【計算できる?】親36歳、子ども4歳の場合、親の年齢が子どもの年齢の5倍になるのは何年後?
親の年齢が子どもの年齢の5倍になるのは何年後?
この間、街で偶然、友達に会ったんだ。その友達の子ども、4歳なのに、すごくよどみなく自己紹介するので驚いたよ。
4歳でよどみなく話せるなんてすごいですね。恥ずかしがって話せない子も多いのに!
そうなんだよね。その友達は同級生の夫婦で、ともに本当によくしゃべるから、遺伝なのかなあ。ところで、友達の年齢は36歳なんだよね。子どもの5倍の年になるのはあと4年後だ。
何ですかその計算。何で突然、年齢を計算し始めたんですか。
ん~。特に理由はない。そこに年齢があるから。
なるほど。で、4歳の子どもが4年後に8歳になると、友達は40歳になっており、子どもの年齢の5倍になっている、という計算なんですか?
そうそう、「何年後でしょうか?」というのが問題かな。
で、それってどう計算したんですか?
ヒントは、年齢の差は変わらないってこと。
全然ヒントになってません!
では考えてみてね~。
え~、そんななぞなぞみたいなの……。
昔から、算数も数学も苦手なアユムは、希望が叶ってマーケティング部門に異動してきました。Web担で見るような「すごいマーケターになりたい!」と胸を躍らせていたが、配属後、理想と現実のギャップに苛まれることに。データ、数字、%、小数。うわぁーん、どうしたら、数字に強くなれるのでしょうか……。
そこに現れたのが、大人向け数学教室「大人塾」を運営し、数学苦手な社会人に対して指導をしているアジアゾウをこよなく愛するモリさん。
この記事を読むべき人:年齢算の計算ができるようになりたい方
この記事を読む必要がない人:年齢算の計算ができる方
この記事でわかること:年齢算の解き方と式の作り方
年齢差は変わらない…ということは?
モリさーん、4歳の子と36歳の親がいるんですけど、親の年齢が子どもの年齢の5倍になるのは何年後ですか?
私に答えさせようとしていますか?
いえ、先輩になぞなぞを出されたんですが…。年齢を比べたり、いつ、誰の年の何倍が同じになるとか、ならないとか、意味がわからないんです。
これは年齢算といって、未知数を計算する練習にうってつけの問題ですよ。まあだから、意味というよりは、なぞなぞみたいなものですね。早速やってみましょう! ヒントは「年齢差は変わらない」です。
それ、先輩も言っていました。計算の練習になるのはわかりましたが、「年齢差は変わらない」って、当たり前のことを言われても、解き方はわからないです。
では、わからないものを𝒳とおきましょう。人生は𝒳に満ちているのです。
あれですよね、(旧Twitter)って書かれてるやつですね。
違います。
それでは、わからないのは何年後かなので、○年後を𝒳とおきます。
子どもは、𝒳年後、何歳になりますか?
えっ、𝒳年後? うーん、4𝒳ですか。
違いますね。たとえば、4歳が5年後には何歳になりますか?
9歳ですね。
今、どのように計算しましたか?
4+5です。
では、𝒳年後はどう計算できますか?
そうか、4+𝒳 になるんですね。
その通り。では、親御さんは𝒳年後、何歳ですか?
36+𝒳 です。
そしたら、この2つの関係を考えましょう。𝒳年後に、子どもの年齢の5倍が親の年齢と同じ、でしたよね。
ということは、4+𝒳の5倍が36+𝒳とイコール…。
式を作るときに、カッコ付けるの忘れないでくださいね。
はい! (4+𝒳)×5=36+𝒳 です。(キリッ)
いいカッコの付け方ですね。では、それを解きましょう。
𝒳=4になりました! なるほど、こうやって解けばいいんですね。何と何がイコールなのかわかることが大切ということがよくわかりました。そして、𝒳年後、子どもも親も𝒳年、年齢を重ねていて、年の差は変わらないんですね。ヒントの意味が分かりました。
模範的なコメントをありがとうございます。
もう1問挑戦! 現在の年齢差は9倍、12年後は3倍。現在の父は何歳?
