 hidden trends in North American ecommerce」より編集部が作成)

Amazonで購入した消費者に直接コンタクトを取ることができないため、Amazon利用者をロイヤルカスタマーにすることは難しいです。多くのデジタルネイティブブランドは、天然素材の服や健康食品など、独自性のある商品を販売し、消費者に再購入してもらうための努力をしています。

これらのブランドの多くは、積極的なソーシャルメディア・マーケティングを通じ、消費者を自社のWebサイトに誘導しています。Amazonを自社と消費者の間に挟むことは、少なくとも今のところ、ほとんどの企業が避けようとしている戦略です。

◇◇◇

上記は、「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」から浮かび上がってきたトレンドのほんの一部に過ぎません。新型コロナウイルスが様々な意味でショッピングの概念を根底から覆す中、2021年のレポートでは、北米を代表するオンライン小売事業者の情勢に大きな変化が起こることは間違いありません。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360
Digital Commerce 360

デジタルD2C市場は2020年に2兆円を突破、2025年には3兆円に達する見込み【売れるネット広告社の調査】

5 years 8ヶ月 ago

売れるネット広告社が発表した「デジタルD2C」に関する市場動向調査によると、デジタルD2C市場は2020年に2兆2000憶円を突破、2025年には3兆円に達すると予測した。

デジタルD2C事業は、SNSなどを利用することで、企業が消費者と店舗を介さずに直接接点を持つことができるビジネスモデル。仲介業者を挟まず、SNSなどを通じて消費者と直接コミュニケーションを図ることで、独自の世界観や価値観を提案できるため、大手企業も続々と市場参入している。

2019年のデジタルD2C市場は高い水準で成長、2兆300億円規模になったと推測。2020年のデジタルD2C市場は、前年比9%増の2兆2200億円に達すると予測している。

デジタルD2Cの市場規模は中長期的に高い成長を継続し、2025年には3兆円に達するとした。コロナ禍における購買行動の変化はD2C市場の成長をさらに加速すると見ている。

売れるネット広告社が発表した「デジタルD2C」に関する市場動向調査によると、デジタルD2C市場は2020年に2兆2000憶円を突破、2025年には3兆円に達すると予測

スマホの普及に伴い、情報の接点がインターネットメディアやSNSにシフト。デジタル接点でのブランドのストーリーに共感して購入する消費者が増えてきている。

仲介業者を挟まず、消費者に直接商品を届けるビジネスモデルのD2Cは、SNSなどによる双方向のコミュニケーションを通じて信頼関係が向上、ブランドへのロイヤルティを醸成するため、需要はさらに拡大していくとした。

本調査は、「デジタルD2C」をネットメディアを通じて自社ブランドの商品を消費者に直接に販売する事業と定義。2019年の市場規模を推計し、2025年までの年間の国内市場規模予測を算出した。

石居 岳
石居 岳

イオングループのコックス「Yahoo!ショッピング」に出店、タッチポイントを増やす目的

5 years 8ヶ月 ago

カジュアルファッションを販売するイオングループのコックスは9月4日、「Yahoo!ショッピング」に「コックス公式オンラインショップ Yahoo!店」をオープンした。

自社ECサイト、「楽天市場」「ZOZOTOWN」など含む8サイトでECサイトを運営しているコックスが「Yahoo!ショッピング」に出店したのはタッチポイントを増やすため。新たな顧客層の開拓、ブランド認知の拡大を図る。

展開するブランドは「ikka(イッカ)」「LBC(エルビーシー)」「VENCE share style(ヴァンスシェアスタイル)」「notch.(ノッチ)」「TOKYO DESIGN CHANNEL(トウキョウデザインチャンネル)」の5ブランド。

カジュアルファッションを販売するイオングループのコックスは、「Yahoo!ショッピング」に「コックス公式オンラインショップ Yahoo!店」をオープン
「コックス公式オンラインショップ Yahoo!店」(画像は編集部がキャプチャ)

コックスの2020年2月期におけるEC売上高は、前期比15.8%増の16億9700万円。連結売上高に占めるECの割合(EC化率)は約10%。

2021年2月期の方針として、EC事業の推進・拡大をあげている。新型コロナウイルスの感染症拡大の影響で、2020年3-5月期(第1四半期)の連結売上高は前年同期比42.1%減の24億7300万円。店舗が休業に追い込まれる中、ECに注力。EC売上高は同89.4%増と大きく伸長したという。

コックスのEC戦略
EC事業の拡大策(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

 

瀧川 正実
瀧川 正実

「小倉昌男の宅急便作りは簡単なことではなかった」。ヤマトグループ100年のあゆみを学べる「クロネコヤマトミュージアム」に込めた思い | 物流女子の旅

5 years 8ヶ月 ago
「ヤマト運輸」誕生の歴史などヤマトグループ100年の歴史を学べる「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」にはどのような思いが込められているのか?館長の白鳥美紀氏に話を聞きました【物流女子の旅⑤】

創業100年を超えたヤマトグループのイノベーションの歴史などを資料や体験などを通して学べる「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」。個人向け宅配を全国に浸透させ、通販・EC市場の成長を古くから支えてきたヤマトグループの歴史を映すレガシーの役割が期待されるミュージアムの見どころを、館長を務める白鳥美紀氏にミュージアム設立の経緯などを踏まえて聞きました。

ヤマトグループ100周年を記念して設立

ヤマトグループは2019年11月29日に創業100周年を迎えました。

白鳥氏は2012年から100周年記念事業を担当。事業内容を決めていく中で「歴史をきちんとレガシーとして残せる物を作りたい」と考えところ、必然的に「歴史館」という案があがったそうです。

ミュージアムが入居するヤマトグループのビルも事業の一環として2019年10月にリニューアルオープン。「『つなぐ』をテーマとした『YAMATO NEXT 100』の発信地」というコンセプトで建設するビルだったことから、「ミュージアムを新しいビル内に設立する」構想を立て、オープンに向けた準備を行ったそうです。

「クロネコヤマトミュージアム」の名称は親しみやすさを込めて

ミュージアムの名称を、「資料館」ではなく「歴史館」にした理由について、「『ヤマトグループの歴史を展示する箱物』としてオープンしたから」と白鳥氏は言います。

おそらく皆さんの中では「クロネコヤマト」の方が馴染みがあるので、愛称として「クロネコヤマトミュージアム」と付けました。(白鳥氏)

ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム ヤマト運輸 ヤマトグループ 100周年 館長
コーポレートコミュニケーション戦略立案推進機能マネージャー ヤマトグループ歴史館 館長 白鳥美紀氏

見た人が一番印象に残ったところが見どころ

ミュージアムの見どころについて、白鳥氏は「見ていただいた方が一番印象に残っている展示が見どころ」「一番というのは決めていない」と言います。

子どもたちは宅急便体験コーナー、経営者なら2代目社長の小倉昌男氏に関する展示コーナーや経営理念など、立場や年齢などによって興味を持つ部分が異なる、というのが理由です。

ただ1つ、ミュージアムを見る上で「私たちと一緒に歩んで下さったお客さま自身の歴史を重ねてご覧いただきたい」と白鳥氏は話します。

ミュージアム内の展示はヤマトグループの歴史だけでなく、各時代に起こった多くの出来事の写真や年表も展示しています。

また、ミニシアターで放映している映像も、ある家族4世代が歩んだ100年に、ヤマトグループ100年の出来事を重ね、「ヤマトグループが人々とともに歩んだ」ストーリーになっています。

年配の方はオイルショックの展示を見て「昔もトイレットペーパーを買うために並んだことがあったんだよ」とお話されていたりしますね。

皆様にはヤマトグループの歴史を学びつつも「ああ、懐かしいな」と、当時の出来事を振り返りながらご自身の歴史と重ねてご覧いただけたら嬉しいですね。(白鳥氏)

全てのお客さまに「感謝の気持ち」を伝えたい

多くの人に訪れてほしいというミュージアム。ヤマトグループの歴史や物流を学んでほしいという思いはもちろんですが、ミュージアムを通して一番伝えたいことは「感謝の気持ち」だと白鳥氏は言います。

日ごろ宅急便を利用してくださっている方、取引のある企業、きめ細かい宅急便ネットワークに欠かせない取扱店、全てのお客さま1人ひとりに感謝の気持ちを伝えたい

私たちだけでは長い歴史を築くことはできず、常にお客さまの存在があり、ともに歩んできた結果、100年という歴史が刻まれました。

「ありがとうございます」と「これからもよろしくお願いします」という気持ちを伝えることが、このミュージアムの役割だと思っています。(白鳥氏)

その気持ちはミュージアムだけでなく、社員に配布した100周年記念誌にも現れています。

ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム ヤマト運輸 ヤマトグループ 100周年記念誌 100年のあゆみ
記念誌の右上には「100年ありがとう」の意味を込めた記念ロゴ。「お客さまとともに歩んできた」感謝の気持ちを表すために「100年の歴史」ではなく「100年のあゆみ」と記載したそう

年齢などを問わず幅広い方に見てほしい

7月のオープン以降、1か月半で約1,300人が来館。来館者のメイン層を決めているのか尋ねたところ「幅広い方々に来ていただきたいので、ターゲット層などは特に決めていない」とのこと。

それぞれ関心・興味を持っていただける点や「自分ごと化」していただける点が違いますので、さまざまな方に来ていただきたいと思っています。(白鳥氏)

予想より多かった、親子連れでの来館

来館者のメイン層などは全く決めていませんでしたが、8月23日時点で来館者のうち180組ほどが親子連れだったと言います。

品川駅から徒歩10分ほどの場所にあるミュージアムですが「人通りの多い場所でもないので、ふらりと立ち寄るような立地ではない」と考えていたため、予想より親子連れが多いことに白鳥氏は驚いたそう。

ホームページでご覧になったとか、「宅急便の車に乗れる」という評判を聞いてお越し下さったようです。お子さまにたくさん来ていただけて嬉しいです。(白鳥氏)

ヤマトグループ社員研修の一環として見てほしい

白鳥氏は「ヤマトグループの社員にもミュージアムを見に来てほしい」と思っているとのこと。

2019年に発行した100周年記念誌をヤマトグループ社員に配布しており、それを読んだ上で企業の原点である経営理念や創業の精神などをあらためて学んでほしいと言います。

