いちばんやさしいLINE ビジネスコネクトの教本 [Web担特別公開版]

LINE ビジネスコネクト活用には、LINEのコミュニケーション特性を理解しよう

メッセージを見てもらうためには、メッセージの体裁だけでなく、配信頻度や配信の時間帯にも気を配る必要があります

この記事は、書籍『いちばんやさしいLINE ビジネスコネクトの教本』の一部をWeb担向けに特別に公開しているものです。

この記事では、書籍の第5章「コミュニケーションの設計」レッスン32「LINEのコミュニケーション特性を理解しよう」の内容をお届けします。

スマートフォンにおいて伝わりやすいコミュニケーションを理解したところで、LINEでのコミュニケーションに落とし込んでみましょう。メッセージを見てもらうためには、メッセージの体裁だけでなく、配信頻度や配信の時間帯にも気を配る必要があります。

LINE上でのコミュニケーションイメージ

まずは前のレッスン31で述べた3つのポイントを意識したメッセージと、意識していないメッセージを比べてみましょう。これはあくまで一例であり、人によって「読みやすい」「読みづらい」という印象は異なるかもしれません。しかし必要なのは、企業が伝えたいことを一方的に並べた文章になっていないか、ユーザー視点で判断することです。

まずは普段の自分だったらこのメッセージを読みたいと思うかどうかを考えましょう。そもそも自分が読みたいと思わないものはユーザーも読みたいとは思いません。見たくない、もしくは興味を持てないのはなぜか、どうなっていれば見たいと感じるのか、まずは自分の視点で考えてみてください。

▶どちらがよりLINEにふさわしいメッセージか?図表32-1

LINEで好まれるメッセージの特性

それでは、レッスン31で解説した3つのポイントも踏まえながら、LINE上でのユーザーにとって快適だと感じられるポイントを整理していきましょう。

スクロール不要のメッセージ

レッスン31で述べた「0.5秒の視認性」といったポイントに当てはまるのが、この「スクロール不要」という部分です。画像や動画だけでもメッセージを送ることはできますが、テキストがある場合はスクロールせずに読める文字量に収めましょう。

ユーザーは少しでも負担と感じれば、メッセージは無視します。基本的に長いメッセージは読んでもらえません。スクロールしなくても読める、また何が言いたいのかがすぐにわかる、ということを重視しましょう。一行の文字数を決めて見やすくするのもポイントです。

▶スクロール不要のメッセージの例図表32-2

わかりやすい画像

LINEの場合も、ひとつのメッセージにつき伝えたいことをひとつに絞るという原則は同じです。ただし、文章が長く続くと読みづらくなるため、画像を使い効果的に情報を伝えていきましょう。なお、LINEには「リッチメッセージ」というメニューもあり、1枚の画像のメッセージに複数のリンク先を設定することもできます。その場合、伝えたいことをひとつに絞るという大前提とは少し異なりますが、あくまで大切にすべきはユーザーにとってわかりやすい内容であることです。その視点を忘れず、見せ方を工夫していきましょう。

絵文字、顔文字を効果的に使う

親近感や読みやすさを感じてもらうために重要なのが絵文字や顔文字です。性別や年代によってもよく使う絵文字や顔文字は異なるため、伝えたい相手にとってなじみがあるものを選んで使いましょう。また、絵文字であれば、アイコンや見出しを目立たせるような使い方もできます。

▶絵文字を使ったメッセージの例図表32-3

心地良いコミュニケーションで長期的な関係を築く

LINEではユーザーとせっかく友だちになれたとしても、「最初のクーポンだけ使えれば満足」「配信内容があまりおもしろくない」などさまざまな理由によって、アカウントをブロックされてしまう可能性があります。ブロックされてしまうと相手にメッセージは届けられなくなります。相手にとって心地よいコミュニケーションを行い、長期的な関係を築きましょう。

例えば、ユーザーが企業アカウントを友だち登録すると、最初にユーザーのトークルームに企業アカウントからお礼のメッセージが送られてきます。このメッセージを開いた際に「ちょっとおもしろそうかも」「役に立ちそうかも」と思ってもらえると、次回以降メッセージを送った際にも見てもらえる可能性が高くなります。メッセージを見るメリットがしっかりと伝わるようにしましょう。

ユーザーの属性によって内容もトーンも変える

LINE ビジネスコネクトの特徴は、ユーザーの情報に基づいてOne to One配信ができる点です。しかし、まったく興味のない内容が送られてくる、もしくは文章のトーンが自分とは合っていないなど、ユーザーにとって読みにくいものが送られてくると、「もういいや」となりブロックされてしまいます。さまざまな人が友だち登録しているとはいえ、ユーザーの属性をしっかり考慮して配信しましょう

主に読んでくれているのは男性なのか、女性なのか、年齢は20代なのか40代なのか、普段はどんなものに反応している人なのか、何を期待して友だち登録をしたのかなど、考慮すべき要素は多々あります。

できる限り早い段階で、ユーザー一人ひとりに適したメッセージを送れるようにしましょう。

配信時間によっても心地よさが変化する

LINEでは配信時間にも気を配りましょう。FacebookやTwitterでの投稿であればユーザーに通知はされませんが、LINEの場合、メッセージを配信するとユーザーに通知されます。そのため、ユーザーにとって迷惑になる早朝や深夜の配信は避けましょう

基本的にはユーザーがスマートフォンを見るタイミングは、朝の通勤通学時、昼休み、帰宅するときの移動時間です。その時間に合わせて配信するのが王道ですが、多くの企業が上記の時間帯に配信しているため、「夕飯を食べ終わってちょっとほっとしている時間帯」など、少しずらしてみるのもいいでしょう。

またユーザーにとって、その情報はじっくり見たいものなのか、それともメッセージを開けばすぐにわかるものなのかによっても配信に最適な時間は異なります。例えば女性の場合、「化粧品の新製品が出た」という情報であれば、朝の忙しいときよりも、ちょっと疲れている帰りの電車の中や、夜の落ち着いた時間にじっくりとそのラインナップを楽しみたいはずです。一方で「新スタンプ配信開始!」という情報であれば、そこまで多くの時間は必要ないため、朝やお昼の時間帯でも気軽な気持ちで見てもらえるでしょう。伝えたい相手はそのときどんな状況で、その情報を見たときにどのような感情から、どんな行動を取る可能性が高いのか、相手が一番気持ちよく受け取れる時間帯を考えるのがポイントです。

友だちに親しみやすさを感じてもらうためには、メッセージを届ける相手がどのような人なのか、ペルソナを考えてみるのも有効です!

  • 著者: 豊田義和/荒川夏実(株式会社トライバルメディアハウス) 著
  • 発行: 株式会社インプレス
  • ISBN: 9784844380856
  • 価格: 1,780円+税

いちばんやさしいLINE ビジネスコネクトの教本
~人気講師が教える双方向マーケティング実践

企業のLINE利用が進化する初の解説書

LINEを使ったOne to Oneマーケティングの実践方法が、先行企業の導入事例から学べる解説書。

LINEの企業向けサービス「LINE ビジネスコネクト」は、いまやメールに代わるインフラとなったLINEを使って、顧客との双方向コミュニケーションやLINE上でのサービス提供を可能にする仕組みです。

11社への取材をもとに、目的別の利用イメージや運用の全体像を解説。導入前の検討から導入後の効果測定まで、企業と顧客を結ぶために役立つノウハウが満載です。

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

Python
「Python」(パイソン)は、プログラミング言語の1つ。プログラマのグイド・ヴ ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]