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グーグル公式の“ランキングを上げる方法”【最新版】

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グーグル公式の“ランキングを上げる方法”【最新版】
★★★★☆ リンク ⇒ 質の高いサイト (ウェブマスターツール ヘルプ)

グーグルのウェブマスターツールヘルプの「ランキング」に関するページの説明の1文が変わった。

  • 以前

    In general, webmasters can improve the rank of their sites by increasing the number of high-quality sites that link to their pages.

    一般的に、質の高いサイトからのリンクが増えると、サイトの掲載順位が上がります。

  • 現在

    In general, webmasters can improve the rank of their sites by creating high-quality sites that users will want to use and share.

    一般的に、ユーザーが利用し共有したいと思うような質の高いサイトを作ると、サイトの掲載順位が上がります。

外部の要因である被リンクではなく、内部の要因であるサイトの質に焦点が変わったことに注目したい。「SEO=被リンク」だと、とかく思いがちだがSEOに対する意識を新たにしたい。質の高いサイトだからこそリンクが集まるのだ。

ただ気になるのは、英語のヘルプは上で紹介したように文言が変わっているのに、日本語のヘルプは以前と同じままである点だ。更新日は英語版と同じ日付になっているにもかかわらず、英文を反映していない。単に遅れているだけならいいのだが。

将来のSEOにとって唯一の選択肢
★★★★☆ 信頼度のあるリンクを集めること (Jim Boykin ‏(@jimboykin) on Twitter)

リンクビルダー(被リンクを集める職)として名高い、ジム・ボイキン氏のツイートを紹介する。

リンクの否認に関して私のところに相談があったときに、90%のリンクを否認しなければならず、残りの10%はほとんど価値のないリンクだったりして、とても残念な気持ちになる。

SEOのためのリンク構築をするときに、手っ取り早くやろうと、20かそれ以上のリンクを一度に集めていたことが今までにあるとしたら、危険な状態だ。

信頼できる人たちや、信頼できるブランドやサイトから自然に参照してもらうことが、これからのSEOのための唯一の選択肢だ。念のために言っておく。

ちなみにボイキン氏は、かつては有料リンクをはじめブラックハットなSEOばかりをやっていた。しかし現在は、「トラストベイト(Trust bait)」と呼ぶ正当な手法で、政府や軍、大学(.gov、.mil、.edu)といったサイトから、信頼度の高いリンク獲得を得意とする完全なホワイトハットに生まれ変わっている。SEO業界での権威も高い。

リンク否認ツールはペンギン対応に効果あり byマット・カッツ
★★★☆☆ マット・カッツのお墨付き (Matt Cutts (@mattcutts) on Twitter)

あるウェブマスターたちのツイッターでの会話にグーグルのマット・カッツ氏がアドバイスした。

(あるウェブマスター)@searchmartinさんは、リンクの否認ツールはペンギンからの回復に意味がないんじゃないかと疑っているのでは? 意味がないだろうとグーグルの人が言ったという噂が出回っています。(CC: マット・カッツさん)

(マット・カッツ氏)@joshbachynski リンクの否認はペンギンに対して助けになるよ。

ペンギンアップデートによって評価を下げられる最も大きな要因は、ランキングを不正に上げるために集めた人工的なリンクだ。そういったリンクを無効化するためにリンクの否認ツールは役に立つというのだ。

新たに判明した事実ではないが、マット・カッツのお墨付きを得たことが心強い。

ただしリンクの否認ツールを利用して「楽して一気に悪いリンクを無効化」というわけにはいかないはずだ。不自然リンクの手動対応と同様に、可能な限りの自力での削除作業は必要だろう。

なおペンギンアップデートはアルゴリズムによる自動処理なので、手動の対応を受けてないならば、再審査リクエストは不要だ(送っても構わないが意味はない)。

オリジナル記事への参照リンクは上と下のどちらに貼るべきか
★★★☆☆ 検索エンジン的にはどちらでもOK、マット・カッツ的には上を推奨 (Google Webmaster Help on YouTube)

独自の記事をブログに書いているけれど、参照先として別の記事にリンクすることがあります。
そうした場合、記事の最初の段落でリンクを張ったほうがいいでしょうか? それとも記事の終わりでもリンクを張るべきでしょうか?

