2月はバレンタインデー・節分などのネタが盛りだくさん ~Twitter・Facebook・Instagramの投稿事例&アイデア【2月編】
12月に入り冬の到来を感じる日も増えてきましたが、1年でもっとも寒い時期といえば2月前後ではないでしょうか。
そして、2月といえば1年でもっとも日数が少ない月であるうえ、祝日(建国記念日)や行事が多数あるため、「あっという間に過ぎ去る」感があります。風邪やインフルエンザも流行しやすい時期であるため、体調をしっかり整えて臨みたいものです。
3日の「節分」・4日の「立春」を迎えれば、暦の上ではもう春。早い人は花粉症の症状を感じ始める一方で、早咲きの桜や梅が花を咲かせ始めて私たちの心をいやしてくれることでしょう。
今回のテーマは、そんな早春・2月。「節分」「春の訪れ」「バレンタインデー」のシーズンに参考にしたいSNS投稿事例とアイデアを紹介します。
その前に、イベントシーズン(12月・1月)の投稿案がまだできていない! と焦り気味の方は、前回までの記事をぜひ参考にしてみてください。
- 節分
- 春の訪れ
- バレンタインデー
- 2月の投稿ネタ(一例)
2019年2月ならではのトレンド予測
SNSでも特に人気! な記念日あれこれ
「人との絆」を感じさせる記念日
差別化して埋もれないための工夫を
2月のSNS上で必ずトレンド入りするのが「節分」「バレンタインデー」です。前者であれば「豆まき」「恵方巻」、後者は「チョコレート」関係の投稿がSNSでは主流であり、ともすれば他社と差別化するのは難しい……と感じている方もいるでしょう。
ネタに困った時こそ、「自社のファン・フォロワーに楽しんでもらうには?」「どんな投稿なら、自社のファン・フォロワーは喜んでくれる?」ということを今一度考えてみましょう。
Twitter
鬼もいろいろ。ファンに好かれる「鬼」もいる
まず紹介するのは、2018年「節分の日」に、「鬼」を使ってファン・フォロワーにより親しみを感じさせることができた投稿例です。
今日は節分です。
— 東京ヤクルトスワローズ公式 (@swallowspr) 2018年2月3日
練習中ですが、選手たちが鬼退治で豆まきをしました。
この後の練習に影響しそうです。 pic.twitter.com/FhUDFri8Vc
2018年2月3日に東京ヤクルトスワローズ公式がTwitterに投稿したのは、節分の鬼に扮したコーチたちの姿でした。
文字通り「鬼コーチ」と呼びたくなるユーモラスな写真に、ファン・フォロワー達からは「笑った」「チームが強くなるなら鬼でいい」「ネタにされるコーチ達、好きです」「最高です」など好意的なコメントが多く寄せられました。
ファン・フォロワーに楽しんでもらうために、コーチ陣が一肌脱いでくれたことで実現した良い投稿です。選手ではなく「コーチ」が節分の「鬼」に扮することで「鬼コーチ」を連想させたところも「うまい!」と思わせます。
さらに、同日夜には「笑顔編」として鬼コーチの素顔を紹介し、多くの好意的なコメントが集まりました。チームのいい雰囲気を伝えることで、ファン・フォロワーに親しみを感じさせ、絆をより深めることができた好例といえるでしょう。
Instagram
ファンが「待ち望むもの」を見つける担当者のセンスに注目
続いて紹介するのは、2月上旬でありながら「春の訪れ」をいち早く感じさせた投稿です。
2018年2月6日に葉山町(神奈川県)の公式アカウントがInstagramに投稿したのは、2月上旬だというのにもう咲き始めた河津桜の紹介でした(関東圏の桜の開花平年値は3月中旬過ぎ)。
2月は、とりわけ寒さの厳しい時期。そんななか、河津桜をはじめとした早咲きの桜の開花や満開の知らせは、春を待ち焦がれるファン・フォロワーの心をもほんわりと温めてくれたことでしょう。
フォロワーからは、桜の美しさを称える声はもちろん、「うちの河津桜も開花しました」という共感の声や、「もう咲いてるの?」という驚きのコメントが寄せられていました。
葉山町の人口約33,000人に対し、Instagram公式アカウントのフォロワー数は約23,600人(ともに2018年11月現在)。おそらく、Instagramを利用している町民数よりもフォロワー数の方が多いと思われます。
これも、曜日を問わず毎日「葉山の魅力」を発信し続けてきた成果の現れといえるでしょう。SNS運用担当者のたゆまぬ努力と、何気ない日常風景でもSNS映えさせる写真のセンスや撮影・画像テクニックなど、学べるものが多いアカウントの1つです。
Facebook
自社のファン・フォロワーに喜ばれるバレンタインデーギフトとは?
