広告効果に差が出るデザイン:季節性を取り入れたLINE広告のクリエイティブTips教えます!
LINE広告をはじめとする運用型広告で成果を上げるコツのひとつは、定期的に新しいクリエイティブを投入し続け、PDCAを回して、効果の高いクリエイティブを見つけること。しかし、アイデアが枯渇し、「新しいクリエイティブを作りたいけどネタがない」と頭を抱える広告担当者も少なくない。
そうした悩める担当者の一助となるべく、LINE広告が作成したのが「販促カレンダーを基にしたクリエイティブTips」です。本資料は、「Yahoo!検索」で前月より検索数が急上昇するキーワードを前年の傾向から予測して作成した「販促カレンダー」と、その中のキーワードから高い効果が見込まれる、季節のイベントに応じたクリエイティブ例を12カ月分紹介しており、同様の広告を簡単に作成できるようになっています。
と、LINE広告でクリエイティブに関する検証や情報発信などを担当する相樂長宏氏は語る。この資料では、季節やイベントに絡めたクリエイティブを作成するためのヒントとなるイベントや訴求ポイントを網羅して掲載しているほか、効果を上げるクリエイティブ作成のコツについても解説されており、「LINEヤフー for Business」にて無料でダウンロード可能だ。この資料について、本記事で詳しく紹介したい。
季節やイベントに合わせたクリエイティブで“目新しさ”を演出
継続的に新しいクリエイティブを作り続けることが大事とはいえ、忙しい広告担当者にとってはなかなか難しいこと。そこで、ネタの一つとして常に意識しておきたいのが、季節の移り変わりやイベントに合わせた「シーズナリティ(季節性)」だ。
たとえば、12月にはクリスマス、3月には引っ越し・新生活、8月には暑さ・紫外線対策というように、その季節ごとに必ず訴求ポイントがあります。それに沿ったクリエイティブを作成することで、CTR(クリック率)なども向上しますし、ユーザーに目新しさや活気を感じさせることにもつながります。簡単にクリエイティブのパターンを増やす1つの方法としてオススメです(相樂氏)
「月別の販促カレンダー」で年間の季節イベントや風物詩を把握しよう
LINE広告が作成した資料「販促カレンダーを基にしたクリエイティブTips」は各月2ページ構成。前半ページの「販促カレンダー」は、月ごとにどのようなイベントや風物詩、販促ポイントがあるかが記載されているカレンダーとなっている。
このカレンダーは、「Yahoo!検索」における季節ごとのキーワードの検索数に基づいて作成されている。そのため、ただイベントを並べただけではなく、一定のユーザーニーズを捉えているものといえるだろう。
時季に合わせた広告をコンスタントに作成するために、あらかじめ1年を通じてどのようなイベントや風物詩があるのか、ざっくりと把握しておくのがオススメだ。
冬なら「初売り」や「新年会」、春なら「新生活」や「引っ越し」というように、身近なイベントに絡めて自分の商品をどう売るかを考えると、自然とキャッチコピーなども浮かんでくるでしょう。
たとえば、疲労回復のための健康食品なら、冬は「忘年会・新年会続きでお疲れのあなたに」、春は「新生活で頑張りたいあなたに」、夏は「夏バテで力が出ないあなたに」というように訴求の方向性を変えられるわけです。
ちなみに、検索数がピークになる時期よりも若干早めに広告を作成して設定しておくのがコツです(相樂氏)
時季ごとのクリエイティブ作成Tips
各月の後半ページでは、販促カレンダーの中からキーワードをピックアップし、LINE広告で高い効果が見込まれるクリエイティブ例を紹介している。
このクリエイティブ例の一部は、LINEヤフーが無料で提供しているクリエイティブ作成プラットフォーム「LINE Creative Lab」上にテンプレートが用意されており、このテンプレートを使えば、高い効果が見込まれる広告クリエイティブを初心者でも簡単に作成できる。
ここからは、実際にカレンダーで具体例を見ながら、月別の広告クリエイティブ作成Tipsを一部紹介しよう。
3月の販促カレンダーとクリエイティブ例
新しい門出の季節である3月。検索キーワードも一気に活動的になる。新生活に向けた「引っ越し」や「卒業」などに関する商材が大きく動くのもこの時期だ。物件広告などでは、ライバルが多いため、視覚的に目立つデザインが重要となる。
3月の販促カレンダーの中からは「引っ越し」というキーワードをピックアップ。新築一戸建て物件の広告例が紹介されている。
- 三角ラベル:「新築」「おすすめ」など、目立たせたい文言を画像の上部分に「三角ラベル」で配置し目立たせることで、指が止まる効果を狙う
- 寸止めテキスト:情報をすべて出さず、「?万円から」など続きが気になる表現でクリックを促す。「~とは?」「~は…」など、文章を途中で切ってしまうテクニックも効果的
