スマホ非接触決済、利用率と満足度にはズレあり! 満足度では「楽天Edy」「WAON」が上位【MMD研究所調べ】
MMD研究所は、「2020年7月 スマートフォン決済(非接触)の満足度調査」の結果を発表した。調査期間は2020年6月26日~7月8日で、18歳~69歳の男女600人が回答している。
MMD研究所は先日「2020年7月スマートフォン決済(非接触)利用動向調査」の結果を発表しており、そこでは「楽天Edy」が「iD」「モバイルSuica」を上回り利用トップだったことが報告されている。この調査において上位となった以下の6サービス(利用者数順)の利用者各100名ずつにアンケートを行った。
- 楽天Edy
- iD
- モバイルSuica
- QUICPay
- nanacoモバイル
- モバイルWAON
※前回調査記事
スマホ非接触決済サービス、「楽天Edy」が「iD」「モバイルSuica」を上回り利用トップに【MMD研究所調べ】
https://webtan.impress.co.jp/n/2020/07/30/36908
モバイルSuicaは「汎用性」、楽天Edyは「簡便さ」、iDは「安定度」が強み
これらのサービスをメイン利用している各利用者100人ずつに、満足度を「お得部門」「デザイン部門」「実用部門」「信頼部門」の4部門で分けて聞くと、お得部門では「モバイルWAON」、デザイン部門、実用部門、信頼部門では「モバイルSuica」がそれぞれ部門トップとなったが、総合満足度では「楽天Edy」がトップだった。
- お得部門:キャンペーンの頻度、ポイント還元率、還元されるポイントの分かりやすさ
- デザイン部門:操作の分かりやすさ、利用した金額(残高)の分かりやすさ、見た目の良さ
- 実用部門:使える場所(店舗・EC)の多さ、店員の理解度、チャージ方法の豊富さ
- 信頼部門:セキュリティ、企業の信頼性、使える場所の分かりやすさ
また「メイン利用しているサービスを家族や友人に勧めたいか」を聞き、「NPS」(ネット・プロモーター・スコア/顧客推奨度)を算出すると、サービス別のNPSは「iD」と「モバイルSuica」がマイナス18.0でもっとも高かった。
さらに「メインで利用している非接触決済サービスの利用頻度」を見ると、「1日に2回以上」は「モバイルSuica」が19.0%に達しており、それに「iD」9.0%、「QUICPay」8.0%が続く。一方「1日に1回」を加算すると、「モバイルSuica」24.0%に、「楽天Edy」22.0%、「iD」18.0%の順となる。さらに「1週間に1回以上利用する」という回答は、「モバイルWAON」71.0%、「nanacoモバイル」70.0%、「楽天Edy」69.0%となり、流通大手のWAONとnanacoが、回数は少ないが上位に入る。
こうした数値を見ると、利用頻度と満足度は、必ずしも一致していない。モバイルSuicaは、利用されている割に比べると満足度が低いということになるが、これは逆に、楽天EdyやiD、モバイルWAONが、それぞれの利用者を経済圏でうまく取り込んでいる証左と言えるだろう。自由意見だと各サービスの利点について、モバイルSuicaに対しては「汎用性」、楽天Edyに対しては「簡便さ」、iDに対しては「安定度」をあげるユーザーが多い印象だ。
流通大手とそれ以外では、利用のきっかけなどにも差
各サービスの満足度の背景を探るべく、「現在メインで利用している非接触決済サービスを知ったきっかけ」を聞くと、「公式サイト」20.3%、「店舗の案内やポスター」13.8%、「Webメディアの記事」9.8%が上位だった。nanacoモバイル、モバイルWAONは「店舗の案内やポスター」が上位で、実店舗での告知がやはり強い。
一方で全体に、使い始めた理由を全体に聞くと、「会計がスピーディーに終わるから」37.0%、「ポイントがたくさん貯まるから」27.7%、「クレジットカード登録をすればカードを出さなくて済むから」27.3%が上位。楽天Edy、nanacoモバイルのトップは「ポイントがたくさん貯まるから」、iD、モバイルSuica、モバイルWAONは「会計がスピーディーに終わるから」、QUICPayは「登録すればクレジットカードを出さなくて済む」と、各サービスで傾向は分かれている。
調査概要
- 【調査対象】18歳~69歳の男女で、スマートフォン決済(非接触)の上位6サービスを利用している人
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査期間】2020年6月26日~7月8日
- 【有効回答数】600人(各サービス100名ずつ)
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