「小倉康臣や小倉昌男が会社や宅急便を作ったことは簡単なことではなかった」ということを学び、会社の歴史や出来事を振り返る場所にしてほしいと思っています。(白鳥氏)

新型コロナウイルスの影響でまだ実現できていませんが、ミュージアムが入居するビルの別フロアには研修施設があるため、社員研修の一環としてミュージアムを訪れてほしいそうです。

多くの人が楽しめるイベントを行っていきたい

まだ展示しきれていない資料などもあるため、テーマを設けた企画展や、子どもが参加して一緒に物作りを楽しめるようなイベントを行っていきたいとのこと。

新型コロナウイルスの影響でなかなか実現のタイミングが難しいですが、年間を通してご来館した皆さまに楽しんでいただけるようなイベントや企画展を行っていきたいと考えています。(白鳥氏)

また、子ども向けのパンフレット作成も進めているそうです。

ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム ヤマト運輸 ヤマトグループ パンフレット
ミュージアムで配布しているパンフレット。英語版や中国語版も用意されています

ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム

  • 開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日・年末年始 ※月曜日が祝日の場合は開館、翌営業日を休館。臨時休館日などあり
  • 所在地:〒108-0075 東京都港区港南2丁目13-26 ヤマト港南ビル6F
  • 電話番号:03-6756-7222
  • ※入館無料で予約なしの自由見学。アテンドツアーを希望の場合や10名以上で来館の場合は事前予約が必要
藤田遥
藤田遥

米国・欧州Amazonの顧客があなたの自社ECサイトで簡単に買い物できる方法とは? 「Amazon Pay」「ジグザグ」が実現したスゴイ仕組み

5 years 8ヶ月 ago
ジグザグの越境EC・ウェブインバウンド対応サービス「WorldShopping BIZ」と、Amazonが提供するオンライン決済サービス「Amazon Pay」が連携。米国・欧州のAmazonアカウントを保有する顧客が、日本の自社ECサイトで買い物できるようになるその仕組みを解説
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米国・欧州のAmazonのアカウントを保有する顧客が、日本の自社ECサイトにアクセスし、自身のAmazonアカウントを使って簡単に買い物できる――。このように、海外の消費者が簡単に越境EC形式で日本の商品を購入できる仕組みがついに実現した。

この取り組みを実現したのは、越境EC・ウェブインバウンド対応サービス「WorldShopping BIZ」を提供するジグザグと、Amazonが提供するオンライン決済サービス「Amazon Pay」。“越境EC購入でも買いやすい”ショッピング体験の提供に至った背景などについて、ジグザグの仲里一義社長、アマゾンジャパン Amazon Pay 事業本部 本部長の井野川拓也氏に話を聞いた。

「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」の協業で実現したことは?

「Amazon Pay」が海外のAmazonアカウントを持つ顧客による決済にも対応できるようになったらありがたい。

「Amazon Pay」導入企業から要望があがっていた「海外のAmazonアカウントを持つ顧客による決済」に対応したのが今回の協業策。ジグザグの越境EC・ウェブインバウンド対応サービス「WorldShopping BIZ」を導入している日本の自社ECサイトでは、アクセスしてきた海外の消費者が、自身が使用している米国・欧州のAmazonアカウントを使い、「Amazon Pay」を通じて越境EC形式で決済できるようになったのだ。

「WorldShopping BIZ」を導入している日本のECサイトにアクセスした米国・欧州の消費者は、クレジットカードなどの決済手段に加えて、「Amazon Pay」を選ぶことができるようになった普段使いしているAmazonアカウントで買い物ができるようになるため、異国のECサイトでも安心・安全に決済できるという仕組みだ。

このスキームは、米国・欧州のAmazonアカウントを使い日本のECサイトでも決済できる特別仕様の「Amazon Pay」を、「WorldShopping BIZ」が実装することで実現した。「WorldShopping BIZ」を導入している日本のEC事業者は、開発や運営オペレーションの変更を行わず、「WorldShopping BIZ」のタグを1行設定するだけで、米国・欧州のAmazonアカウントを保有する顧客に越境EC形式で自社ECサイトでの買い物体験を提供できる

これまで、海外のAmazonアカウントを持つ顧客は、日本国内の自社ECサイトでの買い物に際して「Amazon Pay」を使うことができなかった。今回の協業は、海外のAmazonを利用する顧客が初めて日本の自社ECサイトで「Amazon Pay」を利用して決済できる取り組みとなる。

海外からの注文に対応していないECサイトではカート離脱が多く発生する
海外からの注文に対応していないECサイトではカート離脱が多く発生する

拡大する越境ECの利用に対応できる

この仕組みにより、EC事業者は拡大傾向にある越境ECの利用に対応することができるようになる。『海外ECハンドブック2019』(著者:トランスコスモス株式会社)によると、グローバル越境EC市場規模は2020年に9940億ドルまで拡大する見込み。特に、北欧、西欧、そしてアジア太平洋などの各地域で越境EC利用が進むと見られている

グローバルでの越境EC市場の推移(画像はインプレスが発行した『海外ECハンドブック2019』(著者:トランスコスモス株式会社)から)
グローバルでの越境EC市場の推移(画像はインプレスが発行した『海外ECハンドブック2019』(著者:トランスコスモス株式会社)から)

また、米国のAmazon.comが公表した「年次報告書(2019年)」によると、全体売上(AWSなど含む)における地域別売上の割合は米国が69%、ドイツが7.9%、イギリスが6.2%この3か国でAmazonの全体売上の83.1%を占める。他のエリアを含めるとその割合はさらに増えるとみられる。

Amazonの地域別売上高(2019年)。カッコ内の数値は全体売上高に占める割合(編集部が作成)
Amazonの地域別売上高(2019年)。カッコ内の数値は全体売上高に占める割合(編集部が作成)

「WorldShopping BIZ」と「Amazon Pay」を実装した日本のECサイトは、Amazonアカウントで買い物する多くの海外ユーザーを、見込み客とすることができるようになる。

「Amazon Pay」と協業した「WorldShopping BIZ」とは?

「WorldShopping BIZ」は、大幅なサイト改修を伴わずに、JavaScriptを1行、自社ECサイトに設置するだけで、越境ECに対応できるサービス。世界125か国を対象とした海外販売対応を実現できる。

「WorldShopping BIZ」の仕組み
「WorldShopping BIZ」の仕組み

海外IPアドレスとブラウザ言語を識別し、海外ユーザーに最適化した「多言語ナビゲーション」「かな入力が不要なフォーム」などを表示。「WorldShopping」専用カートで注文を受け付け、ジグザグが受注処理や発送までを運用していく仕組み。インボイスの作成、国際配送の手配、多言語カスタマーサポートもジグザグが行う。

特別な開発、運営オペレーションの変更を行わずに越境EC販売に対応できるため、海外の消費者によるショッピングニーズに対応したい国内EC事業者からの引き合いが増加。大手から中小企業まで500社以上が利用している。

決済という側面では「WorldShopping BIZ」は主要クレジットカード、「PayPal」「銀聯カード」「Alipay」など多様な決済手段に対応しているが、今回、これらの決済に「Amazon Pay」が加わった。

「Worldshoppingチェックアウト」のイメージ動画

「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」が協業した理由

ジグザグ仲里一義社長(以下仲里):海外の人が日本の実店舗などを訪れるインバウンドのように、オンラインでも日本のECサイトでインバウンドが発生しています。当社では“ウェブインバウンド”と呼んでいますが、自社ECサイトへの海外からのアクセスは全体アクセスの2~8%と言われています。アクセス解析をすれば海外ユーザーが訪問してきていることがわかるはずです。平均的には日本国内のアクセスが95%前後を占めているため、EC事業者は海外からのアクセスをほとんど意識することなく見過ごしてしまっている。しかし、“ウェブインバウンド”ニーズを開拓しようと考えているEC事業者は、リアルのお店に来店する海外ユーザーへの対応と同様に、わずかな海外からのアクセスにも注目し、対応しているんです。

海外ユーザーが日本の自社ECサイトにアクセスし、商品ページが翻訳されていなくても商品をショッピングカートに入れるところまではできます。しかし、仮名入力、住所選択などで次のステップに進むことができません。つまり、日本のショッピングカートは海外ユーザーのアクセスに対応していないんです。仮にカートシステムが海外対応できるとしても、EC事業者側でのカスタマーサポート、不正決済対応、国際物流対応といった別の課題も存在します。

「WorldShopping BIZ」は越境ECに対応したいEC事業者さまのニーズに応えるもので、タグ一行をECサイトに埋め込めば、“ウェブインバウンド”に対応できるようになります。初期費用は3万円、月額5000円。海外発送、決済、カスタマーサポートはジグザグが対応するので、EC事業者さまは現状の業務オペレーションを一切変えることなく、ほぼノーリスクで越境ECに対応できるようになります

ジグザグの仲里一義社長
ジグザグの仲里一義社長

アマゾンジャパン Amazon Pay 事業本部 本部長 井野川拓也氏(以下井野川):Amazonの理念は「地球上で最もお客さまを大切にする企業になること」です。決済分野でも、お客さまに簡単・便利にお買い物いただけるようにするため「Amazon Pay」を提供しています。Amazonは出品サービスを通じて中小規模の事業者さまの越境ECのサポートを強化しています。そうした中、日本のEC事業者さまから「海外のお客さまにも『Amazon Pay』で自社商品をご購入いただけるようにしてほしい」といったお声をいただいていました。ただ、越境ECに関しては、インボイスや国際配送、カスタマーサポートなど、決済サービスである「Amazon Pay」ではサポートできない領域があります。今回、それらの課題を解決し、米国・欧州のAmazonアカウントをお持ちのお客さまも簡単に、安心・安全に日本のECサイトで「Amazon Pay」を使ってお買い物いただけるよう、ジグザグさんと協業することになりました

仲里:そうなんです、海外からの注文対応は決済対応だけでなく、国内販売とは異なるシステムやオペレーションといった課題が多いんです。1つの例が配送住所のデータの郵便番号や国など。例えば郵便番号がない国や、日本と桁数が異なるのは当たり前です。日本国内の住所フォーマットに海外の住所が入ると、システムエラーを引き起こす可能性があります。国内向けECサイトシステムは、海外からの注文を想定していないのでエラーが発生してしまうんですよね。

