初代編集長ブログ―安田英久

地方は今でもガラケー主流なのか? スマホの普及状況を地域別に調べてみた

スマホばかりなのは首都圏だけで、地方に行くと、まだまだガラケーが多いよね……ホント?
Web担のなかの人

今日は、「地方でスマホはどれぐらい普及してきているのか」つまり地域別のスマホ普及状況の話題です。

スマホばかりなのは首都圏だけで、地方に行くと、まだまだガラケーが多いよね。

こういう会話を、2012年~2013年頃に、よくしていました。ずっと東京にいるとみんなスマホを使っているように見えるけど、地方では実はそんなことなくて、まだまだガラケーが主流だということですね。

では、今はどうなのでしょうか?

結論から言うと、どうやら地域によるスマホの普及状況は、以前ほど違いはなくなってきていると考えて問題なさそうです。

参照したのは、「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査(第8回)」のデータ。博報堂DYグループのスマートデバイス・ビジネスセンターが行っている調査です。

2013年11月の調査では、全国のスマホ保有率は55.2%。地域別にみても、最も低い四国で48.9%、ほかは軒並み53%~56%で、ほぼ全国的にスマホが優勢になっているというデータでした。

体感的には「地方はまだだろうな」と思っていたのですが、このデータを見るに、そういった格差がなくなってきているように見えます。

たまにしか地方に行かない自分の感覚よりデータのほうが正しいのかな、と思いながらも、どうにも気になったので、同調査の過去のデータと、さらに総務省の調査データも確認してみました。

  • 博報堂DYグループの調査(インターネットアンケート調査、サンプル数は6658人~1万人、2012年11月、2013年2月・6月・8月・11月の5回分)
  • 総務省の平成24年 通信利用動向調査(郵送による調査票の配布、有効回収数は5万4099人、2013年1月~3月)

これらのデータを地域別に整理してみたのが以下のグラフです。

総務省のデータは「都道府県別インターネット利用率(個人)」の「スマートフォン」の数字で、博報堂DYグループのデータは「スマートフォン保有率 地域別」の数字と、少し意味が違うことに注意してください(そのためデータも時系列ではなく左端に分けています)。

総務省のデータは、サンプル数も多く信頼性がありますが、古いのが難点。

博報堂DYグループのデータは、サンプル数やデータのばらつきなどがありますが、新しいデータです。

これらのデータとその推移を見るに、次のような印象があります。

  • 約1年前の2つのデータ(博報堂DYグループ:2012年11月、総務省:2013年1月~3月)のデータでは、どちらも地域ごとの違いが10ポイント程度あった
  • 過去1年で、スマホの保有率はどの地域でも上昇してきている
  • 地域によるスマホ保有率の差は減ってきているようである

2013年6月のデータのブレが気になりますし、正確には総務省の平成25年通信利用動向調査のデータの発表を待ちたいところですが(2014年6月予定)、どうやら地域によるスマホの普及状況は、以前ほど違いはなくなってきていると考えて問題なさそうです。

スマホの普及状況が大幅に上昇し(体感と一致)、その状況は全国の各地域で同様であり(納得)、以前はそれなりにあった地域による違いがなくなってきた(データで納得)という変化が、2013年の1年間で思ったよりも進んでいたようです。

こういう調査データで定期的に脳味噌をアップデートしないと、いろいろと判断をミスしてしまいそうですね。

なにせ、博報堂DYグループの調査によると、2013年11月の調査で、スマホ保有率が全国平均で55.2%と、ついに過半数になっているわけですからね(前回2013年8月調査では48.2%でした)。

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