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パンダやペンギン、スマホ向けサイトアルゴリズム変更などマット・カッツ氏から聞いた最新SEO情報×5

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パンダやペンギン、スマホ向けサイトアルゴリズム変更などマット・カッツ氏から聞いた最新SEO情報×5
★★★★★ Web担読者に役立つ情報を厳選 (SMX Advanced)

6月11・12日に米シアトルで開催されたSMX Advanced 2013という検索マーケティングのカンファレンスに参加してきた。

米グーグルのマット・カッツ氏がQ&Aトークに登場し、グーグル検索に関わる最新情報をたくさん語った。Web担の読者に関係し、役立ちそうなものとして、選りすぐりの次の5つを紹介する。

  • パンダアップデート
  • ペンギンアップデート2.0
  • 表示速度の遅いモバイルサイトの評価を下げる
  • ソーシャルシグナル
  • 広告過多の具体的な状態
マット・カッツとダニー・サリヴァン
  • パンダアップデート

    今は、通常のインデックスに統合されている。ほぼ1か月に1回の更新で、10日ほどの時間をかけて徐々に最新のデータを反映させていく。更新実行のアナウンスはもうしない。

    前回の更新は1か月半ほど前。グレーゾーンにいて、判定が難しいサイトを助けるための新しいシグナルを現在開発中。

    ※筆者から一言: 質が高い・低いの判定が難しい、ボーダーラインにいるサイトを救出するための新たな指標を開発しているそうだ。パンダから抜け出せないサイト管理者は期待したい。
  • ペンギンアップデート2.0

    初代のペンギンアップデートは、サイトのトップページだけに影響していた。しかしペンギンアップデート2.0は、下の階層のページにも影響する。

    英語サイトに与えた影響は2.3%と比較的小さめだったが、スパムが多い言語ではもっと大きな影響を与えた。

    ※筆者から一言: トルコ語では10.9%、アラビア語では13%と、パンダアップデートの導入に匹敵するくらいの大変動を発生させたそうだ。もっともこれらの言語では、スパムが多いというよりも、未熟なスパムが多く簡単に捕獲できたのではないだろうか。洗練されたスパムが多い英語(や日本語?)では、ペンギン2.0でも捉えきれなかったサイトが多かったのかもしれない。ペンギン2.0の今後の更新でどうなるだろうか。
  • 表示速度の遅いモバイルサイトの評価を下げる

    間違った設定をしているスマートフォン向けサイトの評価を下げるアルゴリズムを予定している。承認は降りているが、いつ導入するかの具体的な予定はわからない。

    設定ミスに加えて、ページの表示速度が遅いモバイルサイトも対象になる。遅いサイトはユーザーエクスペリエンスを損なうからだ。

    ※筆者から一言: 日本語記事でもピックアップしたニュースだ。表示速度に関して、グーグルのマイリー・オーイェ氏によると、理想は1秒以内の表示だそうだ。しかし実態は、平均して7秒かかっている。モバイルサイトに構成ミスがないかどうかのチェックに加えて、スピードアップにも励まなければならないだろう。
  • ソーシャルシグナル

    フェイスブックのデータの多くをグーグルはクロールできないから、ランキング要因として使っていない(使えない)。

    Google+の利用状況もランキング要因としては利用していない。利用できる方法があるか研究中。

    ※筆者から一言: ソーシャルシグナルが、今の時点では過大評価されているとマット・カッツ氏は指摘していた。長い目で見ればわからないが、現在は主要なランキング要因にはなっていないことは確かなようだ。大規模に採用するには解決すべき問題が多いらしい。
  • 広告過多の具体的な状態

    グーグルは、画面をスクロールせずに見えるエリアに、多すぎるほどの広告を掲載しているサイトの評価を下げるアルゴリズムを導入している。

    ところがグーグルの検索結果ページが、広告ばかりに見える状態を時として目にする。検索結果ページがインデックスされることはないとしながらも、グーグルの検索結果ページくらいの状態であれば広告過多として判断されることはないだろうとのことである。

    ※筆者から一言: グーグルのサーチクオリティチームは、検索結果ページにおける検索結果と広告の割合をきちんと考えているそうだ。広告が多すぎるだろうかと心配になったら、グーグルの検索結果ページを1つの目安に判断するといいかもしれない。

素材集の画像を使うとランキングにマイナスになるか
★★★☆☆ オリジナル画像だとプラスになるのか (Google Webmaster Help on YouTube)