ほかにも国際輸送には通関手続きに必要な書類に商品内容を英文で記載する必要もあり、商品情報を英語で管理する必要も出てきます。不正決済対応や国際輸送の梱包、カスタマーサポートなど、海外からの注文に対応できる体制を構築しなければなりません。「Amazon Pay」の活用で、海外アカウントからの決済に対応できたとしても、EC事業者さまのバックオフィスが海外からの受注に対応していなければ、ご注文にきちんと対処することができません。今回の「WorldShopping BIZ」と「Amazon Pay」の取り組みは、決済から言語対応、受注、配送までの課題を一気に解決するものなんです。

アマゾンジャパン Amazon Pay 事業本部 本部長 井野川拓也氏
アマゾンジャパンのAmazon Pay 事業本部 本部長 井野川拓也氏

βテストで20以上の海外エリアの顧客から「Amazon Pay」で決済

井野川:テスト段階から非常に高いニーズがあったとお聞きしています。

仲里:約3か月間、すでに「WorldShopping BIZ」を導入している25社限定でクローズドのβテストを行いました。3月から実施したところ、21の国と地域のお客さまからご注文が入りました。アメリカ、カナダ、メキシコ、台湾、シンガポール、香港、韓国、タイ、マレーシア、マカオ、ベトナム、イギリス、スイス、オランダ、フランス、ドイツ、リトアニア、イタリア、アイルランド、……。米国・欧州のAmazonアカウントをお持ちのユーザーですが北米や欧州の他、南米、アジア、オセアニアなどさまざまなエリアにお住まいのお客さまが、「Amazon Pay」を使って決済しました。商材によって異なりますが、平均比率で示すとアジア圏が57%、北米が25%、ヨーロッパは15%でした。

井野川:EC事業者さまにとっては、ほぼ手を煩わすことなく、21の国と地域にお住いのAmazonのお客さまが新しいお客さまになったのですね。それぞれの企業さまの反応はどうでしたか?

仲里:テスト前からポジティブな意見があがっていました。テスト展開で25社の皆さまにご意見を伺ったときには、「衝撃的ですね」「これは本当にすごいですね」といったお声がありました。

井野川:皆さん待ち望まれていたサービスだったのですね。テスト導入されたECサイトではどのような反響がありましたか?

仲里:「WorldShopping BIZ」を以前から活用しているハースト婦人画報社さまのECサイト「ELLE SHOP(エル・ショップ)」では、「Amazon Pay」導入後にあたる3月度の月次売上は2月度比384%でした。さらに、合わせ買いが同1.2倍で、購入単価も飛躍的にあがりました。国別レポートでは、アメリカからの受注が4倍で、その他の国が2倍に。セール品はもちろん、定価商品のご購入もありました。また、「Amazon Pay」でリピート購入しているケースも増えています

「ELLE SHOP(エル・ショップ)」での表示イメージ
「ELLE SHOP(エル・ショップ)」での表示イメージ

井野川:「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」を一緒にご提供することで、事業者さまは、便利に、簡単に、そして安心・安全にお買い物ができる環境をお客さまにご提供できるようになります。海外のお客さまからすれば、日本という異国のECサイトでも、Amazonのロゴが入ったボタンがあることで、ご安心いただけるのかもしれません。Amazonと同じように、簡単にお買い物できる。ですので、リピート頂けるお客さまも多いのでしょう。

日本の質の高い商品を購入したいと思っているお客さまが世界各国にいます。今まで、そうしたお客さまのニーズに日本の自社ECサイトとして対応するために多くのハードルがあったと思います。「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」双方のサービスを使うことで、事業者さまは世界中のお客さまに安心して商品をお届けすることができます。それが最大の価値です。

仲里:確かに、自社ECサイトで世界中の“欲しい”に応えることが難しい環境でした。日本の自社ECサイトが売り手としてこだわりのあるメッセージを届けながら、世界中の消費者の方にどんどん商品をお届けできるようになるという、ショッピング環境作りにさらに貢献していきたいですね。

「WorldShopping BIZ」「Amazon Pay」を導入したい事業者はどうすればいい?

仲里:お買い物されるお客さまが「WorldShopping BIZ」上で「Amazon Pay」を利用するという仕組みになります。新規に「WorldShopping BIZ」を利用される事業者さまは「WorldShopping BIZ」のHPからお申し込みください

その後、「Amazon Pay」への審査申込を行い、「Amazon Pay」の審査を経た後、「WorldShopping BIZ」上でAmazon Payをご利用いただけるようになります。すでに国内の「Amazon Pay」を実装されているEC事業者さまは、Amazon Payの出品者IDで照合するといった仕組みとなるので、簡単な手続きで申し込むことができます

井野川:「Amazon Pay」をすでに導入しているEC事業者さまは、「WorldShopping BIZ」のお申し込み後、ECサイトにタグを1行設定するだけなので、すばやく越境ECに対応することができますね。

「WorldShopping BIZ」のHPから申し込みできる

世界のお客さまにコンタクトできる機会を

井野川:今回の「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」の協業は、手軽に越境ECに対応できるとても魅力的な方法だと思います。「こだわりのある商品は自社ECサイトでしっかりと伝えて売っていきたい」という日本のEC事業者さまには最適な販売手法になると感じます。手間をかけずに世界各地からのご注文に対応できるのですから。それにコスト面においても魅力的なのではないでしょうか。

仲里:今、海外で日本ブランドの商品が転売されていて困っているということをよく耳にします。こうした事態を防ぐためにも、ブランド各社さまがご自身で海外からの注文に対応できるようになることは今後、より求められていくことでしょう。これまでリソースやコスト、仕組みの問題で「できなかった」というブランド、EC事業者の皆さまには、「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」の活用で、顧客に自社ECサイトにアクセスして購入いただける環境を用意するということを実現してほしいですね。

井野川:販売元のECサイトに直接アクセスして商品を購入できれは、それも安心・安全、簡単なお買い物体験ですからね。そうすれば、日本のECサイトを訪れるために検索し、購入されるお客さまが増えていきますよね。こうした好循環を生み出すためにも、1社1社の事業者さまの取り組みが重要であり、「Amazon Pay」としても決済サービスという観点から引き続きサポートしていきたいと思います。

EC事業者さまが販売チャネルを広げることによって、お客さまの購入時の選択肢が広がります。事業者さまにとって、国内だけでなく、海外にもチャネルを広げて、世界のお客さまにコンタクトする機会を作っていくことの重要性がこれから増していくのではないでしょうか。今回の「Amazon Pay」「WorldShopping BIZ」の協業は、販売事業者さまの新規顧客の獲得、そして商品をご購入されるお客さまのご満足へとつながるはずです。

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瀧川 正実
瀧川 正実

【参加前にチェック】ネッ担&Web担オンラインイベント(9/9+10開催)のよくある質問

5 years 8ヶ月 ago

Q. 事前申し込みをしていないのですが、視聴できますか?

回答を開く

Webinarは事前登録制となっており、当日のご参加を承ることができません。大変申し訳ございませんが、ご了承いただきますようお願いいたします。

Q. マイページのIDとPWがわかりません。

回答を開く

申し込み完了時に「event-info01@impress.co.jp」よりメールでマイページのIDとパスワードをご案内しております。迷惑メールフォルダに届いていないか再度ご確認ください。ご案内が届いていない方は事務局までご連絡ください。

  • 株式会社インプレス イベント事務局 E-mail:impress_seminar@pep-p.work

Q. 視聴方法がわかりません。

回答を開く

マイページにアクセス後、事前にご登録されたセッション部分に表示される「視聴する」ボタンをクリックし、再度情報を入力の上、お進みください。マイページにご登録したメールアドレスのみで視聴可能となります。お間違えのないようお気を付けください。

Q. Zoomアプリがダウンロードできません。その場合は視聴できませんか?

回答を開く

Webブラウザーで視聴可能です。Zoomのブラウザー版を利用する場合は、Zoomアカウントに登録する必要があります。 パソコンで視聴サイトからZoomにアクセスすると、画面下部に表示される「ここをクリック」をクリックするとZoomサイトより登録した講座をご視聴いただけます。

ただし、ブラウザーからの参加の場合は、講演者が投票機能(講演中のアンケート機能)を利用した際に表示されません。ご了承ください。

Q. Zoomにつながりません

回答を開く

「ホストが本ウェビナーを開始するまでお待ちください」や「お待ちください。ウェビナーはまもなく開始します」などの表示の場合は、そのままの状態でお待ちください。それ以外の表示が出た方は、恐れ入りますが再度アクセスし直していただくようお願いいたします。

Q. スマートフォンから視聴したいのですが、視聴ボタンが表示されません。

回答を開く

スマートフォンのブラウザーでご視聴の場合、視聴ボタンが表示されないため、画面を「PCサイト版」または「デスクトップ用Webサイト」に切り替えてお試しください。

Q. 講演資料のスクショや録画はOKですか?

回答を開く

講演中に講師が許可を出さない限り、スクリーンショット、撮影、録音、録画はお断りいたします。

内山 美枝子

通販・ECビジネスの課題は「既存の顧客の満足度の向上」が上昇、「新規客の獲得や集客方法」が下降傾向

5 years 8ヶ月 ago

通販・ECシステム構築・支援を手がけるエルテックスは9月4日、「通信販売事業関与者の実態調査2020」の第2弾公表した。

「悩み事・困りごと」で最も重要なものについて

通販事業全般(ECを含む)の仕事について、過去から現在での「悩み事・困りごと」で最も重要なもの1つを選ぶ単一回答では、「新規客の獲得や集客方法」がここ5年のトレンドで下降傾向に。2020年は微減だが「既存の顧客の満足度の向上」が上昇傾向となっている。

エルテックスが実施した「通信販売事業関与者の実態調査2020」 「悩み事・困りごと」について(単一回答)
「悩み事・困りごと」について(単一回答)

通販・ECで商品を買う消費行動が浸透しており、良質な顧客体験(CX、カスタマーエクスペリエンス)の提供が課題になってきていることが推測される。

複数回答では「広告メディアの使い方や広告投下の配分」が前年比7.3ポイント増とスコアが上昇。過去の調査からも年々スコアが増えてきており2016年の約1.5倍となっている。

