Tableauダッシュボード|フィルターアクションのやり方を解説 #16
今回は、Tableauのダッシュボードアクションについて学びます。ダッシュボードアクションとは、ダッシュボードにインタラクション性を加える機能で、3種類のアクションがあります。
- フィルター:ダッシュボードの一つのワークシートでクリックされた項目をフィルターとして他のワークシートにフィルターを適用する
- URLに移動:ダッシュボードの一つのワークシートでクリックされた項目がURL形式だった場合、移動するページをブラウザのように表示する
- ハイライト:ダッシュボードの一つのワークシートでクリックされた項目に該当する他のワークシートの項目をハイライトする(今回の記事では説明割愛)
今回は、「フィルターアクション」と「URLに移動」の2つを解説していきます。
フィルターアクションを学ぶ
木田: まず、よく使う「フィルターアクション」から学んでいきます。今回は、前回の第15回で作成したダッシュボードにフィルターアクションを設定します。
木田: このダッシュボードで、帯グラフをクリックすると、下のクロス集計表の値が変わるアクションを設定していきます。まず、「ダッシュボード」メニューをクリックして、「アクション」をクリックします。
木田: 「アクション」の設定画面が表示されたら、「アクションの追加」をクリックして、「フィルター」をクリックします。
木田: すると「フィルターアクションの編集」の設定画面が表示されます。まず①の「ソースシート」と「ターゲットシート」の役割から説明していきます。
- ソースシート: フィルターの選択元となるシート
- ターゲットシート: フィルターの反映先となるシート
今回は、上の帯グラフをクリックすると、下のクロス集計表が変わるフィルターを設定したいので、「ソースシート」では「帯グラフ」にチェックを入れ、「ターゲットシート」では「クロス集計表」にチェックを入れます。ちなみに、ワークシート名が表示されているので、個別にワークシート名を変更してない場合は、シート8などとシンプルな形で表示されます。
次に②の「アクションの実行対象」について説明します。「何をしたら、フィルターが適用されるのか」を決めるのが「アクションの実行対象」で、3種類あります。
- ポイント: マウスを合わせるとフィルターが適用される
- 選択: クリックするとフィルターが適用される
- メニュー: クリックするとフィルターメニューが表示され、メニューを選択するとフィルターが適用される
今回はクリックすると、フィルターが適用されるようにしたいので「選択」を選びます。
設定したフィルターアクションの名前を③で変更できます。「下の表に対するフィルター」などと付けておくとわかりやすいですね。最後に④の「OK」で閉じます。
木田: 「アクション」の設定画面に戻るので、ここでも「OK」で閉じます。
ツールヒントを非表示にする
木田: これでフィルターが設定されました。しかし、帯グラフにマウスオーバーすると、帯グラフの詳細が表示されることがあります。これは「ツールヒント」と呼ばれています。場合によっては、邪魔に感じることもありますので、ツールヒントの非表示する方法も覚えておきましょう。
ツールヒントは、個別のワークシートシートで非表示の設定ができますので、ワークシートに移動しましょう。ワークシートのエリアをクリックして、右端「シートに移動」をクリックします。
木田: すると該当のワークシートに飛びますので、「マーク」の「ツールヒント」をクリックします。「ツールヒントの編集」画面が表示されますので、「ツールヒントの表示」のチェックを外して、「OK」で閉じます。
木田: これでフィルターアクションの設定が完成しました。次の2つの画像を見比べてみてください。上図は、通常のグラフです。下図は帯グラフをクリックしたもので、赤枠のクロス集計表の値が変化していることがわかるでしょうか?
四谷: なるほど! 確かに値が変化しています。でも、通常のダッシュボードに戻るにはどうしたらいいのですか?
