ターゲティング広告の一括オプトアウトページとDDAI設立で 日本サイトのプライバシーポリシーがちょっと良くなるかも
今日は、ターゲティング広告とプライバシーポリシーに関して。業界団体「DDAI」の設立と一括オプトアウトページの開設で、日本のWeb担当者や広告主企業にとって一歩良い状況に進んだというお話しです。
御社ではリマーケティング広告やターゲティング広告を利用していますか? 利用している場合、プライバシーポリシーではどのように記載していますか?
さまざまなターゲティング広告を利用するようになると、プライバシーポリシーのページの記述が大変になりますよね。
利用している各プラットフォームに関して、データ扱い方針を確認したりオプトアウトしたりするためのURLを記載しなければいけないですからね。また、そうしたページが英語でしか開設されていない場合は、自社の大切なお客さんに「英語で確認してね」と頼むことになり、なかなか心苦しいものがあります。
しかし、そうした状況が少し改善されました。
3月14日に、ターゲティング広告に関する業界団体「DDAI(Data Driven Advertising Initiative)」が設立され、その活動の第一歩として、国内の事業者による広告プラットフォームのクッキーの状態を一括で確認したりオプトアウトしたりできるページが作られたのです。もちろん日本語ページです。
DDAIの開設した一括オプトアウトページ
→ http://www.ddai.info/optout
DDAIは
ターゲティング広告に対するユーザの啓発と、収集されるユーザの 閲覧履歴データの透明性を確保すること
を目的として設立された団体です。設立時点で国内外の33社がその趣旨に賛同し参画を表明しており、すでに14社が参画しています。
プライバシーポリシーでDDAIのオプトアウトページを紹介するだけでも、ターゲティング広告を利用している広告主企業は、プライバシーポリシーのページを、お客さんにとって今よりもわかりやすく意味のあるものに(少しだけ)改善できますね。
(まだグーグルさんがDDAIには参加していないのが残念ですが、NAIには参加しているようなので、いずれDDAIにも参加してくれることでしょう)
DDAIのサイトはいまのところオプトアウトの機能が中心です。しかし今後は、一般ユーザー向けにプライバシーと広告テクノロジーに関する情報を提供する動きが進められていくことでしょう。もしかすると、各社のデータ扱いポリシーや「個人情報」と「プライバシー」をどう扱うのかといった情報を整理したり調整したりといった動きもしてくれるかもしれません。
そうなると、各企業がプライバシーポリシーに書くのは自社のデータ扱い方針に関してだけになり、利用している広告テクノロジーに関して理解してもらうための情報はDDAIのサイトを参照するように指定できるようになりますね。
そうすると、一般ユーザーさんもサイトごとにプライバシーポリシーを細かく確認しなくて良くなるのでいいですよね。
また、これまで広告主企業の成果寄りだった(ように感じられる側面もあった)日本の広告テクノロジー業界が、少しずつユーザーのプライバシーにも気を遣うようになっていく、そのための大事な第一歩なのかもしれません。
DDAI、あまり話題にはなっていませんが、すごく良い動きだと思います。Web担でもいろいろと協力していきたいですね。
- DDAI設立に関するCCIのプレスリリース
→ http://www.cci.co.jp/special/newsrelease/2013_0314/
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