利益を生むUXライティング、国内外のWEBサイトの『マイクロコピー』を勝手に分析してみた。

会社の利益に多大な影響を与える小さなコピー、マイクロコピーに注目が集まっている。単なるUI/UXに留まらず、セールスライティングの要としても期待できそうだ。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿のため、編集部の見解や意向と異なる場合があります。また、編集部はこの内容について正確性を保証できません。

あなたは今日、ネットショップで商品を買ったり、新たなメルマガを購読したり、資料請求フォームに記入したでしょうか?もしそうなら、(あなたは気がついていないかもしれませんが)無意識のうちに「マイクロコピー」の影響を受けていたことになります。
 

マイクロコピーとは、ボタンに書かれた文言、入力フォームのラベル、プレースホルダーのテキストや、エラーメッセージなど、非常に細部の箇所のコピーのことを指します。普段、インターネットをしている時には気にも留めない小さなコピーかもしれません。しかしこのマイクロコピーが、顧客の行動に大きな影響を与えているとしたらどうでしょうか。
 

これまでマイクロコピーは、主にUI/UXの分野で扱われてきたものです。ユーザーインターフェイスに書き入れることで、何を記入すべきか指示を出したり、次のプロセスを予告したり、印象深い体験を産み出すコピーとして注目されてきました。例えば、

 

・ボタン
・サインアップ画面
・ログイン画面
・パスワード復元ページ
・入力フォームのラベル
・プレースホルダーテキスト
・メニュー、ナビゲーション
・プログレスバー
・アプリの通知
 

などなど、私たちが普段目にしているマイクロコピーを数えれば、キリがありません。

近年このマイクロコピーは、UXだけでなくコンバージョンに直結するコピーとしても注目されています。たった1単語のコピーを微調整しただけで成約率が161.66%もアップしたなど、海外のマーケティング企業を中心に驚くべき効果が認知され始めたからです。マイクロコピーによるUI/UXの改善はそのまま業績の向上に直結します。

そこで今回は、優れたマイクロコピーを実践している国内外のウェブサイトを勝手に分析して見ました。Web担当者のあなたもすぐに真似できるものばかりですので、サイト改善のサンプリング元として活用してみてください。
 

優れたマイクロコピーを実践している企業サイトを勝手に分析してみた
 

1)Intercomの無料トライアル

顧客情報を一括で管理できる海外発のプラットフォームのインターコム。煩わしい登録作業は不要で、メールアドレスだけで無料トライアルができます。「簡単セットアップ」「14日間無料トライアル」「いつでもキャンセル可能」のマイクロコピーは、見込客に対して利用のお手軽さとメリット、そしてリスクがないことを伝えます。

2)Notionの無料サインアップ

チーム向けのワークスペースを提供するNotion.soでは、オンライン上での利用に限らず、オフラインでもサービスが利用できるように無償ソフトウェアを公開しています。主に複数名以上での利用を想定したサービスであるため、フォームの下に「オンライン、マックでもウィンドウズでも動作します」のマイクロコピーを添え、幅広いPC環境に対応しているかどうか、顧客の不安に先回りして答えます。

 

設定画面のマイクロコピーも充実しています。「このドメインのEメールアドレスを持っている人は、自動的にあなたのチームに参加することができます」

さらにその下には、チームを離れるユーザーやチームのアカウントを削除することを想定してボタンが設けられていますが、「Danger Zone(危険地帯)」としているのもユニークなところです。

3)Googleアカウントの性別回答

世界中で使われているGoogleアカウントの性別回答プルダウンメニューがこちら。プライバシー情報をできるだけ残したくないユーザー向けには「回答しない」、世界的に性の多様化が容認されている流れを汲み「その他」を用意しています。

とある女性用下着を取り扱うECサイトでは、全体の購入者のうち、一定数は男性であることがわかっています。マイノリティー向けの回答枠の用意は、会員登録などのでの記入完了率を引き上げ、結果売り上げアップにも繋がります。

 

4)ナイキとJ. Petermanの誕生日を尋ねるマイクロコピー

マイクロコピーはブランディングにも大いに力を発揮します。例えば、ナイキの新規アカウント登録では、「''生年月日''は、子供のオンラインプライバシー保護法(COPPA)を遵守するために必要です。」のような表現が用いられていますが、

