【レポート】Web担当者Forumミーティング 2018 Autumn

LINEのコミュニケーション最適化のカギはCRM活用による「マルチチャネル」~成功事例4つを公開~

メール、LINE、デジタル広告といった複数のチャネルをかけ合わせることで、顧客とのコミュニケーションを改善するためのノウハウ
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ユーザーの生活様式や価値観、デバイスの多様化などにより、企業は顧客と、より細分化されたコミュニケーションを行うことが求められる。

Web担当者Forumミーティング 2018 秋」に登壇したシナジーマーケティング株式会社の佐久間氏は、BtoB、BtoC問わず、200を超えるCRMシステム導入に携わった経験から、「課題解決のカギを握るのは“複数チャネルをかけ合わせたマーケティング施策”だ」と述べ、LINEを切り口に、CRMを中核にしたコミュニケーションの運用設計のノウハウを説明した。

田島学氏
シナジーマーケティング株式会社 事業本部 東日本事業部 東日本営業G リーダー 佐久間章弘氏

LINEを用いたコミュニケーションの現状

佐久間氏は、まず、コミュニケーションチャネルとしてのLINEの現況を述べた。

LINEの月間アクティブユーザー数(MAU)は7600万人以上で、これは、日本の人口の59.9%が利用している数字だ。ユーザー属性は、やや女性が多いものの年齢、性別問わず幅広く利用されており、また、若年層、中年層の毎日の利用が多い特徴がある(※1)

LINEの強みは、メッセージのリーチ力(到達力)やアクティブ率の高さにあり、「この点がコミュニケーションツールとして注目される理由だ」と佐久間氏は述べる。

一方、コミュニケーションツールとしては課題もある。確かにリーチ力の高さは、企業のメッセージを届けやすい点でメリットだが、ユーザーの生活様式や価値観は多様化しており、デバイスも多様化している。ユーザーは、より自分に合ったタイミングで、自分にあった内容のコミュニケーションを望んでいるのだ。

どんなユーザーに対しても、同じようなメッセージを発信しているだけでは受け取ってもらえない(佐久間氏)

(※1)出典:LINE公式アカウント「LINEアカウント 媒体資料 2018年10-12月

LINEを使ってユーザーに適したコミュニケーションを実行する方法

では、LINEを使ってユーザー一人ひとりに適したコミュニケーションを実行するにはどうしたらよいのか。

LINEの企業向けアカウントには、下記の2種類がある(※2)

  • 大企業向けのマスリーチに適した「公式アカウント」
  • 中小企業や小売店向けの「LINE@」

公式アカウント、LINE@双方にはAPIを利用したメッセージ送信が可能なAPI型アカウントが用意されている。この機能を利用すればパーソナライズされたメッセージ配信が可能だが、費用が高いのがデメリットだ。そこで、現実的には、LINE@でスモールスタートするのが良いと思うが、この場合は一人ひとりにパーソナライズされたメッセージ送信は難しいという課題が残る(佐久間氏)

LINE公式アカウントの比較

さらに、LINE@を活用した一斉配信を安価に始める際に留意しなければならないポイントがある。それは、LINE社が発表した「LINE公式アカウントの統合」だ。上述した公式アカウントとLINE@は新たに「LINE公式アカウント」として統合され、料金プランも見直されることが予定されている(※2)

これからは、月額料金が安くなる代わりにメッセージ送信通数に応じた従量課金に変更される。LINE@は月額0円~30000円の安価な定額料金で利用できるメリットがあったが、利用状況に応じて、コストが高くなる可能性があることに注意が必要だ(佐久間氏)

(※2)ビジネス向けLINEサービスは、2018年12月3日よりリデザインされた。

LINEで“One to Oneの”コミュニケーションを実現するには

こうした「一人ひとりにパーソナライズされたメッセージ送信が難しい」「コストが高くなる」という課題を解決する方法として、佐久間氏は「CRMとの連携」というユースケースを示した。

シナジーマーケティングが手がけるクラウドベースの国産CRMシステム「Synergy!」は、集客、顧客情報の統合・一元化、クロスチャネル・メッセージング、分析まで、CRMのあらゆる活動を支えるシステムだ。

Synergy!を使えば、LINE@でパーソナライズされたコミュニケーションが行える。たとえば、LINE@、LINE公式アカウントともに、API型アカウントを通じて連携が可能で、Synergy!のプラットフォームを通じてLINEにメッセージ配信が可能だ(佐久間氏)

クリックの有無などのデータ取得が容易に可能になるため、購買データやメールの開封履歴に応じて、LINEを通じてユーザーにタイムリーにプッシュ通知を送ることが可能だ。

また、Webサイトのフォームなどを通じ、自社内に登録された年齢や性別などの属性情報や、購買履歴、メールの開封・クリック、Webサイトの閲覧といった顧客行動をもとにセグメントを設定し、メッセージを送り分けることもできる。

データを活用しLINEでのコミュニケーションを強化する

複数店舗のアカウント管理も可能に

複数店舗のアカウント管理という点でも、Synergy!は強みを発揮する。

たとえば、これまでは複数店舗ごとにメッセージを送り分けたいときは、それぞれの店舗ごとにアカウントを登録、管理する必要があった。コスト、運用ともに煩雑で、運用を店舗に依存するため、一貫したメッセージングが行えないことが課題になっていた(佐久間氏)

