ビービットが提供するプロのユーザビリティ改善プロセスを体験―勝手にユーザビリティ診断
勝手にユーザビリティアドバイス―Web担3周年記念企画プレゼント
この記事では、Web担3周年記念のプレゼントで募集した、株式会社ビービットによるユーザビリティアドバイスの診断結果をお伝えします。診断サイトはラーメン情報サイトの「ラーメン三昧.com」
プロのユーザビリティコンサルタントがどのような視点でサイトの改善点を洗い出しているのか、対象サイトのご担当者さんだけでなくとも、参考になる部分があると思います。自社サイトのユーザビリティ改善に取り組む際に、どういった視点で取り組めばいいのかヒントが得られるはずですので、みなさんも参考にしてください。
(Web担編集部)
それでは、以下、ビービットさんのアドバイスをお届けします。なお、最新のサイトとは異なる部分がありますのでご注意ください。
- 1. アドバイス
- 1-1. アドバイスの前提
- 1-2. 総評
- 1-3. アドバイスの総括
- 2. サイトレビュー
- 2-1. トップページ(1)
- 2-2. トップページ(2)
- 2-3. エリア検索
- 2-4. 検索結果
- 2-5. 個別記事(1)
- 2-6. 個別記事(2)
- 2-7. 地図・店舗情報
【参考】個別記事修正アイデア - 2-8. プロフィール
1-1. アドバイスの前提
- 「ラーメン三昧.com」
http://www.ra-menzanmai.com/
以下の前提に基づき、「ラーメン三昧.com」サイトの「ユーザビリティアドバイス」を行います。
- 対象ユーザー:ラーメン好きの人
- 主要コンテンツ:管理人自らのラーメン食べ歩きレポート(東京中心)
- サイトのゴール:サイト内各所のラーメン関連広告のクリック
- シナリオ1:地域で店を探す
「近所(もしくは特定の場所)でいいラーメン屋ないかな」 - シナリオ2: 店名から探す
「この○○っていう店、うまいのかな」 - シナリオ3: 常連さんの定常的アクセス
「新しい店の情報でも出てないかな」
1-2. 総評
良い点
全体的に、利用者の視線の流れを意識して導線が整理されている印象です。トップページやグローバルナビゲーションでは「エリア・沿線」「おすすめ」「新店」「限定」など振り分けが明解に示されていますし、個別のレポートページでは「ラーメンレポート」のタブをアイキャッチにして、そこからスムーズに文章を読んでいくことができます。
課題
一方、来訪したユーザーの意欲を高めて、何らかのアクション(広告のクリックや、コメントの投稿など)に結びつけることに関しては、不十分な点が残っていると考えられます。
アドバイス
サイトのゴール(管理人のタッキーさんがこのサイトを通じて実現したいこと)を考えた上で、どんなユーザーをどこに導いて、どんなコンテンツを提供することでアクションを促し、最終的にゴールを達成するか、というシナリオ(文脈)を活かしたサイトを作りましょう。
大事なのは細かい画面作りのテクニックよりも、「ゴールへのシナリオ」を明らかにすることです。
- たとえば「ラーメン王」的な存在を目指すのであれば、レポートの「質」を重視し、カリスマ的な自分を演出することを心がけましょう。
- ラーメン情報検索サイトとしての成功を目指すのであれば、読者投稿を活かすなどして情報「量」の拡大を目指しましょう。
- 広告のクリックを増やしたいのであれば、そこに至るまでのユーザーの文脈に沿った広告を提示するようにしましょう。
1-3. アドバイスの総括
以下のポイントでのサイト改善をおすすめします(詳細はサイトレビューをご覧下さい)。
- 記事へのリンクを「地域名(駅名)+店名」にする
- 「主要エリアで探す」は「エリアで探す」として、検索可能なすべてのエリアを表示する
- 「主要路線で探す」は重要度を下げ、「路線で探す」search_by_routes.htmlへのリンクだけとする
- 画像に対するマウスオーバーでの動きを修正する(まばたき的挙動→オンマウスしている間ハイライトし続ける)
- 可能であれば複数軸での検索(「飯田橋のお薦め店」など)ができるようにする
- 表示順をおすすめ度順にする(ランキングと認識させる)
- 「お薦め」に関しては、標準以上のお店のなかでも厳選している、というメッセージを伝える
- レポート文のできるだけ早い段階で、「実際に行った人ならでは」の情報を見せる
- 写真に拡大機能を追加したり、キャプションをつけたりする
- 文章を読み終わった人に、行動の文脈に応じて次のアクションを促す工夫をする
「個人のラーメン好きによるレビューページ」というサイトの位置づけで今後も行くのであれば、よりレビューの権威を高めるようにプロフィールの内容を修正する。
来訪していない店の情報を網羅的に掲載し、読者コメントを求める形でコミュティサイト化する方向性を検討する。
ソーシャルもやってます!