一方、アパレル販売を行うJ. Petermanでは、ユーモアを交えて、


 

「ごめんなさい、弁護士に確認させられてます」のように言います。どちらが正解というわけではなく、コピーのボイスアンドトーンの設計、つまり「どのように伝えるか?」で与える印象が異なルノです。マイクロコピーを上手に使えば、企業の理念や姿勢、ブランドの価値を、そのままウェブサイトに反映させることができます。

5)Facebook・ヴィクトリアズシークレットの「理由」を使ったマイクロコピー

顧客から個人情報を預かるとき、きちんとその理由を説明していますか?Facebookでは、生年月日をなぜ記入しなければならないのか、マイクロコピーを使って説明しています。あなたのウェブサイトでも、顧客から個人情報を預かるなら、なぜその情報が必要なのか、顧客が納得するだけの理由を添えましょう。多くの顧客は自分のプライバシー情報が漏れることを懸念しているからです。

米国のアパレルブランド、ヴィクトリアズシークレットでは「なぜこれがいるの?」のマイクロコピーと共に、電話番号が必要な理由、記入したEメールアドレスがどのように使われるのかを詳細に説明します。オンラインストアを利用する顧客は、セールスの電話や、宣伝メールが送られてくることを懸念しているからです。あらかじめ会員登録の段階でケアする必要があります。
 


 

6)タイムトラッキングサービスTimelyのソーシャルログインボタン

最近では、SNSアカウントの個人情報を利用して、簡単にアカウント作成やログインができるようになりました。ただし便利な反面、勝手に自動投稿されたり、知らない人物をフォローしたら嫌だな、というのが顧客の本音です。タイムトラッキングサービスを提供するTimelyの「私たちは自動投稿したり、スパムを送ったり、自動でフォローすることはありません」は、ユーザーの不安に焦点を当てた優れたマイクロコピーと言えるでしょう。

7)Asanaの動画が再生できないシチュエーション向けマイクロコピー

地下鉄でスマホをいじっている時に、動画を見ようにもイヤフォンがない......そんなシチュエーションに出くわしたことはありませんか?公共の場では音が出せないので、できるならテキストで読みたいですよね。プロジェクト管理ツールAsanaのウェブサイトでは、「ヘッドホンをお持ちではないですか? テキスト版をお読みください」というマイクロコピーと共に、テキスト版へのリンクが貼られています。あなたのウェブサイトでも応用できる個所はないでしょうか?
 

 

8)クリックトリガーを利用したvwo.comのサインアップボタン

ABテストツールを提供するvwo.comでは、ボタン下に「クレジットカードは必要ありません」のマイクロコピーを使っています。

無料登録の際にユーザーが感じる「本当に無料なの?」「あとで課金されるんじゃないの?」といった不安を解消するためです。copyhackers.comのジョアンナ・ウィーブは、ユーザーの不安、疑問、懸念にフォーカスしたボタン周りのコピーのことをクリックトリガーと呼んでいます。ユーザーに適切な言葉をかけてあげることで、結果的にコンバージョンの増加が見込めるようになります。
 

いかがでしょうか?
 

チームでのWEBサイトの改善は、PDCAサイクルを1周回すにも中々時間が掛かってしまうもの。しかし、マイクロコピーならほんのわずかな修正で大きな効果をもたらすことができます。

昨今ではグロースハック、EFO(エントリーフォーム最適化)など、様々なキーワードが溢れてますが、その根幹を支えているのは、このマイクロコピーです。人がボタンをクリックしたり、何かアクションを起こす時には、必ずインターフェイス上の小さなコピーを頼りにしています。

もし嘘だと思うのなら、ウェブサイト上のマイクロコピーを全て削除してみると良いでしょう。ほんの小さな箇所のコピーが、ユーザーに対して大きな影響力を持っていることがわかるはずです。その1つ1つの言い回しや言葉選びに至るまで、何を、どのように伝えるのか?を考えて見てください。

大事なのは私たちの頭の中ではなく、顧客の頭の中にある悩みやキーワードからマイクロコピーを作ることです。そうすることで、よりボタンはクリックされ、フォームは最後まで記入されるようになり、

・商品の購入数(売り上げ)
・新規会員数

・メルマガ購読者数

に繋がっていきます。
この小さなコピーが、あなたの元へ大きな利益を運んでくれるのです。

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