Synergy!であれば、1アカウントで管理が可能だ。友だち登録の際にユーザーのメールアドレスとLINE IDを関連づけることで、たとえば、店舗Aに友だち登録しているユーザーに、店舗Aの先行セールのお知らせを配信することができる。「Synergy!とLINEを連携すれば一人ひとりに適したコミュニケーションが行える」と佐久間氏は説明する。

複数店舗のアカウントを統合管理することも可能だ

CRMマーケティングにおける「チャネル分断」の課題

続いて佐久間氏は、LINEは有効なツールであることは間違いないが、コミュニケーションの現状を考えるとそれだけでは不十分だと述べ、CRMを活用したマーケティングの課題について説明した。

コミュニケーションの基本は、「届けたい人へ、最適なコンテンツを、最適なタイミングに、最適なチャネルで」送ることだ。たとえば、コミュニケーションチャネルとして、メールは重要な役割を担っている。メール配信は安価に行えるメリットがあり、企業も顧客のメールアドレスを数多く保持している。

しかし、全体の母数に対するメールのパーミッション(受信許諾)は約3割といわれ、実際の開封率はそのうちの10%程度だといわれる。「10万人の母数があったとして、実際にメッセージが届いているのは3000人程度というのが現状だ」と佐久間氏は説明する。

そこで大事になってくる視点が「ユーザーにあったチャネルでコミュニケーションすること」で、一つのチャネルだけでなく、メール、デジタル広告、LINE、モバイルアプリなど、複数のコミュニケーションチャネルをかけ合わせてユーザーとコミュニケーションすることだ。

そのためには、それぞれの運用を相互に補完し、統合された最適なコミュニケーションを設計する必要性がある。しかし、企業のマーケティングでは、チャネル間で担当者が分断されていて運用が統合されていなかったり、一人で、一部門で複数のチャネルを運用しなければならず、負荷が高いといった課題がある。

こうした課題にもSynergy!は応えることができる。標準で連携可能な「広告連携機能」を使えば、Synergy!に格納されている顧客データ(メールアドレス)をもとに広告配信リストを作成し、FacebookやGoogle、Twitter、Yahoo! DMPなど運用型広告と自動で連携することができる。

企業が保有するメールアドレスと、各媒体にユーザーが登録したメールアドレスをマッチングすることで、媒体とマッチしたユーザーを絞り込み、ターゲティングすることも可能となる(佐久間氏)

媒体とマッチしたユーザーに広告配信することができる

Synergy!を使った4つのマルチチャネル事例

佐久間氏は、実際にSynergy!の「広告連携機能」を用い、メールと組み合わせたマルチチャネルでのコミュニケーションにより顧客育成、離反防止、休眠顧客復活などを促進した事例を紹介した。

その① 株式会社伊藤久右衛門

京都の宇治に本店を置く老舗のお茶屋「伊藤久右衛門」は店舗販売だけではなく、ECにも力を入れている。同社では、季節商品の購買拡大に課題を抱えていた。競合も多い中、季節商材をいかに短期間で購入してもらうか、リスティングやリターゲティングなどの他に、商戦期の売上拡大につながる新しい施策を探していたという。

そこで、過去の購買履歴をもとに、既存顧客へのリピート購買を促進すると同時に、購買経験のある顧客と似たユーザーに広告を配信することで見込顧客を拡大する施策を行った。

その結果、バレンタインデーと母の日で合計679件のコンバージョンを獲得した。

その② スカイネット株式会社

2つめは、かに通販専門の「かに本舗」や、特産品を中心に取り扱う「匠本舗」などを運営するスカイネット株式会社の事例だ。

同社では、年商の9割以上が冬季に集中し、競争が激化した結果、繁忙期のリスティング広告の費用が高騰し、広告の費用対効果が悪化するという課題があった。

そこで、競合サイトとリスティングやリターゲティングで競争するのではなく、過去の購買履歴をもとに、休眠顧客へのアプローチを強化する戦略にシフトした。

その結果、顧客の平均獲得率3.4%、その獲得単価1394円と、目標としていた獲得単価1500円をクリアすることができ、休眠顧客層の掘り起こしに成功した。

その③ ヒラキ株式会社

次に、メールとデジタル広告、LINEをかけ合わせた事例には、靴の通販を手がけるヒラキがある。

同社は、従来はカタログ中心のビジネスを行っていたが、近年はWebでのビジネス拡大を狙っていた。そこで、顧客の購買動機を高める施策として、ECでのカゴ落ち客に対し、メールとLINEを使ったコミュニケーション施策を重点的に行った。また、デジタル広告で顧客接点を拡大した結果、Webでの売上拡大を実現したという。

その④ 京都造形芸術大学

京都造形芸術大学は、出願フォームからCVするまで、無料会員登録フォームや資料請求フォーム経由で収集したメールアドレスに対し、メルマガ、デジタル広告、LINEを組み合わせたコミュニケーション施策を実施。さらに出願者データを活用した類似顧客拡張の広告配信を行い、出願率の向上に貢献した。

◇◇◇

シナジーマーケティングでは、CRM導入だけでなくCRM活動を支援するエージェントサービスも提供している。

佐久間氏は、「Synergy!を中核に、メール、LINE、デジタル広告といった複数のチャネルをかけ合わせることで、顧客とのコミュニケーションを皆さんに改善していただきたい。まずはマーケティングのお困りごとを、気軽に相談してください」と話し、セッションを締めくくった。

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