「新型コロナウイルスなどの感染対策」は複数回答では15.7%。単一回答で2.0%だった。これら数値を見る限り、通販・EC業界ではビジネス上のインパクトは小さいと考えられる。

エルテックスが実施した「通信販売事業関与者の実態調査2020」 「悩み事・困りごと」について(複数回答)
「悩み事・困りごと」について(複数回答)

「通信販売事業の課題」について

「通信販売事業の課題」の複数回答では「事故が起きない安全なシステム強化」のスコアが、前年比で11.7ポイント増の2桁増。年商別のグラフでは、年商100億円以上の企業の過半数以上(53.6%)がこの項目を選択している。

前年比でスコアが上昇した項目は「よく売れる商品の開発」が8.3ポイント増、「売り上げの拡大」が5.3ポイント増。

エルテックスが実施した「通信販売事業関与者の実態調査2020」 「通信販売事業の課題」について(複数回答)
「通信販売事業の課題」について(複数回答)

「事故が起きない安全なシステム」の項目では、年商によって回答の数値が大きく異なった。年商100億円以上の事業者では53.6%、1億~10億円未満では35.7%と17.9ポイントも差が開いている。

エルテックスが実施した「通信販売事業関与者の実態調査2020」 年商別に見た「通信販売事業の課題」について
年商別に見た年商別に見た「通信販売事業の課題」について

「新型コロナウイルスなどの感染症対策」は、複数回答では全体で31.7%が課題と捉えているものの、約3分の2は課題としていないという結果だった。

石居 岳
石居 岳

資生堂がスマホ向け新サービス「ワタシメイク分析」、顔写真や問診で商品やテクニックを提案

5 years 8ヶ月 ago

資生堂は総合ECサイト「ワタシプラス」内で、顔写真や簡単な問診から1人ひとりに合わせたメイクテクニックやおすすめのアイテムを提案するスマートフォン向けサービス「ワタシメイク分析」を9月7日から開始した。

「ワタシメイク分析」とは

専用サイトで顔写真を撮影し4つの質問に回答すると、顔の各パーツや特徴、パーソナルカラー、印象を分析。分析結果からユーザーに適したアイテムを提案し、アイテムを使った詳しいメイクテクニックを解説する。

資生堂 ワタシプラス ワタシメイク分析 パーソナル分析 メイク・美容 スマホ用サービス
「ワタシメイク分析」利用の流れ

提案するアイテムはアイシャドウやアイブロウ、口紅など。資生堂のヘアメイクアップアーティストが監修している。

資生堂 ワタシプラス ワタシメイク分析 パーソナル分析 メイク・美容 スマホ用サービス
分析結果画面の例。目や口のタイプなどの結果やおすすめのメイクキットを表示

提案したアイテムはスマートフォン上でシュミレーションできる。シュミレーション可能なブランドは「MAQuillAGE(マキアージュ)」「INTEGRATE(インテグレート)」「MAJOLICA MAJORCA(マジョリカマジョルカ)」の3種類。

気に入った商品があれば、資生堂の総合ECサイト「ワタシプラス」で購入できる。

サービス開発の背景について、資生堂は次のようにコメントした。

メイクに関する情報は、雑誌やWEB、SNSなどを通じて数多くあるものの「情報が多くて選べない」「自分に合う化粧品やテクニックを見つけるのは難しい」「実際に色を試してから購入したい」という悩みを抱える方が多いことがわかりました。

また昨今、店頭でのカウンセリングやテスター利用が制限されている状況の中、非接触あるいは自宅でメイクを試す需要が高まっており、今回のサービスを開始しました。

藤田遥
藤田遥

ガリバーのサイト刷新で起きた「表示スピード遅延」の悲劇。解決に導いたSpelldata社の対策と「SmartJPEG」導入の効果

5 years 8ヶ月 ago
中古車販売と買取の「ガリバー」(運営はIDOM)のWebサイトは、リニューアル後に表示スピードが遅延する事態に。それを救ったのが企業のWebパフォーマンスチューニングサービスのSpelldata社と画像軽量化ソフトウェアの「SmartJPEG」。トラブル要因から解決までの道のりを解説します
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中古車の販売と買取で知られる「ガリバー」を展開するIDOMは、全国に約500店を構えるガリバー店舗への送客、新規顧客の集客媒体としての役割を担うWebサイト「221616.com」を運営している。2016年のサイトリニューアル後、複数の要因で「表示速度の遅延」や「サイト流入量の減少」というトラブルに見舞われた。

Webサイトの致命的な問題をどのように洗い出し、改善につなげたのか。表示速度の遅延発生理由から解決に至るまでの道筋を、サイト責任者を務めるIDOMの村田創氏(マーケティングチーム)に聞いた。写真:吉田浩章

サイトリニューアル後、表示速度の遅延トラブルが発生

非機能要件が固まらないままのプロジェクト進行が引き金

IDOMが運営する「221616.com」は、全国に約500店あるガリバー店舗への送客や、新規顧客の集客媒体として機能するWebサイト。店舗送客の約半分を占めるIDOM最大のWebサイトだ。

「221616.com」のトップページ
「221616.com」のトップページ(画像:編集部がキャプチャ)

「221616.com」の責任者を務める村田創氏(マーケティングチーム)は、22年前に前身のガリバーインターナショナルに入社。企画部門などを経て、2015年に現在のポジションに就いた。

順調に運営が続いていた「221616.com」だったが、2016年のサイトリニューアル後、「ビックリするくらいサイトが遅くなった」(村田氏)トラブルに見舞われる。

以前はデータベースから直接コンテンツを引っ張ってきていたため、画像を含むコンテンツの表示スピードは速かった。2016年、サイトの利便性向上とさらなる発展をめざしRDB(リレーションデータベース、関係データベース)の構築、CMSを導入するリニューアルを実施。マーケティング部門が中心となりプロジェクトを率いた。

だが、社内のIT部門との連携不足などもあり、外部の開発企業との間で要件定義が難航。ローンチ日が決まっているなかスケジュールの変更は効かず、不安定なままプロジェクトが進行したことで、リニューアル後、「表示スピードが遅くなる」トラブルが発生した。

「クロールバジェットの悪化」とどう向き合ったか

「表示スピードが遅くなる」現象は、いくつかの致命的な問題につながった。その1つが、クロールバジェットの悪化だ。

クロールバジェットとは、ある一定の与えられた時間内にGooglebotがクロールしインデキシング(※編注:データ検索エンジンデータベースに登録されること。「インデックス化」とも呼ばれる)するページ数を指す。

Googleは、登録されているWebサイトを巡回してチェックするGooglebotという「クローラー」を使っている。このクローラーが、登録サイトの内容をチェック。検索エンジン側で内部アルゴリズムと照らし合わせて、サイトの順位付けを行う。

「221616.com」では、表示速度が遅くなったことで、ページが表示しきらないままクロールが上限に達するという問題が発生。上限に達すると、ボット側が「新たにクロールする必要がない」と判断し、さらに検索結果に悪影響が出る状況に陥った。

2018年9月7日に開催された「Google Webmaster Central office-hours hangout」で、GoogleのJohn Muller(ジョン・ミュラー)氏は、「HTMLは100~500msで送信されるべきで、1秒を超えるとクローラーがタイムアウトする」と説明している。しかも、そのクローリングのほとんどは米国のシカゴから行われているので、日本国内ではなく、米国で1秒以内にHTMLが配信されなければならない

日米間の物理的な距離のために、日本国内でHTMLが200~300msで配送できなければ、米国のシカゴでは1秒を超えてしまうのだ。

遅延とクロールバジェットの削減が繰り返されることで、「221616.com」のコンテンツが上位表示されず、既存顧客が検索しても再訪問できない、新規顧客の流入が減るなどの問題につながった。「負のスパイラルに陥っていた」と村田氏は当時を振り返る。

IDOMの村田創氏
IDOMの村田創氏(マーケティングチーム)

クルマの買い替え検討タイミングは、7-8年に1回しかない

クルマは商材の特性上、買い替えまでに7-8年を要する。数年に1回ある車検の前が主な買い替え検討タイミングになるが、7-8年間で検討期間は計3か月程度にしかならない。さらに7-8年も経つとライフステージの変化などもあり、必要とされるクルマにも違いが出るなど、同じ顧客でも都度、求める商品が変わってくる

こうしたさまざまなシチュエーションやニーズの変化に対応しながら、クルマの買い替え時に既存顧客が「思い出す場所」としてガリバーを挙げるか、またクルマの購入を検討する新規顧客の“3か月間の検討期間”におけるクルマ選びのメインサイトになれるか――。

新規顧客と既存顧客、双方のサイト訪問を促す必要があるなかで、サイトの表示遅延という壁が大きな問題として立ちはだかった。

Spelldata竹洞氏との出会いで課題解決に向け前進

サイトの表示遅延に手を打つための対策を探していた頃、村田氏が出会ったのが、Webサイトパフォーマンスチューニングサービスを提供するSpelldata の竹洞陽一郎代表だった。竹洞氏はWebサイトのパフォーマンス分析の専門家で、年間100以上のWebサイトの計測データの分析に携わっている。ソフトウェア工学の一分野であるパフォーマンスエンジニアリングに定評があるという。

Spelldataはパフォーマンスエンジニアリングの専門企業
Spelldataはパフォーマンスエンジニアリングの専門企業。コロナ禍で需要が伸びているネットスーパーや、マスクの製造・販売を開始したWebサイトなどシステムのボトルネック解消で、アクセス過多でも繋がりやすい高速なサイトにすることが可能(画像:Spelldataのサイトトップページ、編集部がキャプチャ)

竹洞氏に絶対的な信頼を置く村田氏はこう言う。

Webパフォーマンスを改善するには、海外のツール含め外部サービスを使うことが多い。竹洞氏のように専門家と名乗る人は多くいるが、自身の言葉で「なぜこのツールを使うべきなのか」「なぜ今これをするべきなのか」と統計的品質管理のやり方やパフォーマンスチューニングの理論に基づいて語れる人は少ない。その点竹洞氏はご自身なりの解釈があり、一本筋が通っている。 (村田氏)

