前回+今回のアクセス解析的に着目すべきポイント
前回+今回のアクセス解析的に着目すべきポイント
さて最後に、アクセス解析的にはどういうところに着目して数字を見たらよいかについて述べる。この執筆のために冷やかしであらゆる機能を使うということは躊躇されたので、ごく一部の機能しか利用していない。そのため概念的にお話ししたいと思う。
- 量と質を追求する
まずは大きく2つの視点があるだろう。まずは多くの人に使ってもらうという点で、もう1つはしっかり使いこんでもらうという点、つまり量と質と両方が大事だろうということだ。おそらく、求人情報を探しているユーザーは、この手のサービスは複数のサイトを使うことが多いのではないだろうか。であるから、転職に関心のあるユーザーを、まずはできるだけ多く自分のサイトへ連れてくる必要がある。そのためには、競合他社についても相当研究する必要があろう。
- ネット視聴率調査で競合サイトの状況を把握する
通常、業界全体や競合他社サイトの状況をざっくりと把握するためには、ネット視聴率調査を活用する。また検索連動型広告での誘導でも競争が激しいと思われるので、そのあたりは集客面で各種データを活用するということになるだろう。その上でサイト内での活動をどう活性化させるかという点が重要になる。
- サイトの集客
次はサイトの集客において、新規とリピーターの軸で考えていく必要がある。新規ユーザーは最低でも無料登録に誘導するようにしなければならないはずなので、新規ユーザーのトップページからの動線、サービスの登録率というのがまずは大事な指標だろう。
ユーザーの行動は、就職指導などによって大きく変わるのかもしれないので実態はよくわからないが、最初はとりあえず最低限の登録だけが行われるのか、サイト内のすべてのサービスに対して登録するのが常識なのか、といったサービス利用のとっかかりの濃さ(複数のサービス登録率)というのは1つの基準になろう。
- サービスの併用と利用頻度
そして、いったん登録したユーザーがどれだけ高い頻度でサービスを利用するのか、他のサービスも併用するようになるのかというのが重要な指標になる。登録するサービスレベルが複数あるなら、登録サービスが1つから2つへ、さらに3つ、4つへという進度がどの程度なのかという指標は非常に重要になるだろう。
- ユーザーにとっての本当の意味でのコンバージョンを計測する
さらに、各種サービスの利用頻度、求人検索の頻度、マイページの利用頻度といった指標が重要になるだろう。しかし、なによりも重要なのは、このサービスを利用した結果として転職につながったのかという、ユーザーの本当の意味でのコンバージョンをきちんと計測することが大事だろう。キャリアカウンセリングなどで、そのあたりをきちんと最終的にフォローしているのかどうかはわからないが、アンケートなどの方法で満足度を取得するといった方法も併用すべきかもしれない。特に他社のサービスとの比較といったことはアクセス解析でできるものではないので、別の方法を検討することも考えよう。
- サイトの改善
細かい機能面では、利用した機能、利用しなかった機能という事実から、あまりにも細かい機能は削ることを検討する一方で、利用頻度の高い機能はもっとニーズにマッチした機能の提供ができないかなどという仮説をもってデータを見るなり、ユーザーテストをするなりといった改善活動に結び付けていきたい。
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さて、この連載では、
- Webサイトのオーナーか管理者の方からの「かってに解析」してほしいリクエスト
- 「かってに解析」されたサイト運営者・管理者の方からの異論や反論
などを随時募集している。希望者は、(web-tan@impressrd.jp)までお寄せいただきたい。
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