EC向けデジカメ登場 撮影→加工→サイズ調整→アップロードまでPCなしでOK
“EC事業者によるデジカメ利用”に特化し、パナソニックのデジタルカメラ「LUMIX CM1」に、商品写真の自動加工ツール「ZenFotomatic」の機能を搭載するというソリューションを、パナソニック コンシューマーマーケティングが11月4日に発表した。
「ZenFotomatic」はグラムスが提供するサービス。大量の画像の切り抜き・白抜き・背景除去・センタリング・色彩補正・サイズ補正などの作業を、自動で一括処理できるため、EC事業者の商品写真の加工などに幅広く利用されている。
従来「ZenFotomatic」を利用するには、撮影した画像データをパソコンに移し、グラムスのサーバーにアップロードする作業が必要だった。
しかし今回新たに、パナソニックのデジタルカメラ「LUMIX CM1」内から「ZenFotomatic」が利用できるアプリケーションをグラムスが開発。これにより、撮影だけでなく、画像加工・画像アップロードの工程も、LUMIX CM1から直接可能とした。
なおLUMIX CM1は、Wi-Fi通信およびSIMによるLTE通信に対応している。
このアプリを搭載したLUMIX CM1は、買取王国のEC事業部が、商品撮影用カメラとしてすでに採用中。パナソニック、グラムス、買取王国の3社は、ライティングを含む撮影環境や撮影データの加工ノウハウ構築も、共同で行っている。
アプリの公開やアプリインストール済みLUMIX CM1の販売は、現時点では一般向けには行われていないが、パナソニックのショッピングサイト「パナソニックストア」に問い合わせることで個別に対応可能。
また、同ソリューションは、11月12日~13日に東京ビッグサイトで開催される「ダイレクト・マーケティング・フェア2015」(入場無料)にて、展示の予定。
参考リンク
パナソニックのニュースリリース
パナソニックストア
LUMIX CM1(パナソニック)
ZenFotomatic
グラムス
買取王国
ダイレクト・マーケティング・フェア2015
Web担先生と初心者君のやさしいニュース解説
ZenFotomaticが高精度な自動切り抜きサービスだからできるというのもあるけれども、それだけでなく、こういったサービスの背景には、「IoT(アイ・オー・ティー)」があるんだよ。
IoTって何ですか?
「モノのインターネット(Internet of Things)」という言葉なんだ。これまでインターネットにつながるのはコンピュータ類がほとんどだったけれども、今はパソコン以外のさまざまなものがインターネットに接続するようになっているんだ。
この場合、デジカメがネットにつながるってことですよね。
そう。IoTはすごく広い概念で、デジカメだけでなくさまざまな家電や、自動販売機、店舗で使う業務用機器、工場の機械、さらには家や道路やセンサーなどがインターネットにつながることも含まれている。
何でもですね。
実際にはまだまだ「あらゆるものがインターネット接続」とまではいっていないが、その動きは加速している。
このデジカメみたいなサービスがどんどん増えてくるんなら、楽しみですね。
うむ。その流れに応じて、企業が提供する製品やサービスもどんどん変わっていくんだろうね。
そうか、そう考えなきゃいけないのか。
具体的には、「モノを売る」だけではなく、モノを買ってもらったあとに、それをどう使ってもらうかまで含めた「サービス」として提供していくことが大切になってくるだろうね。
うはー。そういう時代なんですね。
※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました
写真の加工やアップロードまでデジカメだけでできるって、すごいですね。