村田氏は、高度で具体的な専門知識を持つ竹洞氏なら、当時IDOMが抱えていた課題を解決できるはずだと考えた。だが、竹洞氏の知見はITのプロフェッショナル集団である社内のIT部門も凌駕し、「我々が知る世界から思いっきり逸脱していた」(村田氏)。

そのため、最初はなぜ外部のSpelldataに依頼をするべきか、社内の理解を得るのに苦労したという。

竹洞氏に依頼後、すぐにWebパフォーマンスが改善されたわけではないが、さまざまな施策を施したことで徐々に解決に近づいていった。

村田氏は竹洞氏との出会いにより、「計測し続けることの重要性」を学んだという。

複数の担当者がそれぞれ任意のタイミングで計測し、「速い」「遅い」と結論を出すのではなく、一定の基準を設けて計測し続ける。「血圧や体重のようなもの」と村田氏は表現する。

そうして正しくサイトの表示スピードの計測を続けながら、最適解を探っていく。

最近社内で、「作用、反作用」という言葉を使って説明することがある。良かれと思って行ったことが、実は反対側のところで悪影響になっていることもあるという意味だ。自身では「最適」と思ったことでも、実はそれは「部分最適」に過ぎず、「全体最適」になっていないこともある。サイトは常に手入れをしながら、全体最適をめざして改善していくものだと教えてもらった。(村田氏)

IDOMの村田氏
「竹洞さんは僕たちにとって、お医者さんのような存在」と笑顔を見せる村田氏

SmartJPEG導入から1年で画像容量が98%減

そんな竹洞氏がIDOMの支援開始後、サイトのパフォーマンス改善に役立つと村田氏に提案したのが、ソフトウェア開発を行うウェブテクノロジの画像軽量化ソフトウェア「SmartJPEG」だ。

村田氏が表示スピードの遅延問題に直面していた頃、携帯網は上限30Mbps程度の4G。「画像も含めて、素早くコンテンツを読み込む改善が必要」(村田氏)と考え、自身でも画像軽量化ソフトを探していたという。だが、「他社はすごく金額が高く、コンテンツの作り方をゼロから見直さなければ、導入しても割に合わなかった」(村田氏)。

「221616.com」では、全国約500店舗の店長が、自身のスマートフォンなどで撮影した「重い画像」を使用する。さらに中古車という特性上、傷やボンネットの中まで含め、1車体あたりの掲載枚数は30枚近くにもなる。

「221616.com」に掲載された商品ページ
「221616.com」に掲載された商品ページ。26枚の画像が掲載されている(画像:編集部がキャプチャ)

コンテンツ制作フローを変えないまま、面倒な編集作業をしなくても大量の画像をアップするには? 見た目のクオリティを変えず、サイトの表示スピード遅延を避けるには? あらゆる面から考え、「SmartJPEG」の導入しかなかったという。

もちろん競合他社とも比較したが、圧縮技術をはじめ、価格面・導入時の負担が圧倒的に少なかったのが決め手となった。

Spelldataの試算では、「SmartJPEG」の導入により、「221616.com」に掲載している画像容量は60%程度減るのではと考えていた。だが、蓋を開けてみると、「1年後、98%減になっていた」(村田氏)。

<SmartJPEGとは>
SmartJPEGは、Webサイト上の画像を綺麗なままの画質で軽量化するソフトウェア。 ゲーム業界でマーケットシェア1位を獲得しているウェブテクノロジの画像処理ノウハウを採用している。ビームス、ワークマン、トイザらスなどの大手ECサイトを始め、情報サイトなど、画像点数の多いWebページのデータ転送量削減を実現する。
「SmartJPEG」紹介サイトのトップページ
「SmartJPEG」紹介サイトのトップページ。大手EC事業者が数多く利用する(画像:編集部がキャプチャ)

サイト流入量が2倍に拡大

店舗送客量も順調に推移

画像容量が減れば、画質を落とさずに表示スピードが改善される。最近は格安SIMの普及などにより、「月末になるとスマホのデータ通信量が減って……」という悩みを抱える消費者も少なくない。

ジャストシステムが2020年1月に発表した調査結果によると、ECサイトやECアプリの応答速度の遅さが原因で離脱した経験がある人に、「離脱したときの平均的な時間」を聞いたところ(スマートフォンからのEC利用時)、「1秒未満」と回答した人は2.9%。「1~2秒未満」は6.1%、「2~3秒未満」は9.0%、「3~5秒未満」は18.4%だった。ECサイトやECアプリが反応しなくなってから5秒未満でも、36.4%が離脱している。

こうした状況下、昨今の消費者ニーズを踏まえると、月末の「ギガが足りない」状態でWebページに画像を大量に掲載していると、速度制限に引っかかってなかなか表示されない「イライラするサイト」になり、来訪者の離脱につながってしまう。

「SmartJPEG」の導入により画像容量を減らせたことで、「221616.com」の来訪者はストレスなく商品の検索や、サイト内の回遊ができるようになった。またページの表示速度が速くなったことで、クロールバジェットが改善。インデックス(※編注:検索エンジンがページをデータベースへ登録すること)量が増えたことで、検索結果が改善され、課題となっていた既存顧客の再訪問率が元通りになった。

再訪問率が改善されれば、IDOMとしてはリソースを「新規顧客開拓」に振り分けることができ、その分売上向上も見込める。

実際、リニューアル直後と比較すると、「流入量は2倍になった」(村田氏)という。サイトから店舗への送客数についても数値は非公開だが、「間違いなく増えている」と村田氏は自信を見せる。

ページの表示速度改善は直帰率にも影響を与え、従来70%程度あった直帰率が、「ここ2年で50%程度にまで下がった」(村田氏)。

データ転送料が半分に

コスト削減=次の投資に回せる

「SmartJPEG」の導入は、データ転送料にも劇的な効果を見せた。

データ転送量、転送コストが従来の半分程度になった。「SmartJPEG」の利用料をまかなって、さらにおつりが来るほど通信回線やCDNの配信費用の削減になっている。(村田氏)

データ転送コストの改善は、「想定外の嬉しい結果」と村田氏は笑顔を覗かせる。

固定費が下がればその分、次の投資に回せる。当社は現在、店舗への送客装置としてサイトを運営しているが、今後はオンラインだけでクルマの購入を完結できるようにもしていきたい。5Gの世界が来たら、静止画に限らずいろいろなソリューションを導入できるかもしれない。現在予算をあげて、次の一手を検討しているところだ。(村田氏)

◇     ◇    ◇

今後5Gが普及していけば、商品をつぶさに拡大表示して確認するための2Kや4Kの高解像度の画像の需要が高まる。携帯各社はすでに5G回線契約の容量無制限を打ち出しており、通信容量を気にせずに通信できる時代は遠からずやってくる。

その際、商品の魅力を伝えるため高解像度の画像を使いたいが、通信容量の増大に伴う通信回線費用が大きな負担になる事業者にとっては、IDOMのように、高解像度のまま通信費用を抑えられれば、さまざまなメリットを得られそうだ。

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公文 紫都
公文 紫都

流通総額は「楽天市場」単体で3兆円、物流に2,000億円投資。三木谷社長は顧客ロイヤルティと品質に自信【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years 8ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2020年8月31日〜9月6日のニュース
ネッ担まとめ

楽天は引き続き品質面の向上を進めていくようです。コロナの影響でECに慣れたユーザーが増えてきましたので、お得感よりも品質面に目が向いてくるのは当然の流れですね。

楽天は引き続き品質の向上に取り組むようです

楽天・三木谷社長が語った「モバイルとのシナジー」「コロナ禍の楽天市場」「物流への投資」【2020年夏の講演要旨】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7965

楽天が2020年下期に取り組むこと――「送料無料ライン」「RMS新機能 One Platform」「流通状況」【戦略まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7969

まとめると、

  • 7月に楽天モバイル契約者の47%が楽天市場で買い物をした。「楽天モバイルと楽天ポイント、『楽天市場』のシナジーは極めて高いと思っている」(三木谷社長)
  • 4月~6月期における物販のショッピングEコマース流通総額は前年同期比48.1%増、送料込みライン導入店舗は、未導入店舗と比べて成長率は約20ポイント高かった
  • 店舗がより効率的に運営を行えるよう、店舗運営システム「RMS」に新機能「One Platform」を2020年秋頃に追加予定

物流拠点とラストワンマイルを拡大することで、独自の配送ネットワークを構築する「ワンデリバリー」構想では2000億円超の投資を計画する楽天。

楽天のEC需要拡大に向けた戦略
楽天のEC需要拡大に向けた戦略

「ワンデリバリー」構想の中核を担う物流代行サービス「楽天スーパーロジスティクス」について、三木谷社長は「大赤字事業」と説明。続けて、「物流が増えればトントンまで持っていけると思っていますが、市場出店者のビジネスをサポートするための事業」と改めて趣旨を強調した。
https://netshop.impress.co.jp/node/7965

図にあるように楽天の戦略はわかりやすいですね。コロナの影響でEC利用者が増えたのは一過性のものではないので、新規ユーザーに安心して買ってもらえるように品質面の向上に取り組む。出店者に対しても手厚くして着実に足場を固める。当然、配送も増えるので自社物流をどんどん拡大する─。

Amazonはレビューの信頼性が低くなっていることと悪質な業者が絶えないので、品質を向上させていけば楽天を選んでもらえるという自信もあるんでしょうね。派手な発表はなかったものの、確実に成長していくことがわかる発表内容でした。

自分たちの色を明確にして、来てほしいお客さんに来てもらう

オウンドメディア、Twitter…情報発信の極意をベイジ・枌谷さんに聞いてみた | ナイルのSEO相談室
https://www.seohacks.net/blog/column/6727/

まとめると、

  • 価値観が合わない顧客を説得して動かすのはほぼ無理。価値観を共有できる顧客に出会うために、マーケティングに力を入れるべき
  • 自分たちならではのメッセージを持つことが大事。他社と横並びにならないメッセージを開発すれば、サービスの優越や価格だけで選ばれることもなくなる
  • 業界の顔色をうかがって好かれようとするより、顧客やユーザーに対してフェアであるべき