三角ラベルなどデザインの工夫でユーザーに違和感を与えて注目を集めて、知りたい情報がクリック先にあると期待させるストーリーを考えましょう。「LINE Creative Lab」では、不動産広告など物件を入れ替えて大量にクリエイティブを作成したい時にも、画像やテキストを入れ替えて簡単に作成できます。
LINE広告は地域を指定して広告を出せるので、不動産や塾などでは、その地域ごとのクリエイティブを用意すると効果アップが期待できます(相樂氏)
5月の販促カレンダーとクリエイティブ例
一気に気温が上がる5月は、「暑さ・紫外線対策」や「衣替え」のニーズがスタートする。ゴールデンウイークや夏休みなど暑い季節に向けたレジャーや、母の日や父の日、こどもの日などのギフト商戦も本格化するため、しっかりとユーザーのニーズを捉えてターゲティングした広告を出していきたい。
5月は「ゴールデンウイーク」というキーワードをピックアップ。旅行関連のクリエイティブ例が紹介されている。
複数ビジュアル:旅行先の写真を複数入れると、そのうちの1つでも興味を持ってもらえればクリックされるようになる。また、「これ以外にもいろいろ紹介されているかも」「もっと選択肢があるかも」という期待感を抱かせる
視認性の高いテキスト:一つ一つの写真が小さくなるので、スパッと伝えたいことがわかり、お得感を訴求できるテキストを添えるとよい。配信面が「トークリスト」など画像が小さい掲載場所では、タイトルのテキストなどで内容を補足しよう
複数のビジュアルを分割で見せる手法はここ数年で一気に定番化しました。何枚もある写真のうち1つでも関心があればクリックされるため、結果としてCTRが上がりやすくなります。ビジュアルがたくさんある場合はぜひこの手法にチャレンジしてみてください。
また、コピーやビジュアルに、ユーザーがSNSにアップしそうな「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」っぽいコンテンツを使うのも有効です。ユーザーに“自分ゴト”という印象を持ってもらえて、違和感なく広告を見てもらえます(相樂氏)
8月の販促カレンダーとクリエイティブ例
夏真っ盛りの8月。夏休みの「レジャー関連」もまだまだ強く、「クールビズ」や「暑さ・紫外線対策」も重要なキーワードだが、秋の気配が見え、気温が変化すると売れ筋が変わってくる。さまざまなパターンを用意してフレキシブルに差し替えるのが得策だ。
8月は「暑さ・紫外線対策」というキーワードをピックアップ。EC系業種の広告例が紹介されている。
- クーポン券っぽいデザイン:人は、どこかで見たことのある慣れたデザインには思わず注目するもの。今にも切り取って使えそうなクーポン券のデザインは注目を集めるとともに、視覚的にもお得感が伝わる
クーポンに限らず、人は見慣れたデザインに惹きつけられる傾向があります。たとえば、「新聞」「雑誌の表紙」「LINEのトーク画面」「チャット画面」「ニュースのテロップ」など、どこかで見たことのあるデザインにすると、思わず読んでしまうようです。
イチからそうしたデザイン処理をするのは手間ですが、「LINE Creative Lab」にはそういったテンプレートも用意されているので、文字や画像を入れるだけで簡単に作成できます(相樂氏)
LINE広告で効果が出やすいTipsまとめ
ここまでいくつかクリエイティブのTipsを紹介してきたが、相樂氏は「LINE広告で効果が出やすいクリエイティブの手法は確立されてきている。どなたでもその手法にのっとってクリエイティブを作成し、PDCAを回すことで、効果を上げていくことができる」と断言する。
LINE広告で効果が出やすいクリエイティブTips
- 複数ビジュアル:複数の写真や商品を並べることで興味を引きやすくするとともに、「他にもたくさん商品があるかも」という期待をもたせる
- クーポン風のデザイン:一目でお得感が伝わる
- “っぽい”デザイン:新聞、雑誌、LINEのトーク画面、チャット画面、テロップなどどこかで見たデザインにすることで興味を引く
- 割引率の明記:「25%オフ!」など割引率を大きくアピールし、お得感を一目で伝える
- UGC(ユーザー生成コンテンツ):ユーザー発信のような文言や写真を使うことで親近感を持たせ、“自分ゴト化”させる
- コピーでターゲットを限定:「30代の男性」「港区にお住まいの方」などターゲットをしっかり限定する
- 一部を隠す:すべてを説明せず、「?万円から」「…とは?」など情報を隠すことで続きを見たいと思わせる
- 引っかかるデザイン:「三角ラベル」や「吹き出し風」など、引っかかるデザインで興味を引く
- 二択問題:2種類の異なる画像を見せて「どっちが好き?」「あなたはブルべ? イエベ?」などと問いかけることで“自分ゴト化”させる
- 診断コンテンツ:「骨格診断」「肌色診断」など、診断系のコンテンツは人気が高い
LINE広告のクリエイティブを簡単に作れる
「LINE Creative Lab」を活用しよう!
