モノを売ろうと始めてもTwitterはうまくいかない。メルマガの経験を活かして“ウケるツイート”を発信/近畿日本ツーリスト
モノを売ろうとして始めてしまうとなかなか難しいと思います
Twitterには、今までの手段ではお付き合いできなかったお客様との接点があります
リツイートされやすいネタは匂いでわかりますね
このように話してくれたのは、旅行会社大手の近畿日本ツーリスト(KNT)でカスタマーサポートを担当する、個人旅行事業本部カンパニー 販売戦略・お客様開発 業務課長の月岡 悟氏だ。
KNTでは、企業の公式Twitterアカウントとして、@KNT_jpや@Tour_Plannerなどを2009年12月から運営している。アカウント開設から2年近くになろうとしているKNTでは、これまで様々な形でTwitterの活用に取り組んできたという。
そんな彼らは今、Twitter運営に対してどのような評価をしているのだろうか。KNTのTwitter活用を牽引してきた月岡氏に話を伺った。
名称:KNT 近畿日本ツーリスト公式ツイッター | |
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ID@KNT_jp | 自己紹介 |
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目標や効果を考える前に体験することから始めた
旅行業界でいち早くTwitterを開始したKNT。Twitterを始めたきっかけはどこにあったのだろうか。
「運営を開始したころの動機は、『とりあえずやってみましょう』というところでした。ソーシャルメディアによく見られる新しいサービスって、盛り上がってしまってから参加してもタイミングが遅いじゃないですか。面白そうなサービスを見つけたら、まず始めてみて、行けそうだなと思ったら一気に行く方がスマートだと思います。Twitterについても、2009年はじめぐらいに非公式で細々と運営しだしたのが始まりです。その後、利用者数が増加してきたこともあり、2009年の年末頃に、社内に向けてアピールをして公式アカウントとして名乗るようにしました
」
2009年当時は、今ほど企業のTwitter活用は活発ではなく、参考事例もほとんどない状態だったはずだ。公式アカウントとして始めるうえで、運営ルール作成などの動きはあったのだろうか。
「2009年の年末に公式アカウントとして興しましょうというときに、Twitter運営での決まりごとを2~3枚の紙にまとめて、運営メンバーを集めたオリエンテーションを行ったくらいです。当時は、eビジネスカンパニーという組織がありまして、そのなかで興した企画でしたので、ウェブに明るいメンバーも多く、メンバー招集にもそれほど苦労しませんでした。ただ、こういうのはモチベーションが大切なので、やりたいと手を挙げた人に参加してもらうようにしました。また、運営ルールについては、やっていいことと、やってはいけないことを簡単にまとめた程度のもので、ソーシャルメディアポリシーのようなガチガチに固めた運用規定ではありません
」
当初は非公式として始めたTwitterだが、公式化した現在の@KNT_jpの運営体制はどのようになっているだろうか。
「@KNT_jpの運営メンバーは、トータルで8名前後です。私のいる部署は、カスタマーサポートを担当する部署なのでTwitter運営のメイン部分を担当していて、その他に商品企画部のメンバーも入っています。たとえば、海外ツアーの商品企画を担当している部署のなかで、昨年までeビジネスの部署にいたメンバーは、自身で企画した商品を@KNT_jpでツイートしたりしています。自身で企画した商品ですから、ツイートに対するレスポンスもしっかりと対応できているようです
」
Twitter運営については社内からはどのような声があるのだろうか。
「この前の会議で定点観測としてTwitterのフォロワー数がトータルで1万4000人くらいいると報告したときには、みんなびっくりしていましたね。『そんなにいるなら、ぜひツイートをお願いしたい』といった依頼も何件かありました。フォロワー数が1万人超えると状況が変わってくるとよく言われていますけど、社内的な評価も変わってくるんでしょうね
」
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