コラムだったり、取材記事だったり、SNSでの発信だったり……その隅々にメッセージが息づいていると、勝手にそれがブランドになって、同じサービスを提供しても違う目で見られるようになるのかなと思います。
─ベイジ 代表取締役 枌谷力(そぎたに つとむ)氏

情報発信は見せ方よりも見られ方を意識するということですね。見せ方を考えることがブランディングというイメージがありますが、相手にそう見てもらえなければ意味がありません。自分たちの言葉で発信し続けることで、見られ方がそろってきてブランドになっていきます。ネットショップも価格や利便性だけではなく、自分たちの考えでも選んでもらえるようにしたいところです。

「顔がある商品」を開発したブランディング事例

創業47年目の初挑戦。老舗ステンレス加工メーカーが、自社ブランド商品販売の舞台に「BASE」を選んだワケ。 | BASE U
https://baseu.jp/16135

まとめると、

  • 熊本県でステンレス部品製造を手がける丸山ステンレス工業の丸山社長は、5年後10年後を考え、自社ブランドという「顔がある商品」を開発したいと考えた
  • インテリアやステーショナリーなどいろいろと考えたが、男ばかりの会社のため、アウトドア商品なら社内の目線が合うと判断し、デザイン性の高いコンパクトな焚き火台を開発した
  • 家族や友人に「こんなの作っているんだ」と話すことができるようになり、社員のモチベーションや仕事へのプライドにつなげることができた

(クラウドファンディングは)たしかに未知数で、不安もありましたが、いきなり一般販売を開始するよりクラウドファンディングで実績を作った方がやりやすいかな、と。

どれくらい注文が入るのか、注文があったらあったで滞りなく届けられるのか、という不安を抱えながらのチャレンジでしたね。

通販ありきではなくて「顔のある商品」を作ることが目的で、それをどう売っていくのかを考えた結果、クラウドファンディングや通販を開始するに至ったということですね。販売のことだけを考えると売りやすそうな商品を開発したくなりますが、そこも自社の社風を考えてアウトドア商品を開発しています。ECは競合がどんどん増えているので、自社の強みをしっかり出さないと売れない時代です。

EC全般

EC売上向上に必須な写真・動画撮影 トレンドの踏まえかた・クオリティの上げかたを伝授 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/8204

「生活感のあるリアル写真」がトレンド。これは人気ショップを見てもわかりますよね。

「Shopify」ストアと、フルフィルメントサービス「Fulfillment by ZOZO」を連携する【EC構築支援サービス】をコロニーインタラクティブが提供開始(2020年8月~) | prtimes(コロニーインタラクティブ)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000024492.html

楽天と連携できるShopifyがZOZOとも連携可能になりました。この先も連携できるモールが増えそうですね。

オンライン“ライブ”、2024年に1000億円規模へ 周辺産業にも波及効果 | BCN+R
https://www.bcnretail.com/market/detail/20200831_188434.html

ライブがオンラインになればそれを楽しむ用のグッズも必要になってくるはず。そこに新たなチャンスが。

2020年9月より新デザインの制服を着用開始~さらなる「働きやすさ」と「環境への配慮」を追求し、オリジナルの素材を開発~ | ヤマトホールディングス
https://www.yamato-hd.co.jp/news/2020/20200821.html

見慣れない制服の人が配達に来ても驚かないようにしましょう。逆に古い制服には警戒を。

【グラバンゴー】、コンビニにAmazon Goキラー導入!低コストで食品スーパーにも拡大? | 激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ
http://blog.livedoor.jp/usretail/archives/52099763.html

Amazon Goよりもお手軽にできるとなればあっという間に広がる可能性も。

WEB特集・その広告 行き過ぎていませんか? | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200902/k10012596121000.html

広告も自社のブランドだということをお忘れなく。

初の「TikTokクリエイター白書」を発表。バズるコンテンツの裏にはクリエイターたちの秘策が! | TikTok For Business
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/4119

「冒頭のインパクト」「飽きさせない展開」「オチをつける」がポイントとのこと。

今週の名言

断られても可能性がゼロじゃなかったら諦めない。チャレンジしなかったら失敗や挫折もないけど、何の結果も生まれないじゃないですか。
─写真家 山田一仁氏

【日本の名カメラマン】 世界最高峰で活躍 プレミアリーグも認めた「カズ」 | Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/feature/1794

何事もやる前からあきらめていてはダメですよね。やってみて得られることは多いので、どんどんチャンレジしましょう!

森野 誠之
森野 誠之

「少量生産」が生み出す魅力とは? D2Cクラフトアイス「HiO ICE CREAM」が語る、美味しさ追求のために大切にする3つのアプローチ【9/17無料ウェビナー】

5 years 8ヶ月 ago

「少量生産・少量消費」という概念をアイスクリームに持ち込んだ注目のアイスクリームブランド「HiO ICE CREAM」。ECを「本店」、東京・自由が丘に構える工房兼店舗を「ショールーム」と位置づけて2019年4月から運営をスタート、ファン層を拡大しています。

「少量生産」で生み出す価値とは? 編集部は「HiO ICE CREAM」のビジネスモデル、注目が集まる理由などを紹介するウェビナーを、9月17日(木)16:00~17:00に開催します。

最近ではナチュラルローソンでの取り扱い、ブルーボトルコーヒーとのコラボも展開している「HiO ICE CREAM」。躍進を続ける理由、美味しさを追求するための「3つのアプローチ」を、D2Cビジネスに詳しいフラクタの河野貴伸氏が、創業者の西尾修平氏(HiOLI  代表取締役社長兼CEO)にお聞きしていきます。

開放感のあるガラス張りの工房兼店舗。ECで販売するアイスクリームもすべてここで製造している(画像:HiOLI提供)

「少量生産」だからこそ実現できるのが味へのこだわり。代表自ら全国各地を歩き回り、「本当に美味しい」と感じる旬の素材だけを使用して作るアイスクリームは、サブスクリプションモデルで毎月顧客の手元に届けます

工房で導入しているマシンで製造しているようす(画像:HiOLI提供)

「HiO ICE CREAM」のサブスクモデルは、毎月異なるフレーバー2種類をそれぞれパイントカップ(473ミリリットル)に入れて送るというもの。送料込みで2,700円。市販のアイスクリームと比較すると高価格帯に分類される商品です。

サブスク会員になると毎月届くパイントカップサイズのアイスクリーム2種(画像:HiOLI提供)

それでも、一度その味や「HiO ICE CREAM」のこだわりを体験した人はサブスクリプションを継続するといいます。

こうした「強いブランド」はどのように作り上げられているのでしょうか?

<こんな事業者にオススメ>

  • D2Cブランドを立ち上げたい
  • 自社ブランドを強化したい
  • サブスクリプションの継続率を高めたい

<こんなことが学べます>

  • 「美味しさ」へのこだわりを追求するために採っているアプローチ
  • D2Cブランド立ち上げのノウハウと運営のコツ
  • コミュニティ起点にブランド力を高める方法
  • 憧れの他社ブランドとのコラボを実現するには?

詳細とお申し込みは以下をご確認ください。

注目のD2Cクラフトアイス「HiO ICE CREAM」が目指すコミュニティから生まれるブランド作り。美味しさ追求のために大切にしている3つのアプローチとは?

  • 日時:2020年9月17日(木)16:00~17:00
  • 参加費:無料
  • 参加申込方法:以下のフォームよりご登録ください。当日の参加URLをメールでお送りいたします。(アンケートのご協力もお願いいたします)
  • YouTubeライブ配信:当日はYouTubeライブ配信も行う予定です。URLは、当日ネットショップ担当者フォーラムのFacebookイベントページにてご案内いたします。https://www.facebook.com/events/3459993317414309/

<登壇者プロフィール>

株式会社HiOLI 代表取締役社長兼CEO 西尾修平氏
株式会社HiOLI 代表取締役社長兼CEO 西尾修平氏
1980年生まれ。2003年に大手人材情報サービス企業に入社し、人材採用コンサルティングや子会社経営企画等を担当。その後、投資ファンド運営会社、東証マザーズ上場IT企業の取締役等経て、2016年に製菓のスタートアップ企業に参画し、副社長・社長として新ブランドの立ち上げ、海外展開等を推進し、2018年に退任。2018年8月、クラフトスイーツを手がける株式会社HiOLIを設立 。2019年4月クラフトアイスクリームブランド「HiO ICE CREAM」、2020年4月クラフトバタースイーツブランド「Butters」を立ち上げ。
株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸氏
株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸氏
Shopify日本公式エバンジェリスト、株式会社Zokei社外CTO、ジャパンEコマースコンサルタント協会講師

株式会社土屋鞄製造所 元デジタル戦略担当取締役(~2020/3/31)。1982年生まれ。東京の下町生まれ、下町育ち。2000年からフリーランスのCGデザイナー、作曲家、webデザイナーとして活動。美容室やアパレルを専門にWebデザイン・ロゴ・パンフレットなどの制作を手がける。「日本のブランド価値の総量を増やす」をミッションに、ブランドビジネス全体への支援活動及びコマース業界全体の発展とShopifyの普及をメインに全国でセミナー及び執筆活動中。

ご登録いただだきましたメールアドレスに、当日のWebinar用URLをお送りいたします。

公文 紫都

ショッピングSNS「ROOM」にコーディネート機能導入。「楽天市場」商品ページへのリンクやブランドのタグ付け可能

5 years 8ヶ月 ago

楽天はショッピングSNS「ROOM」にコーディネート機能を導入した。コーディネート機能は、投稿者自身が撮影したファッションコーディネートの写真に、着用アイテムの情報を連携して投稿できるもの。

楽天 ROOM コーディネート機能 楽天市場 Rakuten Fashion
「コーディネート機能」投稿の方法(画像は楽天使用から編集部がキャプチャ)

投稿時に着用アイテムのブランド名やサイズ、カテゴリー、カラー情報をタグ付けできる。「楽天市場」や「Rakuten Fashion」で購入できるアイテムは、商品ページのURLをリンクすることが可能。

楽天 ROOM コーディネート機能 楽天市場 Rakuten Fashion
「コーディネート機能」を使用して投稿した画面(画像は「ROOM」サイトから編集部がキャプチャ)

閲覧するユーザーは、自身の好みに合うユーザーのコーディネートからファッションアイテムを見つけ、ブランド名などの情報を確認したり「楽天市場」などでアイテムを購入したりできる。

