LINE広告で効果を上げるクリエイティブの作り方を、Web担編集長・四谷がLINEに直接聞いてきた!
とある日、Web担編集部・四谷が困っている……
うーん、困ったな。時間も予算もないし、手間もかけられないし。あまりにダサいのは作れないし……。
四谷さん?
一人でブツブツ言って、どうしたんですか。
実はね、コスメ会社でECサイトを担当してる友達から、「LINE広告をやりたいんだけど、ユーザーに刺さる広告のクリエイティブの作り方がわからないから、いくつか案を作ってほしい」って言われたんだよね~。でも、いくらWeb担の編集長やってるとはいえ、デザインは素人だし、時間やコストはかけられないし、どうしたらいいんだろうって困っちゃって。
まーた、酔っている時に安請け合いしましたね?
仕方ないですねぇ。LINEのことならLINEさんに聞くのがいいんじゃないですか?
そっか、前もLINE広告について色々教えてくれたもんね。ナイスアイデア! ちょっと電話してみる!
いきなり電話をかけ始める四谷――
もしもし、ユーザーに刺さるLINE広告のクリエイティブを簡単に作る方法を教えてもらえませんか?
予算はないので、できればタダで!
(いきなりすぎる!)うーん、それなら、LINEが提供している無料のクリエイティブ作成プラットフォーム「LINE Creative Lab」を使ってみるのはどうでしょう。
「LINE Creative Lab」とは
LINE広告とLINE公式アカウント(※1)で使える静止画や動画などのクリエイティブを無料で作成できるサービス(利用にはLINEアカウントでのログインが必要)。LINEの配信面に合わせたフォーマットでクリエイティブが簡単に作成できるほか、自由に使えるストック画像や、実際に効果のあった広告を参考にしたテンプレートが100種以上も用意されている。
また、作成したクリエイティブは、LINE広告の管理画面である「LINE Ad Manager」内のメディア に直接アップすることができる(※2)ため、効率的に広告配信を行える 。
(※1)LINE公式アカウントは「友だち追加広告」で利用するクリエイティブのみ対応。
(※2)LINE Creative Labのログインに用いたLINEアカウントと、LINE Ad Managerログイン時に作成したLINEビジネスIDを連携できており、管理者または運用者権限がある場合のみ。
写真とテキストを入れるだけで、自動的に複数の広告バリエーションが作成される「自動作成機能」があるので、LINEに最適化されたクリエイティブが簡単に作成できますよ。トリミングやリサイズ機能も備えてますし、ストック画像も多数用意されているので、とにかく手間がかかりません。
自分でゼロから要素を配置してクリエイティブを作成することもできますが、テンプレートには、これまでLINE広告で配信効果の高かったクリエイティブのノウハウが反映されているので、テンプレートを使うのがオススメです。
わぁ、これは便利! さすがLINEさん、素晴らしいサービスです。これでいろいろ作ってみますね!
LINE広告で効果的なクリエイティブのコツを教えて!
数時間後……
LINE Creative Labで、広告のクリエイティブがたくさん作れちゃったわ。私ってば天才かも、ウフフ。
そうだ、どうせなら直接LINEさんに、このクリエイティブは効果が良いかどうか聞いてみよう。いざ突撃~!
というわけで、LINEのオフィスにやってきた四谷。
こんにちは! 電話より直接のほうがいいと思って、来ちゃいました。LINE広告で効果の良いクリエイティブのコツを教えてくださーい!
えっ、さっきの電話の方?
いきなりどうしてここに?(びっくり)
(この強引さ、噂で聞いたことがある!)
あなたはもしかして……Web担の四谷編集長ですか?
はい、四谷です!(キラッ)
先ほど教えていただいたLINE Creative Lab、とっても便利ですね。ストック画像もたくさんあるし、素材がなくても、たくさんクリエイティブが作れちゃいました。それで、どうせならより配信効果の高いものにしたいので、LINEさんに作ったクリエイティブを見ていただいて、アドバイスをもらっちゃおうかなーって。
わ、わかりました。そうだ、クリエイティブ作成のコツやトレンドはこちらの柿崎が詳しいので同席させていただきます(柿崎さん、お願い!)