次に紹介するのは、毎年「バレンタインデー」に工夫をこらして投稿している企業の事例です。
2018年2月14日にSUBARUがFacebookに投稿したのは、フォレスターをリアルにかたどったチョコレートの画像と、オーナーやファンへの感謝の言葉でした。
単なるバレンタインデー投稿で終わらせず、「2月14日はフォレスターの誕生日」というファンの心に響く事実をタイムリーに伝えています。ファンからは、チョコレート(担当者の手づくり)の出来栄えに対する賞賛やフォレスターへの祝福、愛情あふれるコメントが多く寄せられていました。
「2月14日は、自社にとってどんな日か」をSNS運用担当者が把握しており、しっかり準備を進めてきたからこそ実現できた投稿例です。
「投稿ネタとして『バレンタインデー』は外したくないが、単に『おいしそうなチョコレート』の写真を載せるだけでは、自社のファン(車好きな男性が中心と考えられる)からの共感は得にくいだろう……」ということまで考え、毎年工夫をこらしていることが舞台裏のブログからも読み取れます。ちなみに、このSNSから自社Webサイトへの誘導の巧みさも注目ポイントといえるでしょう。
2月の投稿ネタ(一例)
「2019年2月ならではのトレンド予測」「SNSでも特に人気! な記念日あれこれ」「人との絆を感じさせる記念日」
ここまで、2月の記念日などに絡めた投稿事例を紹介してきました。ここからは、その他のイベントやニュースネタをいくつか紹介します。
これをお伝えするのも次回で最後ですが、「ファンを楽しませる投稿」=「ネタ」×「自社情報」(ネタと自社情報をからめる)ですので、忘れないでください。
2019年2月ならではのトレンド予測
日本の雪まつりの代表格ともいえる「さっぽろ雪まつり」が2019年も開催されます。
第69回(2018年)の来場者はなんと254万3000人。2019年は70回目という節目効果に加えて、地震後の観光復興に向けた後押しも受け、SNSでもマスメディアでも話題になることが予想されます。
テレビ朝日が、本放送開始60周年を迎えます。節目の年ですので、記念ドラマなどの放送や、イベント・キャンペーンなどが今後発表されることが考えられます。
2004年創設のFacebookが15周年を迎えるため、SNSのなかでも特にFacebook上で話題になることが予想されます。SNS運用担当者としても押さえておきたい情報です。
2月12日は「ダーウィンの日」ですが、2019年はダーウィン生誕210周年という節目の年にあたりますので、それにからめた催事が行われるなどして、SNS上でも話題になる可能性があります。
2019年2月に、東京メトロ丸ノ内線の新型車両「2000系」が運行を開始する予定です。
東京メトロの車両で初めて電源コンセントが設置されるとあって、リリース発表時から注目を集めていました。2月の運行開始後もSNSやマスメディアで話題になりそうです。
SNSでも特に人気! な記念日あれこれ
2月の記念日はいろいろありますが、SNSで特に人気が高いものは、ぜひ押さえておきましょう。
ツインテールの魅力をアピールしようと、ファッションブランドなどを展開するラフバレーの代表が提案し、2012年に日本記念日協会によって制定されました。日付はツインを意味する「2」が重なる日であることから。
毎年、特にTwitterでは「#ツインテールの日」を付けた投稿で盛り上がる傾向があります。
猫の鳴き声「ニャン・ニャン・ニャン」をもじって決められた日で、猫の日制定委員会とペットフード協会が1987年に制定。この日は、猫のコンテストなどの行事が開かれます。
そもそもSNSでは猫の画像が大変人気がありますので、この日はいっそう猫画像・猫投稿があふれる可能性が高いです。
全国一斉に富士山の見え具合をネット上で報告し合うなど、富士山をテーマとした活動を行っているパソコン通信上の「山の展望と地図のフォーラム」が制定。日付は2と23で「富士山(ふじさん)」と読む語呂合わせと、この時期は富士山がよく望めることから。
