集計レポートも自動化しよう
集計レポートも自動化しよう
このように、Googleアナリティクスからのデータ取得は簡単に自動化できる。ただし、取得できたのは未加工の元データでしかなく、そのままでレポートできる状態ではない。実際には、取得したデータを組み合わせて加工・集計し、意味を読み取れるようなレポートを作成する必要がある。さらに、そのレポートの更新も自動化できれば理想的だ。
例:週別の推移を見る
レポート自動化の例として、週ごとの値を横に並べたレポートを作成してみよう。流入元である「media」をディメンションとし、指標としては「訪問数」(visit)、「新規訪問数」(newVisits)、「目標3」(goal3Starts)を指定した。さらに週別の数字を取得するため、2番目のディメンションとして「週」(nthWeek)を指定した。
この設定で更新すると、以下のデータが得られる。
Nth Weekは、対象期間のうち何週目なのかを表す。
推移をわかりやすくするため、横軸を「週」にして訪問数を並べ、さらに前の週からの増減を割合で表示したい。
そこで、新しいシートを作成し、SUMPRODUCT関数を使ってデータのシートからデータを抽出した。
さらに、グラフも連動して自動更新されるようにしてみた。
最後に
レポートの作成と更新は手段でしかなく、そこから意味を読み取って改善アクションのインプットにすることが重要だ。そのため、日々のルーチンワークはなるべく自動化し、なるべく時間をかけないようにしたい。
また、アクセス解析のツールで得られるデータ以外にも、リスティング広告やSEO関連のツール、営業支援やCRMなどのデータ、基幹システムから得られる売り上げや顧客データ、天気やトレンドなど第三者から得られるデータなど、考慮すべきデータは多い。これらを組み合わせて総合的な分析を行うために、分析やレポート(ダッシュボード)作成に特化したツールも一部企業では使われるようになってきた。そのような場合、アクセス解析ツールが持つレポート機能は、即時性が求められるデータを簡単に確認するためのオマケみたいなものでしかなくなる。アクセス解析のツールは、Webから得られるデータの取得と一時保管がもっとも重要な役割になるのだ。そしてそれは、管理・分析すべきデータの一部でしかない。
「そんな大がかりなことはお金のある大企業しかムリ」というわけではなく、数万=数十万程度の安価なツールも存在する。実際、今回はGoogleドキュメントとGoogleアナリティクスを活用し、無料で同じようなことを実現できた。さらに発展させれば、APIが公開されているAdWordsやFacebook、Twitter、天気情報やSalesforceなどとの連携も可能だ。
本当に見るべきデータは何なのか?使うツールによって考え方や分析手法が限定されてはいないだろうか? ぜひ一度、理想のデータのあり方と分析、そして分析を成果につなげるためのプロセスについて考えてみてほしい。
今回の想定真似コスト 3~6時間、ゼロ円
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