富士通は、マーケティング領域でのAI活用のための分析基盤「マーケティングAIコンテナ」の機能を強化したことを5月8日に発表した。
今回発表された内容によると、次のような機能強化がなされている。
- データサイエンティストによる、分析環境の構築や、運用時の分析サポートを提供
- Python+パッケージなど、分析用のオープンソースソフトウェア(OSS)を富士通がサポート
- 仮想化環境(Dockerコンテナ)による一元管理で、データキュレーターが設計した分析環境の再利用や運用のコストを低減
「マーケティングAIコンテナ」は、企業ごとに異なるデータや活用目的に対応するビッグデータ分析機能やAI機能を、仮想技術を活用してさまざまなシステム環境で実現するもの。利用企業ごとのビッグデータ活用目的に応じて分析ロジックを作成し、本導入前に有効性を検証したうえで、その分析ロジックを環境ごと本番環境にスムーズに展開できることが特徴。
富士通は、デジタルマーケティングに関する製品・ソリューションとコンサルティング・施策実行のサービスを総合した「FUJITSU Digital Marketing Platform CX360(以下、CX360)」を2016年に発表しているが、「マーケティングAIコンテナ」は、CX360のデータ統合基盤を構成する要素の1つ。
「マーケティングAIコンテナ」に加えて、「データコネクター」「ユニバーサルデータハブ」「チャネルコントロールコネクター」「カスタマーステータスマネージャー」「マーケティングデータインテグレーション」などを組み合わせ、CX360のソリューションとして提供している。
また同社では、関西電力によるマーケティングAIコンテナの採用も発表している。
関西電力では、契約者向けWebサービス「はぴeみる電」で提供している生活リズムお知らせサービス「はぴeまもるくん」において、顧客の生活リズムを推定するためのロジックにマーケティングAIコンテナを活用しているという。
このロジックは、電気使用量の変化を用いて生活リズムを推定するもの。利用者ごとに、電気の使用量が一定割合変化したことや、普段と異なる生活リズムが見られたことを検出する。こうしたロジックの学習・構築・更新・実行など、高度な分析ロジックを活用する環境としてマーケティングAIコンテナを利用している。
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