(えっ、私も?)承知しました。
ではこちらへどうぞ……。
さすがLINEさん、話が早い!
よろしくお願いしまーす♡
今回対応してくださったお2人
クリエイティブ作成のコツ ①
ユーザーが“自分ゴト化”できる表現にするべし!
まずはこちらのクリエイティブです。
メーカーの理念や思いを伝えたいと思って作りました!
クリエイティブはこちらが言いたいことではなく、お客様が“自分ゴト”と感じられる表現を意識してください!
柿崎 これは……たぶんあまり反応はよくないと思います(苦笑)。サステナブルは企業の理念としてとても大事なものですが、ユーザーが“自分ゴト”だと感じてくれるでしょうか?
企業目線で商品をアピールするだけでは、ユーザーは興味を持ってくれません。「自社のビジョンや技術力などのアピール」「サステナブルやホスピタリティなどのカタカナ言葉」「世の中に浸透していない成分名」などは、残念ですがユーザーのニーズを的確に捉えているとはいえないでしょう。
そういった内容より、ユーザーは「誰が使うものなのか」「どんな効果があるのか」「自分が使ったらどうなるのか」に興味があります。つまり、クリエイティブは“自分ゴト”として見た人の共感を得られ、自分にとって必要な情報であること、わかりやすい内容・表現であることが大切です。
四谷 “自分ゴト化”ってよく聞きますけど、具体的にはどうすればいいのでしょうか。
柿崎 ユーザーの心に響く表現をすることがポイントです。一例ですが、下記のようなものですね。
- ユーザーの悩み事や課題解決にフォーカスする:「美肌になりたいあなたに!」
- 使い心地や使った実感:「ベタつかず使いやすい」「リラックスできるいい香り」「使いやすく忙しい私にピッタリ」
四谷 なるほど! ビジュアルはどういうものがユーザーに刺さるんでしょう?
柿崎 ビジュアルも同じく“自分ゴト化”できるものは反応がいいですね。例えばコスメなら、使用した時のイメージができるような「手元で実際に商品を使用している写真」などが効果的です。また、モデルなどを使ってプロカメラマンが撮ったきれいな写真よりも、ユーザーの手によって撮影されたUGC(User Generated Content)素材がトレンドです。
クリエイティブ作成のコツ ②
情報の“引き算”を意識して視認性を確保せよ
では、こんな感じでどうですか?
ユーザーが“自分ゴト化”できそうな情報を詰め込みました!
(要素、多っ!!)伝えたいコト・モノの“全部乗せ”で伝わりにくいですし、文字量が多すぎると視認性が悪くなってしまいます。訴求内容を絞りましょう!
柿崎 LINEはスマートフォンで閲覧されることが多いため、基本的に広告も小さく表示されることが多いです。そのため、「視認性の確保」は必須と言えます。四谷さんの作ったクリエイティブは、文字が小さすぎる上、ごちゃごちゃしすぎて読み飛ばされてしまうでしょうね。こういう場合は、訴求したいポイントを絞って情報を減らしましょう。盛り込みたい内容の一部は、クリエイティブではなく広告タイトルに入れるのもいいと思います。
四谷 せっかく作ったのに読み飛ばされちゃうと困る! あと、たとえ全部読めたとしても、これだと何か一番大事なのかわからず、インパクトに欠けるかも。
岩村 情報を絞るほか、フォントの色や大きさを調整したり、ビジュアルを絞り込んだりして、伝えたいことが何かハッキリわかるようにしましょう。
ちなみに、アクティブ率の高いトークリスト最上部にある配信面「トークリスト」に表示される広告は、LINE広告の中でも比較的小さく表示されます。ここに広告が配信された時にどうしたら視認性が保たれるかを考え、工夫してクリエイティブを制作してみてください。
また、2022年からはトークリスト面に掲載され、画像(小)にちょっとした動きを入れられる新フォーマットである「画像(アニメーション)」もスタートしました。限られた画面の中で動きがあると目立ちますし、実際にクリック率やコンバージョン率が上がった例もありますので、こちらも活用してみてくださいね。
クリエイティブ作成のコツ ③
多彩な配信面を意識して、クリエイティブを作り分けろ!
