TwitterやInstagram、Facebookを活用したキャンペーンは、拡散効果が期待でき、Web広告よりも低予算でユーザーに情報を届けることができるため、採用する企業が増えています。
SNSキャンペーンは他のキャンペーンと比べて手間をかけずに実施できますが、一方で、各プラットフォームにはガイドラインやルールがあり、違反するとアカウントの利用が停止されることもあります。
この記事では、Twitter・Instagram・Facebookでキャンペーンを行う際に気をつけるポイントやキャンペーンの手順、ツールを利用した効率的な実施方法などをご紹介します。
キャンペーン実施前に確認すべきガイドライン
Twitter、Instagram、Facebookを利用してキャンペーンを行う場合は、それぞれのガイドラインや利用規約を必ず確認するようにします。
記事公開日時点でガイドライン等に記載されている事項は以下の通りです。これらのガイドラインは随時変更となるので、キャンペーンを行う度に、必ず下記でご紹介するリンク先をチェックするようにしてください。
■Twitterのガイドライン
Twitter上で行われるキャンペーンは、「フォロー&リツイート」「指定のハッシュタグをつけてツイート」を応募条件とすることが多く、自社アカウントのフォロー数を増やすことができ、Twitterユーザーへの拡散も期待できます。
また、主催者側も応募ツイートを作るだけで開始できるので、手間がかからない点もメリットです。
Twitter社は、キャンペーンの実施についてのガイドラインとして、以下のルールを定めています。
- 複数アカウントを作成させない
当選確率を上げるため複数のアカウントを作るユーザーもいますが、Twitter社は複数アカウントの作成を禁止しており、違反すると全てのアカウントが凍結され、応募資格を失うことになります。キャンペーンの応募要項には、注意事項としてこの旨を明記するようにしましょう。 - 繰り返し同じツイートをさせない
全く同じ、または、ほぼ同じ内容のテキストやリンクを何度も投稿することは禁止されています。主催者側は、「応募は1日1回まで」などの条件を提示するほか、「一番多くリツイートした方に賞品提供」など、複数投稿を促すような条件を設定しないようにします。 - 主催者の@ユーザー名を含めてツイートしてもらう
当選者を決めるには、すべての応募者を確認する必要があります。ハッシュタグだけでは全応募ツイートを確認することはできないため、投稿にキャンペーン主催者の@ユーザー名を含めるよう条件付けをしましょう。 - キャンペーンの話題やハッシュタグを盛り込むよう推奨する
関連する「#キャンペーン名」や「#企業名」などをツイートに含めてもらうことで、応募者の見落としを防ぐことになります。ただし、全く関係のない内容のツイートにこれらを追加するように推奨すると、ルール違反となる可能性があります。
また、キャンペーン開始前にTwitterルールや検索のベストプラクティスにも目を通しておくようにしてください。
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■Instagramのガイドライン
Instagramのキャンペーンには、自社ブランドの認知拡大やクチコミの増加を狙ってユーザーに投稿を促す「#(ハッシュタグ)キャンペーン」や、指定の画像をリポストする「リポスト投稿」キャンペーンなどがあります。
Instagramには、プロモーションガイドラインがあり、以下のことを禁止事項として定めています。
- コンテンツに誤ったタグを付けない
ガイドラインでは、「コンテンツに誤ったタグを付けたり、そうするように他の利用者を仕向けること」を禁止しています。例えば、利用者が写っていない写真に、利用者自身をタグ付けするのを条件とするようなキャンペーンは、ルール違反となります。
また、Instagramのコミュニティガイドラインでは、以下のことが禁止されています。
- いいねやフォロー、コメントなどに対して景品を提供すること
コミュニティガイドラインには、「「いいね!」やフォロー、コメント、その他の関わりの見返りとして現金や現金に相当する景品の提供を申し出ることは、禁じられています。」と明記されています。このため、よく実施されている「フォロー&いいねキャンペーン」や「フォロー&コメントキャンペーン」はガイドラインに違反していると考えられます。
そもそも、InstagramやFacebookでは、インセンティブを与えて、無作為にエンゲージメントを増やす行為は推奨されていません。これらはエンゲージメントベイトと呼ばれ、ページや投稿の表示順位を下げる原因となってしまいます。キャンペーンの応募条件がエンゲージメントベイトになっていないか、必ず確認するようにしてください。
■Facebookのガイドライン
