「ハラスメント防止対策」を採り入れている職場は6割、そのうち7割が「不十分」と断罪【ライボ調べ】

「上司のパワハラ」が圧倒的多数の現実。

ライボの調査機関であるJob総研は、「2023年 ハラスメント実態調査」の結果を発表した。社会人男女354人が回答している。

ハラスメントの実態だが、厚労省の最新データでは、相談件数が14年連続で100万件を超えているという。

ハラスメント加害者は「上司」72.5%が最多で突出

まず「ハラスメントを感じた経験」「直近1年間でハラスメントを感じた経験」を聞くと、全体の65.8%が「経験あり」。直近1年間に限っても「経験あり」は51.9%と半数を超えた。

ハラスメントを感じた経験のある233人に、「被害の頻度」「加害者」などを聞くと、「ほぼ毎日」10.7%、「週に数日」18.5%、「月に数日」19.7%となり、ほぼ半数の人が「毎日~月に数日」で被害を受けている。

加害者は「上司」72.5%が最多で突出。「先輩」27.0%、「役員」14.2%がそれに続いた。やはり役職や職位の権威を借りてハラスメントを行っている事例が目立つ。

ハラスメントを感じた経験のある233人に「被害の種類」を聞くと、「パワーハラスメント(パワハラ)」81.5%が圧倒的に多く、「モラルハラスメント(モラハラ)」36.5%、「セクシャルハラスメント(セクハラ)」20.6%の倍以上の数値を示した。具体的には「個人を否定するような言動」54.9%が最も多い。

一方で「職場のハラスメント防止対策の有無」を聞くと「ある」60.5%が優勢だが、「その満足度」については69.3%が「不十分な対策である」としている。

防止対策ありを回答した214人に「具体的な防止対策」を聞くと、「職場で相談窓口を設けている」56.8%、「ハラスメントガイドラインの周知」45.5%、「ハラスメント研修及び教育の実施」33.9%が上位だった。

調査概要

  • 【調査対象】全国男女20~50代、1年以内~10年以上勤務している社会人(20人~1000人以上規模の会社に所属)
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査時期】2023年3月1日~7日
  • 【有効回答数】354人
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