はじめての「Google アナリティクス for Firebase」入門

Google アナリティクス for FirebaseでBigQueryエクスポートの設定方法とデータ活用

GA4Fで「BigQueryエクスポートの設定手順」「データポータルのBigQuery接続方法・レポートの作成方法」について解説します【第8回/最終回】
よろしければこちらもご覧ください

Google アナリティクス for Firebase (以下GA4F)は、GA360と同様、サンプリングされていない生データを無料でBigQueryへエクスポートできます。

BigQueryへエクスポートしたデータを利用すると、GA4FやGoogle アナリティクス 4 プロパティ (以下GA4)のレポート画面では難しいカスタム分析やアプリ以外の外部データと組み合わせた分析が可能になります。

さらに、BigQueryへエクスポートしたデータはデータポータルなどのBIツールと連携すればカスタムレポートの作成も可能となります。

今回はGA4Fのデータ活用をテーマに、次の内容を紹介します。

  • BigQueryエクスポートの設定手順
  • データポータルのBigQuery接続方法・レポートの作成方法

BigQueryエクスポートの設定手順

GA4FのデータをBigQueryへエクスポートする方法は2種類あります。

  • Firebaseプロジェクトからエクスポートを設定
  • Google アナリティクス 4 プロパティからエクスポートを設定

Firebaseプロジェクトの設定状況やエクスポート先BigQueryのGoogle Cloud Platformプロジェクト(以下GCPプロジェクト)の選択によって設定手順が異なるので、ご自身の環境に合わせて設定を選択してください。

なお、FirebaseからBigQueryへエクスポートする際のFirebase側の料金は無料です。

Firebaseプロジェクトからエクスポートを設定

GA4FデータのBigQueryエクスポート設定はFirebaseプロジェクトの管理画面から行えます。

FirebaseプロジェクトからBigQueryエクスポートを設定する場合は、Firebaseプロジェクトと同名のGCPプロジェクトのBigQueryへエクスポートされます。

FirebaseプロジェクトからBigQueryへエクスポートできるデータは、GA4Fのデータ以外にも「Crashlytics」、「Predictions」、「Performance Monitoring」、「Cloud Messaging」があります。

設定方法

  1. Firebase コンソールへログイン後に「プロジェクトの概要>プロジェクトを設定」を選択します。
  1. 上部にあるタブから「統合」を選択し、BigQuery カードの「リンク」を選択します。
  1. 「① Firebase と BigQuery のリンクについて」の内容を確認して「次へ」を選択します。
    1. 「② 統合を構成する」からGoogle AnalyticsをONにし、BigQueryデータセットのリージョンを選択、「エクスポート設定」で毎日にチェックを入れます。「エクスポートに広告IDを含める」は任意でチェックを入れます。
  1. ページ下部の「BigQuery にリンク」をクリックします。
  1. リンクが完了すると、「統合」ページのBigQuery カードにチェックマークが入ります。これでFirebaseプロジェクトからエクスポートができました。

なお、BigQueryのエクスポート先データセット名は、「統合」のBigQuery カードの設定で確認できます。

GA4からエクスポートを設定

GA4FデータのBigQueryへのエクスポート設定はGF4の管理画面から行えます。

GA4からBigQueryエクスポートを設定する場合は、エクスポートされる先のBigQueryのGCPプロジェクトをFirebaseプロジェクトと同名のGCPプロジェクトか、任意のGCPプロジェクトのどちらかから選択ができます。ご自身の運用に合わせてどちらのGCPプロジェクトを利用するのがよいか選択してください。

なお、この設定方法を行うにはFirebaseプロジェクトのアプリをGA4のアプリストリームへ登録しておく必要があります。GA4FをGA4に連携する方法は、以下の連載で紹介しているのでこちらをご参照ください。

設定方法

以下の手順は、GA4のストリームへアプリストリームが登録されていることを前提としています。

  1. Googleアナリティクスへログイン後にGA4プロパティを選択し、左メニューから「管理」を選択します。
  2. プロパティの列から「サービス間のリンク設定>BigQuery のリンク設定」を選択します。
  1. BigQuery とのリンク設定画面で「リンク」を選択します。
  1. 「① BigQuery プロジェクトを選択する」で「BigQuery プロジェクトを選択」を選択します。
  1. ログインしているGoogle アカウントでアクセス権を持っているBigQuery プロジェクト(GCPプロジェクト)が一覧表示されます。

データをエクスポートするGCPプロジェクトを選択します。Firebaseプロジェクトと同名のGCPプロジェクトかそれ以外のGCPプロジェクトを1つ選択し、「確認」を選択してください。

どのGCPプロジェクトを選択しても以降の手順作業に変更はありません。

  1. エクスポート先データセットのロケーションを選択し、「次へ」を選択します。
  1. 構成の設定の「データ ストリーム」でエクスポートするデータストリームの選択と確認し、「モバイルアプリ ストリーム用の広告識別子の追加」は任意でチェックを入れます。「頻度」は毎日にチェックを入れ、ストリームは任意でチェックを入れたら「次へ」を選択します。
  1. 設定内容を確認し、問題なければ「送信」を選択します。
  1. リンク作成済みの確認画面が表示され、BigQueryとのリンク画面へリンクしたプロジェクトが表示されます。

BigQueryのエクスポート先データセット名に使われるプロパティIDは、「管理>プロパティ設定」画面の「プロパティID」で確認できます。

BigQueryエクスポートの補足説明

GA4FのデータのBigQueryエクスポートは、設定した日以降のデータでエクスポートが開始します。GA360のように過去のデータをエクスポートしないので、GA4Fの計測を開始したらなるべく早めにBigQueryエクスポートの設定をすることをお勧めします。

