もしも、「家庭用太陽電池」を比較検討するなら(前半:シャープのサンビスタを調べる)[第20回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎週連載「有名サイト、かってに解析!」では、有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
前回と同様に、今回も同じ目的で2つのサイトを歩いてみることにする。比較して優劣を決めるようなことは本意ではないが、同業種・業態で複数サイトのユーザーインターフェイスや表現方法を見ることで、参考になる点も多いことは間違いない。
今回は、家庭用の太陽電池パネルのメーカーを選定するという目的で2つのサイトを見てみた。1つ目はシャープの太陽光発電システム「サンビスタ」のWebサイト、もう1つは京セラの「住宅用太陽光発電システム」のWebサイトを取り上げる。
今回はおもにこの2つのサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者は太陽光発電業界の各企業やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
シャープ「サンビスタ」のファーストインプレッション
まずはシャープの方から見ていこう。図1がシャープの太陽光発電システム「サンビスタ」のトップページだ。
メインビジュアルの下に「知る」「調べる」「相談する」というカテゴリーがSTEP1からSTEP3まで並んでいる(赤枠で囲んだ部分)。これは初めてサイトに訪問した人にとっても、どういう順番にサイトを見ていったらよいのかのガイダンスにもなっていて分かりやすい。そして各カテゴリー内のコンテンツも数個あることが、その下に表示されているアイコンとリンクから容易に想像でき、サイト内のコンテンツの全貌がすぐに把握できるのは好感できる。
ただ、メインビジュアルにある「対面ご相談窓口」「発電量を試算する」「早わかりガイド」(赤枠で囲んだ部分)はSTEP1からSTEP3と流れが逆で、しかも各ボタンの左にある三角のアイコンが、見る順番を示しているように感じられるので、こちらは「早わかりガイド」「発電量を試算する」「対面ご相談窓口」にした方が流れが自然なように感じる。
太陽電池パネル選定の閲覧シチュエーションを想定
さて今回のテーマは家庭用の太陽電池パネルのメーカーを選定するという目的であることは冒頭に紹介したが、具体的には次の通りだ。
今回の想定閲覧シチュエーション
利用者 | 家庭用太陽光発電の仕組みなどの基礎は知っている人 |
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目的 | 自宅に太陽光パネルを導入した場合の費用と、費用の回収期間を知りたい |
サイト訪問時の 具体的なアクション |
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まずはシャープのサイトをエキスパートチェック
「Yahoo! JAPAN」でも「Google」でも、「太陽光発電」と検索すると、シャープの太陽光発電システムのサイトが1位表示されるので(図2の赤枠で囲んだ部分)、これをクリックしてシャープの太陽光発電システムのサイト(図1)へ移動することになる。
ちなみに、次回かってに解析する京セラの住宅用太陽光発電システムのサイトは図2では6位、メーカー系ではシャープ、三菱電機に次いで3番目に表示されている(緑枠で囲んだ部分)。
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