検索連動型広告を成功に導くSEM戦略

広告文を見直す(1)—「キーワード入り」は効果てきめん

検索連動型広告を成功に導くSEM戦略

Google「アドワーズ広告」オーバーチュア「スポンサードサーチ」
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この記事は、第5章「クリック率を上げる運用メンテナンス」の記事です。

マッチ度の高さをダイレクトに伝える

クリック率を上げるためには、広告文の見直しも有効です。Chapter 4で説明したとおり、広告文の良し悪しはキーワードとの相関性がカギになっています。

この相関性を高くするもっとも手っ取り早い方法は、「キーワード自体を広告文に入れ込む」ことです。

それはなぜか。ユーザーの目的にかなっているからです。

ユーザーが検索する動機を、もう一度考えてみてください。何か「知りたいこと」「調べたいこと」「買いたいもの」があって、検索をしているのです。

彼らがクリックするのは、「自分の求めている情報がありそうだ」と思える広告文、あるいは自然検索の結果です。自分が検索したキーワードがひとつも入っていない広告文やページに対し、「自分が求めている情報はなさそうだ」と直感的に判断するのは当然のことです。

例を挙げます。シャープのノートパソコン「Mebius」を購入したいと思い、そのスペックが載っているページを探すために、「シャープ Mebius ノート」というキーワードで検索したとします。その結果、次の2つの広告文が表示されたら、あなたはどちらをクリックしますか?

「キーワードなし」と「キーワード入り」の広告文例

A社

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B社

シャープのMebius大特集
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きっとB社の広告文のほうが、「Mebiusに関する情報がたくさん載っていそうだ」と直感的に思うでしょう。

「なんだそんなことか」と思うかもしれませんが、キーワードを広告文、できればタイトルの中に入れると、ユーザーの反応は目に見えて良くなります。要は、できるだけユーザーの目線に立って広告文を考えることが重要です。

「広告っぽい」と思われたら逆効果

しかし、入れるにも限度があります。

まず、広告文の文字数制限などを考えると、キーワードによっては複数を入れ込むのは難しくなります。

また、ユーザーは「いかにも広告っぽい広告」を嫌います。同じキーワードを連呼するような広告文は、逆に敬遠されてしまうのです。

筆者の経験上、ユーザーの気を引く広告文として成立させるには、通常はキーワードを1語入れれば十分、かつバランスが良いようです。

広告文のタイトルに入れる場合は、行頭にキーワードを入れたほうがクリック率が上がる傾向があります。目立つからという理由のほか、よりナチュラルな検索結果に近く見えることがクリックを誘うのでしょう。

なお、同じキーワードを2語、特に1行に入れてしまうのは不自然で、逆にクリック率が下がる傾向があります。例えば1行目の行末と2行目の行頭など、広告文の中での縦位置をずらすと良いでしょう。視認性のバランスから、そのほうがクリック率が上がる傾向が見られます。

キーワードの効果的な入れ方
図5-5-1
検索連動型広告を成功に導くSEM戦略
  • 『検索連動型広告を成功に導くSEM戦略』
  • ISBN:978-4844325697
  • 1,680(税込)
  • 紺野俊介(著)
  • インプレスジャパン

この記事は、書籍『検索連動型広告を成功に導くSEM戦略』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

検索連動型広告を成功に導くSEM戦略

成長を続けるネット広告の中でも、もっとも注目なのが検索エンジンを使った「検索連動型広告」。その代表例であるGoogle「アドワーズ広告」、オーバーチュア「スポンサードサーチ」のキーワード選びやメンテナンスを通し、費用対効果を最大化していくSEMのセオリーとノウハウを、ネット専業代理店のSEMストラテジストが解き明かします。さらに、SEMのニュートレンドであるコンテンツ連動型広告、モバイルリスティング広告の新章を追加。検索エンジンを活用したプロモーションで成果を出したい人には必読の1冊。

用語集
SEM / アドワーズ / アドワーズ広告 / オーバーチュア / キーワード広告 / クリック率 / コンテンツ連動型広告 / スポンサードサーチ / リスティング広告 / 検索エンジン / 検索連動型広告 / 自然検索 / 費用対効果
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