効果が出やすいクリエイティブを簡単に作成できる「LINE Creative Lab」には、ここまで紹介してきた広告例以外にもさまざまなテンプレートが用意されている。日本語のテンプレートは2024年3月現在、200種類超。今後もさらに増やしていく予定だ。販促カレンダーを参考に、「季節・イベント」×「テンプレート」で組み合わせていろいろ作成してみると良いだろう。
2023年10月には画像素材の「背景削除機能」が追加された。完成背景を除去した素材をあらかじめ用意しなくても、画像をアップロードして「背景を削除」アイコンをクリックするだけで、画像のオブジェクトを自動で認識し、不要な背景が透明化される。
トークリスト上部の広告サイズが1.5倍に!
クリエイティブの重要性がよりアップしたLINE広告
このほかにも、LINE広告は随時、機能アップデートを行っている。2023年秋には、LINE広告のなかでも最も効果が高いと言われるトーク上部の広告配信面「トークリスト」の表示スペースが拡大し、これまでの1.5倍の「ミドルサイズ」となった。
表示できるテキストが増え、画像も大きく表示されることで訴求力も向上した。従来サイズと比較し、CTVR(クリック率とコンバージョン率をかけあわせたもの、広告の表示回数が成果につながった割合の指標)が約27.2%向上、CPA(顧客獲得単価)も3.4%改善した(※1)という。
(※1)LINEヤフー社調べ。2023年6月~7月の配信結果より算出。
さらに、2023年から2024年にかけて、新たな広告配信面として「LINEレシート」「LINEオープンチャット」「LINE公式アカウントのトークルーム」「アルバム」が加わった。
広告の表示サイズが拡大したことで、これまで以上に広告のクリエイティブの重要性は増している。また、配信面が増えて顧客への訴求チャンスが増えるほど、常に「フレッシュで魅力あるクリエイティブ」を配信し続けることが広告効果の向上につながってくる。
広告クリエイティブのPDCAを回したくても、アイデアが尽きてきたという広告担当者は、従来実施している商材ごとの訴求軸に加えて、今回紹介した「販促カレンダーを基にしたクリエイティブTips」を参考に、季節ごとの訴求ポイントという切り口も加えてみてはいかがだろうか。
「LINE Creative Lab」とは
LINE広告とLINE公式アカウント(※2)で使える静止画や動画などのクリエイティブを無料で作成できるサービス(利用にはLINEアカウントでのログインが必要)。LINEの配信面に合わせたフォーマットでクリエイティブが簡単に作成できるほか、自由に使えるストック画像や、実際に効果のあった広告を参考にしたテンプレートが200種以上用意されている。
また、作成したクリエイティブは、LINE広告の管理画面である「LINE Ad Manager」内のメディアに直接アップすることができる(※3)ため、効率的に広告配信を行える。
(※2)LINE公式アカウントは「友だち追加広告」で利用するクリエイティブのみ対応。
(※3)LINE Creative Labのログインに用いたLINEアカウントと、LINE Ad Managerログイン時に作成したLINEビジネスIDを連携できており、管理者または運用者権限がある場合のみ。
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