素材集からの画像はマイナスな影響をランキングに与えますか。
反対に、オリジナルの画像は上位表示に役立ちますか。

上の質問にグーグルのマット・カッツ氏が回答した。

僕が知る限りでは、素材集の画像を使ってもマイナスな評価にはならない。

かといって、オリジナルの画像が素材集の画像と違いを生むかというと、僕が知る限りではそれもない。

でも検索品質という観点からすると、今後見てもいいかもしれないシグナルとしてとても良い提案だ。

オリジナルの画像のサイトは、素材集の写真を何度も何度も繰り返し使っているサイトよりも質が高いかもしれないからね。

ただ今のところは、素材集の画像かオリジナルの画像かをランキングのシグナルとしては使っていない。

特にページの内容と関係なくサイトのイメージからもかけ離れている素材は……

素材集の画像が検索順位にネガティブな影響を与えることはないようだ。ただし将来的な可能性の含みは持たせている。

もっとも素材集の画像、特に人物写真の利用を筆者は勧めない。

なぜなら「いかにも」な印象をユーザーに与えるからだ。素材集の画像は、格好は良いのだが、本物らしさがないのだ。作られた雰囲気が漂う。時には、コンバージョン率を落とす原因にもなる。

SEOとは無関係に、あなたが撮影した、本物の写真を使うことをおすすめする。

IPアドレスを変更してもランキングには影響しない
★★★☆☆ クロール頻度に最初のうちは少し影響があるかも (Webmasters Stack Exchange)

サーバー移転に伴うIPアドレスの変更についてグーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明している。

グーグルに関しては、地理的な場所は、最近は以前ほど重大ではなくなっている。なぜならウェブマスターツールでサイトの地域ターゲットを調整できるし、ccTLDを使用することもできるからだ。どちらも、サーバーのIPアドレスによる物理的な場所よりも優先される。

IPアドレスの変更において1つ付け加えることがあるとすれば、初めのうちは若干ゆっくりグーグルがクロールするかもしれない点だ。これは、変更後のIPアドレスの新しいサーバーが全負荷を処理できるか判断できないからだ。

ほとんどのサイトでは問題にならない。しかし、極度に急速に変化するサイトだとしたらクロールが元のスピードに戻るまで少し時間がかかることがある。

ウェブマスターツールにすべてのサイトを登録すべきか
★★★★☆ 質問する時点でアウト (Black Hat World)

グーグルウェブマスターツールで、1つのアカウントにすべてのサイトを登録しても安全だろうか?

こんな質問が、ブラックハットたちが寄り集まるSEOフォーラムに投稿された。

同じ質問を筆者も何回も尋ねられたことがある。

この質問には次のような背景が明らかにある。

自分はガイドラインに違反したことをやっています。
1つのサイトでグーグルにバレてしまったら、ほかのサイトにも影響が及ばないか心配です。

あるいは、こんな背景かもしれない。

運用するサイト同士で相互リンクしあっています。
リンクを張るために自分で作ったサテライトも登録しようか悩んでいます。
自作自演のリンクだとしてグーグルに見つかってしまうでしょうか。

こんな不安が湧いて出てくる施策をしている時点で完全にアウトだろう。

グーグルに対して後ろめいたことをやりつつ、グーグルが提供するツールを使いたいとは虫がよすぎる。

グーグルのツールを使いたいならガイドラインを順守すべきだ。ブラックハットに手を染めるなら、グーグルのツールには一切頼らない覚悟を持つべきだ。安全かどうかという問題ではない。

ソフト404は直ちに修正すべし
★★★★☆ 存在しないページは本当の404を返すこと (John Mueller on Google+)

ソフト404と呼ばれる状態がある。

ソフト404とは、ユーザーの見た目にはエラーページなのだが、HTTPステータスコードとしては、「Not Found」(見つからなかった)を表す404を返すのではなく、「OK」(成功)を表す200を返す状態だ。つまり、検索エンジンは、エラーページではなく正常なページとして認識する

安田編集長が以前にソフト404に関する解説記事を書いているので、詳細はそちらを参照してほしい。

さて、このソフト404についてグーグルのジョン・ミューラー氏が使わないように注意を促している。

もう存在しないが404を返さないURLのために、プレースホルダとしての役割を本質的に果たしているとき、そのURLをソフト404と私たちは呼んでいる。

本当の404を返す代わりにソフト404を使うことは良くないやり方だ。

私たちのアルゴリズムにとってものごとを悪くするし、ユーザーをしばしば混乱させる。

ソフト404について何度も話してきており、ヘルプにも記載している。

自分のサイトがソフト404を使っていることに気付いているなら(404エラーの代わりにトップページへリダイレクトすることもソフト404に含まれる)、改善する方法を調べることを推奨する。

そのページが存在しないことをユーザーが認識できるか、または他に適切なものを見つけられるように、ユーザーの役に立つ404ページを作成することを考えるべきだ。

404を返すこと、それに伴ってウェブマスターツールにクロールエラーが出ることは問題にならない。

404は構わないことだし、予測できるものだ。こちらの公式ブログ記事で説明したとおりだ。

たとえ100万の404エラーが出ていたとしても、すべてが存在しないのであれば、404を返すのは正しいことだし私たちにとっても良いことだ。

運用サイトでソフト404を使っていないことを確実にしておこう。

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Googleのマット・カッツ氏が語るSEOにまつわる3つの誤解とリンク獲得の今後のあるべき姿を力説した記事を今週はピックアップ。

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