いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本(全7回)

サイトの課題を解決するには? コミュニケーションを変えるか、サイトを変えるか #7

サイトにおける課題の解消施策を「ユーザーとのコミュニケーションのとり方を変える」と「サイト自体を変える」の2つに分類して考える。(第7回)
いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本

この記事は、書籍『いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本』の一部をWeb担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

課題が生じた理由の見当がつけば、次に解消施策を考えます。ここではサイトにおける課題の解消施策を「ユーザーとのコミュニケーションのとり方を変える」と「サイト自体を変える」の2つに分類して考えます。このレッスンでは、コミュニケーションのとり方に着目します。

Chapter 6 課題解決のための施策を決めよう
Lesson 37 [施策の検討①]
ユーザーとのコミュニケーションで課題を解消する施策を理解しよう

○課題解消の方法には2種類ある

「ユーザーとのコミュニケーションのとり方を変える」というアプローチは、「どのセグメントのユーザーが、行動プロセスのどこにいるときに、どのようなコミュニケーションをとるか」を考えることです。適切なユーザーに適切なタイミングで適切なメッセージを届けることで、コンバージョン行動に到達せずに離脱することを防ぎ、先に先にと進んでもらうための施策です。

一方、「サイト自体を変える」という施策は、サイトのページ遷移構造や機能的な側面に着目し、特定の個所で発生している課題を解決することや、課題が生まれづらい構造に改善することを指します。「新しい機能の追加」もこれに該当します。

実店舗に例えれば、前者は店内での接客やDM郵送といった施策、後者は店内のレイアウトや商品配置の変更といった施策になります

2つの課題解消方法 [図表37-1]

○「誰に」を考えよう

まずは「誰に」コミュニケーションをとるのかを考えましょう。レッスン31で、課題が生じている理由をセグメント分析から見つけようとしました。特に課題が大きいセグメントについて、理由がわかればそこを対象に施策を当てることで課題の解消が期待できます。

そのセグメントに対して実際にコミュニケーションをとれるかどうかは使うチャネルやツール、もっているデータなどによって変わります。

購入データや会員データで分けたセグメントであれば、すでにWeb担当者の手元にあるデータなので問題なくコミュニケーションが可能でしょう。

コミュニケーションをとるセグメントを決める [図表37-2]

○行動データをもとにしたセグメントへのコミュニケーション

レッスン31で紹介したように、「行動プロセス」に着目したセグメントのユーザーにコミュニケーションをとる場合、個々のユーザーごとにセグメントに当てはまるかどうかの判定ができ、かつその個々のユーザーへのコミュニケーション手段をもっている必要があります。

Googleアナリティクスなどの分析ツールを使ってセグメントを分類している場合、必ずしもそのセグメント内の個々のユーザーとコミュニケーションがとれるとはかぎりません。難易度は高くなりますが、分析結果をコミュニケーションツールと連結させ、そのセグメントに該当するユーザーをデータとして引き渡す必要があります。

実現可能かどうかはツール同士での相性やAPIの有無、そもそものデータの構造など、技術的な側面をしっかり確認しておきましょう。一部であっても行動データを切り口とするセグメントへコミュニケーションができれば施策に広がりが出るので、検討の価値が十分あります。

○コミュニケーションのタイミングが「いつ」かを考えよう

ユーザーにメッセージが届くかどうかは届けるタイミングで大きく変わります。満腹時に最高の料理を出されても食べる気にはなれませんが、お腹が空いていればジャンクフードでも魅力的です。

「いつ」を考えるうえでは、時間、曜日、季節あるいは誕生日といった「誰にでも共通するタイミング」で考える場合と、ユーザー個別にコンバージョン行動までのプロセスのどこにいるかで考える場合があります。レッスン32で行動プロセスの分析を紹介しましたが、後者のユーザー個別の「いつ」を考えるうえで必要な情報は、主にここから得られます。

こちらも使うツールによってどのタイミングでコミュニケーションがとれるかが変わります。

「いつ」を考えるときの2つの視点 [図表37-3]

○サイトにいないユーザーへメッセージを届けよう

メッセージを届けるタイミングが決まれば、次は「どのコミュニケーションチャネルで届けるか」を考えましょう。デジタルマーケティングの世界では、配信可能なチャネルも日々変化しています。例えば最近ではLINEなどのメッセンジャーが新しいチャネルとして有効になりつつあります。

一方で、以前からのチャネルもなくならないので、配信チャネルはどんどん増えていきます。サイトに滞在していないユーザーにメッセージ届けるチャネルとしてはメールがもっとも初期から存在し、現在でも引き続き重要です。またスマートフォンの普及に伴ってSMSやアプリの「プッシュ通知」をはじめ、ソーシャルメディアやメッセンジャーなどの新しいチャネルが加わっています。デバイスやコミュニケーションサービスの移り変わりで有効なチャネルは変化・増加していきます。新しいチャネルの情報収集は怠らないようにしましょう。

多様化するサイト外のチャネル [図表37-4]

○サイト内にいるユーザーにも上手にメッセージを届けよう

サイトにいるユーザーへメッセージを届けるためのチャネルも増えています。例えば「1to1バナー」のように、ユーザーごとに表示するコンテンツを出し分ける手法があります。また最近では、ユーザーごとにポップアップを出し分ける「Web接客」と呼ばれる手法も登場しています。

サイト内から直接チャットで会話ができるチャネルを用意するサイトも出てきました。まだ事例は少ないものの、人工知能と会話するチャットボットも注目を集めています。

配信チャネルごとにツールが存在し、それぞれ「誰に」「いつ」届けられるかの特性が異なります。技術的な連携がどうしても発生するので、このレッスンで述べてきた「誰に」「いつ」配信できるのかをよく考えて最適なチャネルを選択しましょう

サイト内のコミュニケーションチャネルの例 [図表37-5]

○「何を配信するか」を考える

誰に、いつ、どのチャネルで配信するかが決まれば、配信内容もある程度見えてくると思います。そのタイミングでユーザーが何を知りたいかを考えて内容を決めましょう

ユーザーがコンバージョン行動に不安を感じているタイミングであれば、「購入後に返品できること」をお知らせして不安を解消してあげましょう。

コンバージョン行動に迷いを感じているのであれば、「お客様の喜びの声」などの強い魅力を感じられるコンテンツを届けて背中を押してあげましょう。自分が欲しい商品や情報があることを見つけられていない場合は、レコメンドなどで案内してあげましょう。商品を買った人には、その商品を適切に使えるような利用方法を伝えるのも有効です。ユーザーに喜ばれるメッセージを届けて行動を促進できれば言うことなしです。

「誰に」「いつ」「何で(チャネル)」が決まれば「何を」が見えてくる [図表37-6]
  • 著者:深田 浩嗣
  • 発行:株式会社インプレス
  • ISBN:978-4-295-00015-0
  • 価格:1,780円+税

いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本
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KPI/KGIの適切な定め方、課題の抽出方法、施策の優先順位の付け方なども実践的に紹介しているので、本書を読めば自社サイトを改善する具体的な道筋がハッキリ見えるはずです。

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