上の質問にグーグルのマット・カッツ氏が回答した。

ホワイトハットでオリジナルのコンテンツを書いていて、きちんとしたサイトにリンクを張っていることが確かだったとする。

そうであれば、グーグルのランキングという観点からすると、どちらでも構わない。

上にあっても下にあってもPageRankはリンク先に流れるし、オリジナルのソースがどこかを検索エンジンに伝えられる。

ただ個人的な好みとしては、初めの方でリンク先を示してほしい。なぜかというと、読み始めたときに、オリジナルの記事がどこなのかを見たいし詳細を知りたいからだ。

とても長い記事の最後に、ちょこんと参照先を載せているブログがたくさんある。これでは役立つとは言えないんじゃないだろうか。

でもこれは個人の好みの問題であって、ランキングに関わるアドバイスではない。

個人的な好き嫌いをもう1つ言わせてもらうと、「著名なニュースサイトや有名なサイトが◯◯だと報じている」と書いているのに、オリジナルのソースにリンクを張っていないのはとても嫌だ。

あなたがジャーナリストであろうがブログ運営者であろうが、ユーザーが大元の情報を見て自分で評価できるようにオリジナルのソースへ絶対にリンクすべきだ。リンクが張られていないとイライラする。

ただし、これもランキングのアドバイスではくて個人的な意見だ。情報を共有するときにみんなに考慮してほしいと思って話した。

検索エンジンからすれば、参照先のリンクは記事のどこにあってもたいして違わない。

しかしユーザーからみると、マット・カッツ氏が好むように、初めの方に出てきたほうが良いことが多いかもしれない。もっとも記事の長さや個々の好みにもよるだろう。

しかし、参照先へリンクしていないのは筆者も非常に不快に感じる。ときには単なる引用にとどまらず、盗用に見えることすらある。

カルーセルには2種類あった
★★★☆☆ ナレッジグラフとローカル検索 (Understanding Google Places & Local Search)

レストランやバー、ホテルなど地域に密着した検索、SEO用語で言うとローカル検索に幅広く表示されるようになった“カルーセル”を前回紹介した。筆者は、このカルーセルを“ナレッジグラフ”の1機能として説明した。

しかしその説明を訂正する。新しいタイプのカルーセルは、ローカル検索に固有の機能だ。ナレッジグラフにもカルーセルはあるのだが、形態が異なる。

  • ナレッジグラフのカルーセル
    • カルーセルの画像にはロゴが表示されることもある。
    • 検索結果の右側にはナレッジグラフの“パネル”が出てくる。
    • ナレッジグラフには、最も関連性の高い結果に関する情報が、ロゴ・地図とともに表示される。
    ナレッジグラフのカルーセル
  • ローカル検索のナレッジグラフ
    • カルーセルは基本的に写真。
    • ZAGAT(レビューサイト)の評価平均とレビュー数が出る。
    • 検索結果の右側にはナレッジグラフのパネルではなく検索クエリに関するグーグルマップの地図結果が表示される。
    ローカル検索のカルーセル

カルーセルに出ている各々をクリックしたときのナレッジグラフにも違いがある。上はナレッジグラフのカルーセルの1つをクリックしたときのナレッジグラフで、下はローカル検索のカルーセルの1つをクリックしたときのナレッジグラフだ。

ナレッジグラフ・カルーセルのナレッジグラフ
ローカル検索・カルーセルのナレッジグラフ

どちらも米ニューヨークにあるメトロポリタン美術館のナレッジグラフなのだが、項目が違う。

「ナレッジグラフのカルーセル」と「ローカル検索のカルーセル」の違いを知っていたからといって何か得するわけではないし、知らなかったからといって何か損するわけではない。でも正しい情報を伝えておきたいと思いピックアップした。

なおこちらのアイトラッキング調査によると、カルーセルはやはり検索ユーザーの視線を集め、クリックを誘うようだ。自然検索からの流入に影響すると推測できる。

クリックしたところ
黄色い丸が、検索ユーザーがクリックした場所
ヒートマップ
暖色のエリアほどユーザーがよく見た場所

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更新コンテンツがなかったため、SEO Japanからのピックアップは今週はお休みする。

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