デジタル広告の詐欺被害、推定被害額は年間で1,000億円を突破!?【Spider Labs調べ】
不正な「アドフラウド」で、さまざまな業者が利益を得ている現実。
2022/7/6 8:00 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
Spider Labs(スパイダーラボズ)は、ウェブ広告の品質に関する調査結果を発表した。同社のアドフラウド(広告詐欺)対策ツール「Spider AF」でウェブ広告・アプリ広告のデータを解析している。
「アドフラウド」とは、広告詐欺・広告不正の総称。たとえば競合企業からの執拗な広告クリックで広告予算を消化されたり、悪意ある事業者が自社の広告配信面をクリックし広告収入を不正に得たりする事例を指す。
ネット広告を蝕む「アドフラウド」
それによると、2021年下半期における調査対象ウェブ広告(6億9,600万クリック)のうち、3,062万クリック(約4.4%)がアドフラウドに該当した。1クリックあたり50円とすると、約15億3,120万円が半年で不正に消化・詐取されたこととなる。
また、2021年のデジタル広告市場は推定値2兆4,300億円とされており(矢野経済研究所の調査による)、デジタル広告市場全体でのアドフラウド被害額は、年間1,072億円相当と逆算されるという。
ウェブ広告で発生するアドフラウドは、無効なトラフィック(ボットによるアクセスなど)だけでなく、誤クリック、競合他社によるクリック、望まないオーディエンスセグメントへの広告配信などがあり、大手プラットフォームでも発生する可能性がある。またプレースメント(ウェブ広告が表示された場所)については、意図しないサイトに広告配信されることでブランドを毀損・誤認される危険性も高い。広告効果も悪く、さらなる対策が必要と考えられる。
調査概要
- 【調査対象】アドフラウド対策ツール「Spider AF(スパイダーエーエフ)」で解析したウェブ広告・アプリ広告のデータ
- 【調査時期】2021年7月1日~12月31日
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