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Viz(ビズ)とシェルフを理解して、Tableauで「カテゴリ別の売上」を操作してみよう #4

Tableau Desktopを起動して、サンプルデータを使って「カテゴリ別の売上」のデータを作ってみましょう。【第4回】

Tableau Desktopにあるサンプルデータを使って「カテゴリ別の売上」をいろんな切り口でグラフ化していきたいと思います。その際に出てくる用語、Viz(ビズ)とシェルフについても解説します。

ここまで、#1で、そもそもBIツールとはどういうものなのか#2で、Tableauの価格体系はどうなっているか、そして前回の#3で、分析の基本「●●別の◆◆数」を解説しました。今回は、サンプルデータを使ったハンズオンです。

本連載は、Tableauスペシャリストのプリンシプル木田さんが講師を務め半年間の特別講座で、BI知識ゼロのWeb担編集部がTableauの資格取得を目指す記事です。

「Viz」と「シェルフ」の用語をちゃんと理解しよう

木田: まずは、サンプルデータを開きましょう。Tableau Desktopを起動して、左下の赤枠「サンプル スーパーストア」をクリックしてください。

Tableau Desktopを起動したら「サンプル スーパーストア」をクリック

クリックすると、こんな画面になったと思います。

「サンプル スーパーストア」が開いた状態

木田: これから、読み込んだサンプルデータを使って「カテゴリ別の売上」のVizを作ってもらうのですが、操作方法を解説する前に、「Viz(ビズ)」と「シェルフ」の2つを覚えておきましょう。

  • Viz(ビズ)とは、Tableauで作成したビジュアライズされたグラフや表のこと。Tableauでは、リアルタイムにグラフや表を作成できます。
  • シェルフ(棚)とは、Vizで利用するディメンションやメジャーを保持する場所のことを言います。行の場合は、行シェルフ、列の場合は列シェルフと言います。
Viz(ビズ)とシェルフの説明

木田: では、次に読み込んだデータの左側を見てください。最初から「ディメンション」と「メジャー」で分類されているのがわかりますか? ここから、なにも説明しませんので、「カテゴリ別の売上」のVizを、Tableauで作ってください

四谷: ええ、説明なしで「カテゴリ別の売上」のVizを、Tableauで作るんですか?

木田: 前回説明した「●●(=ディメンション)別の▲▲数(=メジャー)」を意識すれば大丈夫です!

読み込んだデータの左側に「ディメンション」と「メジャー」が分類されている

カテゴリ別の売上のVizをTableauで作ってみる

木田: Tableauでは、ディメンションやメジャーを列シェルフや行シェルフにドラッグ&ドロップすることでVizを作成できます。

四谷: 「カテゴリ」を列シェルフに、「合計(売上)」を行シェルフにドラッグ&ドロップしてみました。それぞれ色が付いて、Vizが完成しました。

四谷のグラフ(縦棒グラフ)

二村: 私もできましたが、あれ……? 私のは横棒グラフなのに、四谷さんのは縦棒グラフですね。

二村のグラフ(横棒グラフ)

木田: 「行」と「列」が入れ替わっているからですね。でもどっちを「行」と「列」にするかは深く考えなくても大丈夫です。これはいつでも入れ替え可能です。画面上に「行と列の交換(Ctrl-W)」というアイコンがあるので、これをクリックしてください。ドラッグ&ドロップで、行と列を入れ替えてもいいですよ。

「行と列の交換(Ctrl-W)」アイコン

二村: クリックだけで、グラフが縦棒グラフに変わりました!

木田: ね? こんな感じの直感的なマウス操作だけで、Tableauでは、データをビジュアル化したりその見せ方を変えたりできるんです。最終的に、列シェルフに「カテゴリ」が、行シェルフに「合計(売上)」がある状態にしてください。これで「カテゴリ別の売上」のVizの完成形です。

「カテゴリ別の売上」のViz(完成形)

「カテゴリ内のサブカテゴリごとの売上」を売上順にソートしたVizを作成してみる

木田: さて、「●●別の▲▲数」がデータ分析の基本だということを、ずっと説明してきましたけど、実はこの「●●別の▲▲数」は、どちらも1つとは限りません。たとえば「国別の平均寿命」では「国ごとの男女別の平均寿命」といった見せ方もあるし、「国別の平均寿命および現在の人口」といった見せ方もあります。

サンプルファイルでは、「カテゴリ」のほかに「サブカテゴリ」というのがディメンションにありますよね。そこで次に、「カテゴリ内のサブカテゴリごとの売上」を売上順にソートしたVizを作ってください。

四谷: 列シェルフの「カテゴリ」の横に「サブカテゴリ」をドラッグ&ドロップしてみました。どうでしょう?

列シェルフの「カテゴリ」の横に「サブカテゴリ」をドラッグ&ドロップ

木田: グッドです! センス良いですね(笑)。次に、このVizを売上順に並び変えてみましょう。

縦軸の目盛りにマウスをあわせてみてください。「売上」という文字の上に、なんかソートできそうなボタンが出てきました。これをクリックすると、カテゴリとサブカテゴリが売上順に並び変わります。美しいですねえ。

縦軸のソートをクリック。「カテゴリ内のサブカテゴリごとの売上」を売上順にソートしたViz(完成形)

利益ごとに色で表現! グラフの色や大きさも変更可能

木田: さてここから少し上級編です。「それぞれの利益を色で表す」ということをやってみます。メジャーに「利益」があるので、それを使うのはわかると思いますが、どうですか?

四谷: (列シェルフにある「サブカテゴリ」を、マークの「色」にドロップして、「利益」を行シェルフに入れるのかな?)

二村: (「利益」を行シェルフに入れて、マークの「合計(利益)」のところで色を変えるのかな?)

ぜんぜん違う2人の表

四谷・二村: うーん、わかりません…。

木田: メジャーの「利益」を、シェルフに入れないで、マークの「色」にドラッグ&ドロップするだけでよかったんです。これで、棒グラフの色が変わって、利益の大きいものほど濃い青で、利益の少ないものは薄い色で、そして利益がマイナス(赤字)のものはオレンジで示されるようになりました。

マークの「色」に「利益」をドラッグ&ドロップ。利益を色で表現(完成形)

こうして色を付けたことで、「まあまあ売れている家具カテゴリなのに、テーブルは赤字」といったことが、一目で把握できます。具体的な数字も、棒グラフにマウスカーソルを重ねれば出てきます。

cc
マウスオーバーで数値が表示される

「マーク」は、Viz全体に与える“属性”です。最初はマークを使っていなかったので、1色のグラフでしたが、利益に色のマークを与えたことで、グラフの色が変わりました。じゃあ「利益」を「サイズ」のマークに入れるとどうなるか? 色ではなく、グラフの幅で利益が表現されるように変わります。

四谷: おー。なるほどなるほど。

マークの「サイズ」に「利益」をドラッグ&ドロップ。グラフの幅サイズで利益を表現

木田: もちろん、どのマークを選ぶかも重要で、このグラフの場合は、マイナスがわからなくなるので、「サイズ」ではなく「色」を使うべきですね。

なお、画面表示そのものの大きさは、ツールバーの「標準」を「ビュー全体」に変えたり、画面の端をマウスドラッグしたりして、自由に変更できます。見やすい表示を選んでください。

木田: 実際に操作してみていかがでしたか? ここまでの操作で、ほぼキーボードを触らず、マウスのみで操作できていますよね。これがTableauの世界です。

◇◇◇

次回からは、いよいよGoogleアナリティクスに接続して分析していきます。

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