現在、父の年齢は子どもの年齢の9倍です。12年後には父の年齢は子どもの年齢の3倍になります。現在の父の年齢は何歳でしょう。
父の年齢が子どもの年齢の9倍ということは、子どもの年齢×9=父の年齢です。
はい、関係はそうなります。
ということで、子どもの年齢を𝒳、父の年齢を𝒴とおいてみます。
続けてください。
9𝒳=𝒴…① ですね。
もう1つの式は、12年後についてですね。作ってみましょうか。
子どもは9𝒳+12ですか?
先ほどの式は忘れてください。式を作るときは、いつも新たな気持ちでいてほしいです。
あ、そうか、𝒳が子どもの年なので、そのまま 𝒳+12 です。
はい、では、父の年齢も出してください。
𝒴+12 です。
この2つの式の関係をつくりましょう。
12年後には父の年齢は子どもの年齢の3倍なので、𝒴+12=3(𝒳+12)…②です。
それでは①の式を②に代入しましょうか。
代入するというのは、置き換えるってことですね。9𝒳+12=3(𝒳+12)
9𝒳+12=3𝒳+36
なので、6𝒳=24、𝒳=4です。
𝒳は子どもの年でした。
なので、子どもが4歳、父は9倍なので36歳です。
万歳! 「万歳」って、何歳かという問題が解けたときにぴったりな掛け声ですね。
万歳!
さらに問題おかわり! 母46歳、子どもたちの年齢の合計が母と等しくなるとき、母は何歳?
では、次の問題です。現在、母の年齢は46歳、3人の子どもの年齢はそれぞれ16歳、18歳、20歳です。3人の子どもの年齢の和(合計)が母の年齢と等しくなるのは、母が何歳のときでしょう。
今日は次々と問題が出ますね。今度は子どもの年齢を足すんですね。16+18+20 なので、54となりますが…。あ、母の年を超えている!
そうです。ということは、求める答えは、今より前、何年か前にあることがわかります。
なるほどー。では、それをふまえて𝒳年前と考えて、母は46-𝒳、子どもたちは54-𝒳 です。
これがイコールだと46-𝒳=54-𝒳
あれ? 解けない……。
もう少し踏み込んで考えてみましょう。1年前、子どもたちはそれぞれ何歳ですか?
15、17、19歳です。
3人の年齢を足すと?
51! 今年より3つ小さくなっている。なるほど、3人分の年齢が変わるのか。ということは、𝒳年前だと、3𝒳小さくなるので、46-𝒳=54-3𝒳 。
すばらしいです!
これを解くと、2𝒳=8 𝒳=4
4年前です。
その通りです。
式を立てるのに迷ったら、具体的に1年後や1年前を考えてみると、そこから法則が見つかるんですね。
いいところに目をつけました! このように変化する数字の関係を考える問題などでは、具体的なパターンを試すと、法則が見つかって、方針が立てやすくなります。問題を解くときに役立つ考え方なので、めんどくさがらずに活用しましょう。
ちなみに、うちの母は永遠の32歳と常々言っているので、年齢が変わらないらしいんですが、そういう場合もこの問題は成立しますか?
年齢が変わらないとなると、年齢差が縮まっていくので、新たな問題になりそうですね。
ポイント
- 年齢差は変わらない
- 複数人の場合は、人数分𝒳年数だけ差が開く
- 解き方がわからないときは、具体的な数字を入れて解き、法則を見つける。
今日の問題をおさらい
Q1. 親の年齢は36歳、その子どもは4歳。親の年齢が子どもの年齢の5倍になるのは何年後でしょう。
𝒳年後とおく。
(4+𝒳)×5=36+𝒳
𝒳=4
答え:4年後
Q2. 現在、父の年齢は子どもの年齢の9倍です。12年後には父の年齢は子どもの年齢の3倍になります。現在の父の年齢は何歳でしょう。
9𝒳=𝒴…①
𝒴+12=3(𝒳+12)…②
9𝒳+12=3(𝒳+12) より、𝒳=4
問われているのは父の年齢なので、4×9=36歳
答え:36歳
Q3. 現在、父の年齢は46歳、3人の子どもの年齢はそれぞれ16歳、18歳、20歳である。3人の子どもの年齢の和が父の年齢と等しいのは、父が何歳のときでしょう。
16+18+20=54より、𝒳年前とおく。
46-𝒳=54-3𝒳
𝒳=4
答え:4歳
ソーシャルもやってます!