データ分析は、マーケッター視点で:第2回 デジタル&データの潮流②

前回に引き続き、「デジタル&データの潮流」についてお話ししてまります。今回は「データの多様化」についてです。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿のため、編集部の見解や意向と異なる場合があります。また、編集部はこの内容について正確性を保証できません。

データ分析は、マーケッター視点で:第2回 デジタル&データの潮流②

(2)データの多様化:接点の実績が全てデータ化されていく。

 データといえば、まずは数字ですが、接点の多様化により当然取得できるデータの形式も多様化していきます。現在でもテキストは勿論、画像、動画、ウェブ上での行動履歴(ログ)、位置情報は非常に重要。
更にこれからはAIスピーカーの普及で音声も重要な形式になっていくと思われます。

 

 また、データ化される中身として最も重要なのは、顧客データでしょう。
顧客データといえば、これまでは調査データやキャンペーンの申込みリスト、契約者データやPOSデータといった顧客データベース、つまり構造系データが中心でした。
しかしソーシャルメディアが普及した今ではソーシャルグラフという非構造データが重要であり、その量は構造データのそれを既に圧倒的に上回っており、更にこれからはIoTにより非構造データが加速度的に増えていきます。

 

顧客の消費行動も、既に「モノからコト」化しており、お金を使う対象は個々の価値観(マーケティング3.0※)・自己実現の欲求(マーケティング4.0※)により判断されていく為、これまでの属性データだけでのセグメントやターゲティングをしても効果を出しづらく、WEB上の行動データやソーシャルグラフから、如何に顧客インサイトを把握し、適正なメッセージやコンテンツを提供するかが重要になっていきます。
※参考: 2010年『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則 』、2016年『コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則』

特に生活者のコンテンツが中心になるソーシャルメディアにおいては、メッセージやコンテンツの文脈まで考慮しないと、“企業の発信は、打ち出す程嫌われる“という事になりかねないでしょう。
ソーシャルメディア分析サービスはこちら

 

 また、これからは5Gの登場とAIの普及でIoTが普及していきます。
家電などもデジタルメディア化していく中で、シチュエーションに応じたターゲッティングも有効になってくると思われます。

 そして既存の顧客データ(CRM)とデジタルデータの連携が重要になり、これはカスタマーデータプラットフォーム(Customer Data Platform、CDP)と言われています。
今後はこの顧客データの構築と活用状況が、企業の成否を更に左右していくと考えられます。

次回(第3回)は、「顧客分析のポイント」について触れてみようと思います。
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【筆者紹介】

山崎 浩人

広告会社でマス広告、コールセンターでCRMを手がけ、携帯事業者でキャリアレップCEO、電通・CCI出資のクロスメディア事業CEOを勤めた。

その後、外資広告社で企業のブランド戦略やグローバル戦略を支援。現在も戦略系コンサルを担う。

 

・2012年 日本広告主協会Web広告研究会「Web人 of the year」受賞
・講演例:「反グローバリズム時代の企業成長とブランド理念」
 https://www.is-assoc.co.jp/seminar20160120/

 

 

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