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Step 2-14 委託先の選定③契約書

Step 2-14で知ってほしいことは、契約書の種類や契約の際の注意ポイントを知ることです。
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クイズ

RFPを渡す前に交わす契約書があります。何でしょう?

RFPは提案依頼書のこと。委託先候補に提案書&見積書を提出してもらうため、依頼内容をまとめたものでしたよね。つまり、RFPには会社やプロジェクトの課題などを含め、社外秘とすべき内容がたくさん書かれているわけです。それを相手に渡すには、外部には漏らさないことを約束してもらわないと、安心できません。

こうした外部への情報漏洩を防ぐための管理方法などを記した契約書を、NDA(機密保持契約書)といいます。RFPを渡す前に契約を交わします。

  • NDAを交わさずにRFPを渡す
  • NDAを交わしてからRFPを渡す

そして、いよいよ発注をするときに交わす契約書にもいくつか種類があります。2-14では、契約書の種類や契約の際の注意ポイントを紹介します。

Step 2-14は、Webサイト構築・運用のためのワークフロー中、設計フェーズの「サイト設計」に関わる内容です。

戦略策定フェーズ1. プロジェクトの発足
2. プロジェクトの方向性の決定
3. Web戦略の策定
設計フェーズ4. サイト設計
開発フェーズ5. サイト制作・開発
6. 運用準備・運用開始
運用フェーズ7. 運用・効果測定・改善

契約書の種類

先述したNDAを含めて、外注先と交わす契約書には次のような種類があります。

  • NDA(機密保持契約書)
  • 基本契約書/個別契約書
  • 覚書
  • 注文書

NDA(機密保持契約書)

ビジネス目的を達成するWebサイトに関わる仕事では、社外秘情報を扱うことが多くあります。そこで基本的には最初に、この機密保持契約書を結びます。

内容は、秘密情報とするものは何かを特定した上で、「事前承諾なく第三者に開示、漏洩しない」「目的以外に使用しない」などを明記し、「漏洩させるなどして損害を与えた場合の損害賠償」などを記すことが一般的です。

NDAサンプルの一部(記事の最後で、全体をダウンロードできます)

基本契約書/個別契約書

初めて契約する会社と結ぶ契約書が基本契約書です。たとえば、最初に事業Aのための紹介サイトのページ制作を依頼し、数か月後に事業Bの紹介サイトの制作を依頼する場合、事業Aの制作時に基本契約書を作成。事業Bの制作時には基本契約書はそのままに、Bの制作ならではの事項を個別契約書にします。

基本契約書の内容は何を依頼するかによって異なりますが、たとえば、Web制作を依頼する場合の基本契約書は、「Web制作業務委託契約書」という名称にし、誰が、誰に、何を委託するのか等を明記します。業務委託契約書のひな型は、インターネット上にも公開されていますので、一度確認してみるとよいでしょう。(なお、2-14の最後にもひな型をおきました。)

なお基本契約書には、委託内容のほかに、次の点を明記しています。

  • 検収期間:発注したとおりの納品物になっているかを確認する期間
  • 賠償責任:外注先の問題で制作がストップしてしまった場合などの損害賠償
  • 反社会的勢力の排除:暴力団関係者ではないことの確認
  • 成果物の著作権:ソフトウェア、コンテンツなど、成果物の著作権は誰がもつのかを明記。たとえば制作代金にあらかじめ、「著作権譲渡」「著作者人格権不行使」の対価を含んでいるとする等。
  • 個人情報の取扱い:個人情報を扱うサイトの場合、個人データを安全に管理する方法について記載する。個人情報保護の取扱いだけを、後述する覚書にする場合もある。

なお、Webサイト構築などを委託する場合は、運用後に見つかった不具合を無料で修正する期間「瑕疵(かし)担保責任期間」についても明記します。また、2-12でも記しましたが、保守契約が必要な場合もあります。揉めることが多い事項なので、注意が必要です。

基本契約書サンプルの一部(記事の最後で、全体をダウンロードできます)
個別契約書サンプルの一部(記事の最後で、全体をダウンロードできます)

覚書 

基本契約書を交わした後に、その契約内容を一部変更するために作成されるのが覚書です。たとえば、作業範囲や取引内容・条件の変更、報酬額の増減といった場合です。

覚書サンプルの一部(記事の最後で、全体をダウンロードできます)

注文書 

Webサイト構築のような大規模なものではなく、コンテンツの一部更新などの場合は個別契約書を省略して注文書の発行で済ますこともよくあります。

◇◇◇

2-12~14で、業務を委託する場合の注意ポイントを紹介してきました。この2-14では、契約書の種類や注意ポイントについて解説しました。Step 2-15は、運用のための計画書について紹介します。

2-14「委託先の選定③契約書」のポイント
  • NDA(機密保持契約書)を結ぶのはRFPを渡す前
  • 基本契約書はある会社と最初に結ぶ契約書で、次回からは個別契約書
  • 覚書は、基本契約書・個別契約書を補足するもの
  • 注文書は、小規模な発注の場合に個別契約書の代わりとなるもの
復習ミニテスト

Q2-14-1 契約書に関して、間違っているのはどれ?(複数選択)

  1. 注文書は、覚書の代わりとなる
  2. 成果物の著作権について明記する方がよい
  3. 個人情報を扱うサイトの場合、覚書などに個人情報の管理について明記する方がよい
  4. NDAは基本契約書の代わりになる

1. 注文書は、覚書の代わりとなる
4. NDAは基本契約書の代わりになる

もっと学び、成長するために

機密保持契約書(NDA)のサンプルをダウンロードできます。ダウンロードはこちら
基本契約書のサンプルをダウンロードできます。ダウンロードはこちら
個別契約書のサンプルをダウンロードできます。ダウンロードはこちら
覚書書のサンプルをダウンロードできます。ダウンロードはこちら
本記事の監修者

濱 大洋(はま たいよう)

株式会社キノトロープ 執行役員 コンサル部 副部長
プロジェクトマネージャー/コンサルタント

2007年キノトロープ入社。 コンサルティングを中心に、プロジェクトマネージャーとして小規模から大規模まで多数のサイトリニューアルを担当。セミナーや大学での講師も務める。 著書に『HEARTCORE導入・構築ガイド』(インプレス)がある。

デザイン:三苫慧子
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