1月は元旦・成人式・とんちの日などネタが盛りだくさん~Twitter・Facebook・Instagramの投稿事例&アイデア【1月編】
早いもので、2018年も残り2か月を切りました。「来年のことを言えば鬼が笑う」ということわざがありますが、企業のSNS運用担当者のみなさんには当てはまりません。むしろ、来たる新年に向けて仕込みを始めるべき時期です。
1月1日の0時は「年明け」の瞬間。他の月の「1日」と比べると、その重みも特別感も別格です。昨今は、年明けの瞬間に合わせてメールやLINEで新年のあいさつを送りあうのが新たな慣習になりつつあります。
そんな社会の変化に寄り添うように、企業のSNSアカウントでも、1日の0時や朝早い時間帯に「新年1本目」の投稿を行うケースが見られます。また、SNSのプロフィールやカバーの画像を変更する企業もあるようです(これは事前予約できない作業です。無理がないよう、実施日時には十分配慮することをお勧めします)。
年始休み期間はSNSにもお正月ムードが漂いますが、多くの方が仕事始めを迎える2019年1月4日(金)か7日(月)あたりから、徐々に通常のSNS投稿に切り替えていくのがいいでしょう。
今回のテーマは、そんな2019年の幕開け、1月。「元旦」「成人式」「とんちの日」など、参考にしたいSNS投稿事例とアイデアを紹介します。
その前に年内(11月・12月)の投稿案を作らなくちゃ! という方は、前回までの記事をぜひ参考にしてみてください。
- 元旦
- 成人式
- とんちの日(クイズの日)
- 1月の投稿ネタ(一例)
2019年1月ならではのトレンド予測
2019年SNSトレンド予測カレンダー
こだわり抜いた投稿で1年をスタート
「新年1本目のSNS投稿」をどのようなものにするか。2019年を良い年にするためにも、妥協することなくこだわりたいものです。そのためにも、「2019年」はどんな年なのかをしっかりと調べあげましょう。
世界や日本にとってどんな年かだけでなく、「自社にとってどんな年なのか」を理解していれば、1年間の投稿ネタ探し・投稿案作成にもきっと生かされるはずです。
Facebook
「新年は自社(商品)にとってどんな年?」を見極める
今回まず紹介するのは、新たな年(2018年)が自社の看板製品にとって記念すべき年であることをしっかり理解し、ベストタイミングで投稿した事例です。
2018年1月1日、午前8時に本田技研工業がFacebookに投稿したのは、新年のあいさつに加えて、年賀状配達にも活躍しているスーパーカブの60周年を紹介するものでした。60周年への祝福コメントや、元旦から働くカブや郵便配達員への感謝コメントなど、多くのファンから好意的な反応が寄せられました。
2018年は「スーパーカブの生誕60周年」であるというめでたい事実を、もっともタイムリーでめでたい瞬間(カブが日本中で活躍する、おめでたい日の朝「元旦」)に投稿することに成功した、まさに「めでたさ2倍」の秀逸な事例です。
みなさんの会社や商品・サービスの中で、2019年に節目を迎えるものはありませんか? ベストなタイミングでSNS投稿するためにも、早めの情報収集と最適な投稿日のスケジューリングがお勧めです。
Instagram
タイムリーなアンケート投稿が掻き立てる、フォロワーの「来店意向」
続いて紹介するのは、2018年の成人式前日に「大人たち」に向けて投稿された問いかけです。
2018年1月8日(成人式前日)にスターバックスがInstagramへ投稿したのは、「20歳の頃好きだったドリンクは何でしたか?」というシンプルな問いかけでした。
画像には、古そうなアルバムやカメラ、そして振袖姿の若い女性と思われる写真がぼんやりと映り込み、フォロワーをノスタルジックな気分へといざないます。
「20歳の頃」がつい数年前のことであっても、30年以上前のことであっても、このシンプルな問いかけであれば、気軽に答えることができます。そのため、老若男女問わず多くの回答(コメント)が集まっていました。
回答をスターバックスのドリンクに限定していないにもかかわらず、やはりスタバのドリンクを挙げるフォロワーが圧倒的です。これも、長く愛され続けてきたブランドだからこその結果といえるでしょう(スターバックスが日本に上陸したのは1996年8月です)。
コメント欄に挙がっているドリンク名を見て、なつかしく感じたり、「知らなかった、飲んでみたい」と思ったり。結果的にフォロワーたちの「来店意向」も高まりそうです。
Twitter
みんな大好き! とんち(クイズ)投稿
続いて紹介するのは、2018年1月9日「とんちの日」にTwitterで盛り上がりを見せた投稿例です。
1月9日は一休さんにちなんで #とんちの日
— キングジム (@kingjim) 2018年1月9日
6=1
2=0
8=2
96=2
77=0
88=4
572=0
897=3
662=2
8189=5
9511=1
8561=3
37127=0
00000=5
80951=4
76313=?#解けた人はRT
2018年1月9日にキングジムがTwitterに投稿したのは、1月9日「とんちの日」(クイズの日)にちなんだ、頭の体操的なクイズ投稿でした。簡単すぎず難しすぎない、絶妙な難易度のクイズであったことで返信欄が盛り上がっただけでなく、定番のハッシュタグ「#解けた人はRT」を付けたことによって、実際に多くのフォロワーがリツイートしてくれるなど、広く拡散された投稿事例です。
