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LINE、売れるネット広告社、プレイド、CRITEOが語る、LTVを最大限に向上させるためのアプローチ方法

LTVが重要だとはわかっていても、ユーザー行動の把握がうまくできず難しい。ユーザーにどうアプローチすべきか、事例を交えて紹介する。

LTVを向上させたいと考えるものの、ユーザー行動が把握できず、どうアプローチすべきかわからないということもあるだろう。

LINEが主催するマーケター向けのオフ会「LINE Marketers Meetup」に売れるネット広告社の加藤 公一 レオ 氏、プレイドの重久 佑介 氏、CRITEOの岸本 庄史 氏、モデレーターとしてLINEの藤原 彰二 氏が登壇し、各社が取り組んでいるLTV向上のポイントを語った。

(左から)LINE株式会社 O2O カンパニー カンパニーエグゼクティブCMO 藤原 彰二 氏、株式会社売れるネット広告社 代表取締役CEO 加藤 公一 レオ 氏、株式会社プレイド Customer Experience Designer 重久 佑介 氏、CRITEO株式会社 Team Leader Account Strategy Large Customers 岸本 庄史 氏

単品通販におけるLTVを最大化するCRM

最初に登壇した売れるネット広告社の加藤氏は、自身の経験から、単品通販でのLTV最大化を実現するCRMについて成功する(=儲ける)には、次の3つのルールがあると語る。

株式会社売れるネット広告社 代表取締役CEO 加藤 公一 レオ 氏

※LTVとは、(Life Time Value)の頭文字を取ったもので、一人のお客様が生涯にどれだけ、商品を購入するかというもので、「顧客生涯価値」とも呼ばれる。

  1. 高いレスポンス:広告で多くの見込客を効率よく集めること
  2. 高い引上:その見込客の多くを、注文してくれる既存客に引き上げること
  3. 高いリピート:その既存客に何度もリピートしてもらい、固定客にすること

高いレスポンス、高い引き上げ、高いリピートのいずれでも、一番差が出るのがCRMの部分。売れるネット広告社では、フォローメールを使ったCRMとともに、LINEステップを利用している。それは、企業とLINEユーザーとの間で1:1のコミュニケーションが実現できるからだ(加藤氏)

LINEステップでLTVを最大化するポイント

加藤氏は、LINEステップを使って、引上率・リピート率をアップし、LTVを最大化するためには4つのポイントがあるという。

ポイント1 各ステージの目的に合わせた専用LINEステップと、専用のLPを作ること

レスポンスステージ、引上ステージ、リピートステージごとに専用LPを作ることで、メッセージング性をもたせることができるようになる。

ぼくとデートしようよ → ぼくと付き合ってよ → ぼくと結婚してよ、のように各ステージでメッセージを変えていくことが大事。

ポイント2 LINEステップの配信を、お客様の消費サイクルに合わせること

お客様が2回目、3回目を申し込むタイミングはいつなのか、お客様が商品を使い切る前に、リピート専用LPに誘導することが大切。既存客をリピートさせるリピート専用LINEステップの活用が重要になる。

ポイント3 配信タイミングを初回申込時間に合わせること

お客様ごとにライフサイクルがあり、ほぼ同じ時間帯にインターネットにアクセスする。たとえば、20時に初回申し込みをしたお客様がいたとしたら、LINEステップを20時にお送りすると、開封率、クリック率、申し込み率も劇的に変わっていく。

ポイント4 LINEステップからワンクリックで申し込みができるようにすること

売れる広告社では、LINEステップに記載するLPのURLには、個人情報の引数を入れている。すると、URLをクリックした瞬間、そのLPのフォームにはすでにお客様の情報が記入済。お客様の手間を減らすことで離脱率を押さえている。

ユーザーが情報を入力する手間を省く

CX視点でLTVをアップさせる

次に登壇したのはCXプラットフォーム「KARTE(カルテ)」を提供している、プレイドの重久氏だ。重久氏は、「LTVは顧客ロイヤルティと密接な相関関係があり、顧客ロイヤルティこそがお客様がそのECサイトを選ぶ理由だ」と語る。

そのうえで、「ユーザーの解像度を高めて、期待以上の体験を提供することが重要だ」とし、LTVをアップさせるCXの3つのポイントを語った。

株式会社プレイド Customer Experience Designer 重久 佑介 氏

LTVをアップさせるCXとは?

