運営体制サイトの更新状況を俯瞰的に把握できるデザイナーがツイートを担当
運営体制
サイトの更新状況を俯瞰的に把握できるデザイナーがツイートを担当
現在の運営体制について伺った。
「4つのTwitterアカウントそれぞれに担当者が1人ずついる4人体制ですが、立ち上げ当初は@news_arukikataに6名の担当者がいましたので、合計で10名弱のメンバーがいたことになります。@news_arukikataについては、最初は担当者ごとに役割を持っていたのですが、運営を続けるなかで、次第にツイートするメンバーが減ってしまいまして、現在は私が多くの投稿を担当しています(笑)
」(小鹿氏)
@news_arukikataの運営には毎日どのぐらいの時間を費やしているのだろうか。
「1日に2~3回はツイートしたいと思っているので、更新情報のなかですぐに良い情報が見つかれば5分程度です。話題を探すためにもう少し時間をかけることもあります。朝の出社したタイミングで1件投稿をして、アカウント宛てに問い合わせが届いていたら、回答することをしています。その後、ホームページを更新しながら良い情報を見つけたら投稿するといったように、制作業務の合間でやっている感じです
」(小鹿氏)
サイト制作部門がTwitterを担当するのには珍しいケースだ。制作の小鹿氏が担当するのには、何か理由があるのだろうか。
「特に意図はないんですが、制作担当としてホームページ上のコンテンツの更新状況を把握できているため、情報発信をしやすい立場ではあると思います。特に小鹿は制作担当として、我々のホームページのかなりの部分を担当しているので、コンテンツの更新状況を俯瞰的に把握できる立場にあるんですね。結果的に1人の運営者に任せてしまうことになっていますが、ある意味で最も効率的なプロセスに自然と移行していったと捉えています
」(田中氏)
Twitterの運営では、どのようなツールを利用しているのだろうか。
「@blog_arukikataでは、ブログの更新情報を自動的にツイートしてくれるRSS2Tweetというツールを使っていた時期があったのですが、投稿間隔にムラがあったり最新記事を配信していなかったりなど、動作も不安定だったので自分自身でプログラムしてしまったという経緯があります。@news_arukikataについては、現在はつぶやきデスクを利用しています。主に使っている機能は投稿予約機能ですね。普段はリアルタイムで投稿しているのですが、会社が休みの週末、土日のつぶやきを金曜日に予約しておけるので便利ですね
」(田中氏)
運営ポリシー
多発する炎上事件に危機感を持ち、運営ポリシーを策定
現在、運営ポリシーのようなものは設けているのだろうか。
「そうですね、運営メンバーのなかで、Twitter運営ルールと呼べるものは作りました。ただ、それも“ですます調でなければいけません”といった絶対に守らなければならないルールというものではなく、どちらかというと心得のようなイメージに近いです。“あなたの投稿がどれだけ影響を与えるかをわかってください”といったものですね
」(田中氏)
運営ルールはいつ頃作成したのだろうか。
「草案を作ったのが2010年の秋口ぐらいだったと思います。弊社としてはすでにTwitterを運営し始めてかなりの時間が経過していたのですが、ちょうどその頃に、ソーシャルメディアでの炎上事件が目につくようになったこともあって作成しようと思いました
」(田中氏)
Twitter上での問い合わせ対応として何か方針として決めていることはあるのだろうか。
「ホームページの問い合わせ窓口と対応方針を合わせるようにしています。たとえば、各部門の担当者レベルでなければ回答できない問い合わせについては、担当者へつなぐといったオペレーションなどです。ただ、Twitterからの問い合わせだと、回答する担当者がTwitterを使い慣れていないケースもあるので、そういう場合には回答案を作成した段階で、どのように返信するかはTwitter担当に任せるなど、臨機応変に対応しています。
もちろん、今までにクレームなどの難しい対応に迫られたことがないのも、うまく運営できていると感じる理由かもしれません。回答に困る問い合わせを強いて挙げるとすれば、現地特派員が書くブログ記事に対する質問ですが、その場合は特派員の方にTwitterで返してもらうことは難しいので、ブログのコメント欄に書いていただくようにご案内しています
」(小鹿氏)
制作担当が1名でTwitter運営をする同社の体制を耳にしたとき、日本IBM社のTwitter運営体制を思い出した(インタビュー記事)。@IBM_JAPANは、社内のイントラネットを担当するメンバーが自社の最新情報を把握しやすい役割であったのに対して、@news_arukikataの場合は制作担当である小鹿氏がその役割であったがために、Twitter運営の適任者だったのかもしれない。
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