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[特集]今からでも遅くない! これから始めるケータイマーケティング入門
具体的にケータイをマーケティングに活用するにはどんな方法があるのか。ここでは、ケータイを実際に有効活用している企業のいくつかの事例を見てみよう。
日本マクドナルド
クーポンを武器に800万人の囲い込み
マクドナルドの店舗にいけば、高校生のみならず若い会社員が携帯を店員に掲げる姿を目にするだろう。日本マクドナルドのケータイサイト「トクするケータイサイト」とメルマガを活用した店舗誘導施策は、最も成功している店舗誘導事例の1つだろう(図5)。
2008年1月現在で「トクするケータイサイト」の会員数は800万人を超えている(通期連結決算発表資料)。マクドナルドはこの大規模な会員を背景に、店舗誘導に効果的なクーポンの配信や、キャンペーン告知など、安価で継続的に、コミュニケーションを取り続けることが可能なのだ。しかも、集客の中心はクチコミだという。クーポンという使い古された手法によっても、店舗誘導に高い効果を上げている良例だといってよいだろう。
Gucci(グッチ)
ケータイサイトによるブランディングの取り組み
ブランディングでの活用事例としてはグッチのケータイサイトを紹介したい(図6)。
グッチはこのケータイサイトをPCサイト上でも告知している。ケータイサイトでは、会員登録をしたユーザーにクオリティの高い着せ替えツールや待ち受けFlashを提供している。しかも、アクセスするごとに、アトランダムにプレゼントされる仕組みとなっているため、複数のコンテンツをダウンロードするには何度もアクセスが必要で、ケータイならではのゲーム性を持ち合わせている。いまやこうした試みはグッチだけではない。他にも多くの海外ブランドがケータイへの取り組みを始めており、ブランディング活動におけるケータイの可能性を示唆している。
トリンプ
消費者との双方向コミュニケーションを実現
下着メーカーであるトリンプによる取り組みはおもしろい。トリンプは、若い女性をターゲットとした「AMO'S STYLE(アモスタイル)」というブランドにおいて、消費者とコミュニケーションを取りながら究極のランジェリーを作ろうというのだ(図7)。
この取り組みの注目するべき点は、ケータイを使った専用のSNSサイト「ログとも」(http://logtomo.jp/)によって企業と消費者が双方向にコミュニケーションを取る点と、このサイト自体が「デコとも」(http://www.mti.co.jp/decopc/decotomo.html)という、300万人の会員を抱える無料デコメ素材提供サイトとコラボレーションしているところにある。若い女性の会員を多く抱える「デコとも」の会員を活用して、ターゲット層の囲い込み、ニーズの発掘、新規顧客の開拓を目指しているようだ。
ユニクロ
Flashを使ったリッチなケータイサイトで商品訴求
ユニクロのケータイサイトはまるで、雑誌の表紙のようだ(図8)。
ユニクロドットネットのサイトは、Flashを使うことにより、雑誌のような感覚で商品を紹介している。しかも、モデルの画像により商品のコーディネートを見せることで、商品の魅力を視覚的に訴求している。これなら、いつでもどこでも、商品の魅力を十分に消費者に訴求できる。今後、パケット定額制のさらなる普及や通信速度の向上により、このようなリッチなサイトが増えていくことだろう。
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