クロスチャンネルオンラインとオフラインのチャンネル統合分析

クロスチャンネル
オンラインとオフラインのチャンネル統合分析

サミットの参加者らと話をしている中で出てくるキーワードとして次に多かったのが、「クロスチャンネル」(またはマルチチャンネル)だった。「チャンネル」とは、顧客との接触ポイントを意味し、Facebook、Twitter、YouTube、メール、ウェブなどのオンラインチャンネルや、コールセンター、店舗、DM、カタログといったオフラインチャンネルを指す。

「Adobe Insightでクロスチャンネルのデータを活用してビジネスパフォーマンスをドライブする」と題したセッションでは、USAA社のクレイン氏(Research & Analytics Executive Director)が、同社におけるチャンネルデータ統合への取り組みを紹介した。

1922年に設立されたUSAA社は、米国軍人とその家族を対象にした会員制の金融サービスを展開。今では770万の会員を抱えFortune100にも選ばれている米国有数の金融企業である。

同社では事業の拡大とともに保有するデータが増大してきただけでなく、顧客がオンラインやオフラインを横断的に利用してコミュニケーションを行う一方、モバイルやWebサイト、コールセンターなどの個々のチャンネルのデータが分断されているために、顧客の行動が見えにくくなっていたと話す。

「顧客との対話は複数のチャンネルをまたぐ」として紹介された、口座開設に至るまでに、メール、ウェブ、コンタクトセンター(彼らは「MSR」と呼んでいる)を横断的に利用した顧客の行動例。
図中の解説は、左から順に次のとおり
  1. 顧客がダイレクトメールを受け取る
  2. 顧客がサイトにログインする
  3. 顧客がオンラインで見積もりを入手し、申し込みの作業を始める
  4. しかし、申し込みを完了する前に止めてしまう
  5. 顧客は申し込む前にもっとアドバイスが欲しいために、コールセンターに電話する(担当につながるまでの順番待ち)
  6. コールセンターで担当に電話がつながるまでの間に、顧客は銀行の残高をチェックする
  7. 結局、担当者に相談する必要があると決断する

そのような状況を打開するために、同社では4年前から徐々に各チャンネルのデータ統合に着手。その際に導入したのが、Adobe Insightというチャンネルデータの統合分析ツールである。

ツール導入の目的は極めて明確で、どのチャンネルへの投資が効果的なのか(ビジネスゴールを達成する牽引役となっているチャンネルは何か)を把握し、適切なリソース配分(チャンネルシフト)を行い、ビジネスのパフォーマンスを向上させること。そう、データを分析したり、顧客行動を把握したりすることは、あくまで手段に過ぎないのだ。

次のスライドは、コールセンターとオンラインの見積からそれぞれの申込への誘導パスを示したものである。オンラインの見積(左下)を起点とした申し込みの数を見ると、コールセンター(右上)とオンライン(右下)にほぼ同数の誘導をしていることがわかる。

Insight導入前はオンライン見積の評価をオンライン上での申込に至るコンバージョン率で測るしかなかったが、コールセンターへの誘導数も含めると実際には当初の2倍のコンバージョン率であり、その効果を具体的な数値で把握できるようになったのだという。

このような考え方自体は別段新しいものではなく、日本でも「オンラインの一部はオフラインに流れているだろうし、その反対もあるだろう」という「想定」は各企業ともしているはずだ。しかし、それが具体的にどの程度なのかを数値化している点がUSAA社の強みであるといえる。

オンラインとオフラインの統合については、SiteCatalystのエキスパート5名が参加者の質問に回答する別のセッションでも質問が相次ぎ、関心の高さを物語っていた。

※ただし、SiteCatalystでのオフラインとオンラインの統合は、主にオンラインの誘導施策とオフラインでのコンバージョンを結びつけるものであり、たとえばリスティングやバナーなどのオンライン広告からオフライン上の申込への寄与度(コンバージョン率)を試算する、といった限定的な連携。
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