Facebook投稿5つの最新テクニックを使ってますか? ―― 成果につなげるFB投稿ノウハウ(後編)
Facebook投稿7つのポイント、残り2つは「最新テクニック」と「真摯さ」
メンバーズの小野寺翼と申します。企業のソーシャルメディア運用担当者を対象に、「複数ソーシャルメディアの統合運用」をテーマに連載を担当しております。
前回から引き続き、「Facebook投稿を考えるうえで、意識すべき7つのポイント」と題し、Facebookページ運用におけるポイントを2回に分けてお届けしています。
後編となる今回は、⑥と⑦のポイントをご紹介します。
- ①生活者目線の「有益さ」を意識する
- ②季節感や記念日を大切にする
- ③自社の歴史を紹介する
- ④裏側を見せる
- ⑤「傾聴」をきっかけにコミュニケーションにつなげる
- ⑥最新のテクニックを活かす
- ⑦「真摯さ」を第一にファンと向き合う
⑥最新のテクニックを活かす
Facebookページの仕様や投稿形式は、随時アップデートされています。ここでは、新しい機能を積極的に活用し、コンテンツを作り出している事例をご紹介します。
主な最新テクニックとしては、以下のようなものがあります。
- スライドショー
- カルーセル形式のリンク投稿
- 360度写真/動画
- タイムラプス動画
- 投稿でキャンペーンを実施
それぞれのテクニックについて、事例とあわせて解説してきます。
最新テクニック1スライドショー
「スライドショー」は、複数の静止画(3~7枚)を組み合わせ、自動切り替えのスライドショーのような動画を作る機能です。
スライドショーをうまく使ったFacebook投稿の事例を2つ紹介します。
事例:H.I.S. Japan
観光地の美しい写真を集めスライドショーで紹介するという、旅行会社らしい投稿。
訴求力の強い、綺麗な風景写真がスライド形式で表示され、見ているファンも楽しい気分になります。紹介したエリアへの興味喚起にもつながります。
事例:Volvo Car Japan / ボルボ・カー・ジャパン
ファンに「初めてのボルボはどのモデルでしたか?」と問いかけ、自社の歴代車種をスライドショーで紹介しています。
懐かしさを訴求しコミュニケーションにもつなげており、「歴史」というワードをうまくスライドショーに盛り込んでいる事例です。
ここでは紹介していませんが、これ以外にもスライドショーの活用事例として、紙芝居のように1つのストーリーを紹介するものや、自社の商品ラインアップや関連商品を伝えているものなどもあります。
最新テクニック2カルーセル形式のリンク投稿
「カルーセル形式のリンク投稿」(カルーセルリンク)は、サイト送客を狙った、新しい形式のリンク投稿です。
複数の写真付きリンクを、カルーセル(回転木馬)のごとくスクロールし、マウス操作やスワイプ操作で切り替え表示できます。写真ごとに異なるURLを指定することが可能です(すべて同一のURLを指定することも可能)。
カルーセルリンクをうまく使ったFacebook投稿の事例を2つ紹介します。
事例:キリンビバレッジ(KIRIN Beverage)
新商品紹介に、カルーセルリンクを活用。特徴がわかる写真と補足説明の画像を使い、商品を紹介しています。
商品紹介ページにリンクし、魅力を伝え興味をもたせたうえで送客につなげています。
事例:Audi Japan / アウディジャパン株式会社
車種の写真を分割しカルーセルリンクで紹介しています。ファーストビューでは一部のみを見せ、続きをみたいと思わせアクションにつなげる。そんな憎い見せ方ですね。
最新テクニック3360度写真/動画
「360度写真/動画」とは、上下左右・前後・斜めといった具合に、360度方向に目線を切り替えられる写真/動画です。写真/動画は、マウス操作やスワイプ操作で、目線を切り替えることができます。一部スマートフォンであれば、本体を傾けることでも操作可能です。
360度写真/動画の撮影には、専用の機材を使うのがよいでしょう。とはいえ、簡単なものであれば、スマートフォンに搭載されているパノラマ写真撮影機能やアプリケーションを活用して撮影することもできます。
