Google Analyticsで「ラストタッチ」以外のコンバージョン要因を調べよう
マルチタッチ起因モデルの適用
もっと本格的に調べたいという人なら、複数のタッチポイントを調べるという難題に挑戦してみるのもいい。つまり、コンバージョンがファーストタッチやラストタッチだけに起因すると考えるのではなく、コンバージョンに至るまでのさまざまな過程に、いわばアシストポイントを付けてあげようというわけだ。
たとえば、ロングテールのキーワード>ヘッドのキーワード>ブランド名検索>直接訪問という過程を経てコンバージョンに成功したとする。この場合、ヘッドのキーワードとブランド名検索もコンバージョンに一役買っていると考えるべきだろう。
これが特に重要になるのは、マーケティングに関わる部署が複数ある場合だ。その場合、訪問者の呼び込みに関わっている部署や、訪問者をリピーターにしてくれる経路、最終的にコンバージョンに貢献してくれる経路にも、なんらかの評価を与えたいと思うはずだからだ。
僕はまだ、これをGoogle Analyticsの新機能で設定していないけれど、基本的な処理としては、新しく導入されたsetCustomVarに対応するsuperSetVar関数みたいなものを作ればいいはずだ。つまり、2回目以降の訪問に関する情報をカスタム変数に詰め込むというわけだ。この情報は、インターフェイス経由で使えないのがほぼ確実なので、おそらくExcelにエクスポートしてから調べなきゃならない。たぶん、僕のお気に入りのピボットテーブルを使うことになるだろう。
僕らが前回のカンファレンスコールを実施してから少し経ったけれど(このリンク先には、僕がExcelを使ってやったことを収録した動画がある)、次回も計画しているので、まだ君がメーリングリストに登録していなければ、ぜひこちらにアクセスして登録してほしい。
君が本気でこの情報を求めて、徹底的に取り組むなら、きっと詳細なデータを得られるよ! また、すでにこれを実践済みで、詳細な手順説明を書きたいという人がいたら、僕は喜んでこの記事を更新して、その説明ページにリンクを張ろう。
ビュー・スルー・コンバージョン
君がマルチタッチ起因モデルを実践に移しているなら、残るは(クリックはしないが)ディスプレイ広告を目にするといったようなブランド構築に寄与するイベントに「アシストポイント」を付けてやることだ。Distilledが誇るPPCの達人、リチャード・コットンは、グーグルのビュー・スルー・コンバージョン測定の紹介記事(英語)を書いている。
これ以上行くとプライバシーに関する懸念があれこれと出てくるけれど、あらゆるシナリオ(たとえば、自分のサイトにつながる「検索じょうご」を把握するとか)に合わせてこういったデータを集めるためのデータは間違いなくそこにある。僕らが今後このような方法で――特にグーグルから――より多くの情報を入手していくことになりそうな兆候がある。グーグルは明らかに、顧客に(一般的に価格の低い)ブランド名検索以外の部分に投資させる方法を、常に模索しているからね!
今後予定しているカンファレンスコールでは、解析のヒントとコツを話すつもりだから、聞きたい人は、ぜひ登録してほしい。それから、Google Website OptimizerとGoogle Analyticsの統合について、僕がSearchEngineLandに書いた記事に興味がある人は、そちらもどうぞ。
ちなみに、この問題については、グーグルの解析エバンジェリストであるアビナッシュ・コーシック氏が書いた「『上位のじょうご』キーワードを測定するには(英語記事)」でうまく説明されている(一応これは有料検索を対象にしたものだが、検索で入ってくるトラフィックに対して同じような努力を払うつもりなどないなんていうのでなければ、自然検索にもぴったり当てはまる)。サム・ニコルズ氏のすばらしい記事「2009年の統計から学ぶコンバージョン率最適化の教訓11条(英語記事)」では、第2条でこの問題を取り上げている。
※Web担編注:元記事で解説されていた手法をできるだけわかりやすく実践できる形で補足したが、十分にテストできたわけではない。具体的な手法について、試された方は、うまく動かない点や補足するべき点などお教えいただければ幸いだ。
コメント
フィルタ1はただしい?
はじめまして。
いつも勉強させていただいております。
フィルタ1について分からないので、教えてください。
フィルタ1はoriginal referrerからorganic検索のキーワードをカスタムフィールド1に格納する意図だと思いますが、"カスタムフィールド1"から取得できるのでしょうか?
というのはカスタムフィールドはフィルタ上の入れ物であって、_setCustomVarにセットした値が入るわけではないと思うからです。
またorganic検索に絞り込むのであれば、"フィールドBは必須"のチェックボックスはオンにはならないのでしょうか?
ご教示いただければ幸いです。
フィルタの使い方
ご指摘ありがとうございます。たしかにおかしいですね。
これだと、初回訪問時のキーワードは参照していなくて、単に毎回のキーワードを見ているだけですからね。大変失礼いたしました。
フィルタではカスタム変数を参照できないようなので、初回訪問時に、URLとリファラを保存するとともに、同様の方法でキーワードを抽出してカスタム変数に保存しておくのが正しいやり方のようです。本文を修正いたしました。
ご覧いただいた方、試された方にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。
フィルタでカスタム変数を参照する方法をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひお教えくださいませ。