エクスポート先のBigQueryは、リンクされた設定ごとにデータセットが作成され、作成されたデータセット内にエクスポートの日付ごとのテーブルが作成されます。

データセット名、テーブル名は次のようになります。

  • データセット名:analytics_<GoogleアナリティクスのプロパティID>
  • テーブル名:events_YYYYMMDD

データセット名の<Google_アナリティクスのプロパティID>は、Firebaseプロジェクト管理画面の「統合」のGoogle Analyticsのカードや、Google アナリティクスの管理画面のプロパティ設定で確認できます。

BigQueryへエクスポートされたGA4Fデータのテーブルの情報は次のヘルプを参考にしてください。

このテーブルのデータを活用することで、アプリデータのカスタム分析などが可能になります。

データポータルのBigQuery接続方法・レポートの作成方法

上記手順でBigQueryへエクスポートしたGA4Fのデータを利用すると、データポータルやTableauなどのBIツールでカスタムレポートを作成できます。ここでは、データポータルでBigQueryに接続してレポートを作成する手順を紹介します。

データポータルのBigQuery接続方法

  1. データポータルで「データを追加」を選択します。
  1. データのレポートへの追加で「BigQuery」を選択します。
  1. BigQueryのプロジェクト一覧が表示されたら、GA4Fのデータがエクスポートされているプロジェクトとデータセットを選択し、「events_YYYYMMDD」を選択し、Firebase テンプレート レベルでイベントにチェックを入れたら「追加」を選択し、「レポートに追加」を選択します。

BigQueryのデータソースが追加されます。ディメンションとメトリクスを確認し、カスタムレポートを作成していきます。

ここまでの手順では、BigQueryへエクスポートされたGA4Fデータのテーブルを指定しましたが、BigQueryで実行するSQLクエリを設定してデータ追加することも可能です。

SQLクエリを実行すると、BigQueryで事前集計やGA4Fデータとアプリ以外の外部データとの結合などが行えるので、カスタマイズ分析のレポートを作成することが可能になります。

データポータルのGA4接続方法

データポータルはデータソースにGA4プロパティを選択できるので、BigQueryを利用しなくてもGA4Fをデータソースとしたレポートを作成することも可能です。BigQueryへエクスポートされたGA4Fデータのテーブルと接続した場合に比べ項目名がわかりやすくなります。

SQLクエリを実行した事前集計ができない。アプリ以外の外部データとの結合が難しいなど、BigQueryを利用した場合に比べるとカスタマイズ性は低いですが、GA4Fデータで 簡易なレポートを作成する場合などはこの方法を選択するのもよいと思います。

  1. データのレポートへの追加で「Google アナリティクス」を選択します。
  1. Google アナリティクスのアカウント一覧が表示されたら、GA4プロパティを選択し「追加」を選択、続けて「レポートに追加」を選択します。

GA4のデータソースが追加されます。ディメンションとメトリクスを確認し、カスタムレポートを作成していきます。

レポートの作成方法

データポータルへ接続したGA4Fのデータを利用して、ユニークユーザー数の推移グラフ、ユーザーのプラットフォーム割合グラフ、地域ごとのユーザー数の表の作成方法を紹介します。

なお以下の手順は、BigQueryへエクスポートされたGA4Fデータのテーブルをデータソースとしています。

  1. ユニークユーザー数の推移を作成するため「グラフを追加>時系列グラフ」を選択して配置します。

    ​​​​​
    折れ線グラフで表示された

     

  2. ディメンションを「Event Date」、指標を「Unique Users」に変更します。
  1. ユーザーのプラットフォーム割合の円グラフを作成するため「グラフを追加>円グラフ」を選択して配置し、ディメンションを「Platform」、指標を「Unique Users」に変更します。
  1. 地域ごとのユーザー数の表を作成するため「グラフを追加>表」を選択して配置し、ディメンションを「City」、指標を「Unique Users」に変更します。

FirebaseのヘルプにはBigQueryへエクスポートしたGA4Fデータのサンプルレポートが紹介されています。こちらもあわせてご覧ください。

今回の紹介ではGA4Fデータをそのまま利用するグラフや表の設置を紹介しましたが、GA4FデータとBigQueryを活用することでビジネスに役立つカスタマイズ分析のレポート作成も可能になります。

モバイルアプリの計測に以前の「Google アナリティクス SDK」を利用しているユーザーもまだ多くいらっしゃると思いますが、「Google アナリティクス SDK」のサービスは2019年10月末でサービスは終了し、Googleはアプリトラッキングに特化した「Firebase SDK」の利用を推奨しています。本シリーズの連載を参考に「Firebase SDK」への切り替えと、「Google アナリティクス for Firebase」、「Google アナリティクス 4 プロパティ」での分析を始めていきましょう。

◇◇◇

全8回にわたって、「はじめての「Google アナリティクス for Firebase」入門」として、今まで「Google アナリティクス for Firebase」を使ったことがない人を対象にアユダンテの大浦、高田、片岡の3人で連載をしてきました。「Firebase SDK」への切り替えや、アプリを使って実際にどのように計測してくのか、「Google アナリティクス 4 プロパティ」へのアップデート方法など解説してきました。この連載が皆さんの分析に少しでもお役に立てたら幸いです。長い間ご愛読いただき、ありがとうございました。

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