360度写真/動画をうまく使ったFacebook投稿の事例を紹介します。
事例:チキンラーメン ひよこちゃん
自社のキャラクターを探すクイズを実施。360度写真を使うことで、現実世界のように四方八方に目線を切り替えられる、楽しい見せ方を実現しています。
最新テクニック4タイムラプス動画
「タイムラプス動画」とは、長い時間の変化を短時間の動画で表現したものです。こちらも簡単なものであれば、スマートフォンでも撮影が可能です。
編集後のタイムラプス動画は、通常の動画とまったく同じ方法で投稿が可能です。
タイムラプス動画を使った投稿事例も出てきていますので、紹介します。
事例:Nissan
夏の暑い時期に発生し得る、車内放置の危険性を啓蒙する動画を、「熱駐症対策」として紹介。タイムラプス動画を使い、自社・業界に関連する社会課題の解決につなげている事例です。
最新テクニック5投稿でキャンペーンを実施
Facebookページの投稿で、キャンペーンを実施する事例も増えています。参加表明をコメントで募り、当選後のやり取りをメッセージで行うといった方法です。
Facebookのコメントは、写真や動画もアップロードできるため、写真/動画コンテストの作品募集に使うことも可能です。
事例:JTB
Facebookページの投稿で、写真/動画コンテストのエントリーを受け付けた事例です。コメントを使い、ファン自身の旅の思い出を写真や動画で投稿してもらい作品を募集しています。
⑦「真摯さ」を第一にファンと向き合う
ここまでは、コンテンツのアイデアや具体的なテクニックをテーマに紹介してきました。最後は、企業として情報発信を行うにあたっての、根本的な姿勢・心構えに立ち返りましょう。
そこで重要なのが、「真摯さ」というワードです。
この言葉を大切にファンと向き合うことこそが、ファンの心に届き、響き、その結果として共感につながります。そもそもの企業としての姿勢を大切に、情報発信と向き合っていただきたいと思います。
真摯な取り組みの紹介が、多くの共感につながった投稿事例を紹介します。
事例:陸上自衛隊Japan Ground Self-Defense Force
2016年4月14日に発生した熊本震災。発生直後に陸上自衛隊が行った、被災地への支援派遣を紹介する内容です。被災地への支援ならびにスピーディな対応という真摯な取り組みに、多くのファンが共感し高エンゲージメントにつながりました。
今回紹介した他投稿事例を大きく超える、エンゲージメント率30.14%という驚異的な数値を獲得しています。
みなさんの会社でも、自社の「真摯な思い」や「真摯な取り組み」を、Facebookページという場で積極的に投稿してみてください。
「7つのポイント」は、運用の大切なキホン!
担当者の皆様は、日々投稿コンテンツのアイデア出しに頭を抱えていることでしょう。前編・後編を通して紹介した7つのポイントが、お悩み解決の一助となれば幸いです。
- ①生活者目線の「有益さ」を意識する
- ②季節感や記念日を大切にする
- ③自社の歴史を紹介する
- ④裏側を見せる
- ⑤「傾聴」をきっかけにコミュニケーションにつなげる
- ⑥最新のテクニックを活かす
- ⑦「真摯さ」を第一にファンと向き合う
この7つのポイントは、継続した運用、そしてアイデア出しにつなげるキホンとして大切にしていただきたいと考えています。
この7つの基本ポイントに加え、広告の活用によるリーチ獲得、適切なユーザーへのターゲティングといった視点が、Facebookの運用成果につながります。Facebook運用を軸に他ソーシャルメディアを含めた「複数ソーシャルメディア運用」を考えるといった視点も検討しましょう。
次回以降は、「Facebookを軸に置いた複数ソーシャルメディア運用」や「ソーシャルメディア広告」に関する情報を紹介する予定です。乞うご期待ください。
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