LINE ビジネスコネクトの予算作り: アカウントの運用と配信のコストを見積もる
この記事は、書籍『いちばんやさしいLINE ビジネスコネクトの教本』の一部をWeb担向けに特別に公開しているものです。
この記事では、書籍の第4章「予算①:運用費用」レッスン27「アカウントの運用と配信のコストを見積もる」の内容をお届けします。
LINE ビジネスコネクトを活用したマーケティング活動にかかる費用は、大きくは運用費用と友だち獲得・ID連携促進費用の2つに分けて考えることができます。ここではまず、ほかのソーシャルメディアと大きく異なる運用費用について理解を深めましょう。
まずはアカウント運用費用を把握しよう
LINEは公式アカウントを保有するだけでも毎月数百万円規模の費用が発生します。費用はアカウントの友だち数(厳密にはブロックなどをしておらず、配信可能な「有効友だち」の数)と月間のメッセージ配信数で細かく決まっており、友だち数と配信数が多いほど高くなります。ただし、これからLINE公式アカウントを立ち上げる際にはエントリープランも用意されていますので、代理店やLINE社に問い合わせるといいでしょう。
一方でLINE ビジネスコネクト活用においては、公式アカウントを開設せず、ビジネスコネクトアカウントだけで運用するという選択肢もあります。公式アカウントを持たないため費用は抑えられますが、この場合も一定のアカウント運用費用が必要です。すでに保有しているコミュニティに限定した利用で友だちを一括で集める必要がない場合など、目的によっては検討してもいいでしょう。
いずれにしても、アカウント費用がある程度の規模でかかるため、「とりあえずアカウントを開設しよう」という考えは通用しません。目的をしっかりと定め、費用に見合った効果が出ているか、または今後見込めるかを定期的に確認することが大切です。
LINE ビジネスコネクト利用には配信コストも把握しておこう
LINE ビジネスコネクトを活用すれば、ユーザーごとに適したコンテンツを配信できますが、このOne to One配信についてもコストがかかります。開発パートナー企業が用意するプランによって費用感は異なりますが、おおよそ1通あたり1~3円程度と考えればいいでしょう。例えばトライバルメディアハウス社のソーシャルメディア統合管理ツール「Engage Manager」を利用してLINE ビジネスコネクトのOne to One配信を行う場合、月間10万通以降は1通2円の配信料設定になっています(月あたり10万通までは月額利用料に含むため、費用はかかりません)。
LINE ビジネスコネクトに関連する費用は、開発パートナー企業ごとに異なります。検討の際には、実際に各パートナーに問い合わせすることをおすすめします。
そのほかの費用を把握しておこう
アカウント費用、配信費用のほかにコンテンツの企画・制作・編集にかかるコストも忘れてはいけません。LINE ビジネスコネクトは各友だちに合わせたOne to One配信が特徴です。そのため、配信するコンテンツも配信パターン分だけ企画し制作する必要があります。まずは自社のWebサイトやソーシャルメディアの既存素材を活用することもできますが、その場合でもLINEのフォーマットに適したビジュアルへの加工は必須です。スマートフォン上におけるLINEでのコミュニケーションでは特に画像の重要性が非常に高く、いかにユーザーに訴求できる画像を配信できるかがポイントといえます。最後に、実際に運用を行う際の社内人件費も軽視できません。仮にコンテンツ企画・制作を外部に依頼したとしても、その管理や運用には一定の人的コストが発生し続けます。配信の頻度にもよりますが、数時間/日程度の工数はあらかじめ想定しておいたほうがいいでしょう。
One to One 配信のために友だちを理解し分類する必要があります。データ分析にコストがかかることも、LINE ビジネスコネクトの特徴といえますね。
ワンポイント外部パートナーをうまく活用しよう
運用の目的や方向性の決定などは社内の担当者がしっかり検討して決定すべきですが、日常的なすべての作業を社内で行う必要はありません。
社内で十分な運用体制が取れない場合もあるでしょう。コンテンツ企画や画像制作、効果測定とそれをもとにしたコミュニケーション最適化の検討など日々の作業に加え、キャンペーン施策の企画などについてもノウハウを持った社外の企業への外注も積極的に検討しましょう。
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