投稿したアイテムが閲覧したユーザーに購入されると、投稿者は商品カテゴリーや自身の「ROOMランク」に応じて楽天ポイントを獲得できる。

「コーディネート機能」は「ROOMランク」がSのユーザーや「ROOM」が認定したオフィシャルユーザー、「楽天市場」出店店舗などの法人アカウントを中心にサービス提供を開始し、順次対象ユーザーを拡大予定。

藤田遥
藤田遥

青山商事がネットとリアルの融合を加速、「デジタル・ラボ」導入店を41店に拡大

5 years 8ヶ月 ago

青山商事は9月5日から、ネットとリアルの融合システム「デジタル・ラボ」を新たに「洋服の青山」10店に導入し、順次運用を開始した。「デジタル・ラボ」導入店舗数は「洋服の青山」で41店。

導入するのは8県の「洋服の青山」。青森県・静岡県・岐阜県・広島県・島根県・徳島県の6県は県内初導入となる。

「デジタル・ラボ」は、ネットの豊富な在庫数とリアル店舗の接客サービスの両メリットを最大限に生かしたシステム。導入店の店内には、青山商事のEC サイトと連動するタッチパネル式の大型サイネージやタブレット端末を複数設置し、来店客はこれらの端末を通してECサイト上にある約1000万点以上の在庫から好みの商品を選ぶことができる。

青山商事は9月5日から、ネットとリアルの融合システム「デジタル・ラボ」を新たに「洋服の青山」10店に導入
「デジタル・ラボ」の接客イメージ

ECサイトは店舗在庫とも連動し、「デジタル・ラボ」の導入店では「洋服の青山」全785店舗にある在庫を確認することが可能となる。

利用者は店舗在庫をゲージ見本として試着や採寸を行うため、実際の商品の色柄や着心地などを確認した上で購入できる。商品は自宅に配送となるため、購入後は手ぶらで帰ることができ、後日、店舗に商品を受け取りに行く手間も不要となる。

「デジタル・ラボ」の導入店では、同じ色柄のスーツをサイズ別で保有する必要がなく、限られたスペースで多くの種類を陳列できることから、現在は主に都市部の売場面積100 坪未満の狭小店を中心に導入している。

青山商事が展開する「デジタル・ラボ」の機能例
「デジタル・ラボ」の機能例

今回は地方郊外店(売場面積200坪以上の大型店を含む)を中心とした10店に導入していくが、これらの店ではスーツ売場の一部を縮小し、現在強化しているオーダースーツコーナー・ビジカジ商品・レディース商品などを拡充することで、多様化するビジネススタイルに対応した魅力ある売場をめざす。

一度スタッフの接客を受けながら「デジタル・ラボ」で買い物を体験することで、利用者のネット通販に対する抵抗感を払拭し、EC サイトの利用促進にもつなげていく。

青山商事は6月、「デジタル・ラボ」を「リンクスウメダ店」「心斎橋店」「京都河原町店」「三宮店」の4店舗に導入。「デジタル・ラボ」の関西エリアへの導入は初めて。「デジタル・ラボ」は2016年の秋葉原電気街口店(東京)を皮切りに、これまで主に都市部の狭小店の店舗に導入している。

石居 岳
石居 岳

成功事例に学ぶサブスクリプションサービスで稼ぐためのポイント

5 years 8ヶ月 ago
サブスクリプションサービスビジネスを行う上で重要なポイントや成功例を、幼児向けおもちゃのサブスクを展開する「キッズ・ラボラトリー」代表取締役の青柳陽介氏が解説する

日本と海外のサブスクリプションサービスの違い、日本で成功しているサブスクビジネス、サブスクを運営する上で重要な点について、キッズ・ラボラトリー代表取締役の青柳陽介氏が解説します。

海外と日本のサブスクリプションサービス

海外の成功例

青柳氏は海外の成功したサブスクサービスとして、米国のカミソリのサブスク「Dollar Shave Club」をあげます。

ユーザーが指定した日にカミソリがボックス(箱)が届き、いつでも解約ができるというサービスで、特別価格で新規顧客を獲得し、2回目から通常商品などにつなげるツーステップマーケティングが主なマーケティング手法です。主に、Youtubeのユニークな広告で新規顧客を獲得して成功したと言います。

サブスクリプションサービス サブスク キッズ・ラボラトリー 青柳陽介氏 カミソリのサブスク
米国のカミソリのサブスク「Dollar Shave Club」(画像は編集部がキャプチャし追加)

日本でも成功するわけではない

「Dollar Shave Club」を展開していた企業を買収したのがユニリーバ。日本でも同じようにサブスクサービスを展開しましたがうまくいかなかったそう。その理由について青柳氏は、「米国と日本ではカミソリのライフサイクルが違うから」と言います。

米国では「カミソリは消耗品なので、安いカミソリを常に清潔で新鮮な状態で保とう」という考えがあり、頻繁にカミソリのCMが放映されます。さらにカミソリ1本で全身の脱毛を行う文化があるため、カミソリのライフサイクルが短いんです。

一方の日本は、全身脱毛を行う文化がほとんどありません。どちらかというと、「高製品・高機能」をうたう文化です。この文化の違いでサービスが浸透しなかったのです。(青柳氏)

商品に対する文化の違い以外にも、「商品が届くまでのワクワク感」が海外と日本では違うと青柳氏は指摘します。

米国は日本よりも圧倒的に土地が広いので、自宅と店舗の距離が異なることも要因の1つです。

米国の田舎は自宅近くにお店がないため、自分で商品を店舗に取りに行くことが圧倒的に多い。そのため、物が届くことに凄くワクワクするんです。

しかし、日本は国土が狭いため、比較的物が簡単に手に入る環境です。地方や田舎でも、アマゾンなどで商品を購入すればすぐに物が届く。一般的なネット通販ではあまりワクワクを感じません。

日本では「頼んだらすぐ物が届く」というのが価値として当たり前になってますが、広い大陸の米国では「やっと届いた!」という気持ちがあることが大きな違いでもありますね。(青柳氏)

日本の成功例:キャッチコピーを変えて成功「airCloset(エアークローゼット)」

成功例であげたのはレディースファッションのサブスク。

エアークローゼットはスタイリストが選んだ洋服が毎月届き、コースによっては交換ができるというサブスクリプションサービス。

サブスクリプションサービス サブスク キッズ・ラボラトリー 青柳陽介氏 aircloset エアークローゼット
レディースファッションのサブスク「airCloset(エアークローゼット)」(画像は編集部がキャプチャし追加)

エアークロゼットのサービス開始当初、サイトのファーストビューには「あなたのもう1つのクローゼット」というキャッチコピーが表示されており、「これまでにない新しいファッションとの出会いを」をコンセプトに掲げていました。しかし途中からキャッチコピーは「毎日何着ようと悩むあなたに」へと変わりました。

サブスクには一度サービスインしたからこそわかる価値というものがあると思います。サービスを続けていく中で、「新しい価値はサービスを使わないと手に入らない」ということに企業が気付いたんだと思います。だからこそキャッチコピーを変えて、まずユーザーがサービスを利用しようと思えるようにしたのではないでしょうか。(青柳氏)

サブスクを運営する上で重要なこと

サブスクで成功した例を踏まえ、サブスクリプションサービスを運営する上で重要なポイントを聞きしました。

① 定額制

定額制で有名なSaaS型ビジネスとして「Salesforce」「Adobe Creative Cloud」「Netflix」をあげます。

クラウドベースのCRM「Salesforce」は定額サービスにアドオンをさせていく仕組みなので、サブスクではないそう。ただ、機能を使うたびに価格をプラスオンするので値段が上がる仕組みのため、サブスクリプションサービスのビジネスモデルとして参考になると言います。。

サブスクリプションサービス サブスク キッズ・ラボラトリー 青柳陽介氏 Salesforce セールスフォース
クラウドベースのCRM「Salesforce」(画像は編集部がキャプチャし追加)

皆さんご存じの「Adobe Creative Cloud」は一定金額を支払えば、金額内でさまざまな機能を使用することができ、機能をチェンジすることも可能です。

サブスクリプションサービス サブスク キッズ・ラボラトリー 青柳陽介氏 Adobe アドビ
「Adobe Creative Cloud」(画像は編集部がキャプチャし追加)

「Netflix」も決まった金額を支払えば、プラットフォーム内で好きな動画を視聴できる仕組みです。

サブスクリプションサービス サブスク キッズ・ラボラトリー 青柳陽介氏 Netflix
(画像は編集部がキャプチャし追加)

「Salesforce」は少し仕組みが違いますが、サブスクリプションサービスは「定額でどれでも使える」という点が非常に重要なんです。(青柳氏)

② キャンセルが自由 or 使い放題

「サービスのキャンセルや解約が自分のしたいときに自由にできることも大切と青柳氏。そして、「使い放題のプラットフォームだからこそユーザーは新しい体験ができる」と青柳氏は言います。

③ キュレーションによる双方向コミュニケーション

青柳氏は、サブスクリプションサービスには「定額制・キャンセル自由・使い放題」であることで生まれるユーザー価値があると言います。 。

第三者である誰かが「これが面白いよ」とお勧めしてくれることがキュレーションの肝。サブスクリプションサービスではキュレーションする人が多いことが特徴です。キュレーションすることで顧客満足度が上がり、結果的として売り上げも増加します

サブスクリプションにはARPU(アープ:ユーザー平均単価)という経営指標があるのですが、ARPUを上げることが最も重要です。実店舗での販売で、お客さまの名前を呼んだり、ニーズに沿った商品を提案する接客方法が良いとされていますよね。Webでも同じ方法を採ることが成功のカギになります。(青柳氏)

キュレーションを繰り返すことで生まれるユーザーとの接点の多さが、単品リピートや総合通販とは違うところだと青柳氏は指摘します。

キュレーションすること、ユーザーに「これはどうですか?」と提案することでユーザーから反応が生まれ、次の商品をチェンジしていくのもサブスクリプションサービスの特徴。企業とユーザーの間に双方向のコミュニケーションが生まれることが、他のビジネスモデルとサブスクリプションビジネスの違いですね。

双方向のコミュニケーションが生まれることによって、ユーザーは悩んだときなどに「あの企業に聞いたら教えてくれるかもしれない」という気持ちになる。そうするとユーザーにとって「サービスを使い続ける価値」が生まれるんです。

機能や商品ではなくて「ユーザーにとっての価値が生まれるからサブスクを続けよう」と思ってもらえる。

根底に使い放題のプラットフォームがあるからこそ、双方向のコミュニケーションが取れてユーザーは新しい体験ができる。新しい体験を通してユーザーにとってサービスを使い続ける価値が生まれる。それがサブスクの強みであり重要な点です。(青柳氏)

◇◇◇

「サブスクの専門家に学ぶサブスクリプションサービスの基礎と成功ポイント」のおさらい

藤田遥
藤田遥

コロナ禍でEC売上前年比450%&高いリピート率を維持する「うちるWEB陶器市」【動画で学ぶECサイトの運営事例】

5 years 8ヶ月 ago
ECエバンジェリストの川添隆氏モデレーターのもと、オンライン陶器市「うちるWEB陶器市」を運営するユーチルの竹澤秀明代表を招きウェビナーを開催。コロナ禍でEC売上前年比450%を達成した理由や、サイトへのアクセス数を増やすために行った運営の工夫とは?

