企業Webサイトの専門家346人が選ぶアワード、「第5回Webグランプリ」贈賞式レポート

すぐれた企業サイトおよび人にフォーカスした「企業グランプリ部門」「Web人部門」の贈賞式

企業Webサイトの専門家346人が選ぶグランプリ

公益社団法人日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会は12月7日、アワード「第5回Webグランプリ」の「企業グランプリ部門」および「Web人部門」各賞の贈賞式を開催した。

第5回Webグランプリ贈賞式の様子(写真はWeb人部門)

企業グランプリ部門は、「Web関係者のWeb関係者によるWeb関係者のための賞」として、アワードに参加する企業サイトの担当者による相互審査を取り入れているのが特徴。今年度は参加企業55社、346人の審査員によって4部門のグランプリを決定した。

また、専門家と中高生がそれぞれ評価する「浅川賞(アクセシビリティ賞)」と「スチューデント賞」も贈賞された(受賞一覧は記事末尾を参照)。

グランプリサイト

審査方法を一新したアクセシビリティ賞

優れたWebアクセシビリティをたたえる「浅川賞」を受賞したのは、日本財団の公式サイト。審査委員長のIBMフェロー浅川智恵子氏は、審査を次のように振り返った。

日本財団のサイトは、非常に高いアクセシビリティ準拠に加えて、特別な配慮として、普通は載せただけにとどまってしまうPDFの読みやすさに配慮されている。図表の代替テキストにも気が配られていて、音声だけでも非常にわかりやすい。

また私自身、視覚障害者と健常者では審査のポイントが異なるのではないかと思っていたが、音で聞くだけの審査と、目で見た審査がほぼ同等の結果になった。この結果は、今後分析して研究していきたい(浅川氏)。

なお、浅川賞は本年度から審査方法を一新。すべての応募サイトを対象にした、「ツールによるスコア審査」「スコア上位サイトの審査委員評価」ではなく、エントリー方式に変更した。

アクセシビリティの準拠レベルは自己申告制。本年度は、「Aレベル」が1サイト、「A以上」が3サイト、「Aを目指す」が3サイト、合計7サイトが応募した。

また、審査内容も「音声出力だけで情報の取得が楽しめるかどうか、わくわくできるかどうか」という音声ユーザビリティに重点が置かれており、代替テキストのわかりやすさ、情報の構造化、情報探索や入力のしやすさ、特別なアクセシビリティ配慮の有無などをもとに採点している。

Web人大賞:ネスレのコンテンツマーケ、ヤフーのデータ活用に注目

業界に貢献した“人”をたたえるWeb人部門の大賞は、ネスレ日本の石橋昌文氏、ヤフーの安宅和人氏の2名が受賞した。

ネスレ日本の石橋氏は、動画を駆使したオウンドメディアなど、継続的なコンテンツマーケティングによって、顧客と企業との間で本質的なコミュニケーションおよびコミュニティを形成してきたことが評価ポイントとなった。

ヤフーの安宅氏は、AIなどの新しい技術を取り入れながら、データを駆使したマーケティング活動を推進していることがポイントだった。

第5回Webグランプリ 受賞一覧

企業BtoBサイト賞

企業BtoCサイト賞

プロモーションサイト賞

ソーシャルサイト賞

スチューデント賞

浅川賞(アクセシビリティ賞)

Web人大賞

  • 石橋 昌文 氏(ネスレ日本株式会社)
  • 安宅 和人 氏(ヤフー株式会社)

Web人 of the year

  • 小出 誠 氏(資生堂ジャパン株式会社)

Web人貢献賞

  • 長澤 秀行 氏(株式会社デジタルガレージ)

Web人賞

  • 吉田 大成 氏(株式会社エブリー)
  • チーム MAGELLAN BLOCKSのみなさん(株式会社グルーヴノーツ)
  • 堀江 裕介 氏(dely株式会社)
  • チーム10分どん兵衛のみなさん(日清食品株式会社)
  • 濱松 誠 氏(One JAPAN)
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