情報を絞り込んで……訴求力があるメッセージはこれかなあ? 文字色も調整して、こんな感じでどうですか?
おっ、いいじゃないですか!
(やっとまともなものが出てきた……)。
よかった~。これは力作なんです。
では、このクリエイティブ1本に絞って、どんどん広告を出していきますね。
ちょっと待って! 同じクリエイティブをずっと掲載し続けるのは望ましくありません。いくら自信作でも1つに絞るのではなく、訴求ポイントやデザインを変えたさまざまなクリエイティブで配信効果を検証しましょう。
柿崎 LINE広告は配信面によって、それぞれ使用できるフォーマットも異なります。また、ユーザーに響く訴求ポイントも最初から見つかるわけではありません。ですので、1つの力作クリエイティブを使いまわすよりも、「訴求メッセージを変える」「ビジュアルを変える」「サイズを調整する」などして、ユーザーの反応を見ながらクリエイティブの“勝ち筋”を見つけることが大切です。
たとえば、1つ前のように訴求ポイントを詰め込みすぎていたクリエイティブは、訴求ポイントごとに別のクリエイティブを作成し、効果を比較してみるのもいいと思います。ある属性には悩みの解決軸で、ある属性には口コミの高さ軸で、というように響く訴求ポイントが違うかもしれません。
四谷 なるほど、訴求ポイントを変えていろいろ試すことが大切なんですね。
岩村 クリエイティブの作成にかけられる時間や予算によって異なりますが、1広告グループあたり月10本を目標に作成してみてください。
四谷 月10本! そんなにたくさん作れないかも……。
岩村 ビジュアルはそのままにして、テキストで訴求ポイントを変えるだけでもいいんですよ。逆に、テキストはそのままでビジュアルを変えるのもありです。
よく使われる訴求ポイントには下記があります。こちらを参考にテキストを考えて、LINE Creative Labを使えば、月10本くらい簡単に作れますよ。
訴求ポイントの例
- 価格訴求:「今だけ半額!」
- 実績訴求:「売り上げ500万本突破」
- 限定訴求:「期間限定4月30日まで」「先着100名様限定」
- 権威(有名人)訴求:「タレントの●●さんも使っています」
- 悩み訴求:「肌荒れにお悩みのあなた」「肌荒れをなんとかしたい」
- 使用感訴求:「ベタつかず使いやすい」「リラックスできるいい香り」
- 効果・効能訴求:「ぷるぷる美肌を手に入れろ」
※ 訴求については「クリエイティブあるいは遷移先のランディングページ(LP)に根拠となる事実の明記が必要です。クリエイティブとランディングページ(LP)で異なる内容が記載されている、または事実確認ができない内容は審査で否認となります。
クリエイティブ作成のコツ ④
根拠のない情報はNG! メッセージは明確に
テキストもビジュアルも一新して、クリエイティブのバリエーションを増やしてみましたよ。どうですか?