Facebookキャンペーンでは、投稿へのコメントを応募条件とするキャンペーンが主流です。コメントが増えることでフォロワー以外のユーザーに届く可能性も高まりますが、どちらかというと、フォロワーとの絆を深める、エンゲージメントを高める効果があります。Facebookにもシェア機能はあるものの、キャンペーンの応募条件にすることは認められていません。以下で詳しく説明します。
Facebookのページ、グループ、イベントに関するポリシー(ページ、グループおよびイベントでのプロモーション)には、以下の記述があります。
- ユーザーのタイムラインを使うことは禁止
Facebookのポリシーには「個人のタイムラインおよび友達のつながりをプロモーションの運営に使用することはできません。」と明記されており、ユーザーがキャンペーンに参加する条件として、「タイムラインでシェアして参加」、「友達のタイムラインでシェアしてさらに抽選枠を獲得」、「この投稿に友達をタグ付けして参加」することを禁止しています。
また、FacebookもInstagramと同様にエンゲージメントを意図的に獲得するエンゲージメントベイトは、ページやコンテンツの評価を下げる原因となるため、注意が必要です。
プラットフォームごとの注意点
続いて、プラットフォーム別に、注意すべき点を確認しておきましょう。
■Twitterで注意すべきこと
Twitterでは、非公開アカウントのツイートは確認できないので、応募条件として「公開アカウントであること」を応募規約等に明記するようにしましょう。
また、Twitter上で確認できるリツイート一覧には最大で100人程度しか表示されず、検索一覧でも全員が表示されるわけではありません。そのため、応募者全員の中から厳正な抽選を行うには、応募者データを収集できるツールの導入が必要となります。
ダイレクトメッセージの送信数も1日1,000件というリミットがあるため、大量の当選通知をDMで送信する場合は注意が必要です。
>> 【関連記事】Twitterキャンペーンの抽選フローと手間を削減する便利ツール
>> キャンペーン応募収集・自動DM送信に便利なツール「ATELU」はこちら
■Instagramで注意すべきこと
InstagramもTwitterと同様に、非公開アカウントの応募は確認できないので、「公開アカウントであること」を応募条件とする必要があります。また、前述のとおり、キャンペーンの応募方法がエンゲージメントベイトにならないように注意しましょう。
Instagramでは、当選通知のような同じ文面のDMを送信し続けると、スパムとしての判定を受け、DMの送信ができなくなる場合があります。そのため、あらかじめ当選者数を少なく設定しておく、当選通知を送るスケジュールに余裕を持たせておくなどの調整が必要です。
■Facebookで注意すべきこと
Facebookでは、投稿にコメントをせず「いいね!」のリアクションだけを応募条件にしてしまうと、当選連絡(ダイレクトメッセージの送信)ができません。当選者に入力してもらったコメントからメッセージ返信で当選連絡をする仕組みなので、必ずコメントすることを応募条件とする必要があります。また、「いいね!」やシェアの作為的な獲得となる「エンゲージメントベイト」に該当しないかも、厳しくチェックするようにしましょう。
なお、TwitterやInstagramと同様に、限定公開のアカウントでは応募できない旨の明示も必須です。
キャンペーンの実施フロー
Twitter・Instagram・Facebookともに、キャンペーンを実施するにあたっての流れに大きな違いはありません。ここから具体的なフローを説明していきます。
1.応募要項を準備する
最初に、キャンペーンの応募要項を作成します。
応募要項に記載が必要な項目は、主に以下の通りです。キャンペーン内容に合わせて用意するようにしてください。
- 応募期間
- 応募方法
- 景品と当選者数
- 当選発表方法と当選発表日のおおよその目安
- 賞品発送日のおおよその目安
- 応募条件:当選発表日にアカウントをフォローしていることや国内在住であることなど
- (必要に応じて)応募はおひとり様1回のみ有効であること
- 応募を受け付けられない場合:非公開ツイート、当選発表前のフォロー解除、Twitterの複数アカウントなど
- (必要に応じて)応募された写真やコメントの一部を、SNSやWebサイトに掲載する可能性があること
- 免責事項:Twitterの不具合が起こった場合の対応やキャンペーンを予告なく変更・中止する可能性があること
- 個人情報の取り扱い
- キャンペーンに関するお問い合わせ先
2.キャンペーン投稿を公開する
Twitterでは、自社またはキャンペーンアカウントからキャンペーンツイートを公開します。
キャンペーンツイートには応募要項と、「アカウントをフォローして、この投稿をリツイート」などの条件を記載します。ツイートは文字数の制限があるので、応募要項はWebページに掲載してURLを記載する、ないしは、画像にしてツイートにぶらさげる(ツリー形式で返信する)とよいでしょう。