ポイント1 ユーザー個々に対するパーソナライズされたメッセージであること

メッセージの内容だけではなく、タイミングも含めてユーザーに対してパーソナライズされていることが重要である。

ポイント2 ユーザー自身が選ぶことができること

メールは日々たくさん送られてくる。そこで、一方的ではない、パーソナライズされていて、かつユーザー自身が受け取ることを選べることが大切である。

ポイント3 チャネル毎ではなくユーザー個々でみていくこと

現在はいろいろなツールが出てきて、それぞれに主張するCVなどの数値がある。そのなかで、ユーザーにとっての利便性やメリットを追求し、ユーザー単位でみていくことが大事である。

LINEの影響力と期待

LINEオフ会ということで、重久氏はLINEの影響力や期待についても語った。「オンラインとオフラインをユーザー軸で橋渡しできるのがLINE」とし、「ユーザーはWebをすでに学習してきているので、マイページの情報を取り出すためにLINEが使えると気づきはじめている、いざとなればブロックすればいいところも知っている」という。

ただし、企業側からするとLINEへの期待があるがゆえに、メッセージを過度に送りすぎてしまう可能性がある。これにより、ユーザーからブロックされてしまっては本末転倒で、ブランド・チャネルとしての価値を食いつぶさないことが重要だ(重久氏)

猛スピードで成長していくユーザーとCXの今後

CXという視点からみると、現在はどんどん新しい体験、サービスがユーザーに提供されている。しかし、「ユーザーはどんどん慣れていくので、すごいスピードで成長していくだろう」と重久氏はいう。

そのうえで、提供する側としては、「ユーザーを知り、自社がどのポジションにいるのか、どう受け止められているのかを知ることが必要になる。KARTEはそういうところに貢献できるプロダクトとして、今後も一層ブラッシュアップしていきたい」と語った。

Criteoのコアアプローチと新たなアプローチ

リターゲティングツールのソリューションを提供しているCriteo(クリテオ)の岸本氏からは、LTVにおける課題とともに、同社の新たなアプローチについての話があった。

CRITEO株式会社 Team Leader Account Strategy Large Customers 岸本 庄史氏

LTVを最大化するためのコアアプローチ

岸本氏は「サイトに訪れている約96%のユーザーはそもそもコンバージョンしていないが、この96%のユーザーをサイトに戻してCVにつなげる」というソリューションをCriteoでは提供していると語る。そして、リターゲティングのなかでCriteoが競争力をもつのは次の2点だという。

ビッグデータ(Big Data)

ユーザー、商品、CV、チャネルがたくさんあればあるだけ機械学習がきいて最適化がかけやすい。

パーソナライズド(Personalized)

ユーザーが多いほど、商品が多いほど、パーソナライズが難しくなってくるが、Criteoのエンジンで機械的にパーソナライズをはかることができる。

LTVでの課題はユーザー行動の把握

CRITEOがUK、USA、Franceなどの海外のリテーラー(小売事業者)に、「そもそもLTVが重要だと認識しているか」を問いかけたところ、「トータルで60%以上は重要だと認識」していたという。一方で「LTVは重要だけれど難しい」との声がある。

その理由として、「競争が激しくてLTVを持続していくことじたいが難しい」、「ユーザー情報を正確にトラッキングしていくことが難しい」との声があったそうだ。

では、データではどうだろうか? 30日間で1人のユーザーが実際にCVするまでに何回サイトを訪れるのかについてデータをとったところ、「サイトを5回くらいおとずれてCVに至っている」との結果だった。

