Web上でアニメーションと音声を組み合わせた動的なコンテンツを再生・実行するための規格、およびそれを制作するためのソフトウェアのこと。Webページに埋め込まれたFlashファイル(.swfファイル)を見るためには、Webブラウザに専用のプラグインソフトをインストールする必要がある。
1990年代後半に登場し、2000年代にはWebのベクターアニメーションにおける事実上の標準規格として全盛を誇った。しかし、度重なる脆弱性の発見から、現在はすべてのWebブラウザがFlashコンテンツの表示をブロックする措置をとっており、Flashで作成されたコンテンツを見ることはできない(ただし、有志で作られているエミュレーターはいくつか存在する)。
1996年にFutureWave Softwareがリリースとしたソフトウェアとプレイヤーをマクロメディアが買収し、Shockwave Flash(Macromedia Flash 1)としてリリース。2005年にマクロメディアがアドビに買収されたことに伴い、2007年にソフトウェアの名称はAdobe Flashに変更され、以降の開発も同社が担った。しかし、脆弱性の問題に加え、AppleによるiOSへの搭載拒否、HTML5、WebGL、WebAssemblyといった新しいオープン標準規格への技術移行が進んだことから、2021年1月12日にユーザーサポートが終了した。