Instagramでは、テキストや画像を使って、応募要項と、「#XXXXのハッシュタグをつけて、○○な写真を投稿」などを記載します。また、Instagramでは、投稿にリンクを貼ることができないので、応募要項のWebページやキャンペーンサイトはInstagramのプロフィールリンクに設定し、投稿に「キャンペーンの詳細はプロフィールリンクから」と記載するようにしましょう。
応募要項はキャプションにテキストで記載したり、Twitterと同様に画像にして投稿の2枚目以降に入れることもあります。
Facebookはテキスト数の制限がないため投稿内にキャンペーン応募方法と応募要項を記載することが可能です。もちろんリンクも貼れるので、応募要項のWebページやキャンペーンサイトがある場合は、URLを記載するようにしましょう。
3.DMで当選連絡を行う
応募が集まったら、当選者を選んで当選通知をダイレクトメッセージで送ります。
Twitterでは、アカウントのフォローを前提とした当選者にDMを送ります。フォローチェックや大量のDM送信には手間がかかるので、キャンペーンの作業負荷を軽減するツールの導入を検討すると良いでしょう。
Instagramも当選者にDMを送りますが、ユーザーがアカウントをフォローしていないと、メッセージ・リクエストの「承認待ち」となるので、アカウントフォローは必ず応募条件に含めるようにしましょう。
Facebookでは、当選者のコメントに対して、当選のメッセージを配信します。
なお、当選通知DMには、参加のお礼や当選のお祝いメッセージ、お届け先登録フォーム、フォーム入力期限、当選に関する注意事項などを記載しておくとよいでしょう。
4.セキュリティのかかったフォームで個人情報を取得する
景品の発送が必要な場合は、送付先となる当選者の個人情報(住所や氏名など)を取得しなくてはなりません。
万が一アカウントが乗っ取られると、個人情報が流出する恐れがあるため、DMには直接個人情報を書き込ませずに、セキュリティのかかった入力フォームを当選通知DMで送るようにしてください。
フォームの入力項目には、住所や氏名だけではなく、当選者の照会がスムーズにできるよう、応募したアカウントのIDを入力する欄を設けておくと良いでしょう。
5.賞品を発送する
最後に賞品を発送して、キャンペーンは終了となります。
キャンペーン支援ツールの利用も検討しよう
他のキャンペーンと比較して手軽に実施できる点がSNSキャンペーンの魅力ですが、ここまで説明してきたように、応募者リストの作成や当選通知の送信など、実際はかなりの手間がかかるものです。定期的にキャンペーンを実施しフォロワーとの関係性を築いていくためにも、キャンペーン支援ツールの利用も検討しましょう。
ここでは、株式会社コムニコが提供するATELUの機能を一部ご紹介します。
応募収集、当選連絡などを自動化
TwitterやInstagramではすべてのキャンペーン参加者を確認できないこともありますが、ATELUはキャンペーンの応募投稿を自動で収集し、応募者を一覧で確認することができます。応募者一覧からはランダムで抽選ができ、当選DMも自動で送信可能です。* 不正応募のアカウントを、自動的に当選者から除外する機能も備わっています。
* Instagramは当選DMの送信はできません
応募者の収集から抽選作業・当選連絡・簡易レポートまで、一連の作業をすべて自動化によって一括管理できるので、事務局の作業を大幅に軽減できます。
月額50,000円~利用可能
ATELUは実施するキャンペーンの形式に合わせて、2種類の料金プランが用意されています。
月額50,000円~で利用できる「スタンダードプラン」は、応募期間終了後に抽選を行い、DMで当選通知を自動送付するプランです。精度の高い当選者選定が必要な場合や、フォトコンテストの実施、コストを抑えつつ定期的なキャンペーンを実施したい場合にお勧めです。
1回1,000,000円からの「インスタントウィン」は、その場ですぐに当選結果がわかり、リプライやDMで当選通知を送る仕組みです。企画性の高いキャンペーンを実施したいなら、こちらをお勧めします。
終わりに
手軽に実施できるSNSキャンペーンですが、媒体ごとに様々なルールや注意事項があります。今回ご紹介したルールや規約も現時点のものであり、今後、状況に応じて変わっていくことが予想されます。ルールや規約は、キャンペーンの開催ごとにしっかりと確認するようにしましょう。
また、SNSのキャンペーンは各媒体の仕様や作業負荷によって、人力で行うには限界があります。効率的にキャンペーンを行うため、ATELUなどのキャンペーンツールをぜひ検討してみてください。
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2011年入社。セールス・コンサルタントとして、業種・業界問わず多くの案件を担当。2019年よりマーケティング領域も兼任し、コンサルタントとしての経験を活かした運用担当者目線のマーケティングを行っている。
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