初回の商品の閲覧回数は高いですが、2回目、3回目と進むと閲覧回数はどんどん落ちていきます。しかし5回目になるとCV転換率が高くなるということが起こります(岸本氏)

これは、サイト外のユーザー行動によって、変化したためではないかと考えられるという。

自社のチャネルだけでデータを見ると、CVが少なくて買ってないと思われるかもしれない。けれど、オンラインでも別のチャネルや、オフラインの店舗などのデータを横断して見るともっとCVしていると考えられます(岸本氏)

LTVを最大化するための新たなアプローチ

こうした自社サイトの情報だけでは把握できないというLTVの課題に対し、CriteoがLTV最大化にどのようなアプローチができるのか、そのソリューションとして、大きく次の3点があげられると語る。

ポイント1 ユーザーの可視化(User Visibility)

Criteo ショッパーグラフで正確なユーザージャーニーの把握をしてもらいたい。ショッパーグラフは、ユーザーとしてはクロスIDデバイスとして43億、ユーザーに紐づいている商品としては40億以上のデータをもっている。広告主流通額ではグローバルで70兆円/年間である。

ポイント2 ユーザーリーチ(User Reach)

サイトを訪問しているユーザーだけでなく、サイトを訪れていないユーザーにもメニューを拡大した。オンラインだけでなく、オフラインへのユーザーにもアプローチしていく。こうしたユーザーへのリーチや可視化で、LINEと連携していきたい。

ポイント3 インスパイア(Inspire)

Criteoのコアエンジンで、ユーザーの興味・関心に合わせて適切なタイミングでコミュニケーションしていく。

ショッパーグラフを使ってカスタマージャーニーを描き、それをフルファネルでとらえ、Criteoエンジンでパーソナライズすることがポイントだという。

 

ユーザーのプロファイルから見込み客へのアプローチ事例

最後に、サイトを訪れたユーザーのプロファイルと一致する見込み客にアプローチする、Customer Acquisition Campaign(クリテオカスタマーアクイジション)のケーススタディについて紹介があった。

紹介されたのは、Customer Acquisition Campaignを使うことで、最近訪れていないユーザーにアプローチするケースだ。

サイトの外から引っ張ってきたユーザーはすぐCVがとれることは少ないが、そのサイトに訪問させることはできる。訪問したあとにどうやってCVへの転換ができたかを追い、そのデータを累積してLTVとしてはどうか、どのように高めていくか、という議論をしている(岸本氏)

データを「人」にあてて見直すと別軸がみえてくる

最後に登壇したのはLINEの藤原氏だが、なんと該当資料が投影されないというアクシデントがあり、残念ながら聞くことができなかった。次のような内容の話になるはずだったという。

通常の曜日レポートだけであれば見えてこない傾向が、時間×曜日×位置でレポートするとみえてきた。

たとえば、食は人に依存するので、水曜日にデリマを頼む人はまた水曜日に戻ってくるし、夜7時に頼む人はまた7時に頼む。

つまり、広告は「枠」から「人」に変わったという流れのなかで、実はレポ-ティングとかデータの見直しを「人」に対してあててみると、別の違った軸でマーケティングをとらえることができる。

第1部の講演内容は以上だが、加藤氏と藤原氏は、その後ショッピングブースに場所を移して、ブースを訪れた人に、今後のコマースやO2Oについて話をしたようだ。藤原氏の講演は聞くことができなかったが、逆にブースでじっくり話を聞くことができた参加者も多かったかもしれない。

講演後、ブースの間での加藤氏と藤原氏

ラインオフ会では、参加者が皆、ワインやジュース、食事を楽しみながら基調講演を聞く。いつも同じようなことで苦労しているマーケターの集まりだけに、会場のあちこちでは、話し込んでいる人の輪もできている。

まさにオフ会ならではの光景だ。そうした親密な雰囲気のなかで、ふだんはなかなか聞くことができない、第一線で活躍中の方々のさまざまな視点からLTVの最大化について話が聞けた楽しい時間だった。

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