想像以上に重要な画像の最適化(前編: 画像検索のニーズを理解する)
どうして、画像には何の写真かを表すラベルを正確に付ける必要があるのか? img要素のalt属性にキーワードを使うだけじゃいけないのか?
この質問は、私が写真に正しいラベルを付けることの重要性を真剣に考える契機になったものだ。
数年前、私はSEO初心者向けのセミナーに何度も出向き、受講者たちの質問に向き合って力になろうと努めていた。セミナーというより討論会に近いようなものだったが、SEOを生業としていない人たちの意見を聞くのはいい経験だった。参加者たちは、新たにSEOに挑戦するつもりで、幅広く関心を持ち、回答者を考えさせる最高の質問を投げかけてきた。そのなかでも、私が特に覚えているのが冒頭のものだ。
これは、すばらしい質問だ。そして、これにはごくシンプルな答えがある。
ユーザーが画像検索を使うのには、理由がある
ここで一例として、次のような状況を考えてみよう。
想定状況あるレシピを探すために、グーグルで画像検索して調べる
いちばん美味しそうに見えるレシピを見つけたい。トルティーヤ・スープは例として申し分ない。作る人によってレシピがそれぞれ異なるからだ。私はよくあるレシピよりも濃厚なスープにしたいし、目当てのスープにたどり着く前にいくつものレシピを読まされるのは勘弁願いたい。そこで、私の好みにぴったり当てはまりそうなレシピを見つけ出すのに、画像検索を使えば時間を大幅に節約できるというわけだ。
ただし、どれだけ私が求めているトルティーヤ・スープにピッタリの写真があっても、その画像データが正しくラベル付けされていなければ、画像検索でその写真にたどり着くことはない。
もう1つ、違う例を挙げよう。
想定状況自動車改造パーツの取り付け方を探すために、グーグルで画像検索して調べる
これは、夫が自家用車を改造していたが、あるパーツを取り付けるのに必要な説明が見つからなかったときの出来事だ。
夫はパーツの取り付け方をウェブ検索で探したのだが、うまく情報が見つからずにイライラを募らせていた。そこで私は、グーグルの画像検索に切り替えてはどうかと提案した。すると、ほんの数秒で、まさに求めていたものを発見できたのだ。
私たち夫婦がこんな風に検索エンジンの画像検索を日常的な調べものに活用しているのだから、このやり方が役に立つと思う人は世の中にもっと大勢いるに違いない。だが、alt属性にキーワードしか入っていなければ、本当に必要な画像にどうやってたどり着けるだろう? 私が欲しいのは、「世界最高のトルティーヤ・スープのレシピ」と「濃厚なトルティーヤ・スープのレシピ」のどちらだろう?
このニーズに応えるには?
この時点で、私はあることを予想できた。グーグルがこの未発掘の金鉱に気づいた時点で、何らかの変化が起きるだろう、と。
果たして、グーグルのレシピ検索が登場した。これはまさに、私のようなレシピ好きが待ち望んでいたものだ。このサービスは、私が本当に見たい写真、Allrecipes.comのようなサイトを適切に評価しているレーティング、材料で絞り込むオプションなどを提供している。これはもう、ほとんど完璧ではなかろうか。
しかし、我々が画像検索を使うのは、何もレシピを探すときだけではない。グーグルは、ほかにも画像の使い道があるということを忘れている。それはたとえば、私の夫が自動車部品の写真を探したときのような方法だ。大まじめな話、私は、こういった動きがレシピ検索だけにとどまりはしないだろうと予想している。家のリフォームや装飾の写真は? 不動産の写真は? あるいは、レストランの写真はどうだろう?
たぶん、写真の最適化は、私たちが想像していたよりもはるかに重要なのだろう。
この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。前編となる今回は、「なぜ画像検索への対応をするべきなのか」の背景を理解してもらうために、どんな場合に画像検索が使われるかを例を挙げて説明した。
次回は、実際のレシピ検索の結果を元にしたケーススタディを見てみよう。
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