電通、「2013年日本の広告費」で総広告費は5兆9762億円と前年比101.4%で連続前年超え
電通は、日本の総広告費と媒体・業種熱の広告費を推定した「2013年日本の広告費」を2月20日発表した。2013年の総広告費は5兆9762億円で前年比101.4%となり、2年連続で前年を上回った。景気回復傾向と消費税増税前の駆け込み需要が要因という。このうちインターネット広告は9381億円で同108.1%と、テレビの同100.9%、新聞の同98.8%、雑誌の同98.0%、ラジオの同99.8%と比べ、堅調だった。インターネット広告では、従来の枠売り広告が横ばいになっている一方で運用型広告が高い伸びを見せた。
インターネット広告費のうち媒体費は7203億円で同108.7%、制作費は2178億円で同106.2%だった。媒体費の中で枠売り広告は情報・通信、自動車・関連品、食品、飲料・し好品を中心に幅広く定着し、主流のポータルサイトに加えて専門サイト、動画広告、ソーシャルメディア、スマートフォンアプリなどさまざまな展開があった。運用型広告は媒体費のうち4122億円で同121.6%。検索連動型が拡大しているほか、リアルタイム入札(RTB)によるDSP(広告効果最大化支援システム)を活用した手法が急成長した。
動画を使った運用型広告も伸び、中心業種だった金融・保険やeコマースに加え、自動車・関連品、食品、飲料・し好品の各業界でブランディングを狙いに活用が広がった。インターネット広告の制作費は、機器の多様化やソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の浸透で前年を上回ったものの、成長率は鈍化。案件数が増えている半面、大型案件の減少や制作単価の下落が続く。運用型広告の増加に伴い、ウェブサイトに誘導するバナーやランディングページなどで制作から運用まで費用対効果が重視されている。
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