今さら聞けないアフィリエイト基礎の基礎
この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。
アフィリエイトはネットショップには有効な集客ツールですが、実はあまりよく分かっていないという人もまだ多いのではないでしょうか。アフィリエイター向けの情報はネット上にたくさんありますが、広告主向けの情報があまりないのが理由かもしれません。今回はアフィリエイトをまだ活用していない人のために、基礎の基礎をお伝えします。
アフィリエイトとは
アフィリエイトとは、インターネット広告の成果報酬型広告の1つです。消費者(閲覧者)がアフィリエイターのブログや運営しているサイト(比較サイト、ランキングサイト、クチコミサイトなど)でバナーをクリックし、商品の購入や会員登録を行うと、広告主が決めた報酬率や額にしたがって、アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)経由でアフィリエイターに広告費用が支払われる仕組みです。
掲載回数やクリック数に対して報酬が支払われる広告手法に対し、アフィリエイトは売上などの成果が出た場合にのみ報酬が支払われます。他の広告手法と同様、初期費用や月額費用が必要になるケースが多いものの、例えばクリック課金型広告の場合、クリックした閲覧者が結果的に購入してくれなくても課金は発生します。しかし、アフィリエイトなら、「課金が発生するとき=売り上げが上がったとき」なので、費用対効果は非常に高いと言えます。
アフィリエイターの種類
ひとくちに「アフィリエイト」と言っても、掲載媒体運営者であるアフィリエイターにはさまざまな種類があります。それぞれを見比べてみて、自社の商品がどのように掲載されるのが望ましいのか検討してみましょう。
①SEO系アフィリエイター
運営しているアフィリエイトサイト(媒体)のサーチエンジン最適化(SEO)を行い、GoogleやYahoo!の検索結果で上位に出ているアフィリエイトサイト。
②リスティング系アフィリエイター
リスティング広告に入札して、広告を掲載しているアフィリエイトサイト。
③ブログを利用したアフィリエイター
商品を実際に使用して、使用した感想を自分のブログで紹介するアフィリエイトサイト。
④ポイントサイト系アフィリエイター
アクションに応じたポイントをユーザーに付与する事で、消費者の購買意欲を促進させるアフィリエイトサイト。そのため他のアフィリエイターに比べ、広告主のサイトのインプレッション数やクリック数を圧倒的に増やします。ただし、ポイント付与率が高いといたずらが増えるので、運用には注意が必要です(ポイント付与率が100%の場合は決済方法をクレジットカードのみにするなどの対策があります)。
⑤セミアフィリエイト
本来は固定費が発生する純広告の商品ですが、あえて固定費を安くし、その代り変動費である成果報酬も発生するアフィリエイトサイトのことです。純広告を出すよりもリーズナブルなため、低リスクでの掲載が可能です。
アフィリエイトにはASPが必要
アフィリエイトを開始したい場合には、アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)と契約する必要があります。アフィリエイトサービスプロバイダーと契約すると、アフィリエイトサービスプロバイダーに登録しているアフィリエイターが、広告主に対してバナーの掲載申請をします。広告主が掲載を承認すると、アフィリエイターは自分のアフィリエイトサイトにバナーを掲載します。このアフィリエイトサービスプロバイダー、実は100社近くもあるのです。その1部をご紹介します。
- A8.net…最も多くのアフィリエイターが登録している
- バリューコマース…法人媒体に強く、旅行ジャンルに強いアフィリエイターも多く登録している
- アクセストレード…ファッションやゲームのジャンルに強い
- JANet…化粧品や健康食品のジャンルに強い
- アフィリエイトB、レントラックス…スーパーアフィリエイター(アフィリエイト報酬が月間100万円以上)が多く登録している
- AFRo…ポイントサイトに強い
このように、アフィリエイトサービスプロバイダーにもそれぞれ特徴があります。自社で取り扱っている商材やサービス内容に合わせて、適切なASPを選択することが、成功要因の1つとなります。
ECでアフィリエイトを成功させるためのポイント
最後に、アフィリエイト成功のための5つのポイントを述べたいと思います。
①競合他社より報酬が高い
特に後発でアフィリエイトをスタートする場合、新規にバナーを張ってもらうためには、少なくとも既存バナーのショップよりも高い報酬設定をした方が、バナーを差し替えてもらいやすくなります。例えば、初めてバナーを掲載しただけで数百円の報酬をお支払いするとか、販売数に応じて報酬テーブルをアフィリエイターに提供するなどのテクニックもありますが、言い換えれば、アフィリエイターに一度バナーを張ってもらえれば、報酬率や報酬額を下げてもバナーをはがされにくいと言えます。
②クリエイティブの質が高い
本店サイト、商品ページ、ランディングページ、バナーのクオリティーが高いことは、信頼性を高めるうえで大切です。
③アフィリエイターに検索されやすい
アフィリエイターは数多くの広告主の中から、アフィリエイトサービスプロバイダーの管理画面で自分が宣伝するものを選びます。アフィリエイターに検索されやすいように、設定には工夫が必要です。
④アフィリエイターに対する認知度、ブランド力を高める
アフィリエイターに対して認知度をアップさせるために、テレビや新聞、雑誌、チラシに取り上げられた事例をメールなどで告知します。メールの配信数を増やすのも有効です。
⑤消費者に喜ばれる商品
当然ですが、売り手が良いと思うだけでなく、消費者に愛される商品(良いと思われる商品)であるとが重要です。
アフィリエイトを利用することで、ネットショップは自社(本店)サイトの力だけではなく、アフィリエイターが運営している媒体から、より多くの集客が期待できます。上手に活用して売上アップを目指しましょう。
オリジナル記事はこちら:今さら聞けないアフィリエイト基礎の基礎(2014/06/09)
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