セルフ型で実現! オンライン上でスピーディー・低コストにインタビュー調査、LINEリサーチの「Quickインタビュー」
消費者向けのビジネスを展開する企業では、消費者や顧客のインサイトを深く理解するためにインタビュー調査が重要視されている。しかし、従来のインタビュー調査は手間や時間に加え、コストがかかるという課題があった。LINEヤフー株式会社が提供するスマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」は、その課題を抜本的に解決すべく、2025年1月にセルフ型ツール「Quickインタビュー」の提供を開始した。

インタビュー調査をもっと手軽にスピーディーに
LINEヤフーの「LINEリサーチ」は、700万人以上(※1)をリサーチモニターとして擁する国内最大級のスマートフォン専用リサーチプラットフォームだ。同プラットフォームには、顧客企業固有のリサーチニーズに対して調査のプロに依頼できる「サポートコース」と、セルフ型の「ライトコース」がある。「ライトコース」では、これまで定量調査が行える「Quickアンケート」が提供されてきた。
「Quickインタビュー」は、新たにライトコースのメニューとして提供される。利用する企業は、LINEリサーチモニターの中から、調査テーマに合った対象者を募集し、最短当日中(※2)にオンライン上(※3)でインタビューを実施できる(図1)。
また、アンケート実施後には、生成AI(※4)によるインタビュー内容の文字起こしとその要約が提供されるため、インタビュー内容をリアルタイムに書きとめる手間が省け、インタビューに集中できる。
「Quickインタビュー」を立ち上げた背景について、齋藤祐子氏に伺った。
一般消費者を対象にした商品企画やマーケティングの現場では、インタビューを通じて消費者からスピーディーに意見をヒアリングしたくなる場面が多々あります。しかしながら、従来のインタビュー調査は、条件に合った対象者を集めるだけでも大変で、手間を抑えようと調査会社に依頼すると費用が大きくなります。その課題を解消すべく、インタビュー調査に不慣れな担当者の方でも、簡単に条件に合った対象者が確保できて、スピーディーに調査が行えるサービスとして「Quickインタビュー」を開発しました(齋藤氏)
(※1)2025年2月時点
(※2)「Quickインタビュー」のご利用にあたっては、LINEリサーチ「ライトコース」(https://www.lycbiz.com/jp/service/line-research/lite/)のアカウント申請が必要です。取引先登録・審査のためにアカウント発行には最大5営業日かかる場合があります。
(※3)インタビューは、ツール上で自動発行されるZoom URLを用いて実施します。
(※4)インタビューの文字起こし・要約機能は、OpenAIのAPIを使用しています。LINEヤフー共通利用規約(https://www.lycorp.co.jp/ja/company/terms/)が適用されます。また、LINEヤフーは、生成AIにより出力される結果について、信頼性、正確性、完全性、有効性等は保証していません。
従来のインタビュー調査よりも低コストでスピーディー
「Quickインタビュー」の大きな特長であるインタビュー調査がスピーディーに実施できる点について、松本達也氏に詳細を伺った。
従来のインタビュー調査では、1カ月半から2カ月の時間を要するのが一般的です。それに対して「Quickインタビュー」では、募集開始から最短当日中に対象者の意見を聞くことができます。これまでインタビュー実施のハードルとなっていた「迅速に意見を収集したい」といったニーズにも対応できます(松本氏)
「Quickインタビュー」は、セルフ型のサービスであるため調査料金も低価格で利用可能だ。具体的には「インタビュー30分×3人(※5)」の調査が「8万4,000円」で「インタビュー60分×3人」の調査が「15万円」で実施できる。調査会社の依頼コストを削減できるのも魅力だ。
(※5)募集アンケート配信後は基本料金(最低利用料金 84,000円/税抜)が発生します。実施企業の都合や、条件に合う人が集まらなかった等の理由で、インタビューを実施しなかった場合を含みます。
・最低利用料金がかかる例
30分インタビューを2名に実施:84,000円(税抜)
(※)価格は変動する可能性があります。ご了承ください。
ほかにはないLINEリサーチモニターの強みとは?
「Quickインタビュー」には、国内最大級の700万人以上のモニターを対象にインタビュー調査ができる強みもある。齋藤氏は次のように説明する。
LINEリサーチモニターは、絶対数が多いだけではなく、「LINE」ユーザーから募った10代~60代以上の幅広い年代でバランス良く構成されています。また、10代・20代が他社のリサーチモニターに比べて圧倒的に多いという特長があります。そのためリサーチ業界の課題である若年層への調査も可能です(齋藤氏)
加えて、LINEリサーチモニターは、複数のアンケートサービスに登録している人の割合が他社に比べて少ない。そのため、あまり調査回答慣れしていない、ごく一般の消費者に出会うことが出来る。インタビュー自体に初めて参加する人も多く、「Quickインタビュー」でも、率直な受け答えが期待できる。この点について、葛貫辰憲氏は次のように補足する。
実はリリースより前に「Quickインタビュー」を社内で利用しており、すでに100名以上のインタビュー実績があります。実際のインタビューを行った各サービスの担当者からは、等身大ユーザーの声を聞くことができるようになったと好評を得ています(葛貫氏)
インタビュー調査で大切なのは目的に沿った実施計画
「Quickインタビュー」では、担当者自身がアンケート作成からインタビュー調査の実施まですべて行う必要がある。インタビュー調査の経験がない企業にとっては、少しハードルの高いサービスといえる。そのハードルを下げる目的で、LINEリサーチではインタビュー調査で成果を上げるためのサポート資料を提供している。それに関して、宇川怜芳氏はこう説明する。
インタビュー調査で大切なのは、何を聞き出すかの目的を明確にしたうえで、その目的に向けて適切な実施計画を立てることです。その作業を支援するために、当社では『インタビュー実施計画書』のテンプレートを用意しております。課題整理から募集アンケート・インタビューフローの作成までをカバーしており、あわせて参考にしていただけるサンプルも提供しています。これらをお使いいただければ、インタビューに不慣れな人でもしっかりとした調査が行えます(宇川氏)
Quickインタビューとアンケートの併用で仮説構築・検証のサイクルを高速化
「Quickインタビュー」は定性調査であり、人との対話を通じて、消費者のニーズや不満を把握することでサービスや商品の改善につながるヒントや仮説を導き出すのに効果的だ。その仮説を基に市場性や確からしさを検証するうえで有効なのが、「Quickアンケート」のような定量調査だ。
まとめれば、「Quickインタビュー」と「Quickアンケート」を併用することで、仮説の構築とその検証を効率化し、新商品の企画・開発やマーケティング施策を洗練させていくことが可能になるわけだ。
松本氏は「従来はインタビュー調査と定量調査を短いサイクルで繰り返すようなことは困難でした。「Quickインタビュー」と「Quickアンケート」を活用いただくことで、仮説構築・検証のサイクルを高速化することができます」と語った。
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