木田: ハイライトされているグラフ(ここでは青いグラフ部分)をもう一度クリックすると通常のダッシュボードに戻ります。
木田: このようなアクションが設定されていることは、初めての人にはわかってもらえませんので、説明文を追加してあげると親切ですね。シートの左下「オブジェクト」の「テキスト」を今回はタイトルの下にドラッグしてください。ダッシュボードに移動すると配置される場所が、灰色でハイライトされます。
木田: すると「テキストの編集」の設定画面が表示されるので、「帯グラフをクリックすると下表の値が変化します」などと説明文を入力して、「OK」で閉じます。
URLアクションを学ぶ
木田: フィルターアクションの設定はここまでです。次に、「URLアクション」の設定について説明していきます。記事冒頭のおさらいになりますが、URLアクションは、ダッシュボードの一つのワークシートでクリックされた項目がURL形式だった場合、該当するページをブラウザのように表示できます。まず、URL形式でのワークシートを作る必要がありますので今回は、「パラメータ除外LPセッション上位20」を作ってみましょう。
新しいワークシートを開いて、「ディメンション」の「パラメータ除外LP」を行シェルフにドラッグします。
木田: 「メジャー」の「セッション」をシート上の「Abc」にドラッグします。ドラッグするとき、黒枠になった状態でドラッグしてください。
木田: そのほか、「ページビュー数」「直帰率」もドラッグしておきます。
木田: 次に、パラメータ除外LPのセッション上位20だけ表示されるように、フィルター設定します。「ディメンション」の「パラメータ除外LP」を「フィルター」にドラッグします。
木田: すると「フィルター」の設定画面が表示されますので、①「上位」タブを選択します。その後、②「フィールド指定」のラジオボタンをクリックします。今回は、セッションの上位20位でフィルターを設定したいので、③「上位」「20」と入力します。その後、④「▼」をクリックして⑤「セッション」を選択し、⑥「OK」で閉じます。
木田: すると、「パラメータ除外LPのセッション上位20」でフィルターが適用されたクロス集計表が完成します。シート下のタブで、シート名を「LP別セッション上位20」などと、変更しておくとわかりやすいです。
木田: 次に、「田」マークを選択して、新規ダッシュボードを開いてください。今回は全画面で作業をしたいので、左側の「サイズ」の「▼」をクリックして、「固定サイズ」の「▼」を押して、「自動」に変更しください。
木田: 先ほど作った「LP別セッション上位20」を左側の「シート」から選択して、「ダッシュボード」にドラッグします。
木田: 「LP別セッション上位20」のエリアを選択した状態で、自動調整の「▼」をクリックして、「幅を合わせる」と「ビュー全体」をそれぞれ反映すると、シート全体に等幅できれいに配置されます。
木田: 「オブジェクト」の「Webページ」をドラッグします。「LP別セッション上位20」の横に並べて配置したいので、横にハイライト表示されるところにドラッグします。
木田: すると「URLの編集」画面が表示されますが、一旦ここでは空の状態で「OK」で閉じます。キャンセルを選択すると、設定がはじかれてしまうので、注意してください。
木田: URLアクションを設定していきましょう。「ダッシュボード」メニューをクリックして、「アクション」を選択します。
木田: 「アクション」の設定画面が表示されるので、「アクションの追加」をクリックして、「URLに移動」を選びます。
木田: 「URLアクションの追加」画面が表示されます。パラメータ除外LPのURLをクリックすると、該当Webページを表示するというアクションを設定していきます。まずおさらいですが、「ソースシート」は、フィルターの選択元となるシートでしたね。ですから「LP別セッション上位20」でOKです。
次に、①の「アクションの実行対象」は「LP別セッション上位20」を「クリック」すると表示されるようにしたいので、「選択」にします。②のURL欄に、該当ページを表示するために必要なURLを記載します。今回はWeb担の以下のURLです。
③LP除外パラメータのURLを参照するように設定するために「▼」をクリックして、④「パラメータ除外LP」を選択します。すると、入力したURLの後に<パラメータ除外LP>が自動で入力されます。
https://webtan.impress.co.jp/
<パラメータ除外LP>
⑤URLアクションの名前を「LPのサイト参照」などと変更し、⑥「OK」で閉じます。
木田: 「アクション」画面に戻るので、「OK」で閉じます。
木田: 左側の「LP別セッション上位20」のURLをダブルクリックすると、右側に該当Webページが表示されました。これでURLアクションの設定が完了です。
今回は、ダッシュボードにインタラクティブ性の機能を持たせる「ダッシュボードアクション」について学んできました。次回 はいよいよ最終回。「メディア別のバズった記事を調べるダッシュボード」と作成したダッシュボードの共有方法について解説します。
ソーシャルもやってます!