「SNS投稿では画像も重要」という説はまちがいなく真実ですが、Twitterにおいては例外も存在します。
この事例のように、文字だけで表現できるクイズやパズル、間違い探し(例:たくさん並んでいる「ス」の中に1つだけ「ヌ」が混じっているのを見つけ出すもの)などは、フォロワーに喜ばれ拡散してもらえる可能性を秘めています。チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
なお、この投稿は「改行を多く入れることで縦長の投稿にし、視認性を高めている」ことも特筆すべきポイントです。
1月の投稿ネタ(一例)
「2019年1月ならではのトレンド予測」「2019年 SNSトレンド予測カレンダー」
ここまで、1月の記念日などに絡めた投稿事例を紹介してきました。ここからは、その他のイベントやニュースネタをいくつか紹介します。
年が明けても、「ファンを楽しませる投稿」=「ネタ」×「自社情報」(ネタと自社情報をからめる)はお忘れなく。
2019年1月ならではのトレンド予測
2019年の干支は、十二支の中で12番目にあたる「亥」(いのしし)。干支の動物は、年賀状や新年あいさつ投稿の画像に多く採用され、SNSのタイムラインにもずらりと並ぶはずです。そうしたSNSトレンドを押さえるなら、2019年の干支である「亥」「猪」をテーマとした投稿ネタを考えてみてはいかがでしょう。
- 亥年とはどんな年といわれているか(「亥」に込められた意味とは)
- 亥年生まれの有名人・偉人
- 猪(いのしし)に関する豆知識、クイズ
第160回芥川龍之介賞と第160回直木三十五賞の選考委員会が、2019年1月中旬に開かれる予定です(公益財団法人日本文学振興会)。両賞の候補作は(前年の実績から鑑みると)2018年12月半ばごろには発表されるものと思われます。
授賞作が発表されたらすぐにSNS投稿を行うためにも、候補作品が発表され次第、投稿案を準備するのがお勧めです。
1866年1月21日に、長州の木戸孝允と薩摩の西郷隆盛らが、坂本竜馬らの仲介で倒幕のために薩長同盟(薩長連合)を結んだ日であることから、「ライバルが手を結ぶ日」といわれています。
もし、企業がTwitterアカウントを運用されているのであれば、この日くらいは、普段まったく交流していない競合他社のアカウントに話しかけてみるのもいいかもしれません。
2019年SNSトレンド予測カレンダー
2019年は、大きな変化が多い年ともいわれています。マスメディアをはじめ各社が発表する「2019年のイベントカレンダー」などをチェックして、みなさんの企業のSNS投稿ネタに使えそうな情報をまとめておきましょう。
SNSでもトレンド入りしそうなイベントを、いくつか抜粋しておきますので参考にしてみてください。
- 尺貫法が廃止され、メートル法施行(1959年)から満60年
- 欧州連合(EU)の単一通貨「ユーロ」、仏独など11か国に導入(1999年)から満20年
- NHK Eテレ開局60周年
- テレビ朝日開局60周年
- Facebook 15周年(2月4日)
- フジテレビ開局60周年
- イギリスがEUから脱退予定
- 消費税導入30周年
- 『機動戦士ガンダム』テレビ放送開始40周年
- テレビ東京開局55周年
- 新しい大学制度「専門職大学」が開学(予定)
- 新元号が発表(予定)
- 今上天皇が退位
- 新元号に改元
- 2019年に限り5月1日が祝日になり、ゴールデンウィークが10連休に
- G20大阪で開催(予定)
- 人類初の月面着陸から50周年
- コミックマーケット96が史上初の会期4日間で開催(9日~12日)
- 嵐デビュー20周年
- 関ジャニ∞メジャーデビュー15周年(結成は2002年)
- フジテレビ『サザエさん』放送開始50周年
- 消費税率が8%→10%へ引き上げ(予定)
- 『ドラゴンボール』連載開始35周年
- 新国立競技場が完成(予定)
- 『ドラえもん』連載開始50周年
現時点で確定しているものだけでもかまいませんので、「2019年に予定されている主要なイベント」などをしっかり調べておきましょう。追加や変更など最新情報は、今後発表されるニュースなどでいち早く入手して、みなさんの「2019年SNS年間カレンダー」を常に最新の内容になるようアップデートし続けることが大切です。
押さえておくべきは、世界/国内レベルのイベントだけでなく、みなさんの企業・団体における重要なイベント・キャンペーン・新商品発売・○周年などの予定や情報も含まれます。正確かつ早い情報を社内の関係部署からもれなく入手し、忘れないうちに各月のコンテンツカレンダーに入力しておくことをお勧めします。
それから、年をまたいで投稿案を作成するときに間違えやすいのが「年号」や「来年」「今年/本年」などの言葉遣いです。簡単な早見表(以下)を手元に置いて確認しながら投稿案を作ったり、入念にダブルチェックしたりして、投稿ミスを防ぎましょう。
2018年11月・12月の投稿
2018年=「今年」「本年」、2019年=「来年」「新年」
2019年1月以降の投稿
2018年=「去年」「昨年」「前年」、2019年=「今年」「本年」
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