残念ですが、これらは審査に通る可能性は低いと思います。根拠のない情報や、わかりにくい表現は掲載できません。
柿崎 LINE広告では広告の配信にあたって審査が入ります。特に美容医療・化粧品等は法律で厳しく制限されていて、定められた効果効能の範囲を逸脱している表現はNGなどのルールがあります。
「化粧品」でNGとなる表現例
- 「10歳若返る」のような効果の逸脱、虚偽・誇大な表現
- 毛穴のアップなど、見る人によっては不快感や恐怖感などを抱くおそれのある表現
- 「美白効果No1」のような、効果効能についての最大級表現
- シミ、シワが消えるなどのビフォーアフターの写真
今回、四谷さんが作ったクリエイティブは「化粧品」に分類されるので、「塗るだけで10歳若返る」も本当に10歳若返るわけではないのでNGです。
また、「○○No.1」などの最大級表現については、「売上No.1」などの販売実績などであれば掲載可能なものもあります。その場合は、クリエイティブあるいは遷移先のランディングページ(LP)に根拠となる事実を明記しないといけません。
なお、ビフォーアフターの写真は化粧品の種類によって使用できない場合もあるので、注意が必要です。あからさまに加工を施したビフォーアフターの写真や、毛穴のアップなど不快感を抱かせるおそれのある写真などの表現はNGです。
そのほか、「70代でこのお肌!」と言いながら30代の方のお肌の写真を使うような嘘もダメですよ!
四谷 なるほど、言われてみれば、LINE広告にはその手の不快な広告が少ない気がします。広告の品質を落とさないという観点では重要なことですよね。
四谷 では、「あなたもプリンセス」のクリエイティブはなぜダメなんですか?
柿崎 そもそもですが、ビジュアルをパッと見ただけではこの広告がファッションアイテムなのか、コスメなのかよくわかりません。商品やサービスをイメージしづらいクリエイティブはユーザーにタップされづらいです。
四谷 残念、一生懸命考えたのに~。
クリエイティブ作成のコツ ⑤
クリエイティブとランディングページ(LP)の統一感を大切に
ありがとうございました。参考になりました。
教えてもらったコツを守れば、いいクリエイティブが作れそうです!
ちなみに、作ったクリエイティブとランディングページ(LP)のテンションを合わせることにも気を使ってくださいね。
四谷 クリエイティブとLPのテンションを合わせるというのは?
岩村 たとえば、クリエイティブはシックで高級感のあるものだったのに、いざタップして派手でポップなLPに遷移したら、ユーザーは「違う商品かな?」と思いますし、違和感や不信感から離脱につながりかねません。クリエイティブや切り口を工夫するのは大切ですが、LPとの親和性も意識した方がいいと思います。
四谷 確かに、リンクの設定を間違えたんじゃないかと思わせちゃいますね。
おかげさまで、LINE広告で効果的なクリエイティブのコツがよくわかりました! これからもLINE Creative Labを使って、いろんな広告を作ってみますね。
はい、無料ですし、ぜひ使い倒してください。
そういえば、動画広告も静止画広告とはまた違う客層が獲得できますし、オススメですよ。
なんですって!(ギロリ)
動画広告……一度チャレンジしてみたいです。
(目が怖い)え、ええ、LINE Creative Labでは簡単な動画クリエイティブも作れますので、ぜひ試してみてください。
ありがとうございます!
じゃあ、動画でもいいクリエイティブができたら、またご連絡しますね! では、さようなら~!
あ、ありがとうございましたー!
(また来る気マンマン?)
(あれは、またいらっしゃるでしょうね……)。
※ 記事中のアポなし訪問はコンテンツ制作上の演出であり、実際の取材はアポを取り、感染対策を行って実施しています。
※ Beforeクリエイティブは記事の演出上の表現です。各種ガイドラインに沿って、適切に入稿をお願いします。
日本国内でMAU9,500万人(2023年3月末時点)という圧倒的な月間利用者数を擁するLINE。老若男女、幅広いユーザーにリーチできるLINE広告は、運用型広告として高いポテンシャルがある。
そうしたLINE広告向けのクリエイティブを手軽に作成できるのが、「LINE Creative Lab」だ。実際に効果のあった広告を参考にしたテンプレートが用意され、画像やテキストを入れるだけでクリエイティブを作成してくれる「自動作成機能」や、作成した画像をLINE広告の管理画面「LINE Ad Manager」に直接アップロードする機能など、忙しい運用担当者の工数削減につながる便利な機能が搭載されている。
今回のTipsを参考に、LINE広告にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
ソーシャルもやってます!