日本人のみならず、富士山の美しさには世界中の人が魅了されます。世界文化遺産に認定されたことでさらに人気に。この日も間違いなく富士山関連投稿で盛り上がることでしょう。
「人との絆」を感じさせる記念日
寒い冬だからでしょうか、バレンタインデーもその1つですが、なぜか2月には「人との絆」について考えたくなるような記念日が多いようです。その一部を紹介しますので、ぜひ参考にしていただき、ファン・フォロワーの心が温まるような投稿に生かしてみましょう(参考:日本記念日協会)。
- カップルの日(2月2日)
ジュエリー・アクセサリーのショップを全国展開するザ・キッスが制定。日付は「カップル=2人」から、数字の2が並ぶ2月2日に。
- 夫婦の日(2月2日)
「こどもの日」や「敬老の日」があるのに「夫婦の日」がないのは残念だと、大阪市の末広幸子氏が1987年に制定。日付けは2と2で「夫婦(ふうふ)」の語呂合わせから。
- ふたごの日(2月5日)
多胎児(双子や三つ子など)の育児がしやすい環境づくりを考える日として、愛知県豊明市の双子グッズ専門店のチームベラミワークスが制定。日付は2と5を「ふたご」と読む語呂合わせから。
- ブログの日(2月6日)
ブログの普及を目的に、サイバーエージェントが制定。日付は2と6でブログの「ブロ(26)」と読む語呂合わせから。SNSだけでなくブログも運営している企業・団体なら、ぜひ押さえておきたい記念日といえるでしょう。
- 苗字制定記念日(2月13日)
1875年2月13日、明治政府の「平民苗字必称義務令」により国民はすべて姓を名乗ることが義務づけられたことから。苗字に関する豆知識ネタはいろいろあり、SNS投稿ネタとしても使えそうです。
運用マニュアルを整備して1人担当者のリスクを回避
SNS運用担当者に限らず「体は資本」「健康第一」で毎日過ごしたいものですが、特に冬は風邪・インフルエンザをはじめとするさまざまな理由で体調を崩される方が多いようです。万が一、読者のみなさんがそんな状況になった際には、どうぞ無理をせずに休んでいただき、早期回復を目指していただきたいと思います。
とはいえ、「自分が休むと、SNS運用がストップしてしまう」「自分以外のメンバーが投稿案をつくると、いつものトンマナからずれてしまう」などの理由から、つい無理してしまう「中の人」もいるのではないでしょうか。
確かに、ファンとの信頼関係構築のためには、統一感あるSNS投稿をずっと続けられることが理想ですが、たった1人の担当者だけでSNS投稿を続ける運用体制には、次のようなリスクがともないます。
SNS担当者の作業負荷増大(特に「専任」ではない場合)/休暇・異動・退職の代理対応/引継ぎ対応が困難
こうしたリスクを防ぐためにも、現実的なのは「複数の担当者で、一貫性・統一感あるSNS投稿を続けること」です。そのためにも、ぜひSNS運用体制の構築と運用マニュアルの整備を進めておきましょう。マニュアルには、運用フローやコンテンツ制作ルールを含めるのをお勧めします。運用フロー
「日次」「週次」「月次」で行うべきタスクを整理し、フロー図と手順書をまとめておきます。コンテンツ制作ルール
投稿タイミング(曜日、時間、頻度)、1人称、ファン/フォロワーに呼びかける際の呼称、絵文字や顔文字の使用可否、書き出しなど、細かいところまで決めておくのがお勧めです。SNS担当者のペルソナ作り
さらに可能であれば、自社のSNS担当者(中の人)の「ペルソナ」を作り、関係者で共有しておけるとベストです。具体的には、プロフィール(部署・年齢・性別・性格など)や口調、口癖に至るまで、「あたかも実在する人物であるかのように」具体的に決めておきましょう(「中の人」は、必ずしも実在する人物でなくていいのもポイントです)。
筆者の後藤さんから直接学べる!
「第3回 SNS運用担当者育成 実践ワークショップ」12/23(水) オンライン開催します。
ソーシャルもやってます!