スマートフォンレポート

基本機能の利用が中心のドコモユーザー、多様なアプリを利用するau/SoftBankユーザー

2012年11月発表の調査レポートから「スマートフォンの購入状況/利用する機能について」の内容を届ける

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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今回は2012年11月に発表された「スマートフォンレポート vol.3」から、調査報告1「スマートフォンの購入状況/利用する機能について」の調査レポートをお届けする。

iPhone 5の登場でスマートフォン購入状況に大きな変化

ドコモ・ドットコムの独自調査から、2012年8月、9月におけるスマートフォン端末の購入状況をみると、8月と9月で各キャリアの販売台数シェアは大きな変化を見せている。

8月はドコモが全体の約6割を占め、10代を除く全年代で過半数のシェアを獲得した。前号で、6月以降より順次販売開始された2012年夏モデルが好調な売れ行きを示したと記載したが、8月もこの好調傾向が続いた形となった。60代以上のシェアが約7割を獲得している点も目立つが、これは8月1日に発売開始された「らくらくスマートフォン」の好調な販売傾向がその大きな要因となっていると思われる(図1)。

図1 2012年8、9月のスマートフォン購入状況[3キャリアのシェア]
図1 2012年8、9月のスマートフォン購入状況[3キャリアのシェア]

しかし9月は状況が一変し、SoftBankが最大シェアを獲得、反面ドコモは3割程度にまで急落している。これは9月21日に販売開始された「iPhone 5」の影響が大きく表れたと推測される。OS別で見ても、8月は全体の約18%にとどまっていたiPhoneのシェアが、9月には50%を超えており、いかに「iPhone 5」がユーザーの高い支持を集めたかがわかる(図2)。

図2 2012年8、9月のスマートフォン購入状況[OSのシェア]
図2 2012年8、9月のスマートフォン購入状況[OSのシェア]

スマートフォンの人気機種を見ると、8月は「iPhone 4S」の人気が依然高く、「GALAXY S III(SC-06D)」や「ARROWS X(F-10D)」などドコモの2012年夏モデルが僅差で続いていたが、9月は前述の通り「iPhone 5」が他機種と比べて突出した人気を示し、SoftBankとauの「iPhone 5」を合計すると全体の約4割近くを占めた。「iPhone 5」に続くのは9月に値下げを実施した「iPhone 4S」で、前月まで人気の高かったドコモの2012年夏モデルの機種は大きくシェアを減少させる結果となった。

また、「iPhone 5」におけるSoftBankとauのシェアを比較すると、SoftBankのシェアがauの約2倍となっている。これは元々iPhoneユーザーを多く抱えるSoftBankが、「iPhone 4」等の旧機種下取りプログラムを実施し、機種変更を促進させた影響もあったのではと推測される。9月21日の販売開始から月末までの約10日間という短い期間で、9月全体における約4割のシェアを獲得したことからも、しばらくは「iPhone 5」の人気が続くであろう(図3)。

図3 購入機種TOP10(9月を基にソート)、iPhone 5(SoftBank)、iPhone 5(au)、iPhone 4S(SoftBank)、iPhone 4S(au)、GALAXY S III(SC-06D)、ARROWS X(F-10D)、AQUOS PHONE sv(SH-10D)、Xperia GX(SO-04D)、Xperia SX(SO-05D)、MEDIAS X(N-07D)
図3 購入機種TOP10(9月を基にソート)

メール、通話に次いでWebサイト閲覧が利用機能の上位に

次に、スマートフォンで利用する機能について見てみたい。利用している機能として高かったのが、「ケータイメールの送受信」「通話」の順となっており、電話機の主機能であるコミュニケーション機能が依然として多く利用されているという結果となった。とはいえ、その後に続く「サイトの利用・閲覧」とそれ程大きな差はない。スマートフォンは単なるコミュニケーションツールだけではなく、Web閲覧機能も幅広く利用されていることがうかがえる。また、「カメラ・動画撮影」は、スマートフォンの高画質性と画面の大きさなどもあってか、高い利用傾向を示している。

スマートフォンになってより注目を集めている機能としては、「アプリのダウンロード」が挙げられるが、全体の約57%が利用している一方で、半数近くの人が利用していないという点は注目に値する。スマートフォンに機種変更したものの、フィーチャーフォン利用時に使っていた機能の利用にとどまっているユーザーも多いようだ。この傾向は特にドコモユーザーに多く表れている。

また、キャリア間の差異という観点で特徴的な結果を示したのは、「Wi-Fi」と「音楽プレイヤー」である。いずれもau、SoftBankユーザーに比べ、ドコモユーザーの利用者が少ない。これらは元々iPodにて提供されるなど、iPhoneユーザーにとって馴染みが深い機能であることや、若い年代層における 利用が多いと推測されることなどから、このような結果になったのではないだろうか。全体的に見ると、スタンダードな機能はドコモユーザーの利用傾向が高く、その他様々な機能やアプリコンテンツの利用などはau、SoftBankユーザーの利用傾向が高いといった特徴が示される結果となった(図4)。

利用機能
スマートフォンで利用する機能
調査対象15~69歳の男女60,000サンプル
※性年代別人口構成比に合わせて60,000サンプルを回収
調査地域全国
調査実施期間2012年9月25日(火)~9月28日(金)
調査方法インターネットリサーチ
調査実施機関株式会社マクロミル

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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