検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
SEO(検索エンジン最適化)テクニックで効果的にPRする
2003年に刊行され、「SEO(検索エンジン最適化)」という言葉を世に送り出し、大反響を呼んだ「検索にガンガンヒットするホームページの作り方」。伝説ともいわれた名著が、最新情報を満載し、ついに刊行!
最新情報・動向、必須テクニックはもちろんのこと、SEOの「なぜ?」「なに?」「どうして?」を丁寧に説明します。
正しいSEOの知識を身につければ、恐いものナシ!Web制作者・運営者必須の情報が満載です!
この記事は、第3章「検索エンジン最適化」の記事です。
これまでに公開された検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書の記事はこちらからどうぞ。
- 潜在顧客にリーチするサイトを別ドメインで構築する
- 構築したサイトからリンクを張る
- キャンペーンサイトは終了後も残す
特定のトピックに特化した分家サイトを構築する
欧米ではマイクロサイト(Micro Site)などと呼ばれることもある手法です。特定の話題を掘り下げた専門的なサイトや、既存の運営サイトとは役割が異なるサイトを別ドメインで構築し、そこからリンクを張ることで外部リンク対策をおこなう方法です。
「外部リンクを張るために自分で新たにサイトを作る」ということになりますが、もちろん単にサイトを構築しただけでは意味がなく、その新たに構築したサイト自身もバックリンクを持たせる必要があります。
ただし、ここで新たに構築するサイトは「特定の話題に特化」し「非常に深い情報を提供する」など、エッジをもたせたものにします。これは、一般受けは全くしないけれども特定の領域のユーザーに「刺さる」サイトというのはリンクされやすい傾向があることと、話題を狭く深くすることで、検索キーワードとの適合性が高まるため、検索エンジンからの流入を呼び込み、人を集めることができます。
いくつか例をあげてみましょう。
(A)
運営サイト:オンラインフラワーショップ
専門サイト:花言葉だけを集めたサイト、季節の花とそれの関連情報サイト
(B)
運営サイト:自作PC市場向けのオンラインPCショップ
専門サイト:自作PCユーザーのためのブログ、新製品紹介ニュースサイト
(A) はネットのフラワーショップが外部リンクとして専門サイトを活用した場合の例です。花の種類や用途といった切り口でお花を紹介した商品別ページを用意しますが、コマースと関係ない花に関連する話題は取り扱わないものです。
そこで、花に関連し、かつ潜在的な顧客の獲得につながるトピックとして「花言葉」や「季節の花の紹介」など、自分のサイト内にコンテンツとしてもっていないけれども、深く掘り下げればまとまった量の情報サイトができあがるものを選び、サイトを作ります。
この例を図で示すと、次のようになります。
花言葉のサイトであれば、1つ1つの花ごとに花言葉の説明をつけたページを作成することができます。これで、花の数だけのページで構成される「花(言葉)に特化したサイト」を構築できます。また、それらのページの本文中やフッターに、運営サイトであるオンラインフラワーショップへのリンクを入れることで、関連性のあるリンクを張ることが可能です。単にすべてのページから運営サイトのトップページにリンクを張るのではなく、花ごとに対応するページにリンクを張っていきます。サイトのトップページだけでなく、個々のページへと広範囲にわたりリンクを増やせていけますので、運営サイトのリンク評価を整えることができるわけです。
(B)も同様です。運営サイトはオンラインのPCパーツショップです。それの外部リンク対策の一環として、別ドメインで自作PCに関連するブログを立ち上げたものです。ブログで紹介したおのおのの商品について販売ページ(商品の詳細ページ)にリンクを張ることにより、テールキーワードでも適切に検索にヒットさせることが可能になります。
支店・営業店舗ごとのサイトを活用する
不動産や旅行代理店など支店や営業店舗ごとにサイトを持つ場合、それらのサイトを外部リンク対策にも活用できます。
例えばある大手旅行代理店は、世界の各地域・都市のお勧め情報や観光ガイドを、それぞれの支店が独立したブログで展開しています。このケースでは、1つ1つのブログは独立していても同じ旅行代理店のものですから、お互いにリンクをすることでユーザーをグループサイト間で回遊させることもできますし、お互いが外部リンクを獲得することで関連キーワードで検索上位を狙いやすくなります。
また、ある不動産会社は全国各営業所に独自ドメインのサイトを持たせて、各々の店舗担当者にブログを更新させるようにしています。これは個々の担当者の手によって膨大なコンテンツを作り出し、またそれらブログを相互にリンクさせ、全国を統括する本社のオンラインサイトにリンクを張ることで、難易度が高い一般キーワードでのSEO施策にも活用できています。
このように、もし営業所や支店単位でサイトを開設させているのであれば、それらを相互にリンクさせてリンクの価値を作り出しましょう。
事業特性から、サイトの切り出しができないかを考える
今回紹介したテクニックは、基本的には「複数のサイトを持ち、それらを相互にリンクさせる」ことによる外部リンク対策ですが、問題はどうやって「2つめ、3つめのサイトを構築するか」です。内容に乏しいサイトを作り出しても意味がないので、例えば最初に紹介したような「特定の情報に集中した専門サイト」を例としてあげましたが、後半で紹介したケースのように「会社のしくみ、特性、事業の内容」にあわせ、既存の枠組みの中でビジネス的な観点からサイトを構築する、という方向で考えてみるのも手です。この方法であれば、例えば既存のマーケティングプログラムを加速させつつ、SEOでも強みを発揮し、SEOの強化で既存の事業を成長させるといった具合にシナジー効果を生み出せる可能性もあります。
この記事は、書籍『検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
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