ECエバンジェリストの川添隆氏が、さまざまな工夫でコロナショックを乗り越えるEC事業者に話を聞くウェビナーシリーズ。第2回は人気陶芸家の作品を販売するオンライン陶器市「うちるWEB陶器市」を運営するユーチルの竹澤秀明代表。売り上げを伸ばすためのECサイト運営上の工夫、コロナ禍での気付き、出店者の作家とECユーザー双方にメリットを与える仕組みなどを聞いた。

川添氏とユーチルの竹澤氏が登壇したウェビナー動画

ECサイトへのアクセスが2.5倍に急増、売り上げに直結

「うちるWEB陶器市」は、ユーザーは自宅に居ながらにして好きな作家の新作に「触れ」、新しい作家にも「会える」というワクワク感を体験し、気に入った作品を購入することができるオンライン市場。2018年に第1回を開き、現在は春夏秋冬の年4回ペースで実施している。

2020年春の陶器市シーズンには、「うちるWEB陶器市」へのアクセス数が例年の2.5倍に急増したのだ。しかも、アクセスの「質が違った」と竹澤氏は分析する。

コロナ禍で各地のリアル陶器市が中止、もくしはオンライン化される中、リアルイベントに行けなくなった人たちがオンラインイベントをネットで検索し、高い購買意欲を持ってサイトに集まってきた。そのため「かなり購入につながりやすかった」(竹澤氏)。

リアルなイベント感を演出、来場者のワクワク感を再現

「うちるWEB陶器市」は、竹澤氏と、妻で陶器ECサイト「おうちで楽しむ陶器市うちる」の創業者・店主のタケザワユミコ氏が発案。「WEB陶器市会場」への入り口は、ECサイトの中に設けている。

竹澤氏もユミコ氏も陶器市やクラフトフェアが好きで、全国各地のイベントに足を運び作家の発掘や買い付けを行っていたという。ところが、物理的制約から遠方のイベントには行きたくても行けないことがある。子供が生まれると、ベビーカーを押しながらの訪問に難しさや不便さを感じるようになった。同じような問題を抱えている人は、ほかにもいるはずだと考えた。

全国各地のイベントを回っていた私たちは、いろんな作家さんに出会い、いいと思った人たちの作品を取り扱ってきた。その人たちの作品を集めたら(オンラインで)陶器市ができるんじゃないか。それが(オンライン陶器市の)発想のきっかけだった。(竹澤氏)

オンライン開催なら、自宅で全国各地の作家の作品を一度に楽しんでもらえる。作家に参加を呼び掛け、開催にこぎつけた。

新型コロナの大流行で、2020年は歴史ある陶器市の一部がオンライン開催に移行した。「(オンライン化の)ムーブメントを起こした」(川添氏)のが、ユミコ氏が立ち上げた「おうちで楽しむ陶器市うちる」であり、夫婦で始めたオンライン陶器市だった。

◇   ◇   ◇

「なぜオンライン陶器市で売り上げが伸びるのか?」「なぜノベルティにふきんを配るのか?」など、うちるWEB陶器市が実践しているECで売り上げを伸ばすためのサイト設計やサービスの工夫、リピーターを引き付ける秘訣、モデレーターの川添氏が日本全国のEC担当者に贈ったアドバイスなどはウェビナーの動画でご覧ください。

川添氏とユーチルの竹澤氏が登壇したウェビナー動画
鶏内智子

ラーメン「町田商店」「豚山」などのギフトがネット通販をスタート

5 years 8ヶ月 ago

横浜家系ラーメン「町田商店」、がっつり系の「ラーメン豚山」などを展開するギフトはネット通販をスタートした。

二郎インスパイア系ラーメン「豚山」のECサイト「ラーメン豚山オンラインストア」を9月1日にオープン。ECサイトは今後、急速に変化してく外食市場に備えたマーケティングプラットフォームとして活用していく。

横浜家系ラーメン「町田商店」、がっつり系の「ラーメン豚山」などを展開するギフトはネット通販をスタート
「ラーメン豚山オンラインストア」のトップ画面(画像は編集部がキャプチャ)

ラーメン豚山は関東エリアを中心に展開。「いつでも」「全国どこでも」店舗と同等のクオリティのラーメンを味わいたいという要望を受け、商品開発を進めていた。

ECサイトでは手軽に調理できる「汁なしラーメン」セット、追加分の生麺、チャーシューなどを扱う。

ギフトは2019年3月に「池袋商店2号店」で「Uber Eats」をテスト導入。イートインとデリバリーを両立できる店舗に導入を進め、テスト店舗を4店へ広げていた。新型コロナウイルス感染症拡大を受け、2020年3月から対応店舗を大幅に拡充した。

宅配サービスのニーズ拡大で5月度は約1億円の宅配売上を記録、イエナカ消費ニーズの増加に対応している。宅配に加え、ネット通販の展開で新しい消費行動であるイエナカ消費需要を開拓していく。

横浜家系ラーメン「町田商店」、がっつり系の「ラーメン豚山」などを展開するギフトの宅配売上が右肩上がりで伸びている
宅配サービスの売上推移(画像はIR資料からキャプチャ)

 

瀧川 正実
瀧川 正実

【国内消費】「小売総合」「サービス総合」は足踏み、「百貨店」「アパレル」の外出型消費落ち込む、「EC」は好調

5 years 8ヶ月 ago

Finatextホールディングスの子会社ナウキャストとジェーシービー(JCB)は9月1日、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値を発表した。

「小売総合」「サービス総合」ともに7月後半より低調となり、「全総合」の回復基調は足踏みが続いている。「百貨店」や「アパレル」など外出型消費が落ち込む一方、「家電(機械器具小売業)」や「家具」の耐久財消費、「EC」や「コンテンツ配信」といったデジタル消費が好調に推移した。

8月前半は、比較的コロナ前の状態を回復してきていた「小売総合」が低調となり、「全総合」は7月後半よりもわずかに下落幅が拡大。「サービス総合」もわずかに下落、消費の回復傾向は足踏みの状態が続いている。

ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 「小売総合」「サービス総合」は回復が足踏み
「小売総合」「サービス総合」は回復が足踏み

6月後半以降伸び率の縮小がみられていた「EC」は8月前半、再度拡大に転じた。「コンテンツ配信」も7月後半より伸びが拡大し、8月前半のデジタル消費はコロナ感染拡大前に比べて約20~30%の高い伸び率となった。コロナ感染が再拡大したことで、オンラインでの消費を積極的に行ったことが考えられる。

ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 「EC」「コンテンツ配信」は好調
「EC」「コンテンツ配信」は好調

家電などを含む「機械器具小売業」や「家具」などの耐久財消費は7月後半以降、10~20%の高い伸びが続いている。特に家電は、猛暑の影響で7月後半以降強い伸びを示している。猛暑の影響で季節性の高い「モノ消費」は回復している。アイスクリームや麦茶、ビール、エアコンなど「夏モノ」消費は回復している。

ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 「機械器具小売業」「家具」は高い伸び率
「機械器具小売業」「家具」は高い伸び率
ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 麦茶の消費は回復している
麦茶の消費は回復している

「ファミレス」や「百貨店」「アパレル(織物・衣服・身の回り品小売業)」などの外出型消費は低調となっている。

ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 「百貨店」「アパレル(織物・衣服・身の回り品小売業)」などの外出型消費は低調
「百貨店」「アパレル(織物・衣服・身の回り品小売業)」などの外出型消費は低調

「Go Toトラベル」キャンペーン期間中の8月前半、7月後半に比べて「旅行」「宿泊」は下落幅を縮めた。しかし、新型コロナウイルスの感染が全国で再び拡大したため、ふるさとへの帰省を見送る、外食を控える、余暇は近場で過ごすなどの傾向が高まり、「交通」は悪化傾向、「外食」は悪化した。

ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 「旅行」「宿泊」は下落幅を縮めた
「旅行」「宿泊」は下落幅を縮めた

急回復していた「娯楽」も「遊園地」が大きく下落幅を拡大し、回復基調は足踏み。ただ、「喫茶店・カフェ」や「ゴルフ場」などは引き続き回復傾向にある。

ナウキャストとジェーシービーが発表した、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値 「娯楽」や「遊園地」は下落幅が拡大
「娯楽」は下落幅が拡大

「JCB消費NOW」は、匿名加工されたJCBのクレジットカードの取引データを活用して、“現金も含めた国内消費全体の実勢”を捉える消費指数を提供するサービス。クレジットカードの取引等のデータから、現金支出を含めた国内の個人消費全体を分析するため、外れ値処理や新規入会者のバイアス除去、クレジットカードの支払いが多くなりがちな業種の補正処理などの統計化処理を行っている。

石居 岳
石居 岳

「雇用調整助成金」など12月末まで期限を延長/「楽天オンラインEXPO」講演レポート【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years 8ヶ月 ago
2020年8月28日~9月3日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
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  4. 今年になって急成長! 月商600万円の個人も登場した「MOSH」は既存の仕組みと何が違う?【ネッ担まとめ】

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    2020/8/31

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子
    確認済み
    17 分 ago
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